首藤剛志のふらふらファイル箱

人並みのつもりにしては、ふらふらしています。

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またまたごぶさたしてしまいました。
ここ半年ほどで見た映画で、いい意味ですごいなあとおもったのは、なんたってクリント・イーストウッド監督の「チェンジリング」と「グラントリノ」です。圧倒的なすごさです。
どこがすごいって、僕の歳からしても、おじいさんと言ってもおかしくない人が、こんな映画を監督していることです。人生を枯れた視点で見ていないことにあきれます。
「グラントリノ」など、老人の死に場所探しのように見えるストーリーなのですが、しっかりと、生きることを見つめた映画です。
 僕なんか、まだまだ若造……この監督の域に届く余地があるかもしれないと思うと、なんだか励まされたような気持ちになります。
「おくりびと」だか「おくられびと」だか知らないが、あの手の映画にいやされて感動していちゃいけない気がします。
 で、あれやこれやと感想を書きたい映画がたまっていますが、このブログのコメント欄にアニメの「ホッタラケの島」についてどう思うかという問いかけがありましたので、とりあえず、そっちのほうの感想を書こうと思ったのですが、これが、難しい。
 今年の夏のアニメ映画では短編芸術派的なアニメを除けば「サマー・ウォーズ」「ホッタラケ……」そして、ほとんどのアニメファンは見ていないでしょうが「八月のシンフォニー」の三作が、それぞれ変わった意味で面白かった。
 なんとなく時代を反映したでしょうか?以前より前向きになったひきこもり少年のヒットロボットアニメは、アニメ技術的には頑張っているんでしょうが、これから予定調和なストーリー展開になりそうで、あまりピンとこなかった。まだ結末が見えていないので感想は差し控えます。
 さて、今回取り上げようとした「ホッタラケ」は要するに「不思議の国のアリス」日本版というより「ホッタラケ製作陣版」といった感じで、「不思議の国のアリス」の解釈アニメとして、こういう切り口があっていいとおもったアニメでした。
 そもそも、「不思議の国のアリス」は「間に合わない、間に合わない」と、何に間に合わないのか知らないが時計を持って焦って走っているウサギをなぜか追いかけ、なぜか穴に落ち、不条理にしか思えないいろいろなことに出会った少女が、我にかえれば、「あれは夢だったのか?」……でも、夢とばかりは言い切れないし……ってな話です。
 その何が何だかへんてこりんなところが魅力で、そこに色々な解釈ができ、世界中の人からなぜか気に入られている児童小説(といえるのかなあ?)で、いろいろな解釈ができるから、色々なクリエーターが
作品化しています。世界中の万人向けアニメを作るのが使命のようなディズニーが挑戦したアニメ化が有名ですが、やっぱり良く分からない賛否両論のアニメになってしまい、僕はあんまり感心できないアニメでした。ディズニーグループさん、懲りずに実写版をへんてこ映画大好き監督のティム・バートン監督で製作中で、来年5月公開予定、どんなアリスになるか、今から楽しみです。
つまり「不思議の国のアリス」という小説は誰がミュージカルにしようが(あの007の作曲家ジョン・バリーのミュージカルまであります。)、舞台劇にしようが、アニメにしようが、それぞれの作り手の解釈が楽しみなんです。実力派の役者もアリス以外の変な登場人物(動物?)を演じたがる傾向があります。
 日本語訳の小説だって翻訳者次第で違ってしまうようで、右に英語の原文、左に日本語の訳文が書かれた対訳本が、僕としては一番おすすめなんですが、そもそも、その英文が、本場の英国人ですら本当に理解できるのかどうかあてにならない困った英文らしいのです。
 で、「不思議の国のアリス」のジブリ式日本的解釈が、作り手がそれを意識しているか知りませんが
「となりのトトロ」や「千と千尋の神隠し」なんだなと、僕は僭越にも思っているわけです。
 なにしろ、僕ですらそれぞれ解釈の違う「アリス」をずいぶん脚本にしています。
「まんが世界昔話版」から「ミンキーモモ」版アリス(これはオーディオドラマ)、僕のシリーズ構成したアニメには僕解釈版「アリス」が恒例のように出てきます。
 で、一部の人たちに、もっとも「アリス」の世界に近いとほめられたアニメもありまして、それ、実は、僕の解釈を入れず、僕が面白いと思ったエピソードをピックアップして並べただけのもので、僕自身、喜んでいいのか悪いのかわけのわからない始末です。
 僕が「アリス」の色々な解釈を語りだすと大論文になりそうで、「ホッタラケの島」の感想が文字通りほったらかしになってしまいそうですから「ホッタラケの島」における「アリス」解釈を考察?してみようと思います。しかし、ここまでで、ずいぶん長い文になってしまいました。
 今回はここまでで、次回にそれを書くことにして、とりあえず結論を言いますと、「アリス」のノンセンス展開をよく一つの話、一つのテーマにまとめた相当面白いアニメだと思います。
 こういうアニメが、商業ベースの長編アニメで出てきたことをうれしく思います。
 子供向きのつもりで実は作者のひとりよがりに思える大ヒットアニメとも違うようですし……ただ、観客サービスシーンが、少し多すぎるきもしますが、僕としてはお勧めのアニメです。
 あ、「サマー・ウォーズ」の面白さも僕は忘れていませんけれど……あっちも見たなら、こっちも見てくださいという感じです。
では……

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いやー首藤さんにリクエストに応えて頂けるとは驚きです。
コメントの返答まで頂きまして、ありがとうございます。
感無量です。

「ホッタラケ」の前半は、「おむすびころりん」みたいなだなぁ・・・
と思って見てたのですが、「不思議の国のアリス」評は全く気付きませんでした。
ジブリの一連の作品も、言われてみると成る程です。

僕的には、アリスは萌え系作品の古典と思っていて、ストーリーに心は打たないのですが、読んでると気まぐれで乙女チックな主人公に対して下心が沸々と沸いて来ます。
トトロのサツキとメイや千尋は、どうこうしたいと思いません。
なんだかお父さん的な視点で見ちゃってますね。

しかし、色気の部分を外して考えると、受け手を異世界に引っ張り込むという点では同じ種類の作品なんですね。
もう少し考えて見ます。

2009/10/13(火) 午前 0:57 [ 歩駒 ]

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こんにちは、20代の女性です。
ほったらけ、乙一さんが脚本参加しているということで私も観たのですが、正直どのあたりが面白いのかさっぱりわかりませんでした。上辺だけみていると、お涙ちょうだいもののご都合展開にしか見えなかったので……。
しかし、「アリス」を知っていると、またちょっと違ったのかもしれません。首藤さんの考察、楽しみにしています。

2009/10/15(木) 午後 10:15 [ とろ ]

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「お涙ちょうだい」とは、なる程、ご意見勉強になりますね。

まっとうな作品というのは、メッセージが届く様にお話を演出する必要がありますが
確かにホッタラケの終盤は、それが露骨で意図的に感じさせる展開が多かったですね。

だけど、制作者の伝えたい気持ちは真剣なので「お涙ちょうだい。」なんて
お客さんを見下ろした気持ちで創作はなかなか出来ないと思います。

そうすると、「お涙ちょうだい」は受け手側が、鼻につくかどうかかも
私は41歳二児の父で、親視点から見てしまうので、臭っても、それで良しと感じました。

逆に「サマーウオーズ」の方が、懐古主義の大家族や真田太平記の様な我々世代だと当たり前の話を持ち出して、若い人に具体的に何を伝えたいのかわかりませんでした。

まあ、こういった部分は注意が必要ですね。
同じ、方向からの考察だけだと、視野が狭まるので、違った視線「アリス」的解釈に期待ですね。

ハードル上げてしまつてゴメンなさい。気軽にご説明願います。

2009/10/19(月) 午前 5:15 [ 歩駒 ]


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