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●「俳句弾圧不忘の碑」除幕、拍手するマブソン青眼さん(左)、窪島誠一郎さん。(殿岡北斗撮影)
□■勝どき書房□■□■□■□■□■□■□■ □ ★〜★〜★ コラム・ゆりかもめ ★〜★〜★ □ □■□■□■□■□■□■□■□殿岡駿星□■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 第614号 2018年02月28日 雨水(20日) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇24節季ごろに配信。受信登録の方法は末尾に掲載。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■□■雪・月・花■□■ 2月25日 ◆長野・上田に「俳句弾圧不忘の碑」除幕
20日に亡くなった金子兜太氏が揮毫 「自由俳句再興」への道開く◆ 2018/02/25、長野・上田の無言館(窪島誠一郎館長)近くに、「俳句弾圧不忘の碑」が建立され、除幕式が行われました。揮毫者の金子兜太さんに除幕の綱を引いてもらう予定でしたが、5日前に亡くなり、発起人代表のフランス出身で長野市在住の俳人マブソン青眼さんと窪島さんの2人によって行われました。
●写真は経過説明をするマブソン青眼さん
碑の前には、兜太さんが車いすでも大丈夫なように、スロープを特設しましたが使用されず、代わりに碑の横に遺影を飾りました。大きな御影石の碑には、昭和俳句弾圧事件で検挙された17人の句が刻んであります。およそ、150人の参加者の前でマブソン青眼さんが、経過報告しました。それによると、青眼さんが碑を建立しようと考えたのは、2015年11月、俳句弾圧事件について兜太さんと対談をした時にスタートしました。兜太さんは、1941年2月5日、治安維持法で検挙された嶋田青峰が最初の師匠だったのです。
青峰は獄中で肺結核のため喀血し、そのため釈放されたのですが出所後間もなく死亡しました。リアリズム俳句を作っていただけで、なにも悪いことをしてない俳人が弾圧のために亡くなってしまったのです。昭和俳句弾圧事件は1940年から43年にかけて、振興俳句作家44人が検挙され、13人が有罪になっています。青眼さんは「兜太さん、ぜひ俳句弾圧事件の犠牲者の名誉を回復するために、顕彰碑を建てましょう」と提案し、実現への第一歩となりました。
それから、青眼さん、信濃デッサン館会員の美谷島眞知子さんらで事務局を結成し、窪島誠一郎さんら69人の俳人らが呼びかけ人となりました。全国2400人に賛同を求めた結果、半年で569人から合計337万円が集まりました。建立場所については、やはりデッサン館会員で呼びかけ人の河西志帆さんらが「無言館の近くの公園に」という意見があり、上田市に相談すると「公園の土地の使用は郷土との密着な関係が好ましい。近くに土地を買ってほしい」と拒否されてしまいました。仕方なく、窪島さんに相談した結果、窪島さんが館長の信濃デッサン館別館「槐多庵(かいたあん)」の庭が提供されました。
●「檻の俳句館」の橋本夢道の檻の前で殿岡浩佳と駿星(左)
さらに、窪島さんの発案で、碑の隣に「檻の俳句館」が開設されました。今回顕彰された長野・青木村出身で橋本夢道の親友である栗林一石路の「戦争をやめろと叫べない叫びをあげている舞台だ」、夢道の「大戦起るこの日のために獄をたまわる」、渡辺白泉の「戦争が廊下の奥に立ってゐた」など、17人の句と、マブソン青眼著「日本レジスタンス俳句撰」の池田充さんの挿画が、それぞれ檻の中に入れられた形で展示してあります。ちょうど完成したのは、20日、兜太さんの亡くなった日でした。
青眼さんは、これを機会に「檻の会」を発会しました。この「檻の俳句館」で、4月から毎月第4日曜日に「自由なお話とミニ句会」を開催するそうです。この「檻の会」が「自由俳句の再興」への道を歩む第一歩となってほしいです。
●夢道の遺族としてあいさつする殿岡浩佳
除幕のあと、顕彰された橋本夢道の遺族として、わたしの妻浩佳があいさつをしました。浩佳は、戦後生まれなので夢道が検挙されたときは生まれていなかったのですが、夢道は獄中の話をしなかったそうです。でも昨年、勝どき書房から出版した「橋本夢道の獄中句・戦中日記・大戦起るこの日のために獄をたまわる」の編集をしていて、夢道の獄中句、戦中日記を読んで、その当時の夢道の苦しみ、市民の暮らしを知り、2度と戦争はしてはいけないと感じたと話しました。
●夢道の句「夜明けの逮捕僕に靴下も二枚履かせて妻乱れず」を手にする駿星(殿岡北斗撮影)
続いてわたしもあいさつさせてもらい、夢道が特高に逮捕された朝を思い出して作った「夜明けの逮捕僕に靴下も二枚履かせて妻乱れず」の色紙を見てもらいながら、妻静子が夢道の支えとなったからこそ、2年余の獄中生活に耐えられたという話をしました。
勝どき書房で奇数月の第2土曜日に開催している「夢道サロン」は、俳人も参加していますが、主軸は参加者がそれぞれ自由に話をする会となっています。「俳句弾圧不忘の碑」の建立を機会に、「夢道サロン」の集いを自由俳句の道への第一歩となるように努力したいと思いました。まずわたし自身が「自由俳句の再興」への精進をせねば、と考えるようになりました。
ちかごろの俳句は「五七五と季語」に囚われて花鳥諷詠の写生にしがみついています。「自由と平和と命」を詠う大正、昭和に誕生した「自由俳句」は取り戻せるでしょうか。夢道の「妻よおまえはなぜこんなに可愛いんだろうね」のような、われわれに勇気と希望を与えてくれる俳句の時代を再興しなければ、と思います。マブソン青眼さんが築いてくれた「俳句弾圧不忘の碑」を無駄にしてはいけないと思いました。「共謀罪」(テロ等準備罪)の施行、憲法改定の動きがある今こそだからです。
◎ 自由再興の道しるべ『俳句弾圧不忘の碑』(駿星)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆このコラムは写真付きでブログ「殿岡駿星つれづれ日記」 http://blogs.yahoo.co.jp/syunsei777/ に転載しています。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆次回の第27回「夢道サロン」は2018年7月14日(第2土曜日)午後2時から5時まで。勝どき書房の「橋本夢道資料室」で開催します。参加者には自由なテーマで話してもらいます。「橋本夢道・俳句」「狭山事件・えん罪」「憲法・政治」「古代史・邪馬台国」など。その内容はブログ「夢道サロン」などで紹介します。聞くだけでもけっこうです。参加費無料。初めて参加希望の方は事前にメール・電話をください。
syunsei777@yahoo.co.jp 090-8024-5610 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆「平和プラザ2018 平和をねがう中央区民の戦争展」は8月11日と12日、月島の社会教育会館で開催されます。勝どき書房の「夢道サロン」も展示に参加します。11日午後5時からは、駿星が2月に上田市に建立された「俳句弾圧不忘の碑」と橋本夢道の獄中句「大戦起るこの日のために獄をたまわる」について、弾圧された自由俳人たちの話をします。展示支援のカンパを募集しております。よろしくお願いします。2千円以上カンパされた場合は「橋本夢道の獄中句・戦中日記 大戦起るこの日のために獄をたまわる」を贈呈させていただきます。 郵便振替NO 00120-9- 538001 資)勝どき書房 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★〜★〜★〜★〜★ 勝どき書房の本紹介★〜★〜★〜★〜★ ◆本にしたい原稿がありましたら、どうぞご相談ください。 ………………………………………………………………………………… ◆『三億円事件の真犯人』殿岡 駿星著 ・46判上製・332ページ 40年後、真犯人がすべてを語り、3分間の英雄の実像に迫る。 ◇第2版・全国の書店で発売中 定価1700円・税別 …………………………………………………………………………… ◆「橋本夢道の獄中句・戦中日記 大戦起るこの日のために獄をたまわる」 殿岡駿星編著(A5版、320ページ)定価は税別2000円。 全国書店で発売していますが、お急ぎの場合は勝どき書房 で直売もしています。2160円(送料込み)で受け付けて おります。購入希望の場合は、郵便振替でお願いします。 なお、住所の記入もよろしく。 郵便振替NO 00120-9- 538001 資)勝どき書房 メール syunsei777@yahoo.co.jp ……………………………………………………………………………… ◆『狭山事件 50年目の心理分析』殿岡駿星著・四六判並製440頁 「コラムゆりかもめ」に連載した「狭山事件・取材ノート」を土台に 事件のデータ、家族の証言などを心理的に分析し事件の真実を追求。 400字詰め換算1200枚のノンフィクション。定価3200円・税別 ブログ読者特別割引 2000円(送料込み)で販売しております。 郵便振替NO 00120-9- 538001 資)勝どき書房へ送金。 メール syunsei777@yahoo.co.jp ◇築地・弘尚堂書店に常備しております。(0335410333) …………………………………………………………………………… ◆「こんばんは、毛利小平太です。−霊談忠臣蔵−」 殿岡駿星著・46判上製・360頁。 「死刑制度」のある国は民主国家ではない。 真の武士道は死ぬことでもなく、殺すことでもない 切腹も仇討ちも討ち入りも人殺しは間違いだ 忠臣蔵、最後の脱盟者毛利小平太の言い分 ◇全国書店で発売中 定価 2000円(税別) 「勝どき書房」の直売申し込みはメールで コラム読者割引あり syunsei777@yahoo.co.jp …………………………………………………………………………… ◆『橋本夢道物語 妻よおまえはなぜこんなに可愛いんだろうね』 殿岡駿星著・46判上製・424頁、口絵8頁、定価1900円・税別 激動の昭和を反骨の精神で生き抜いた自由律俳人橋本夢道の生涯 ◇全国の書店で発売・「月島・相田書店」に常備(0335312311) …………………………………………………………………………… ◆「火 みちのく一関忠臣蔵」小野寺苓著 (四六判・ハードカバー、332ページ、2000円税別) 全国書店で好評発売中。火は常に胸中に在り、 灯りにもなれば、火事にもなる。 「本書は忠臣蔵を舞台に〝イエ(家)〟とは、 親と子とは何かという根本的命題の提起に ほかならない」ワシオ・トシヒコ(詩人・美術評論家) 解説から。「みちのく腑分け始末」「茶杓 消えた伊達家老} に次ぐ、小野寺苓のみちのく歴史小説シリーズ第3弾。 ……………………………………………………………………………… ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★「勝どき書房」のネット配信ブログのアドレス ☆「殿岡駿星つれづれ日記」 http://blogs.yahoo.co.jp/syunsei777 ☆「夢道サロン・月島夢道の会」 http://blogs.yahoo.co.jp/tukisimamudou ☆「狭山事件の会(勝どき書房)」http://blogs.yahoo.co.jp/sayama506351 ☆「勝どき書房(夢道サロン)」 http://blogs.yahoo.co.jp/koureipaso ☆「最新ニュース(勝どき書房)」https://blogs.yahoo.co.jp/sen2ousyunkai ☆「司法の民主化と狭山事件」 https://blogs.yahoo.co.jp/nhksirami ☆無料メルマガ「コラムゆりかもめ」 http://www.mag2.com/ ☆有料メルマガ「三億円事件の謎に挑む」http://www.mag2.com/ ◆ 勝どき書房でも本の直売をしています。 郵便振替 00120-9- 538001 資)勝どき書房 メールでの連絡は syunsei777@yahoo.co.jp ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ |
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