首藤剛志のふらふらファイル箱

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この作品は、1986年ヒットアニメ作品のパート2としてシナリオ完成後、製作会社の都合で、製作が中止、今のところ未発表になっている作品です。長編なので連載の形で掲載します。
なお、著作権は首藤剛志にあることを明記しておきます。

   (仮名) 「幻夢戦記レダ2」   テイスト オブ ハニー (蜜の味)

  その13                 ストーリー 首藤剛志
                       脚本    首藤剛志


 裕子「来ないで!」                              
     大根、人参、ほうれん草、手当たり次第にぶつける。           
     しかしゼンは、じわりじわりと、一同に近づいて行く。          
     台所はパニックである。                        
     メリケン粉が飛び、米が投げ付けられ、ついには油の鍋がひっくり返る。  
     一同どころか、ゼンも滑って、思うように動けない。           
 杏子「畜生、油なんか誰がまいたんだ!」                    
 裕子「油?・・・・・ そか・・・・みんな、ここから離れて!」              
     やっとの思いで、油の床から抜け出る一同。               
 裕子「あいつに油を!」                            
     裕子、缶入りの油をゼンにぶつける。                  
 杏子「そか! みんな」                            
 陽子「何がなんだか」                             
 杏子「やるの!」                               
     一同、ゼンに油をかける。                       
     裕子、香水のビンにキレを巻く。                    
     ライターで火を点ける。                        
     ゼンに向かって投げる。                        
     床に落ちる香水のビン。                        
     だが、まだ油に火は点かない。                     
     ゼン、一同に向かって、ゆっくりとやってくる。             
 杏子「燃えないじゃん。」                           
 裕子「油の発火点まで、熱くなってないの・・・・・ 。」               
 晶子「理屈なんていいのよッ!」                        
 裕子「任せなさい。これね。」                         
     裕子、袋を見せる。                          
 陽子「なに?」                                
 裕子「メリケン粉・・・・・ 」                           
     裕子、思いっきりゼンに向かって投げる。                
     パンと袋が割れる。                          
     パッと吹き上がる粉。                         
     香水の炎にも振りかかる。                       
     この粉粒が、チリチリと燃え、ドカン! 爆発する。           
     ゼン、フッ飛ぶ。                           
     台所一面、火の海となる。                       
 杏子「やった!」                               
 裕子「うむ。空気中の細かい粉は、燃えやすいの・・・・・ 。炭坑の炭塵爆発みたいなもの
    なのです。うん。」                           
     と、眼鏡をずりあげる。                        
     健一が、悲鳴に近い声を出す。                     
 健一「能書き言ってられないんだよ。」                     
     炎の中からゼンが立ち上がる。                     
     焼けただれたゼンの顔の中から、不気味な昆虫の頭が現われる。      
     思わず顔をそむける陽子達。                      
     裕子だけが、じっと見つめ……。                 
 裕子「大変な生命力だわ。分類学上・・・・どういう生物なのかしら。」        
 杏子「いいから逃げろ!」                           
                                        
◯ 屋敷の中                                  
     襖を次々に開けて、逃げる陽子達。                   
     調理場の炎が、燃え広がっていく。                   
     燃え上がりながらも、ゼンは一同を追う。                
                                        
◯ 行き止まりの部屋                              
     陽子達、襖を開ける。                         
     人間の三倍程もある、麗佗の像が祭壇に飾られている。          
     手に弓と矢を持っている。                       
 陽子「いやだ、行き止まりよ。」                        
     一同、今来た襖の方を見る。                      
     幾重にも、開け放たれた襖の向こうに、燃え上がったゼンの姿が現われ、ゆっ
     くり近付いてくる。                          
     杏子、唇を噛みしめる。                        
 杏子「陽子、もう、アウトみたいだね。」                    
 晶子「まって、あれを!」                           
     麗佗の像の方をさす。                         
 杏子「弓なんて撃ったことないよ。」                      
 晶子「わたしがやる。」                            
     晶子、弓を取ろうとする。                       
     あまりの大きさによろける。                      
 晶子「手伝って」                               
     一同、頷く。                             
     杏子と裕子が、弓を支える。                      
     晶子、弓を引き絞る。                         
     硬い。                                
 晶子「私をひっぱって!」                           
     健一と陽子が、晶子の体をひっぱる。                  
     ゼンが近付いてくる                          
 晶子「もっと、もっと強く!」                         
     ゼンは、すぐそばに。                         
     黒焦げの顔がニヤリと笑って……。                
 晶子「あたり!お願い!」                           
     弓矢を放つ。                             
     弓矢、ゼンの体をつらぬく。                      
     矢の勢いで、後方にフッ飛び、散々に弾け飛ぶ。             
 陽子「やったの?」                              
 晶子「もち、みたいね。」                           
 杏子「やったんだよ。」                            
 健一「勝ったんだ。」                             
      一同、踊り上り喜ぶ。                         
  裕子「(計算器を叩き)確立九九%・・・・・ でもないか・・・・・ 」           
 一同「えっ?」                                
     行き止まりの部屋の床が、急激に消える。                
 裕子「でしょ?」                               
     次の瞬間、一同は、闇の底へ落ちていく。                
                           (14へつづく)


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