玄齋詩歌日誌

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 麥秋感懷  玄齋  (下平聲一先韻)


幾 重 涼 暑 麥 秋 天

換 景 故 山 新 緑 鮮

時 有 野 人 農 事 急

遠 雷 來 報 作 瓊 田


書き下し文:

 麦秋感懐  玄齋  (下平声一先韻)
幾たびも涼暑を重ぬる麦秋の天
景を換う故山 新緑鮮かなり
時に野人の農事急なる有り
遠雷 来たりて報ぜよ瓊田を作すことを


現代語訳:

 何度も涼しいと暑いを繰り返す初夏の麦秋の頃、

 景色を変えるふるさとの山は、若葉の緑が鮮やかになっていた。

 時はまさしく田舎の人が野良仕事を急いでいる頃だ。

 遠くで鳴るかみなりよ、こちらへやってきて

 玉のように美しい田んぼになることを知らせておくれ。


語注:

 ※麦秋(ばくしゅう): 陰暦四月の初夏の頃の、麦が熟す時期を指します。

 ※感懐(かんかい): 心に抱く気持ちのことです。

 ※故山(こざん): ふるさとの山のことです。
   ふるさと自体を意味することもあります。

 ※野人(やじん): 田舎の人、あるいは庶民全般を意味する言葉です。

 ※農事(のうじ): 農業の仕事のことです。

 ※遠雷(えんらい): 遠くで鳴るかみなりのことです。

 ※瓊田(けいでん): 玉のように美しい田んぼのことです。


解説:

 麦秋(ばくしゅう)、つまり陰暦四月の麦が熟する
 初夏の頃の情景を詠んだものです。
 ふるさとの田舎のイメージが描けていればいいなと思います。

 雷が鳴るのは雨が降って豊作を示すめでたいしるしでもあります。
 狂言の「針立雷(はりだていかづち)」というような、
 藪医者に助けられた雷が、そのお礼に千年の豊作を約束する、
 という内容のものがあります。

 また再び、日本中が豊作になってほしいなと切に思います。



 田植えの写真は、以下のサイトのフリー素材を利用いたしました。

 EyesPic - フリー画像素材
 http://eyes-art.com/pic/

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