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M大講座では、次世代バーコード=ICタグを使った瞬時清算の話をしていた。商品を詰めたカゴをレジ台に乗せた瞬間、清算を完了するというものだ。今は店員さんがバーコードリーダーに商品を近づけたり、逆にバーコードリーダーを商品に近づけたりして、ピッピッと手際よく清算を進めていく(たまに手際が悪くて苦笑を誘われたり、困り果てた様子に萌えたりする)。
ところが、ICタグが実用化されたら、こうした清算が瞬時に終わるどころか、店員さん自体が不要になる可能性が高い。
コンビニ 進むハイテク化 ICタグで瞬時精算、セルフレジも
コンビニエンスストアやスーパーなどの小売業界で、コスト削減や省力化の“ハイテク武装”が急ピッチで進行中だ。大量の情報を素早く読み書きできるICタグ(電子荷札)を在庫管理などに活用する取り組みが拡大し、スーパーの店頭では買い物客が自分で会計する「セルフレジ」も登場。「レジ待ち時間ゼロ」「品切れなし」の理想の店舗像も垣間見える。人口減で売り上げ増が期待できない中、小売業の生き残りには業務効率化がカギを握りそうだ。(塩原永久)
■未来像
買い物カゴの中には、おにぎりや弁当などの商品がいっぱい。客がカゴをレジ横の台に乗せると、「ピッ」という音とともに、瞬時に全商品の合計額が表示された。
コンビニエンスストア大手のファミリーマートで8日公開されたICタグの実証実験の光景だ。
商品に張り付けられたICタグの情報を、アンテナを内蔵した読み取り装置である台が一括して受信し、精算する。客のレジ待ち時間が半減でき、「昼食時にオフィス街から、どっと客が集まるような店で大活躍しそう」と、担当者は期待する。
実験は経済産業省の主導で、18日まで東京都豊島区内の2店舗で実施される。ファミリーマートは昨年も会計システムの実験を行ったが、今回は製造工程や物流など広範な分野を対象とした。
弁当など約800品目の商品は生産工場でタグが取り付けられ、その後の店に届くまでの検品や入荷・出荷業務のチェックも、すべてタグで対応する。実用化されれば、以前のように従業員がバーコードを読み取る必要もなくなり、省力化が一気に進む。
ファミリーマートの播磨真一郎専務は、「従業員確保が難しくなってきた。小売業がかかえる問題を解決できる技術で、いずれ本格導入が必要だ」と語っている。
■自分で会計
一部のスーパーやホームセンターは、店員でなく客自身が会計作業をする「セルフレジ」の導入を本格化させている。
客は商品のバーコードを、無人のレジの読み取り部分にかざして精算する。会計後のレジ袋の重量を自動的に計量することで、商品の会計漏れを防ぐようになっている。
イオンは直営のジャスコなど23店に導入し、西友も試験的に4店に置いた。「当初は使い方がわからないとの苦情も予想した」というイオンだが、「少ない買い物ならセルフレジの方が早い」と知った買い物客を中心に浸透した。「今後1年で、導入店舗を50店程度に拡大する方針」(イオン)と本腰を入れる。
導入に熱心なのはむしろ地方のスーパーだ。売り場でレジ打ちの従業員を半減できる点が大きい。雇用の好転でパート確保がままならない地方の小売店では、人件費削減効果への期待も高い。
あるセルフレジのメーカーは、「店舗のスペースの問題で課題とされる小型化が実現すれば、需要は急拡大するはず」とみる。
■導入コスト
日本チェーンストア協会の統計では、スーパーの既存店の年間売上高は10年連続で前年を下回った。大幅な売り上げ増が期待できない状況は続くとみられ、「小売企業はコスト削減努力が今まで以上に求められる。今後は業務効率化を図るシステム投資が重みを増す」(証券アナリスト)ことは間違いない。
ただ、小売り現場に登場した「ハイテク機器」は価格の高さが難点だ。ファミリーマートの実験で使われているICタグは1個50円前後する。「1個数円レベルに下がらないと実用化は難しい」(同社)のが実情だ。
セルフレジも1組(4台)1500万円前後と高額で、「コスト削減のための機器なのに導入コストもばかにならない」(地方スーパー)との泣き声も聞こえる。
効率化や省力化が目的のシステム投資だが、投資の体力の有無が小売業の命運を左右することになるかもしれない。
産経新聞より。
1個数円レベルの低コストICタグはすでに日本のメーカー(日立)が開発しているので、コスト面の問題はないだろう。ただ日立のタグと今回のファミマの実験で使われたタグとでは、性能に大きな差があるかもしれないので、簡単に実現するのは難しい可能性もある。それでも、見通しが立っているのは間違いない。
次世代ICタグと電子マネー(=おサイフケータイやSuicaなど)が組み合わされば、極端にレジの効率化は進む。カゴをレジ台に置き、おサイフケータイをリーダーにかざす。ピッと清算終了。そのまま出て行ける。清算の済んでいない商品を店外に持ち出そうとすれば、出入り口のセンサーがそれを察知して警報を鳴らす。瞬間的に出入り口をロックして犯人を拘束してもいい。持ち逃げ=万引きの発生が極端に減るだろう。
ということは、レジ打ち店員は不要となる。
もちろん電子マネー版デジタル・デバイドが発生するので、伝統的な紙幣や金属硬貨を使い続ける保守的な人のために最低限の人員は必要となるが、それでも膨大な数のスーパーやコンビニの店員が不要になるのは間違いない。半減というレベルではないだろう。
そこで、まずは悲観的な話。
コンビニは失業者の受け皿になってきた。長期不況の中、就職先が見つからない若者も(有効求人倍率が1を切っていたのだから、就職できない若者は必ず生まれた)、とりあえずコンビニのレジ打ちというバイト先を見つけることができた。いわゆるフリーターである。周知のように、フリーターの大部分は、コンビニのレジ打ちやファミレスのウェイター・ウェイトレスとして働いている。そのうちコンビニのレジ打ちという職がなくなるかもしれないのだ。フリーターだけでなく、パートタイマーの多くがスーパーのレジ打ちである。育児を終え、再び働こうとする女性の多くは、スーパーでレジ打ちのバイトをする。その職もなくなるかもしれないのだ。レジ打ちの効率化は膨大な失業者を生む可能性がある。
といっても、次に楽観的な話。
日本は、世界的にもまれなスピードで人口減少に突き進んでいる。将来的な労働力不足に多くの人が憂慮したりしている。だから、子どもを産もうとしない人間は「不健全だ」などと厚生大臣が発言するのである。年収が300万円以下で、子どもを1人でも産んでしまったら生活が成り立たなくなったりする状況だろうが、「お国のために」子どもを産まなくてはならないらしい。「現状ではとても子どもを産めない」という状況はあまり想定していないらしい。子ども1人あたり3000万円くらい育児費用がかかる現状では、2人の子どもを持つのは6000万円の家を建てるのと同じくらいの覚悟がいるというのに、二人産みたくないなら不健全ということらしい。家なら、将来、ローンを払うのが苦しくなったら売ってしまえばいいが、子どもはどれだけ苦しくても売るわけにはいかない。将来の見通しが立ちづらい現在の日本で子どもを産むのは、かなり楽観的な人か、よほど生活が安定している人か、どちらかだ。20代後半から30代前半という最も「子どもを産む世代」のかなりの部分が、長期不況のせいで、不安定な生活を強いられている事実をY沢大臣は忘れているらしい。
そんな少子化日本でも、あまり心配は要らない。
レジ打ちのような単純な労働はどんどんと自動化されるからだ。そもそも日本はロボット大国だが、これは単純労働力が不足する中で、それまでは人力に頼っていた組立工程の一部をロボットに任せたから、そうなったのだ。同じような努力をあらゆる単純労働に対してしていけば、その分の人手を大幅に節約できる。例えば、電車の切符は今や改札も販売も座席指定も、かなりの程度自動化された。これでJRは多くの人手を節約できたはずだ(つまりリストラできるということ)。監視カメラをはじめ、セキュリティ機器・システムの開発で、警備員の数を減らせるだろう。情報機器・システムの導入で、事務員の数はもうかなり減っているはずだ。コンビニは無人化する可能性すらある。オンライン・ショッピングがもっと普及すれば、ショップの数は減るだろう。無駄に人が多いシネマ・コンプレックスも、オンライン予約と電子マネーで人手を減らせる。自動化の研究がされていないだけで、自動化できる工場は山のようにあるはずだ。
つまり学歴不要な単純労働は機械がしてくれる。僕たち日本人はゆっくり勉強をして、人間しかできない創造的な仕事・知的な仕事に従事すればいい。弁護士や医師、プログラマー技術者、看護婦、コンテンツ開発、大学教授、シンクタンクの研究員、工業デザイナーなどなど。こうした生産性の高い労働だけをすればいい。
さて、これ以上は何も書きません。皆さんはどう思う?
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