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田中康夫氏がTPP協定に反対する理由の1つとしたISDS条項とは、どんな条項なのか。
ISDS条項の負の側面を強調したBuzzFeedの記事と、ISDS条項の有効性の側面を説明したキャノングローバル戦略研究所の記事では、ISDS条項への光のあて方がまるで異なっている。
それぞれの、ISDS条項の記事の内容は、たぶん間違いはないのだろうが、切取り方が違うのだ。
田中氏の主張は、BuzzFeedの捉え方に沿ったもので、キャノングローバル戦略研究所の捉え方は陰も形も無い。
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世界を支配するグローバルな裁判所の秘密 BuzzFeedの調査報道で明らかに 
BuzzFeed Japan 8月28日(日)23時55分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160829-00010000-bfj-int
舞台の一つとなったエジプト
世界には、国々ですら敵わない強大な司法の力が存在する。ISDS条項(Investor-State Dispute Settlement=投資家対国家の紛争解決)。
企業が投資したある国が投資協定に違反した場合、企業がその国を相手取って仲裁を申し立てられる条項だ。
本来、国や企業の利害を調整するものだったはずのISDSが、強大な力を持つようになり、しかもその実態は知られていない。
BuzzFeedは18カ月間に及ぶグローバルな調査報道で、問題点を明らかにした。 以下が、その概要だ。【Chris Hamby / BuzzFeed Japan】

想像してみてほしい。企業と国とが争う裁判で、企業の肩ばかりを持つ、私的な国際裁判所があったとしたら。
ある国が、企業が深刻な汚染を引き起こすことを禁じたり、汚職に手を染めたCEOを起訴したとする。それに対し、企業が商売の邪魔をされたとして、その裁判所に訴えて国に何億ドル、または何十億ドルもの賠償金を求めることが可能だとしたら。
想像してほしい。この裁判所の力はあまりにも強大で、国々はその判決に文句をいうこともできず、自国の最高裁の判決と同じように聞き入れなくてはならない。その裁判所は、前例にも縛られず、誰の監視も行き届かない場所で運営されている。
裁判の審議は公開されず、決定の内容も非公開だ。そして、判決を下す人の大部分は欧米のエリート企業弁護士で、この裁判所の権限が拡大するほど彼らの既得権益も増える。

彼らは、ある日、法廷で企業のために熱弁をふるっていたかと思えば、別の日には裁判官として判決を下している。彼らの一部は、自分たちを「クラブ」とか、「マフィア」だと、冗談交じりに表現する。
この裁判所が下す懲罰は、あまりにも強烈で、その判断はあまりにも予測不可能だ。そのため、訴訟をするという脅しを受けただけで、大きな譲歩が得られることがある。自国の新しくできた法律を変えたり、有罪判決をなかったことにする国さえある。
この裁判所は実在する。世界中のオフィスビルや会議室などの閉ざされた扉の向こう側に。
通称ISDS条項(Investor-State Dispute Settlement=投資家対国家の紛争解決)と呼ばれているこの条項は、NAFTAやTPPなど、国際的な貿易協定の中に含まれている。米大統領線選挙の争点にもなっている。
BuzzFeed NewsはISDSについて調査するため、18カ月の間、200人にインタビュー取材をしてきた。この間、多くの機密文書を調べた。中東、中米、アジアで取材し、ISDSの、曖昧だが非常に重大な特徴をつかむことができた。これら裁判所の闇に包まれた運営と、企業がどうやって彼らと協力し、主権国家を跪かせてきたのかを。
ISDSとは、そもそも、国と、その国でビジネスをする外国企業との間の紛争を解決するための、拘束力のある仲裁のことだ。
条約によって、ISDS条項のルールは少しずつ違うが、システムは大体同じだ。通常、企業が訴えると、3人の仲裁人からなる裁判で判断する。仲裁人の多くは民間弁護士だ。
3人のうち1人目は企業側、2人目は国側、3人目は両者が一緒に決めるのが通例だ。
1950年代に考案されたISDSのシステムは、発展途上国と、そこに投資しようとした外国企業の双方に利益をもたらすのが狙いだった。もし、その国がな らず者国家で、企業の財産を押収したり、国内企業を優遇するあまり、差別的な扱いがあった場合、企業は公正で中立な審判を仰げる。外国企業が安心して進出してくれば、受け入れ国もその結果として、道路や病院や産業を手に入れることができる。
ISDSを擁護する人たちは、次のように話す。経済発展を促し、ならず者国家の指導者に警告を出し、砲艦外交や、国際的な緊張を避けるのに、この条項は役立ってきた。なぜなら、それぞれの国の大企業の争いを解決できる場について、合意できたからだ。
しかし、過去20年間で、ISDSは、企業にとっての強力なツールに変化した。それは、元のシステムを作った人たちにさえ、衝撃を与えている。
BuzzFeed Newsの調査報道では、ISDSの4つの側面をみていく。
最初は、おそらく一番知られておらず、耳障りな事実で始まる。有罪判決を受けた企業やその幹部が、この特別な場に訴え出ることで、罰を受けずに済んだ、という話だ。
その後に続く話は、ISDSに訴えられるかもしれないというだけの脅威が、ある国の法律を骨抜きにしたこと。変えさせる脅威となりうること。いくつかの金融機関が、正義のためであるはずのルールを、利益を生み出すのためのエンジンに変化させたこと。そして、アメリカさえも外国企業からの訴訟の犠牲になりうること。
以下に続くのは、その要約だ。
■ 世界を統治する裁判所
ISDSについてよくある警告は、企業が自分たちの都合で、公益性のある法律を廃止させようとしているというものだ。
例えば、タバコのパッケージに健康被害の警告を出す法律や、水源を危機にさらすような採掘を禁止するような法律だ。
しかし、BuzzFeed Newsはもっと衝撃的なことを発見した。それは、資金洗浄や汚職の容疑で起訴され、中には有罪判決を受けた企業幹部たちが、ISDSを利用して罪を逃れようとしていることだ。
以下の3つは、私たちが世界各地を取材し、発見したいくつかの事実だ。
エジプトでは、ドナルド・トランプのビジネス・パートナーだった不動産王が、エジプトの人たちから何百万ドルもの金額をだましとる取引に関わったとして、 懲役5年を宣告された。これはタハリール広場革命後、初めての汚職有罪判決の一つだった。長年、汚職で利益を得てきたエジプトのエリートたちがようやく罰せられるという希望が持たれたが、この不動産王はエジプト政府をISDSで訴え、宣告された懲役をなかったことにした。
エルサルバドルでは、ある工場が、長期にわたって国の指導を無視し、村を鉛で汚染していたことがわかった。村には大勢の子供がいた。しかし、工場側の弁護士はISDSを使って、刑事訴追や地域の汚染除去、必要な医療提供の責任を逃れた。
インドネシアでは、3億ドル以上の横領で有罪判決を受けた、金融業者2社が、ISDSを利用することで、インターポールをかわし、資産を隠し、罰を無効にした。これらの企業幹部たちは、自分たちの非を認めていない。


TPPとISDS条項 

キャノングローバル戦略研究所 2012.02.23 研究主幹:山下 一仁
1.ISDS条項があるからTPPに反対だという主張をよく聞くようになりましたが、ISDS条項とはどのようなものでしょうか?
ISDS条項とは、投資家が投資先の国家の政策によって被害を受けた場合に、その国家を第三者である仲裁裁判所に訴えることができるというものです。
ISDSとは、Investor‐State Dispute Settlementの頭文字をとったものです。これは、投資家と国家間の紛争処理という意味です。
通常、条約では国と国との紛争が処理されます。しかし、外国に投資をした事業者が突然国有化などで投資した事業が行えなくなった場合などに、母国に紛争処理を頼んでも、外交上の配慮から国に取り上げてもら えなかったり、投資先の途上国の裁判所が信頼できない場合もあることから、このような投資家保護の規定が置かれるようになりました。
 
2.ISDS条項の何が問題だとされているのでしょうか?
国有化に見られるような直接的な財産権の没収、収用の場合だけではなく、規制の導入や変更によって収用と同じような被害を受ける場合や投資家の期待した利益が損なわれるような場合についても訴訟の対象とされるので、日本政府が外国企業から訴えられるのではないかという批判がされています。
しかし、単に投資家が損害を被ったら、訴えることができるというものではありません。規制の変更などによって国有化に匹敵するような「相当な略奪行為」 があるような場合や、国内の企業に比べて外国の企業を差別するような場合でなければ、ISDS条項の対象とはなりません。
ISDS条項への批判は、アメリカ、カナダ、メキシコが参加するNAFTA(北米自由貿易協定)のISDS条項を使って、カナダやメキシコの環境規制がアメリカの企業に訴えられたことから、環境団体が問題だと主張するようになり、それが日本に伝わり、主張されるようになったものです。
しかし、メキシコが廃棄物の処理を行っていたアメリカ企業に訴えられて敗訴した事件は、メキシコの連邦政府が企業立地を許可し、地方政府の許可は必要ないと、この企業に保証しながら、権限のない地方政府が一方的に立地を否定して、設備投資が全く無駄になったというケースです。
 
カナダがガソリン添加物の規制を導入することによってアメリカの燃料メーカーが操業停止に追い込まれたため、訴えられた事件では、ガソリン添加物の使用や国内生産は禁止しないで、(連邦政府の権限が及ぶと考えられた)州をまたいだ流通や外国からの輸入については規制するといったものであり、外国企業に一方的に負担を課すものでした。また、これは、ISDS条項ではなく、国内の手続き違反との理由で連邦政府が州政府に国内で訴えられて敗訴した結果、規制が撤回されたというものでした。
 
3.アメリカ企業に訴訟を乱発されるという心配はないでしょうか?
アメリカ企業は訴訟が好きで、しかも仲裁裁判所の一つはアメリカ人が総裁をしている世界銀行の下に設けられているので、アメリカに有利な判断が下されるという主張がありますが、これは誤りです。世界銀行は仲裁判断には一切関与しません。また、NAFTA成立後20年間でアメリカ企業がカナダ政府を訴えたのは、たった16件です。1年に1件もありません。その16の事件で、アメリカ企業が勝ったのは2件で、5件で負けています。
 
4.ISDS条項によって、日本の国内規制が変更されるという主張については、どうでしょうか?
企業に対する措置が恣意的で、不公正なものであり、外国企業だけを不利に扱うような場合を除いて、国家の正当な政策が問題とされないことは、仲裁の判断として国際的に定着しています。そもそもどのような規制を行なうかは、その国の自由です。外国企業のみを狙い撃ちするような不当な措置でなければ、医療政策、環境規制や食品の安全性規制なども、問題とされることはありません。しかも、仲裁裁判所では金銭による賠償を命じるだけで、規制の変更が命じられることはありません。
 
5.これまで日本が結んだ投資協定にはISDS条項はないのでしょうか?
既に日本がタイや中国などと結んだ24の協定にISDS条項は存在します。
日本企業がタイを訴えるのは良くて、アメリカ企業に日本が訴えられるのはおかしいというのは奇妙な論理です。今でも、アメリカ企業がタイに子会社を作って、それを通じて日本に投資をするという形をとれば、日本とタイとのISDS条項を使って、日本政府を訴えることは可能です。しかし、海外に進出した日本企業がISDS条項を利用したことはありますが、日本政府が訴えられたことはありません。外国企業だけを差別的に扱うような規制でない限り、訴えられることはないと考えられます。
 
6.アメリカはどのような立場なのでしょうか?
最近アメリカが締結した協定では、国家が正当な規制権限を行使した場合に、仲裁裁判で敗けないように内容を変更しています。
例えば、安全保障や信用秩序の維持のための規制については明確に対象外と規定したり、環境保護や公衆衛生などの場合、国内企業、外国企業を差別することなく実施される措置は収用には原則的に当たらないとする規定を入れています。

また、補償は金銭賠償に限定するという規定を入れ、国際仲裁の裁定によって規制自体の改正を迫られないようにしています。
このように、どの協定にも同じISDS条項があるのではなく、各協定によって規定ぶりが異なります。
日本が懸念を持つ事項があれば、TPP 交渉の中で懸念を解消することが可能です。訴えられることばかり心配されますが、日本の投資家が海外で不利な扱いを受けないようにするためには、ISDS は実は必要な規定なのです。
最終的には受け入れ不可能と拒否したようだが、アメリカが日本に自動車輸入台数に数値目標を要求したとの報道があった。
唐突とも思える要求の裏には、
GMがシボレーの欧州市場撤退を発表したことで、世界のシボレーのほぼ半数を生産している韓国工場製のアメ車の売り先を探さなければならなくなったからのようだ。
アメリカは無理矢理押し付けるのではなく
(掃除機ルンバのような)魅力的な車を開発すべきだ。 そうすれば黙っていても、消費者は喜んでアメ車を買うだろう。 アメリカの車だから買わないのでなく、日本人は現状のアメリカ車に魅力を感じないという事だ。 
その辺の道理を、アメリカの自動車業界は
何度言っても理解しないようだ。
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TPP、米が自動車輸入目標要求 日本強く拒否 
共同通信 2014/04/21 19:13
環太平洋連携協定(TPP)交渉の日米協議で、米国が、自動車の輸入台数に年間目標を設けるよう日本に要求していることが21日、分かった。要求は、目標を下回れば米国が自動車関税(乗用車は2・5%)の撤廃を先送りする仕組みとなっている。日本は「事実上の関税維持だ」と、強く拒否している。

11月の米議会中間選挙をにらみ、オバマ政権が有力な支持基盤である自動車業界への配慮を強く打ち出す狙いがありそうだ。日本は「聖域」とする重要農産物5項目の関税維持を強く主張している。5項目で譲らない日本に対抗し、自国の聖域の自動車を守る姿勢を強めた。

GM、シボレーの欧州市場撤退を決定 韓国工場は大打撃 
XINHUA.JP 5月8日(木)11時27分配信
中国メディア・鳳凰汽車は7日、米ゼネラルモーターズ(GM)がシボレーの欧州市場撤退を発表したことで、世界のシボレーのほぼ半数を生産している韓国工場は新たな市場の開拓を余儀なくされたと報じた。
同社はこの2年、韓国の工場を世界における重要な生産基地の1つに据え、シボレー総生産量の40%を韓国工場で生産させてきた。また、昨年2月には韓国工場に73億米ドル(約7300億円)を投資し、設計センター、エンジニアリングセンターなどを含む生産施設の建設計画を立てていた。
しかし、ここ数カ月のあいだに現地の労働組合が賃金上昇と労働時間削減を要求したほか、ウォンの値上がりによって輸出利益が大きく減少。さらに、シボレーの欧州市場撤退によって、韓国工場は15万台の生産過剰状態に陥ることとなった。
この状況に対して同社韓国法人のセルジオ・ロチャCEOは「生産量や市場シェア、収益力を減らすつもりはない」、「韓国法人は正しい方向へと発展してい る」と前向きなコメントを残した。また、同社は現地労働組合に対して1日の作業時間を20時間から16時間に減らす新しい作業スケジュールを提案すること により、15万台の生産過剰を10万台に減らす予定だ。
同社はなおも韓国法人を優良資産を考えており、設計センター拡張のために4000万ドル(約40億円)を投じた。また、オーストラリア工場を閉鎖したことで、韓国工場に納車数拡大のチャンスが与えられるとのことだ。
(編集翻訳 城山俊樹)
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マイケル・フロマン通商代表
Nスタニュース 2014年4月25日
TPP交渉のアメリカ側の代表・マイケル・フロマン氏について、留学時代にルームメイトだったという結いの党の江田憲司代表は、頑固で一方的に攻めるマイクの性格がもろに出ていると話した。
一方TPP交渉の結果を受けて麻生財務相は、オバマ大統領が中間選挙の前に結果を出せるとは思わないとして、合意には時間がかかるとの見通しを示した。
アメリカのオバマ大統領来日についてスタジオ解説。日米共同声明では尖閣諸島や集団的自 衛権について記述されたが、TPPは大筋合意に至らなかった。交渉に参加したフロマン通商代表は、ルームメイトだった江田代表によると、プリンストン大学などを卒業し、妥協を許さず、他人に厳しい性格だという。
細川昌彦は、国益を背負った交渉なのでタフなのはいいが信頼関係ができる相手かがポイントなのではと話した。
TPP交渉では、アメリカが実質ゼロに近い関税を求める豚肉と、日本よりも緩い安全基準を求める自動車で交渉が難航した。細川昌彦は、アメリカでOKなものを日本でも認めてくれという基本思想の問題になっているため日本側は根本的に受け入れられないと指摘した。
ひところTPP問題の賛否が闘わされたが、最近はすっかり条件闘争に変わってしまったようだ。今まで強硬に反対論を展開してきた田中康夫氏などの意見をメディア各社は取りあげなくなった。賞味期限が切れたという事か。それとも風を読んだという事か。

>焦点の一つである自動車問題ではこんな議論も仕掛けてきた。
「ここに来るまでの間、(米自動車大手)ゼネラル・モーターズ(GM)やフォードの車を全く見なかった。日本市場が閉鎖的だからじゃないか」


ビジネスライクと言われるオバマは、こんな簡単な問題も理解できていなかったとは、、米自動車業界のブリーフィングを復唱しているだけのようだ。
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活況すし会談「街にGM車ない」「BMWはある」…“オバマ妥協案”フロマン氏に伝わらず 
msn.産経ニュース 2014.4.30 08:27
安倍晋三首相とオバマ米大統領による23日の「すし会談」と24日の首脳会談の二大テーマは、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)と中国だった。両首脳は互いの国益を追求しながらも「冷静に真摯(しんし)に」(同席者)話し合い多くの点で前進と認識の一致をみた。会談の舞台裏を検証する。
「私はハワイ生まれだからすしはずっと食べてきた。有名なこの店に来るのが楽しみだった」
23日夜、東京・銀座のすし店「すきやばし次郎」のカウンター席に座ったオバマ氏はこう言うと、ただちに仕事に入った。ビジネスライク(実務的)で知られるだけあって、つまんだすしに時折「これは本当にうまい」とつぶやくほかは、職務上の話ばかりだった。

昨年12月の安倍首相の靖国神社参拝に「失望」表明を出した米国だったが、オバマ氏が一連の会談で靖国問題を持ち出すことはなかった。オバマ氏の最大の関心事はTPPだった。秋の中間選挙に向け弾みをつけるためにもTPPで日本の譲歩を引き出したいとの意図が見え隠れした。
オバマ氏はTPP交渉の進展状況について項目別に把握していた。焦点の一つである自動車問題ではこんな議論も仕掛けてきた。

■ オバマ妥協案が交渉役に伝わっていなかった
「ここに来るまでの間、(米自動車大手)ゼネラル・モーターズ(GM)やフォードの車を全く見なかった。日本市場が閉鎖的だからじゃないか」
首相は即座に反論した。
「ドイツのBMWやメルセデス・ベンツの車はたくさん走っている。なぜなら、欧州は日本市場に合わせて右ハンドル車を造るなど努力しているからだ」
オバマ氏が、自らの苦境を訴える泣き落とし戦術に出る場面もあった。
「私は非常に政治的に厳しい立場にある。私の支持率は45%だが、安倍内閣は60%だから、大胆に決断できるんじゃないか」
日米の隔たりが大きかった農業分野に関しては、首相はこう主張した。
「日本は切れるカードはすべて切っている。できる限りの努力はした。農家がしっかり生きていけるようにしなければならない」
オバマ氏は難航していた豚肉の関税引き下げについて具体的な数字を挙げて妥協案を示してきたという。そこで首相が提案した。
「私は甘利明TPP担当相に柔軟対応を指示するから、あなたも米通商代表部(USTR)のフロマン代表にそう指示してほしい」
オバマ氏も同意し、甘利氏とフロマン氏は同日深夜から、この日2度目の協議を行った。だが、「すし会談」でオバマ氏が示した「妥協案」がフロマン氏に伝わっておらず、日本側を困惑させた。

■ 米政府内でも“衝突”でまとめられず
後になって、フロマン氏は大統領の提案を確認したものの、「これも認めてほしい」とすでに決着した問題を蒸し返してきた。甘利氏が机をたたいて怒鳴る場面もあったが、首脳間の意向も踏まえ、まとめたいとの機運は高まっていた。
24日の首脳会談前に決着はつかなかったが、会談後に再開した協議が終わるころには双方ともかなり歩み寄った。ただ、会談の成果をまとめる共同声明をめぐって、日米双方に“壁”があった。日本側は衆院鹿児島2区補欠選挙を27日に控え、TPPに焦点が当たりすぎるのを避けたかった。
米政府内でも“衝突”が起きた。ホワイトハウスは声明に前向きな評価を盛り込みたかったが、議会に説明しなければいけないフロマン氏が抵抗した。調整の結果、米側は交渉の成果をあらわすキーワードとして「キーマイルストーン(重要な節目)」を盛り込むよう求めてきた。
1日遅れで発表された共同声明では「重要課題について前進する道筋を特定した。これはTPPのキーマイルストーンで交渉全体に新たな推進力をもたらす」との文言に落ち着いた。
交渉結果について「実質合意」など情報が錯綜
(さくそう)したが、交渉当事者は東京での交渉をこう総括する。
「山登りに例えれば、山頂が見えてくるところまで進展した。数字的にはかなりいいところまできている」
参加するって本当ですか? 日本同様やっぱり内心では焦ってたのかなー。
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参加するって本当ですか(中国政府

中国がTPP参加検討を公表 
NHK NEWS WEB 5月31日 17時3分
日本が7月から交渉に参加するTPP=環太平洋パートナーシップ協定について、アメリカ政府が中国に参加を働きかけていたことが明らかになり、これを受けて、中国政府は参加の可能性を検討していることを公表しました。
世界第2のGDP=国内総生産の規模を誇る中国が、TPPに参加することになれば、交渉の行方に影響を及ぼしかねないだけに、中国政府の最終的な判断が注目されます。

中国政府の関係者は、アメリカ政府がことし3月以降、中国を訪問した元高官などを通じて、中国政府に対してTPP=環太平洋パートナーシップ協定へ参加するよう働きかけていたことを明らかにしました。
これを受けて、中国政府内部では、李克強首相が、TPPへの参加した場合の中国経済への影響など、具体的な検討を進めるよう担当者に指示をしたと言うことです。
これに関連して、中国商務省の報道官は31日までに、「中国のTPPへの参加の可能性について分析する」とするコメントを発表し、参加の可能性を検討していることを公表しました。
アメリカが中国にTPPへの参加を働きかけた背景には、世界第2の経済大国を加えることで、巨大な自由貿易圏を築き上げ、自国の輸出拡大につなげる思惑があるものとみられます。
一方、これまでTPPについて、自国産業への打撃を懸念して「研究する」という対応にとどめてきた中国側が前向きな姿勢に転じた背景には、日本も交渉参加を決めるなか、中国抜きでアジア太平洋地域の貿易の自由化のルールが決められていくことへの危機感があるとみられます。
実際に中国が参加することになれば、TPPの存在感は大きく増すことになりますが、交渉の行方にも大きな影響を与えかねないだけに、中国政府の最終的な判断が注目されます。
2011年時点でのTPPについての中国の見方を大和総研がまとめたレポート。
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中国でにわかに高まるTPPへの警戒と関心 
大和総研コラム 2011年11月18日
• 常務理事 金森俊樹
日本がTPPへの交渉参加に向けて関係国と協議するとの方針をAPECの場で表明したことを契機として、TPPに対する中国の警戒感が強まっていると内外で伝えられている。本件については、すでに5月26日の本コラム「中国は日本のTPPへの関心をどう見ているか」で、中国はTPPを米国の「戻ってきたアジア太平洋戦略」と見ている旨指摘した。APEC会議前後の中国メディア、中国の研究者等の本件の取り上げ方を見ると、こうした見方に基本的に大きな変化はないが、中国国内でも様々な意見が出てきているようにも見受けられるので、現時点で整理しておくことが有益と思われる。

11月14日付中国広播網は、社会科学院世界経済政治研究所研究員の分析を引用しつつ、米国の「APECを骨抜きにし(打架)、中国に圧力をかけようとする(打圧)意図は実現できるのか?」として、米国が中国をTPPに招き入れる意図があるかどうかは重要でない、中国抜きのTPPは実質的な意味を持たず、中国は急ぐ必要はない、米国はTPPの見通しについて意味もなく楽観的だが、日本の農業問題などを考えると疑問符が付く、米国はTPPを経済問題として捉えるだけでなく、米国の価値観をもってアジア太平洋地域を統一しようとしているが、これは極めて非現実的なことあると論評している。同じく14日付联合早報訊(香港)も、環境保護関連製品の関税引き下げ、GDP比エネルギー消費量の抑制、国有企業も民間企業同様の商行為とすべき等、最初から中国の影響力を抑え、中国を排除することを意図したものであることは明らかだが、中国の貿易額や市場規模から考えて、中国抜きのTPPにどれだけ意味があるかは疑問であるとしている。さらに、TPPの交渉参加国は体制や発展段階などが大きく異なっており、米国はこれを無視してAPECを分断すべきでない、仮にTPPが進んでも、これと中日韓FTA、ASEAN+3、+6等は矛盾せず、同時並行的に進められるべきもの(并行不悖)だとしている。

中国の入らないTPPはあまり実質的な意味はないとする見方の一方で、中国への影響を深刻に捉える見方も散見される。たとえば14日付経済参考報は、TPPは 疑いもなく米国が改めてアジア太平洋地域への影響力を強化しようとする試みで、中国としてもその影響を重視すべきで戦略的対応が必要であるとし、中国自らが巨大な市場であるという優位性を活かし、日中韓FTAの推進や内需主導型成長への転換を促進し対外依存度を下げていくことが必要とする。またその影響を深刻に捉える論者からは、中国としても主体的にTPPに関与していくべきとの主張も展開されていることが注目される。上記経済参考報は、自ら主体的・積極 的にTPP交渉に入っていく必要があり、そうしなければ、TPPが出来上がった時には、中国はこの地域で新たに大きな障壁に出会うことになると警告、また中国国際経済交流中心の研究者は、17日付第一財経日報評論の中で、アジア太平洋地域での中国の発展・影響力の拡大を阻止しようとする米国の戦略は明らかだが、TPPが将来的に同地域の自由貿易の基礎になる可能性があり、中国としても早い段階から交渉に参加すべきである、中国抜きでTPPの交渉が進められ るのは、アジア太平洋地域にとっても望ましくないとしている。

TPPをむしろ中国にとっての挑戦・機会と捉えるべきとの論者も見られる。上海国際問題研究所の研究者は、17日付第一財経日報評論で、ASEAN諸国の半数近くがTPPに交渉参加し、その中国への影響は無視できないとしても、これら諸国の購買力から見て、TPPによって、直ちに米国のこれら諸国向け輸出が急増すると考えるのは楽観的すぎる、米国がASEANを重視してこなかった間に、中国とASEANの貿易投資関係は大きく拡大強化してきており、むしろTPPを挑戦・圧力と捉え、対米国との関係でさらにこの地域での中国の競争力を高める機会にすべきとしている。

中国は、従来から多国間経済連携の枠組みを進める上で、以下のような原則を掲げてきている。すなわち、開放性(参加する意思のある経済体すべてに開かれていること)、実質性(実質的な自由化基準を具備していること)、平等性 (交渉ステータスが平等で、連携によって相互に利益を享受できること)、漸進性(交渉分野の範囲や自由化の程度は、段階的に拡大・深化)、包容性(異なる経済体の個々の事情・特殊性に配慮、特に発展段階の低い経済体や小国に配慮し柔軟な対応をとること)である。中国商務部部長はAPEC会合時、「TPPに関してはどこからも招待(邀请)がない」と発言したが、その際、同時に「そうした招待があれば真剣に研究する」とし、「TPPのような多国間枠組みは、包容性、開放性、透明性を持つべき」とも発言し、こうした中国の原則にも言及している。

11月初、民間レベルでの日中のある会議(中国側はシンクタンクや国有企業幹部等)が開催されたが、同会合でも、TPP等地域経済連携に関して議論があった。 地域経済連携の話は、好むと好まざるに関わらず、各国にとって、経済問題であると同時に、政治安全保障上の問題としても捉えられている面がある(あるいは、結果的に地域経済連携は当然、地域安全保障上も一定の意味を持つことになる)が、そうした場合、仮に日本がTPPに参加した場合、あるいは参加しない場合、各々、日中韓FTAなどの取り組みにいかなる影響が考えられるのかとの日本側の問いかけに対し、中国側は一般論と断りつつ、
(1)遠くの親戚より近 くの友人が重要(中国語にも同様の言い回しがある)(2)既存の枠組みなりルールなりを尊重すべき、
(3)地域経済協力に政治的な要素を持ち込むべきでない、
の3点を指摘、慎重な言い回しではあるが、やはりTPPに関心を示す日本に対して、明確な牽制を投げたものと解釈された。

今 後の展開として、
(1)中国もTPPへの交渉参加意図を表明する、
(2)TPPとは距離を置き、これまで議論になってきている日中韓FTAや ASEAN+3あるいは+6をベースにした地域協力を中国主導で加速させようとする、が想定される。
(1)の可能性は、上記中国が多国間経済連携で掲げている原則、特に漸進性、包容性との関係からすると低いと見るのが自然ではあろうが、可能性が全くないとは言えない。中国としては、米国が中国のこうした原則を理由にして、交渉参加を拒むことを見越した上で、あえて参加希望を表明し、対立点を浮き彫りにすることにより、性急な自由化に慎重な多くの新興国・途上国を取り込むといった戦略も考え得る。また、仮に中国も交渉に入るとなった場合には、事実上、過去に頓挫したアジア太平洋広域連携構想(FTAAP)に似た状況に逆戻りすることになり、それはそれで既存のAPECの枠組みを尊重すべきとしている中国にとってむしろ望ましいことだ。いずれにしても、上記中 国の研究者の指摘にもあるように、(1)、(2)は必ずしも2者択一ではなく、中国としては、(1)を表明するか否かに関わらず、(2)を従来以上に強力に主導していくことになろう。今後、TPP、日中韓FTA、ASEAN+3、+6といった動きが、同時並行的に複雑にからんでくることになろうが、その中で中国の存在は否応もなく、日本に対しても、本件について、経済面のみならず、外交・安全保障面からの戦略を要求することになろう。

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