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●東大駒場博物館入り口に立つ駿星
■□勝どき書房□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
□ ■ ★〜★〜★ コラム・ゆりかもめ ★〜★〜★ □ ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■殿岡駿星□■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■□ 第561号 2015年12月06日 大雪(07日)■□ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇月2回、24節季ごろに配信。受信登録の方法は末尾に掲載。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■□■雪・月・花■□■ (大雪 12月07日) ◆安藤昌益「自然真営道」発見の狩野亨吉
<生誕150年展を観る「ひろシュン散歩」> 2015/12/04、東大駒場の駒場博物館で開催されている「狩野亨吉 生誕150周年記念展」へ「ひろシュン散歩」してきました。「安藤昌益と千住宿の関係を調べる会」の会員であるわたしは、江戸時代に昌益が千住に残した稿本「自然真営道」を亨吉が発見したことは知っていました。亨吉は明治32年ごろに、古本屋から買い、それから約10年後の明治41年に世間に論文を発表して、日本に安藤昌益という人物がいたことを知らせました。
「自然真営道」は全100巻もある膨大な内容で、亨吉は手にしてから内容を理解するまでかなり時間がかかったようです。亨吉は、夏目漱石と友だちで、「我が輩は猫である」に苦沙弥(くしゃみ)先生として登場しています。駒場が一高といわれた当時、34歳で校長となり、明治39年(1906年)、42歳で京都帝国大学文学部の学長になりますが、翌年辞任しました。明治40年、44歳です。
その翌年、明治41年に「江戸時代に偉大なる思想家あり」と雑誌に安藤昌益を紹介しているのです。以来、どんな誘いがあっても、官職に就くことなく、その後は明鑑社という骨董品鑑定を仕事として昭和17年(1942年)77歳で亡くなっています。昭和天皇が皇太子時代に教育掛にならないか、という話もあったのですが断ります。わたしは、いつもそのことが気になっていたのですが、今回駒場の展示を観て、その直前の明治37年から39年にかけての日露戦争が大きく影響しているように思いました。そのころは、日本の教育が立派な軍人をつくること、それが第一になってしまっていたのです。
●狩野亨吉の写真(京都帝国大学文学部の学長時代)
亨吉が教育界から去った明治40年には、漱石も教師を辞めて朝日新聞に入社しています。その後、日本は戦争への道をまっしぐらに走ったのです。亨吉が「自然真営道」を世に紹介したと同時に教育界を去ったというのは、やはり、安藤昌益の思想が影響しているのでしょう。亨吉は小学生時代から本の蒐集を始め、10万冊の本を東北大学に譲っています。一高校長時代に、本ばかり買ってお金がないので、生徒で後の岩波書店創業の岩波茂雄が「先生を金持ちにしたい」と書いたハガキも展示してありました。
●狩野亨吉の写真(晩年)
東大図書館に保存されている「自然真営道」は滅多に見られないのですが、今回は実物が展示されていました。関東大震災で東大図書館が焼けたため全100巻のうち、残っているのは12冊ですが、貴重な実物をこの目で見ることができて、本当に感動しました。もし、亨吉という人物がいなかったら、おそらく「自然真営道」は発見できなかったでしょう。明治32年ごろ、千住の穀物問屋から引き取った古本屋は、どこの学者に持っていっても、買ってくれないので困っていたようです。たった一人、古本ならなんでも買う変わった学者がいる、ということで持ち込んだそうです。
漢字ばかりで、最初は何を書いているのか見当もつかなかったのですが、読んでいくうちに、元禄時代に偉大な学者がいたことを知ったのです。安藤昌益が、その中で最も主張したかったのは、自然こそ尊く、人為的なものは危険だ、ということです。もし、いま昌益が生きていたら、原発なんかとんでもない、と叫ぶことでしょう。わたしが来年1月に出版しようとして編集作業をしている「忠臣蔵」にかかわる小説でも、江戸時代を知る上でたいへん参考になりました。
◎ 花も実も素通りされるネズミモチ (駿星)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★次回の第14回「夢道サロン」は来年2016年3月12日(第2土曜日)午後2時から4時までです。1月はお休みします。勝どき書房の「橋本夢道資料室」で開催します。参加者には自由なテーマで話してもらいます。「橋本夢道・俳句」「狭山事件・えん罪」「憲法・政治」「古代史・邪馬台国」など。その内容はブログ「夢道サロン」「駿星つれづれ日記」「狭山事件の会」などで紹介します。もちろん、聞くだけでもけっこうです。参加費無料、飲み物は用意します。お菓子などのお気遣いはなさらないように。できたら最近作った俳句を持って来てください。終了後に近くのフードコートで自己負担による打ち上げを予定しています。初めて参加希望の方は事前にメール・電話をください。 syunsei777@ybb.ne.jp 090-8024-5610 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★〜★〜★〜★〜★ 参考図書の紹介★〜★〜★〜★〜★ ◆本にしたい原稿がありましたら、ご相談ください。 …………………………………………………………………………… 『狭山事件 50年目の心理分析』殿岡駿星著・四六判並製440頁 「コラムゆりかもめ」に連載した「狭山事件・取材ノート」を土台に 事件のデータ、家族の証言などを心理的に分析し、事件の真実を明ら かにする。400字詰めに換算し1200枚のノンフィクション。 ◇初版・全国で発売中・築地・弘尚堂書店に常備。 定価本体3200円。 http://amzn.to/Ki1dhf ……………………………………………………………………………… 『狭山事件の真犯人』殿岡 駿星著 ・46判上製・304ページ 狭山の女子高生殺人事件、真犯人に迫るノンフィクション推理小説。 ◇在庫が少ないため一般書店では築地の弘尚堂書店に常備。 勝どき書房で直売もしています。定価1800円・税別 http://www.geocities.jp/syunsei777/page019.html …………………………………………………………………………… 『橋本夢道物語 妻よおまえはなぜこんなに可愛いんだろうね』 殿岡 駿星著・46判上製・424ページ、口絵8ページ 激動の昭和を反骨の精神で生き抜いた自由律俳人橋本夢道の生涯 ◇全国の書店で発売中・「月島・相田書店」に常備 定価1900円・税別 http://www.geocities.jp/syunsei777/page005.html ………………………………………………………………………………… 『三億円事件の真犯人』殿岡 駿星著 ・46判上製・332ページ 40年後、真犯人がすべてを語り、3分間の英雄の実像に迫る。 ◇第2版・全国の書店で発売中 定価1700円・税 http://p.tl/5THt ………………………………………………………………………………… 『茶杓 消えた伊達家老』小野寺 苓著・46判上製・324ページ 伊達藩城代家老の冨塚重標は父が作った一本の茶杓を懐に流配の地へ。 ◇全国書店で発売中 定価1900円・税別 http://www.geocities.jp/syunsei777/page002.html …………………………………………………………………………… 『新聞記者はなぜ殺されたのか』殿岡 駿星著・46判並製・328頁 朝日・阪神支局事件の謎に挑戦し、舞台を埼玉に移して真相に迫る。 ◇全国書店で発売中 定価本体2300円・ http://p.tl/S1VL ……………………………………………………………………………… 『心思出会い―俳句往来・雑唱―』信田紅穂著・四六判並製400頁 著者の代表句「聖書読む唯それだけのクリスマス(紅穂)」は芭蕉 俳句大会で最優秀賞を受賞。橋本夢道の友人でもあり、奥さんの句、 東急電鉄で安全衛生管理担当をしていた時代の論文、随筆、終戦前 後の学徒動員日記、横浜交響楽団合唱団の思い出、新聞への投稿な ど、人との出会いを大切にしてきた著者の自分史的な内容です。 ◇初版・書店には置いてません。勝どき書房で直売のみ。 頒価3000円(税・送料込み)。 ……………………………………………………………………………… ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★☆無料メルマガ「コラムゆりかもめ」 http://www.mag2.com/ ★☆ブログ「殿岡駿星つれづれ日記」 http://blogs.yahoo.co.jp/syunsei777 ★☆ブログ「夢道サロン」 http://blogs.yahoo.co.jp/tukisimamudou ★☆ブログ「狭山事件の会」http://blogs.yahoo.co.jp/sayama506351 ★☆ブログ「勝どき書房」 http://blogs.yahoo.co.jp/koureipaso ★☆ 著者への連絡は syunsei777@ybb.ne.jp ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ |
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