かすみ荘にて

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童 夢 館

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「明日まできっと家は元通りになっているわよ」
ポルカがお母さんに言いました。
「どうして?」
お母さんが不思議そうにポルカを見ました。

「だって、コロボックルと約束したんだもの」
「コロボックル?この娘、きっと寝ぼけているんだわ」
お母さんが思わず吹き出してしまいました。
「今日の作業は終りだ。ポルカも来たことだから、近くのお父さんの友達の家に泊まろう」お父さんが、ポルカとお母さんの会話の中に入ってきました。そして、その夜ポルカとおかあさんとおとうさんとスザンヌおばさんは、おとうさんの友達の家にとまりました。その夜は、月が青く北斗七星がキラキラと輝いていました。

「あ、家が元通りになっている」
スザンヌおばさんとお母さんが驚いていました。
「誰が、家を直したんだろう」
お父さんも呆然としていました。
「きっとコロボックルが直してくれたんだわ」
ポルカは嬉しそうに叫びました。白い風景の中に赤い屋根。雪の上にあるいくつもの足跡。ポルカには、コロボックルの少年のはにかんだ笑顔が見えました。

「これは、何でしょう」
お母さんが、小さな瓶をテ−ブルの上から見付けました。
「おかあさん、見せて」
ポルカが、背伸びしてお母さんから小さな瓶を取り上げました。中には赤いジャムのようなものがつまっていました。そして不思議な文字が白いラベルにはってありました。

「何て書いてあるんだろう」
お父さんが、ラベルを覗きこみました。
“林檎をありがとう。おかげで病気も良くなりました。人間にも優しい心を持っている人が存在している事を知りました。優しい心を忘れないでください。この瓶の中に入っているのは、私たちが作った林檎ジャムです。お礼のしるしです”
なぜかポルカには読めたのでした。ポルカはにこりと微笑んでスカ−トのポケットの中に瓶を入れました。柔らかい陽射しが、窓から入ってきました。とても優しい陽射しが…。

「おばさんはきっと林檎を楽しみにしているんだろうな」
ポルカは、空のバスケットを玄関に置いて鈴を鳴らしました。するとスザンヌおばさんが、笑顔でドアを開けました。

「ポルカちゃん、遅かったわね。林檎のジャムを作る準備をしましょうか」
スザンヌおばさんの言葉にポルカは黙りこくってしまいました。
「どうしたの?」
「おばさん、ごめんなさい。林檎は、無いの。森で小人と出会って林檎をあげたの」
ポルカは、そう言うと泣き出してしまいました。

「ポルカちゃん、泣かないで。その小人って、もしかしたら、コロボックルね」
「おばさん、そのコロボックルって知っているの」
「むかし、そうねおばさんがポルカちゃんの頃、おばあさんに聞いたことがあるわ。今日は、ケ−キでも作りましょう」
ポルカとスザンヌおばさんは、ケ−キを作り始めました。
 
北欧の冬は、とても厳しく大雪が降りました。
「ポルカ、大変よ。ス−ザンおばさんの家が雪で潰されてしまったらしいの」
お母さんが、ある朝にポルカの部屋に飛び込んできました。
「おばさんは、大丈夫なの?」
「大丈夫らしいわ」

「なんだそんなことですか。いいわよ」
「え、人間って優しいんだな。じいちゃんは人間に近付いてはいけないっていってたのに」ポルカは、林檎の実をバスケットの中から取り出しました。

「あなた、一人では持っていけないでしょう。私が運んであげるわ。何処に持っていったらいいの」
「ありがとう。樅の木に大きな穴があいているだろう。そこに入れてほしいんだ」
「うん、わかった。」
ポルカは、林檎の実を穴の中にポイとほおり投げました。
「ありがとう。これでじいちゃんの病気も直るよ。本当にありがとう」
「おじいちゃん、病気なの?」
ポルカが心配そうにコロボックルを見ました。

「うん、そうなんだ。10日前から高熱をだして寝込んでいるんだ。でも、この林檎のおかげで良くなるよ」
「私もそう思うわ。3年前、おばさんが高熱を出したとき林檎を食べて良くなったわ」
「本当にありがとう」
コロボックルの少年はポルカにお礼を言って樅の木の中に消えていきました。

「おばさんにあげるリンゴがなくなってしまったわ。」
ポルカは困った顔をして、森の中を歩いていきました。しばらくするとスザンヌおばさんの家の赤い屋根が見えました。

「ねぇ、誰かいるの」
ポルカは、気味悪くなってきました。

「怖がることはないよ。目の前の樅の木まで来てくれないか」
声は、樅の木の中から聞こえてきました。
「誰なの」
「僕か、僕はコロボックルだよ」
「コロボックル?」
ポルカは、不思議そうに樅の木を目を皿のようにして見詰めていました。

暫くして、不思議な格好をした掌ぐらいの小人が、樅の木の大きな穴から出てきてポルカの目の前の枝に上ってきました。
「僕は、500年前に東の島から人間に追われてここに移ってきたんだ」
「ふ−ん、良くわからないけれど、私に何か用でもあるの?」
「うん、実は一つ頼みがあるんだ」
「頼みって…簡単な事?」
「うん、実は君が持っている林檎の実が欲しいんだ」

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