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この作品は、1986年ヒットアニメ作品のパート2としてシナリオ完成後、製作会社の都合で、製作が中止、今のところ未発表になっている作品です。長編なので連載の形で掲載します。
なお、著作権は首藤剛志にあることを明記しておきます。
(仮名)幻夢戦記レダ2 テイスト オブ ハニー (蜜の味)
その14 ストーリー 首藤剛志
脚本 首藤剛志
◯ 闇の世界
一同、落ちていく。
どこからか、女性の声が響いてくる。
レダの声である。
レダの声「選ばれし四人の娘達、レイダの国へようこそ・・・・・ 」
陽子「選ばれたって、どういう事?」
レダの声「あなたたちは、今より、レダの戦士です。」
陽子「レダの戦士・・・・・ 」
前方が明るくなる。
◯ 青空
ぽっかりと浮かぶ、白い雲の間を、飛ぶように落ちていく一同。
まるで、羽衣の薄衣のように、パジャマや寝具が剥ぎ取られ、いつのまにか、
戦士の姿に変っている
弓を持っていた晶子の装いは、宝石を散りばめた弓を持つ、中世風の鎧であり
裕子は、ダイオードやデジタルが光り、胸にディスプレイピジョンのあるメカ
ニカルスーツであり……
杏子は、ムチを持ったロビンフッド風の軽装であり……
陽子は、剣を持った日本武尊(やまとたけるのみこと)風のいでたちである。
だが、健一だけは、学生服のまま、変らない。
○ レダの世界
黄色いレンゲの花が飛び散り、一同はふうわりとその上に落ちる。
健一、陽子達の格好を見て、
健一「わ、わっ、ほとんどヒロイックファンタジー。でも、どうして僕だけこうなるの
?」
学生服の自分の体をさわる。
と、ゴンが現われる。
ローマ時代の槍を持った、剣闘士の様な格好をしている。
ゴン「レダの戦士は、選ばれた娘達だけです・・・・・ この世界では、レダの戦士だけが戦
う姿を許されます。」
杏子「誰も、レダの戦士なんかに立候補したつもりはないよ。」
晶子「そうよ。一体ここは何なのよ。」
裕子「あの、どういうプロセスを辿れば出られるわけ?」
陽子「(おどおどと)それとも・・・・一生、出られないとか・・・・・ 」
ゴン「さよう、この世界に出口はありませぬ。もし、レダの戦士がこの世界から抜け出
すには、世界の南の果て・・・・・ 」
ゴンは、槍で地平線をさす。
遠くに、街に囲まれた神殿が見える。
ゴン「あのレダの神殿に行き、女神の像の銀の指輪を手に入れねばなりませぬ。どうし
ますかな、レダの戦士達よ。」
一同、顔を見合わせ頷く。
杏子「あんたが、何企んでいるのか知らないけど、どうやらあそこへ行くっきゃないみ
たいだね。」
ゴン「ならば・・・・・ さあ、行くがよかろう。レダの戦士達よ・・・・・ 。」
ゴンの姿は消える。
杏子「あの神殿か・・・・」
陽子「ねえ、もう、どうなってるの? こんな格好させられて・・・・・ こんなもの持たさ
れて・・・・・ わたし、チャンバラなんて、出来やしないわ。」
と、健一が肩を叩く。
健一「陽子さん、僕が君を守ってあげる。いや、君だけじゃない。みんなも守ってあげ
ちゃう。男は僕一人だからね。とりあえず、みんなの電話番号教えて」
と、手帳を出す。
健一「えっと、メガネのチャーミングな君は?・・・・・ あれ・・・・・ 」
もうそこには、陽子達はいず、丘を降りていっている。
健一「ちょっと待ってよ。こんなとこにおいていかないでよ。男一人じゃ物騒でしょう
が・・・・・ ねぇ。」
慌てて追い掛けていく。
○ レンゲの原
歩いて行く五人。
陽子のN「それから私達は、何時間も歩き続けました。」
○ 砂漠……
汗を拭う陽子。
太陽が容赦なく照りつける。
健一は、犬のように舌を出して歩く。
○ 森
五人、重い足取りで歩いて行く。
杏子、立ち止まる。
水の流れる音……
杏子「あの音は?」
晶子「川だわ」
五人、先を争う様に走り出す。
○ 川のほとり
金色に輝く川が流れている。
五人、倒れ込む様に、水を飲む。
陽子「甘い・・・・」
晶子「まるでジュース。」
杏子「ああ・・・・」
裕子、メカニックスーツについた顕微鏡で、手の平にすくった水を見る。
胸のビジョンに分子式が出る。
裕子「甘い筈だわ。この水には、バーモントが入っているもん。」
陽子「バーモント?」
裕子「ハチミツ・・・・・ これを飲めば、疲れもとれるし、美容もOK」
四人「美容!? いただきます。」
ごくごくと飲み出す。
水面に魚が跳ねる。
健一「ワォ・・・・・ 夕食が跳ねてる・・・・・ 」
健一、思わず水に飛び込んで、魚を追い掛ける。
杏子「もう、せっかく綺麗な水なのに!」
健一、魚を追うが、なかなか捕まらない。
健一「ちぇっ、僕につかまるドジはいないってことか・・・・魚も女の子も・・・・・ 」
晶子が弓を射つ。
魚を射抜く。
健一「あれ・・・・・ アハ・・・・あんがと」
健一、魚を取り上げる。
健一「今夜は、刺身にする? それとも焼き魚?」
と、その時、川の水面が大きく脹れ上がる。
健一、水面から陸に叩きつけられる。
水面に、ぼうふらを大きくした様な、グロテスクな怪物が現われる。
怪物「誰の許しで、この川のものを採っているのだ。」
健一「え、あの・・・・・ 誰の許しだっけ・・・・・ 」
怪物「この川は、わしのものだ! 許さん。」
怪物が襲いかかってくる。
健一、慌てて逃げる。
森の木を倒しながら怪物は、今度は陽子達を追う。
転がるように、岩陰に陽子達女の子四人は逃げ込む。
怪物は健一を追う。
怪物の目は複眼で、健一の姿がいくつにも見えている。
健一「なんで、俺ばっか・・・・・ 可愛い子なら、あっちにいるのに・・・・あんたメスなの? オスなら趣味悪い
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