玄齋詩歌日誌

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この記事は三つある記事のうちの三つ目になります。今回は一つ目からお読みください。

((十四)の続きです)


(十五)最後に、北宋の儒学者の程頤(ていい)の解釈です。彼は不遇な生涯を易を読み解くことで心の安らぎを得て乗り越えていった人です。彼が出てくるまでは王弼の解釈だけが主流でした。彼によってようやく儒学者流の易経の解釈が出てきたのです。

(十六・準備)しばらく検査等が続きます。しばらくお待ちください。

(十七)程頤: 「『渙(かん)なれば其(そ)の大号(だいごう)を汗(あせ)にす』とは、果断で正しい徳を持つ君主が、優秀で従順な臣下を得たとき、君主と臣下の徳が合わさり、この国難を治める道理を得ることができるのです。そのような時であれば、(続く)」

(十八)程頤: 「(続き)その君主から発せられた政治の大号令に民衆は労苦で流した汗が身体中にしみわたるように、心から従って力を尽くすようになるのです。こうして国難が解決されていくことを指しているのです」

(十九)一人目は君主が慎重であることに重きを置き、残り二人は優秀な君主と臣下という実質的な部分に重きを置いています。今回の一連の話は、話が抽象的すぎて、「では実際には今の国の問題をどうやって解決するのですか?」と疑問に思うかもしれません。その部分は、

(二十)兵法書の『孫子(そんし)』の文章と同じで、それぞれの方がこの文章を具体的な状況に照らして考えていく必要があるのです。優秀な為政者と部下は誰であるか、もし為政者となればこの文章は具体的にどのようになるか、等々を考えていくのです。

(二十一)多くの方々がこのような問題を実際の具体的な状況からしっかりと考えていって、今の国難が解決されていくことを、私も切に願っています。(了)

実際の問題については、私も今回の言葉をもとにしながら、きちんと具体的に考えていきます。これからもしっかりと学んでいきます。

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この記事は三つある記事のうちの二つ目になります。今回は一つ目からお読みください。


((七)の続きです)


(八・準備)ここで病棟の就寝時間になりました続きは明日にゆっくり書いていきます。

(九・準備)では続きを書いていきます。「汗(あせ)の如(ごと)し」のもととなった、易経の「渙(かん)なれば其(そ)の大号(だいごう)を汗(あせ)にす」の一節の解釈の部分です。まず一人目の前漢の劉向(りゅうきょう)の解釈です。

(十)劉向: 「『渙(かん)なれば其(そ)の大号(だいごう)を汗(あせ)にす』とは、民心が離反しているようなときは君主が先に出した号令を後で慌てて訂正するようなことをすれば民衆が君主の言葉を信用しなくなります(続く)」

(十一)劉向: 「(続き)ですから君主は体から流れた汗が二度と体内に戻らないように、君主の悪い発言は取り返しのつかないものになると考えて、言葉を慎重に選ばなければならないのです」

(十二)次は三国時代の魏の老荘の学者である王弼(おうひつ)の解釈です。彼は老子と易経の注釈を書いたことで有名です。特に易経は彼の注釈にさらに唐の学者の孔穎達(くようだつ)が注釈をつけたものが唐の時代の科挙の易経の教科書に使われたほどです。

(十三)王弼: 「『渙(かん)なれば其(そ)の大号(だいごう)を汗(あせ)にす』とは、民衆が離散するような苦難の時には、民衆たちはその事実に驚きや恐れを感じているのです(続く)」

(十四)王弼: 「(続き)そんなときに、君主の地位にふさわしいものが君主になり、彼が民衆に呼び掛けて政治の号令を発することで、民衆は心を動かされて、汗を流してその号令に従って労苦を共にし、国難を解決する方向に向かっていくのです」


((3/3)に続きます)

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こちらは「綸言(りんげん)汗(あせ)の如(ごと)し」という言葉のもととなる『易経』の一節を解説したものです。先日ツイッター上に書いたものをまとめています。

※語源として、前漢の歴史書の『漢書』 の劉向 (りゅうきょう)伝を引いているものがありますが、実際にはその中での『易経』の引用がもとです。

今回の記事は三つに分かれています。こちらは最初の記事です。

(一)政治家の言を戒める言葉に「綸言(りんげん)汗(あせ)の如(ごと)し」というものがあります。これは君主が約束を違えるようなことがないように、君主は言葉を慎重に選ばなければならないことを意味する言葉です。

(二)まず、「綸言(りんげん)」とは四書五経の五経のうちの、昔の礼法や制度をまとめた『礼記(らいき)』の一節に出てきます。「綸(りん)」は太い糸のことです。その一節には次のように書いてあります。

(三)礼記の一節です。「君主の言葉が細い糸のようなものでも民衆に届けば尾ひれがついて太い糸のようになります。ましてや君主の言葉が太い糸のようなものであれば、民衆に届けば太い綱のようになるのです。ですから君主は言葉を慎重に選ばないといけないのです」

(四)次に、「汗(あせ)の如(ごと)し」ですが、これは諸説ありますが、正確には『易経』の渙(かん)の卦の一節の解釈から来ています。有名なのが三人の学者の解釈です。

(五)その一節は「渙汗其大号」、書き下し文は「渙(かん)なれば其(そ)の大号(だいごう)を汗(あせ)にす」です。共通している解釈は、

(六)「渙(かん)」は「散る」という意味で民心が離れているような国難を指します。「大号(だいごう)」は政治のトップが大号令をかけることです。

(七)一人目は、前漢の皇族である劉向(りゅうきょう)の解釈です。彼は高祖劉邦の弟の玄孫にあたる人で、有名な著作に『戦国策(せんごくさく)』や『説苑(ぜいえん)』があります。前者は戦国時代の語源となった書です。

((2/3)に続きます)

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