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この作品は、1986年ヒットアニメ作品のパート2としてシナリオ完成後、製作会社の都合で、製作が中止、今のところ未発表になっている作品です。長編なので連載の形で掲載します。
なお、著作権は首藤剛志にあることを明記しておきます。
(仮名) 「幻夢戦記レダ2」 ティスト オブ ハニー (蜜の味)
その7
ストーリー 首藤剛志
脚本 首藤剛志
登場人物
朝霧陽子 (十八才)
速水杏子 (十八才)
北里健一 (十八才)
深町晶子 (十八才)
島木裕子 (十八才)
橋田良子 (十八才)
女 の 子 A (十八才)
女 の 子 B (十八才)
ゼン (年齢不詳)
ゴン (年齢不詳)
小姓頭
その他
○ 大広間
中央の床の間に小さな仏像がある。
麗陀(レイダ)の仏像である。
七人の娘が並んで正座している。
陽子、杏子、裕子、晶子、良子、女の子A・Bの、同年代の七人だ。
小姓たちも、廊下側にずらりと並んでいる。
陽子、隣の杏子をちらっと見て、顔をしかめる。
肩をすくめる。
七人の女の子の足、しびれを必死でおさえている。
杏子の足だけは、しっかりしている。
小姓頭が現われて、七人の前に坐る。
大人子供した、妙な少年である。
小姓頭「皆様、ようこそおいで下された。
と、頭を下げる。
七人も頭を下げるか、しびれをきらして、こける。
必死でこらえる陽子。
小姓頭「(セキばらい)コホン・・・・・ ここにおられる七人の皆様に集まっていただいた
のは、ある因縁あっての事でございます。」
一同、互いの顔を見合う。
小姓頭「皆様は一八年前、月日こそ違え、皆三日月の夜に生まれた女人にございます」
インサート
三日月・・・・・ 星空に浮かぶ、上弦の月。
○ 大広間
小姓頭「三つ壁村の言い伝えによれば、この女人のうち一人が、我らの守り神(と、仏
像を拝み)麗佗の血をひく者として、この三つ壁村の土地、財産の全てを手に
入れることが出来るのです。」
一同、どよめく。
仏像の冷たい目。
女の子の一人裕子(トンボメガネをかけている)
裕子 「質問!全てって、どのくらいです?」
小姓頭「財産は計りかねます。ただ土地は、○○○万坪は下りますまい。」
裕子 「○○○万坪!?」
派手目な服装の良子が裕子に聞く。
つ器を出して、
裕子 「一坪、三・三平方メートル・・・・・ ここ、ウルトラローカルだから、一平方メー
トル×××円として・・・・・ やだ一四ケタでも足りないわ。」
良子 「一四ケタって?」
裕子 「一〇兆円・・・・・ 税金がたーいへん。」
小姓頭「ただし、選ばれるのはこの内一人。そしてその方には、この屋敷の主人に嫁い
でいただかなければなりません。」
良子 「嫁ぐって? あの・・・・・ その・・・・・ 。」
女の子の一人、晶子がつぶやく。
晶子 「けっこん・・・・・ 」
杏子 「(突然)いやなこった! 何の事かと黙ってりゃ、財産餌の嫁さがし・・・・・
勝手な事はごめんして欲しいな。」
小姓頭「勝手に決めたのではございません。あなた方は、その銀の指輪に導かれて、
この土地にやって来たのです。」
と、小姓頭が、杏子の指をさす。
杏子「えっ?」
陽子も指輪を見る。
他の五人の女の子も・・・・・ 。
小姓頭「お分りですね。では、我が家のあるじ、ゼン様とお会い下さいませ。」
小姓頭、頭を下げる。
と、いつの間にかその後に、ゼンが坐っている。
一同、茫然となる。
陽子「こんなことって・・・・・ 」
ゼン「あなた達とは、昔、どこかで会っている筈だが・・・・・ 違うかな。」
ゼンの顔と夢の中の男の顔が、フラッシュで一致する。
杏子、呆然と指輪を見ている。
陽子「杏子、もしかして、あなたも・・・・・ ?」
杏子「・・・・・ 。」
ゼン「みんな思い出したようだね。もう、何も云うまい。我等が待ちこがれていた今宵
は祭りだ。存分に楽しまれるがよかろう・・・・・ 。」
ぼんやりと坐っている七人。
麗佗(レイダ)の不思議なメロディの歌声が響いて・くる。・・・・
○ 麗佗祭 広場
三日月の夜……
広場、麗佗の巨大な像が浮かびあがっている。
焚火が赤々と燃えて……
太鼓と笛。そして歌声の中を踊る村人達。
奇妙な仮面の一団が、中央で踊り狂っている。
小姓頭の声「麗佗とは、この世を守る美しい仏・・・・・ 三〇〇年に一度、甦り、この世に
新たなる幸福をもたらすと申します・・・・・ 。その三〇〇年目が・・・・・ この
年・・・・・ 喜びの年でございます。」
次第に激しくなる踊り。
(8につづく)
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