首藤剛志のふらふらファイル箱

人並みのつもりにしては、ふらふらしています。

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御無沙汰しています。
周辺に色々面倒くさいことが起こり、気力消耗、体力消耗、さんざんな新年でした。
でも、去年年末のおバカ映画(観る人によっては不謹慎な爆笑の起こる)の一本について書き終えていなかったので簡単に感想を……
「イングロリアス・バスターズ」……タランティーノという、才能のあるといわれる監督で、世界中に熱狂的フアンがいて、かつ、色々な国の映画賞もとっている監督の作品です。
日本では、映画が始まってから三分の一で面白くなくて劇場から出ていく人には、入場料をお返ししますという宣伝で話題になりました。
本編中にも「俺の最高傑作だ」という台詞が出てきます。
確かに、アクションが始まる前のやたらに観客をじらす演出やトリッキーな脚本は、映画マニアがよだれをたらすだろうと思うほどに上手い。
基本はナチスドイツにユダヤ人の家族を虐殺された美女がナチスに復讐する話に、普通のストーリーなら、ナチスなら誰でも殺しちゃえというヒットラーさえ恐れる「殺し屋部隊」がからむという筈が、ちっとも絡まないという……そこが、観客を肩透かしさせ、それでも、面白くみせるという確信的トリッキー映画です。つまり、二つの話が別々に進行していて、最後まで二つの話は絡まないが、結果的にヒットラーをはじめナチスの大幹部たちを皆殺しする点だけ一致する面白さ(その為に、われわれの知る歴史を改ざんしても、映画的面白さを優先させて平気です)
どうだ、面白いだろう……という自慢気な顔が浮かぶような気がします。面白くするためのテクニックは確かに上手い。
しかし、この映画、それだけなんですよね。
正と悪の戦いを描く時、悪が強ければ強いほど、面白くなります。だから、ユダヤ人狩りをする敵役が、やたら、紳士的でクールでかっこいい。
ほとんど、この人が、主役に見えてきます。ドイツの俳優が気持ちよさそうに演じます。上手い俳優です。
正は、結局勝つのですから単なる正義の味方ではなく、多少、汚れて間抜けな部分を持った方が、ストーリー展開が面白くなります。ハリウッドの人気スターがやりたそうな役です。
 結果、ドイツの俳優に完全に食われてしまいました。
この監督、面白さ優先の為に、ちょっと調子に乗りすぎたのでしょうか?。
この映画が、ならず者のだましあいや、ギャング団の抗争が題材ならば、それでもよかったでしょう。
ところが、この映画、反ナチスとナチスの戦争を舞台にしています。
この映画、ナチスは悪い、ユダヤ人はかわいそうというアメリカ映画の常識を前提で作られている。
でも、いくら娯楽映画でも悪いやつは、やっつけられて当然は乱暴すぎます。
人のいい好感度の高いナチスの青年が出てきますが美女はなにがなんでも復讐の鬼の姿勢を変えません。「殺し屋部隊」は殺すことにしか喜びを感じない殺人鬼集団にしか見えない。
で、もって、復讐される側の悪は、頭が良くて格好いい。ついでに、好感度の高い青年も出てくる。悪の筈のナチスドイツ兵が、同僚の結婚をお祝いする善良な兵士たちに見える地下酒場のシーンも出てきます。
 しかし、この映画においては基本的に悪の集団ですから、そんなドイツ兵を容赦なく殺します。
クライマックスは、パリの映画館ですが、そこに集まるヒットラーもナチスの上層部も、映画好きの人のいい紳士的なおっさんおばさんにしか見えかねません。そもそもナチスドイツ占領下のパリです。レジスタンス(抵抗運動)も盛んです。そんなパリのしかも、さして大きくもない映画館にナチスの上層部が映画を観に来るはずがありません。危ないじゃないですか。
ここいら、「この人がヒットラーですよ」なんてタイトルで人物説明してくれます。
この監督にとってはブラックなユーモアのつもりかもしれません。
ドイツの国民的英雄である狙撃兵(先ほど書いた好感度の高い青年です)を主役にしたドイツ国策映画を、ドイツ人観客は大喝采を送ります。
狙撃兵が連合軍をバタバタ撃ち殺す映画ですが、この映画館で写される上映映画の戦闘シーンが、もしかしたら、この映画で一番歯切れのいい演出シーンかもしれません。
「スピルバーグの「プライベートライアン」の市街戦シーンなんかにゃ負けないぜ」とこの監督は言いたげです。
当時のドイツ人からすれば、正しいのはドイツですから、映画の出来が良ければよいほど大喜びです。
で、そこにイタリア人に化けたイタリア語をろくにしゃべれない「殺し屋部隊」が潜入し、といっても、教養のあるユダヤ人狩りの敵役に「アメリカ人は英語しか喋れないのか?」という皮肉を言われます。完全にばれています。
ここいらは、ユーモラスな演出が、笑わせてくれます。
 で、可燃性のフイルムや「殺し屋部隊」のほとんどテロ的無茶攻撃で映画館ごとドイツ人を大虐殺……
 いくらなんでもドイツ人がかわいそうに見えます。
 地球の事情を知らない宇宙人がこの映画を観たら、残虐な連中が、善良な人たちを虐殺する残酷映画と思うかもしれません。
 この監督、それほどナチスドイツを憎悪しているということなのでしょうか?
 それとも、いくら、敵が悪くても、ここまでやったらおバカでやりすぎだよ。という今のアメリカの中東政策を揶揄しているのでしょうか?
 僕には、そうは思えませんでした。
 映画マニアを喜ばす為だけのタランティーノ流傑作演出脚本総集編にしか思えません。
 本人も相当の映画オタクだそうで、過去の映画(それもB級)からのパロディシーンやBGM引用が頻繁に出てきて、知っている人には分かり、思わずニンマリさせてくれる仕掛けになっています。
 この監督の映画への尋常でない愛を感じると言う人もいますが、映画を愛する人がナチスへの復讐の為とはいえ、ドイツ人を虐殺する場所に、映画館を選ぶんでしょうかね。
 なんか変です。ゆがんでいます。
 この監督の脚本の才能と演出能力が優れていることは分かります。だから「こんなところをこんな演出してらあ」と観ていて笑っちゃいます。
 けれど、その才能を、戦争素材のこんな映画に使っていいのか。何かが欠落しています。
 オタクの道楽、無駄づかい。爆笑するけれど不謹慎。それをこの監督は意識しているのかいないのか。
 ちょっと不気味で、この人の作った映画を観るのはいいが、個人的には、あんまりお付き合いしたくない感じがします。
 では……
 

2012まであと2年

この映画、ビジュアルはすごいが、お話が御都合主義すぎるというのが一般の意見のようです。
でもね、この監督の映画、見方を変えるととても変なのです。ハリウッド映画なのに、やたらアメリカをぶち壊す。インデペンダンスデイなんて、アメリカ本土で核兵器まで使っちゃうし、酔っ払い親父に特攻させるし、戦闘機に乗って戦いに行く大統領なんて常識的に考えておバカです。ともかくこの監督、アメリカをおちゃらかしぶち壊すのが趣味のようです。
で、この映画の監督ドイツ人なんですよね。
日本人は太平洋戦争なんて、遠い過去の話でしょうが、ドイツ人にとっての第2次大戦は国を西と東に引き裂かれた戦争です。つまり、彼らにとって東西ドイツが統一されるまで、戦争は終わっていなかった。
特にアメリカには恨み骨髄の筈です。ドルに対抗してユーロ圏を作り出した中心は言うまでもなくドイツです。で、今回の2012、マヤの予言なんてどうでもいいわけです。あまり聞きなれないかもしれませんが2012はアメリカドルが崩壊する年という予言があるそうです。
つまり、2012はアメリカが崩壊する年なんですね。2012年に地球が壊滅するとしたらあと2年です。
大作映画としてはあまりに寿命が短すぎませんか?
で、もってこの監督、ハリウッド映画のご都合主義もからかいます。
ダメ男が、危機に遭遇してがんばって家族を助けるという典型的アメリカンストーリーです。
けれどそのダメさ加減が尋常じゃない。主人公がロシアの大金持ちの運転手なんて、アメリカ人にとっては最悪な職の筈です。ロシアはつい最近まで敵対視していたソ連と思ってもいい。これじゃあ女房に愛想を尽かされても当然でしょう。ドイツ人にとってアメリカ同様嫌なやつはロシアです。共産主義、社会主義のソ連がぶっ壊れて成金登場。今までロシア人の大富豪など表向きはありえないはずです。しかもかなり嫌なキャラクターで登場します。相当笑える設定です。
逃げた女房の亭主、いい人です。でも、美容整形外科での金持ちです。いかにもアメリカ的金持ちですよね。けれどいい人なのに、主人公の邪魔になりますから死んじゃいます。
で、笑えるシーンが山ほどあるのですが思いつくまま書いてみると、今までどんなご都合主義のアメリカ映画でもここまでラッキーな主人公はいないでしょう。いつもぎりぎり危機一髪で助かっちゃう。あまりにもぎりぎりすぎてご都合主義をギャグにしているとしか思えません。
富豪の運転手ですから、安全運転が原則なのに、危機になると暴走族に変身……前方の老夫婦の運転する車が邪魔だと、他人の庭に突入、老夫婦の車をかわします。
老夫婦の車は隆起した道に激突……これ、老人虐待じゃない?
崩壊シーンの出来の良さは、それだけリアルにアメリカがぶっ壊れるのを見せることです。
この映画が上映されてから2012までは3年、滅亡の時期をアメリカ政府は秘密にします。
これは、当然です。あと3年しか生きられないなら、お金なんか意味がない。世界中が金融危機、ドルなど意味なし。わずか3年、ドルの優位を保つための処置です。もっともそれはユーロも同じ。中国の元だって同じですが、権力者はわずか3年の為に世界の滅亡を秘密にします。
助かる為のノアの箱舟の乗船券が10億……ここでこの監督皮肉を言います。ドルじゃなくて10億ユーロですよ。なんちゃって……もっとも一人当たり助かるのに10億ユーロも金が動くんじゃ、世界各国の情報部が気がつかないわけがないんですけれどね。
ドイツにとって憎たらしい国は山ほどあります。フランス、今は同じユーロ圏ですからあまりきつい皮肉は言いません。しかし、モナリザを持ち出そうとすることに不審をいだいたルーブルの美術館長が自動車事故を装って暗殺されますが、ここでまた余計な皮肉、事故現場はイギリス王妃が事故に会った現場と同じだ。イギリスにも厭味……もう、ここまで来たらこの監督、片っ端から嫌な奴をやっつけます。第2次大戦でドイツ敗北に致命的だったのは、同盟国のイタリアがさっさと降伏したからです。僕が子供の頃、ドイツ人のおじさんたちは同盟国の日本人に言ったそうです。
こんどはイタリア抜きでやろうぜ。……確かに僕が20代にドイツを放浪した時、ドイツ人は僕が日本人だと知るとやたら親切でした。
で、イタリアのバチカン宮殿はめちゃくちゃ、ミケランジェロの絵の神がアダムに手を差し伸べるその指と指の間がひび割れ崩壊……神も仏もない……あ、仏はありか……ラマ教が……この監督、日本には好意を持っているのか、日本が崩壊するところは見せません。映画の制作資金を出してくれたからかもしれませんが、各国首脳会議のコンピューターはソニーで統一。ともかく、この監督、見せるシーンはみんなぶっ壊します。アメリカ大統領は、ホワイトハウスごと津波に流されたアメリカ空母につぶされます。日本のシーンが出てこないのは、この監督の御好意でしょう。
 頼りになるロシア人パイロットも登場しますが、これも主人公にとって邪魔ですから死んでいただきます。
 中国が作った箱舟、作った中国人は乗れそうにありません。お金持ち優先です。
 で、無賃乗車しようとした主人公のせいで、箱舟は危機に見舞われ、主人公の活躍で何とか助かります。この主人公のような人をマッチポンプといいます。自分で火をつけてそれを消して見せて、いい人に見せるわけです。この映画で一番厭味な人が主人公です。
 わざとわざとらしくポセイドンアドベンチャーごっこをしてくれます。
 結局、この映画でいい人はラマ教のチベット人……チベットが今、中国にいじめられているのは御存じのとおりです。つまり、金に目がくらんでノアの箱舟を作った中国にも厭味を言っているわけで、そして、箱舟が行きつく先が、世界最大の飢餓地帯、アフリカ大陸……マッチで火をつける方法も知らないだろう金持ちのじいさんばあさんが、生き延びられるはずがありません。
この映画、細かいところを並べれば、笑える場面は山ほどあります。
 ドイツ人監督にとっては、ハリウッドのお金でアメリカを含め嫌いな国をみんなやっつけた痛快作です。
 この監督のアメリカ版ゴジラが、イグアナのできそこないのような怪物だったことに納得できます。
 ゴジラがアメリカを襲ったら、どんなにあばれようと、作劇上、ラストはアメリカ軍によってゴジラを殺さなければならないでしょう。
 第2次大戦の友好国にして、被爆国日本の悲しいシンボル、ゴジラを、そのままの姿で殺したくはなかった。だから、あんな変なイグアノゴジラにしたのでしょう。
 ところで、今、原子力に気を使っているのはドイツのようで、ソ連のチェルノブイリ事故の教訓で、2000年以降、原子力発電所を作るのをやめているそうです。
 しかし、アメリカって大金をかけてこんな映画をドイツ人に作られて、儲かって喜んででいるとしたらおめでたいなあ。2012ドル世界崩壊の予言は現実のものになるのかも……
 もっともその前に、日本がつぶれているかもしれません。
 では。

あけましておめでたいんだかなんだか不安なトラ年です。
なにせ、野球のタイガースフアンなんで、元気な巨人を見ていると心配で心配で……でも、僕の身体だけはなんとか元気です。
去年最後の映画は中学生の娘とデイト(^_^;)で見た「のだめカンタービレ」。去年最後の大バカ映画(いい意味で)でした。
じいさんの僕とわざわざ「のだめ」を見る娘の狙いは一足遅れのクリスマスプレゼントなのは見え見えで、おじさんとしては恥ずかしかったのですが、意外に客席は老若男女入り混じっていました。クラシックの力なんでしょうかね?
基本的にテレビドラマ人気にあやかった映画は嫌いです。マンガやアニメの実写もすきじゃありません。
しかし、この映画、アニメの「ヤマト」で沈没した日本映画を浮かび上がらせてくれる力を最後の最後で見せてくれてほっとしました。
テレビドラマを見ていない人には分かりにくいかもしれない「のだめ」と千秋の関係と、なぜヨーロッパにいるのかを、ろくに説明せずに分からせる強引で説得力があるんだかないんだかわからない、上野樹里さんと玉木宏くんの見せる序盤の凸凹怪演……あれよあれよで、「のだめ」のおバカな世界に引き込みます。どうでもいいんです。ストーリーは……クラシックの実力はあるけれど変な女の子と男の子がいて恋愛混じりのギャグ展開……そして、テーマは「音楽の力」……もともと少女マンガですから、その世界観に客を引き込めば勝ちです。その点、この映画、キャスティングがおバカなんだか真面目なんだか分からないほど色々なキャラクターの大混乱で成功していると思います。
特に驚いたのは、この映画のスタッフのクラシックへの真面目なこだわりです。
名前や作曲家は忘れたが僕らの耳になじみがあるクラシックのオンパレード……(丁寧な解説もしてくれます)
音楽教養おバカ映画でもあるわけです。
特に最初に演奏される「ボレロ」はすごい。僕は、「銀河英雄伝説」というアニメで戦闘シーンに「ボレロ」をフルに流した前科があるので、「ボレロ」には、ちょっとだけうるさいのです。「のだめ」の「ボレロ」はびっくりしました。文字通り「ボロボロボレロ」なのですが、これだけ下手に聞こえて、それでもかろうじて「ボレロ」として聞かせるには、下手な演奏者たちでは無理です。下手な演奏は、うまい演奏者が演奏するから下手に聞こえるのです。ここだけでもこの映画を見る価値がある。更に「のだめ」の弾く「きらきら星」どこかぶっとんだ「超絶?トルコ行進曲」これは稽古をしている時からすごい。もちろん、演奏は吹き替えでしょうが、そうとうすごいピアニストが演奏していると思います。天才ピアニストといわれる(僕はひとりよがりだと思いますが)グレン・グールドもどきのはちゃめちゃぶりといったら、ほめすぎでしょうか。娘に「家に帰ったら参考にグールドを聞けと言ったら、グールドのほうがめちゃめちゃだった」と言っていましたが……(笑)
で、まあ、「のだめ」の妄想変態CGはともかく、現実部分のCGアニメは(変態カレーなど)はやりすぎだとも思いますが、更に実写変態人、竹中直人さんのベートーベン風というより弁当弁風名指揮者様が登場すると、それも気にならなくなります。
考えてみれば、映画のワイドスクリーンはオーケストラを描くのに適し、ピアノの鍵盤、グランドピアノの長さを描くのにも適しています。
音の面でもテレビより音響効果のよい映画館に向いています。
まあ、偉そうなことを言わせていただければ、ドルビーデジタルの音は、いかにもアメリカンで派手すぎてクラシックの繊細さに欠けますが、それを言うのは贅沢でしょう。
そんな贅沢を言いたくなるほど、この映画のスタッフは、クラシックにこだわっています。
それが、おバカなのか真面目なのかわけのわからん「のだめカンタービレ」世界を作るのに成功していると思います。
そして、終盤、チャイコで千秋の指揮に感動していた「のだめ」が、千秋のバッハを聞いて、次第に表情が変わっていくあたり……つまり、千秋が恋人としてではなく、追いつき越えなけれればならないライバルに変貌していくのを感じる……このあたりの上野樹里の複雑な表情は彼女が上手いのか、それとも天性の才能なのか……レンタルビデオ屋で、上野樹里の出ている映画のDVDを片っ端から借りてみました。
映画界は、この人を「のだめ」に味をしめてコメディ女優に終わらせないでほしいと思います。
で、これは前編であります。
 後編では。どんなクラシックがでてくるのでしょう。
 テレビドラマから続けると、有名どころは出尽くしている気もします。
 ラプソディインブルーまで出しちゃいましたから……
 しかし、大物が残っている。
 このストーリーがハッピーエンドならクライマックスにぴったりのピアノとオーケストラの協演ラフマニノフのピアノ協奏曲があります。
 しかし、それじゃあ、あまりにベタすぎる気もしますしねえ……
 僕なら。耳が聞こえづらくなっている弁当弁竹中直人作曲(編曲?)ベートーベンピアノ協奏曲「月光」……そんな曲ありません……つまり、ベートーベンのピアノ曲「月光」をオーケストラとの協奏曲にするんです……そして、
「のだめ」と「千秋」の才能の開花であるピアノ協奏曲を聞き「これが聞きたかった」と竹中ベートーベン、涙まじりにうなずく。
もっとも、そんな曲を作曲(編曲)し、演奏しようとするおバカな挑戦をする人は現実にはいないでしょうけれどね。
 つまり、僕はこの映画にもアニメにも原作漫画にも関係ないけれど、そんなラストシーンを想像したくなるほど、この映画を楽しめたということです。クラシックに興味のある方もない方も、「のだめ」のおバカギャグが嫌いな方も、音響効果のいい劇場でどうぞ。
 そして、残るおバカ映画のひとつ「2012」も劇場向きです。
 年賀状である方が、この映画の監督の作品、ビジュアルはいいが、ストーリーがねえ……と書いていました。
 一般的にも、同意見が多いようです。
 でも僕は、そのおバカなストーリーがすごく面白かったのです。
 それについては次回にでも……
 では。

まずは、前回、素人ブロガーの僕の疑問に答えてくださった方たちに感謝します。ありがとうございました。
で、今回は12月に見た映画について……
昔、三バカ大将というドタバタ映画シリーズがあったのですが、この十二月、驚くべき三バカ映画を見ちゃいました。
そのうちの二つは「2012」「イングロリアス・バスターズ」で、2作とも大爆笑映画……「2012」は、出来るだけ大きい画面の映画館(最近の映画館のスクリーンは小さすぎます。昔のシネラマ映画館……70ミリ映画館の大画面が姿を消して……その為か、演出までがテレビで見るDVD化を意識しているようなスケールの小ささを感じてさみしい昨今です。「2001年宇宙の旅」とか「アラビアのロレンス」なんて、大画面で見なければ、その価値は半分以下でしょう。
もっとも大画面ならではのスケールのある演出のできる人は、デビッド・リーン、ウイリアム・ワイラー。スタンリー・キュブリック(この人にはスパルタカスという映画があります)しか今、思いつかないのですが……黒澤明監督も70ミリ映画の「デルス・ウザーラ」という映画がありますが、大画面を使いきれているとは思えませんでした。
僕に言わせれば「スターウォーズ」も「未知との遭遇」も、演出のスケール感がテレビサイズに感じます。
で、「2012」は、画面が大きければ大きいほどバカバカしくて笑える映画です。あるかどうか知りませんが字幕のない日本語版があれば、もっと笑えるかもしれません。この映画のバカバカしさは大画面の映画館でいっそう引き立つと思うので、今年最後に大笑いしたい方は、劇場での鑑賞をお勧めします。どこが大笑いかをお話ししようとしたら「イングロリアス・バスターズ」でまた大笑い……演出はしっかりしているのに、中身はめちゃくちゃという奇妙な映画で、このバカバカしさもお話ししようかなと思ったら、ついにとどめの大バカ映画……日本のアニメ「宇宙戦艦ヤマト復活編」の登場です。ただし、こちらのバカさ加減は、大爆笑ではなく大激怒というか、なんかもう吐き気を催す気味の悪さです。
これほど、嫌な気分にさせられた映画は、僕の映画歴になかった気がします。
だから、この「ヤマト」のことを先に書きます。
というのが、40代、50代の人まで、「やまと」といえば「戦艦大和」でなくて「宇宙戦艦ヤマト」を先にイメージしそうな時代になっているような気がするからです。
 僕は戦争を知らない世代です。
 でも、戦艦大和が、沖縄へ片道の燃料しか積まずに、勝てるはずもない特攻出撃し、あっという間にアメリカ軍の集中攻撃を受け、ろくな戦闘もできず空しく沈没した戦艦だということは知っています。でっかい大砲を持った当時世界一の戦艦だったのですが、大砲の威力の時代は過ぎ去り、飛行機の戦力の時代になっていました。同型艦に武蔵というのがありまして、これは、レイテ沖の海戦で、少しは戦艦らしく戦ったのですが、これも飛行機の集中攻撃を受けて沈没。更に同型艦に信濃というのがあり、航空母艦に作り替えたけれど、時すでに遅しで、あっという間に沈没。
余談ですが、僕の父は、海軍で長門という戦艦に乗っていたことがあり、終戦は沖縄のすぐそばの石垣島でむかえました。
沖縄は全滅ですから、父が沖縄にいたら、僕は生れていなかったわけです。
戦艦長門の運命については、書きたくもありません。……関心のある方は調べてください。いや、知っておくべきことだと思います。
軍の上層部に大和の片道出撃の時、日本が戦争に勝てると思っていた人がいたとは思えません。
つまり、ほとんどやけっぱちの特攻だったわけです。
特攻は乗員の死を意味します。
そんなめちゃくちゃな攻撃に出撃して、沈没したのが戦艦大和です。
乗員は、とても気の毒な言い方ですが、無駄な犠牲だった……。
そんな大和が「宇宙戦艦ヤマト」として、浮かび上がって地球を救う。
テレビアニメで、大和がヤマトになって宇宙を飛ぶのは、なんだか釈然としなかったのですが、実際の戦争では活躍できなかった特攻戦艦大和を宇宙で戦わせるというセンチメンタルな気分は分からないこともない。
放映当時の若い人や子供たちが夢中になったのも分からなくはない。
しかし、特攻は特攻です。
しかも、それが2度も3度もということになると……僕の書いた「戦国魔神ゴーショーグン」というアニメの台詞に「一度死んだ命、二度も死んでたまるか」というのがありますが、いいかげんにしてほしいと思いませんか?
でも、まあ、商売です。日本の為という大義名分がいつの間にか地球の為になりそれが愛の為になったりして……「なんだかなあ……」と思っていたら二十年ほど前、僕のところに「ヤマト」の脚本の話が来ちゃったんですよね。
で、「ヤマト」にこだわる大プロデューサーがどんな人か知りたい気もあってお会いしたら、いきなり、「今度の「ヤマト」はどんな話がいいかな?」と聞かれたのでその場のアドリブで「長く平和が続いて地球の人たちが平和ボケしているところに宇宙人が攻撃に来る。そこで、博物館でホコリをかぶっていたヤマトを持ち出すが、若い人たちは平和ぼけして全然、戦闘意欲がない。昔のヤマトの活躍を懐かしんでいるその博物館の半分ぼけた倉庫番の老人がヤマトの艦長になるが、乗員になり手がないからボーナスを高くつけてニートやフリーターを集めて訓練をする。けれど、てんでばらばらでみんなやる気がない。しかし、いよいよ宇宙人が攻めてくるとなると自分たちの命があぶない。みんな死にたくないのだが逃げ場もないから、めちゃくちゃに戦ってしまう。戦略も戦法もない。しまいには敵も味方もなく生きていたい一心でただめちゃくちゃに戦ってしまう……あまりのめちゃくちゃぶりに、宇宙人のほうがびっくりして、こんな凶暴な人類と戦っては命がいくつあってもたらん……と逃げていく。
気がつけば、廃墟と化した地球に、ヤマトだけが生き残り、それでも、勝利の雄たけびで、波動砲をどかーん!……なんてストーリーはどうですか? と言ったら大プロデューサーはデスラーのようなクールというか真面目な顔で僕を見て、「首藤君は面白いことを考えるねえ……」と言って、以後二度と連絡はありませんでした。
でも、それから二十年、大プロデューサーの博物館の倉庫でヤマトは生きていたんですね。
しかし、どんだけ特攻が好きなんだろう。
敵も味方もわけも分からず、特攻、特攻、特攻、その為のストーリー(三人の脚本名がタイトルされているけれど、脚本と呼べる代物じゃない)……だいたい、地球の滅亡が近いからって、他の星に移民するっていうのも、地球人の都合ってわけで、移民される方からすれば、迷惑なんじゃないのかなあ。
それに、司令官とか艦長とか親分格の人だけの判断で、戦闘が続けられるし、なんだかみんな好戦的で、続編の都合もあるのかもしれないけれど、ちゃっかり、ヤマトと主人公と地球は生き残る。
このアニメ、クラシックがやたら使われるけれど(そりゃ、僕も、銀河英雄伝説のアニメではクラシックを使ったが、その選曲にはスタッフ一同が頭を絞ったそれなりの意味があったわけで……使用クラシック集全二十二枚という恐ろしいCDボックスにつけた僕のナレーションを聞けばわかると思いますが……あ、これPRじゃありません。これ買って聞くのは、よほどの銀河英雄伝説フアンでしょうから、かるがるしく勧められませんよ)
この「ヤマト」の使い方(悪の登場シーンなど)は、クラシックの作曲家に失礼じゃないかと思うのです。
でも、なにより困るのは(僕の感じ方にすぎませんが)自己犠牲、特攻を格好良く見せたがることです。
「せんかんやまと」という名を聞いた時「戦艦大和」より「宇宙戦艦ヤマト」を思い浮かべる世代が増えているとしたら、かなりまずいぞと思うのです。
 この映画R18(18歳以下禁止)どころかR50にしたい気がします。
 このアニメに出てくるブラックホール、まともなブラックホールじゃありません。
 西崎ホールです。
 そこに波動砲をぶち込む宇宙戦艦ヤマトの姿勢だけは、正しいと言えるかもしれません。
 二部に出てくるのは石原ホールかな?
 二部では、そこに十二連発ぐらいの波動砲をぶち込んでやってください。
 でなきゃ、今も海に沈んでいる戦艦大和とその乗員のみなさんに申し訳ないじゃないですか……
 あ、申し遅れました。このアニメ、確か信濃が出てきました。次には「宇宙戦艦ムサシ」が出てきそうで心配です。
 では。

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このブログのコメント欄にアニメ「千年女優」に触れた方があった。
返答をこのブログ欄に書くほどのこともないと思い、コメントに書いたら、意外に書く分量が多くなり、
「500文字以上書き込めません」の表示が出た。
しかたがないから、文章をけずって500字以内におさめたが、舌ったらずで言いたいことが伝わったか自信がない。

 僕は、いまだにブログの素人である。今や、超不定期ブログになっているこのブログを格好良く見せても意味がないなあとも思うし、そのやり方もよく知らない。
 ついでに、買ったものの使用説明書をろくに読まないで使ってしまうタイプである。
電化製品や、コンピューターでも、昔のMACはろくに説慶書を読まなくとも、何とか使えていた。
ところがウインドウになるとさっぱりである。
恥ずかしながらケータイのメールも取り扱い方が面倒くさそうだし、説慶書を読むのも面倒だから使ってていない。僕にメールをしても無理である。その契約をしていない。

 そんな僕が人さまのブログを見ると、よくあんな見栄えのするブログが作れるなあと感心する。
 僕はまるでブログを使いこなせているとはとても言えない。
 そこで、素人の疑問……
 ブログのコメントは500字以上書けないのがきまりなのだろうか?
もちろん、意味のないことを、何千字分もコメントされても困りますし迷惑ですが……
で、 ブログ自体の字数制限は何字なのだろう・
 昔、未発表作品などの公開欄に、作品を乗せたら、やっぱり。字数制限があり、一時期に全文を乗せられず、何回かに分割して表示しなければならなかった。
で、面倒だから,今はやめている。
分からないことは、まだまだある。
 トラックバックってどうすればできるの?
サムネイルってなに?ブログ慣れしている方には常識なんでしょうが。
ブログを書く決まりを説明してくれている文章がどこかにあるのでしょうか?
御存じの方がいらっしゃればお知らせください。お願いします・
では……


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