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○滋賀学園6−2東海大市原望洋●(22日)
球数が170を超えても、逃げなかった。
延長十三回1死一、二塁、一打サヨナラのピンチ。滋賀学園・棚原は腕を振り、直球を投げ込んだ。2安打の東海大市原望洋・塚本を134キロで左飛、樋口を136キロで見逃し三振。これで、次の回の味方の勝ち越し点も呼び込んだ。結局、192球で完投。「疲れました」と試合後の第一声で思わずこぼすほどの熱投だった。
序盤から縦に大きく曲がるスライダーなど変化球中心だったが、2点目を与えた五回以降、楽に腕を振るようにして直球のキレが増した。捕手・後藤は直球の割合を増やし、追加点を許さなかった。
昨春の甲子園もマウンドに立ったが、ピンチで球を置きにいく弱気な面があった。山口監督からは「投げっぷりよく」と諭された。エースは同学年で同じく沖縄から来た神村。ライバルと自らを毎日比べ、劣等感ばかりが募った。
だから、変わろうとした。後ろに腰をひねるフォームにして下半身の力を球に伝え、白飯をかき込んで体重も7キロ増やした。「体を強くして球威も上がり、投球の幅が広がった」。帽子のひさしの裏に「自分との勝負」「強気」と書き込み、心も奮い立たせた。
神村との二枚看板に成長して挑んだ背番号「10」。指揮官には「今日は投げっぷりが良く、心中かなと思った」と言わせた。延長十二回に右脚もつりかけたが「チームに迷惑をかけた借りを返そうと投げ抜いた」。ようやく頬が緩んだ。【新井隆一】
棚原投手の投げ過ぎには気になりますけど、
とりあえずは滋賀学園ナインの初戦突破おめでとうございます。
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