玄齋詩歌日誌

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  入梅田舍  玄齋  (上平聲一東韻)
 
 田 家 梅 雨 帶 秧 風
 
 隴 畝 榴 華 數 點 紅
 
 乳 燕 新 蝉 亂 蛙 噪
 
 謳 歌 造 物 一 名 工


書き下し文:

  入梅田舎  玄齋  (上平声一東韻)

 田家の梅雨 秧風を帯び
 隴畝の榴華 数点紅なり
 乳燕 新蝉 乱蛙 噪ぎ
 謳歌す 造物の一名工を


現代語訳:

 田舎の梅雨は、田に植えたばかりの苗に吹く風を伴い、

 畑のあぜ道では、ザクロの花がいくつか紅く咲いていた。

 ツバメの子どもや鳴き始めのセミ、集まった多くのカエルなどが騒がしく鳴いて、

 万物を作り出す一人のすぐれた職人(造物主、つまり神様)のことを褒(ほ)めたたえていた。



語注:

 ※入梅(にゅうばい): 梅雨の入り、または梅雨を指して言います。

 ※田舎(でんしゃ): 田舎(いなか)の家、もしくは田舎のことです。

 ※田家(でんか): 「田舎(でんしゃ)」と同じ意味です。

 ※秧風(おうふう): 早苗(さなえ:田へ移し替えたばかりの稲の苗)の間を
   吹く風のことです。

 ※隴畝(ろうほ): 畑のあぜ道のことです。

 ※榴華(りゅうか): ザクロの花のことです。

 ※乳燕(にゅうえん): ツバメの子どものことです。

 ※新蝉(しんせん): 鳴き始める頃のセミのことです。

 ※乱蛙(らんあ): 鳴き騒ぐ多くのカエルが集まっている様子を示す言葉です。

 ※噪(さわ ぐ): 「ざわざわと騒がしい」という意味です。

 ※謳歌(おうか): 天子(皇帝)などの仁政や徳をほめたたえることです。

 ※造物(ぞうぶつ): 万物を作り出すことです。

 ※名工(めいこう): すぐれた職人のことですが、
   「造物一名工」で「万物を作り出すすぐれた職人」、
   つまり「造物主(ぞうぶつしゅ: 万物を生み出す働き)」、
   あるいは「神」を表現しています。


解説:

 漢詩の会の六月の課題のもう一つです。
 梅雨時の田園の風景を詠んでおりました。

 雨の中でも明るい雰囲気にしてみようという気持ちで当時は作っておりました。

 漢詩を詠んでいるときには最近 DVD で見た「となりのトトロ」を思い出していました。
 「となりのトトロ」を見ていると自然へのイメージがつかめるような気持ちになりました。

 自然を漢詩に詠むことにはもっともっと熟練していきたいなと思っておりました。
 これからも何度も挑戦していこうと、そんな当時の気持ちを詠んでおりました。



 棚田の写真は、以下のサイトのフリー素材を利用いたしました。

 EyesPic - フリー画像素材
 http://eyes-art.com/pic/


 ザクロの花の写真は、以下のサイトのフリー素材を利用いたしました。

 ゆんフリー写真素材集
 http://www.yunphoto.net/index.html


 アジサイとカエルのイラスト画像は、以下のサイトのフリー素材を利用いたしました。

 季節の素材とひな形 - Shangri_La -
 http://kimi.cside.com/

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