玄齋詩歌日誌

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竹林
Photo by (c) Tomo.Yun
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●原文:
 
 
 寄眞道先生  玄齋  (下平聲十二侵韻)
 
三 月 僧 堂 幾 好 音   清 彈 古 調 一 絃 琴
 
律 轉 風 變 伶 人 技   天 籟 蕭 條 入 座 深
 
 
 
●書き下し文:
 
 
題: 「真道先生(しんどうせんせい)に寄(よ)す」
 
三月の僧堂(そうどう) 幾好音(いくこういん)
 
清らかに古調(こちょう)を弾(だん)ずる一絃(いちげん)の琴
 
律(りつ)転(てん)じて風(かぜ)変(へん)ずる伶人(れいじん)の技
 
天籟(てんらい) 蕭条(しょうじょう)として座(ざ)に入(い)ること
深(ふか)し
 
 
 
●現代語訳:
 
 
題:「真道先生にこの漢詩を送ります」
 
三月のお寺では何度もよい音が響いていました。
 
清らかに古風な音の調子で一絃琴(いちげんきん)を弾いていました。
 
音の調子を変えて風も変わるような、
そんな伶人(れいじん: 音楽を演奏する人)の技量によって、
 
自然の声が細々と、その部屋の座席に深く入り込んでいきました。
 
 
 
●語注:
 
 
※僧堂(そうどう): お寺のことです。
 
※好音(こういん): よい音のことです。
 
※古調(こちょう): 古風な音の調子のことです。
 
※一絃琴(いちげんきん): 長さ一メートルほどの胴に弦を一本張った
   琴のことです。
 
※律(りつ): 「音律(おんりつ)」、つまり音の調子のことです。
 
※伶人(れいじん): 音楽を演奏する人のことです。
 
※天籟(てんらい): 自然の音のことです。
 
※蕭条(しょうじょう): 細々とひっそりとしている様子のことです。
 
 
 
●解説:
 
これは facebook で知り合った友人の、
木村紋土さんという年上の男性の方から頼まれたものです。
その方とは仏教や老子を語り合っておりまして、
おそらく十年ほど年上の尊敬できる方です。
 
その方への日々の感謝の気持ちも込めて作りました。
もちろん無償で作りました。
 
その方のお母様はお寺の方で、一絃琴(いちげんきん)の
演奏にすぐれた方です。
一絃琴とは長さ一メートルほどの胴に弦を一本張った琴のことです。
 
その方の号は「真道(しんどう)」とのことでしたので、
それが詩の題になっています。
 
お寺で三月三日のひなまつりの日の法要で演奏していた姿を
動画で拝見しましたら、とても見事なもので感動しました。
その時の感動をこの七言絶句にしてみました。
 
天籟(てんらい)とは「自然の音」のことで、
『荘子』内篇の斉物論(せいぶつろん)篇に出てくる言葉で、
「人や万物がその性質に従って自然に作り出す音」のことです。
 
すぐれた演奏によって、その自然の音さえも感じられるような、
そんな素敵な音が響いていた、そんな光景を詠みました。
 
最近音楽を聴いていませんでしたので、
その動画で素敵な音を聴くことができて、とても嬉しいです。
 
これからもいろんな物事を学びながら、漢詩を作っていきます。
 

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