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この作品は、1986年ヒットアニメ作品のパート2としてシナリオ完成後、製作会社の都合で、製作が中止、今のところ未発表になっている作品です。長編なので連載の形で掲載します。
なお、著作権は首藤剛志にあることを明記しておきます。
(仮名) 「幻夢戦記レダ2」 ティスト オブ ハニー (蜜の味)
その9
ストーリー 首藤剛志
脚本 首藤剛志
○ レンゲの畑
ドサン! と健一が落ちてくる。
陽子、ハッとゼンの体から身を離す。
健一「あ、あ、ごめん。邪魔する気はなかったけど、邪魔しちゃったりして・・・・・
その・・・・・ 」
しかし、陽子は、じっとゼンを見つめている。
陽子のN「・・・・・ その時、わたしは、信じられない程うろたえていました。わたしは今
何をしようとしたの・・・・・ この人と・・・・・ 何を・・・・・ どうして・・・・・ 。」
陽子、かぶりを振り、駈け去る。
健一「悪い事しちゃったかな僕・・・・・ 悪いですよね・・・・・ 当然・・・・・ ね。」
と、ゼンの方を向き直るが、もうそこにゼンはいない。
健一、ポカンと口を開けるが、真顔になり、
健一「しっかりしろ。お前、男だろ・・・・・ うん!」
自分で自分にうなずいて、
健一「朝霧君! 待って!」
健一、陽子の後を追う。
健一「あ、あ、ごめん。邪魔する気はなかったけど、邪魔しちゃったりして・・・・・
その・・・・・ 」
しかし、陽子は、じっとゼンを見つめている。
陽子のN「・・・・・ その時、わたしは、信じられない程うろたえていました。わたしは今
何をしようとしたの・・・・・ この人と・・・・・ 何を・・・・・ どうして・・・・・ 。」
陽子、かぶりを振り、駈け去る。
健一「悪い事しちゃったかな僕・・・・・ 悪いですよね・・・・・ 当然・・・・・ ね。」
と、ゼンの方を向き直るが、もうそこにゼンはいない。
健一、ポカンと口を開けるが、真顔になり、
健一「しっかりしろ。お前、男だろ・・・・・ うん!」
自分で自分にうなずいて、
健一「朝霧君! 待って!」
健一、陽子の後を追う。
○
○ 三つ壁村屋敷
陽子、走って来て門の中へ入る。
走って来る健一の目の前で、門が閉じられる。
健一「チェッ!」
○ 同 深夜
三ヵ月が、雲に見え隠れする。
○ 女の子達のそれぞれの部屋
布団の中で眠っている女の子達。
眼鏡をはずして眠っている裕子。
ちぢこまって、爪を噛んでいる杏子。
目は開いている。
○ 屋敷の前
健一が、壁に寄り掛かってうたたねしている。
○ 陽子の部屋
天井を見つめている陽子。
陽子のN「その夜、わたし、とても眠れる気持ちになれませんでした。」
突然……。
「ヒッ!」
という、女の悲鳴のようなものが聞こえる。
バタンという、何かの倒れるような音。
○ 杏子の部屋
ガバット起きあがる杏子。
○ 陽子の部屋
同じく陽子。
縁側の障子のむこうを人影が通り過ぎていく。
陽子、おろおろと辺りを見回すが、床の間の剣をすがるように握り締め、そっ
と障子を開ける。
庭を白い影(ゼン)が遠ざかっていく。
何かを脇に抱えている。
陽子、縁側に出る。
と、その肩をポンと叩かれる。
陽子、悲鳴をあげようとするが、その口を閉ざされる。
杏子である。
杏子は、指で、黙れを合図する。
陽子「(うなずいて)・・・・・ 杏子・・・・」
杏子は黙って、連いて来いと手招きしながら、白い影(ゼン)の後を追う。
陽子は剣を抱き締め、震えながら杏子に連いて行く。
○ 土蔵
白い影が入っていく。
物影から、杏子と陽子がうかがっている。
陽子「なんなの、あそこは・・・・・ 。」
杏子、黙って、陽子の頭を繁みに突っ込む。
陽子「!!」
土蔵から、白い影が出ていく。
脇に抱えたものは、もう持っていない。
杏子と陽子は、土蔵に忍びよる。
土蔵の扉が開け放しになって揺れている。
杏子「中を見よう。」
陽子「いやだ・・・・・ 。」
杏子「恐いのかよ?」
陽子「だって、不法侵入でしょ。」
杏子「(苦笑)よろしい。陽子は、ここで待ってろ。」
杏子、さっと土蔵の中へ入り込む。
10へつづく
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