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■北朝鮮問題にみえるようにアメリカは従来のネオコン型からスイングバックしたといえます。来年には米民主党政権が生まれる可能性は十分に高い。アメリカがスイングバックするのは他国の主体的な判断だから問題ありませんが、問題はそうなった時に日本がどうするかです。アメリカが変わるんだったら日本も変わろう、といっても国際社会に取り合ってもらえず嘲笑されるでしょう(もうされてますが)。だからといってアメリカを無視すればよいというのもリアリズムに欠けます。アジア・ヨーロッパを含めて、アメリカと切り離されてはやっていくことはできません。大切なことは、アメリカの動向を注視しながら、日本独自の思考をもって国際社会で生き延びることです。
■アメリカの動向は一枚岩ではありません。それが一枚岩だと思って一蓮托生になっていては馬鹿をみます。国内にはオプション提案の攻め合いがあり、だからこそ勢力バランスの変化でいつ何時スイングバックするとも限らない。それを先見し、場合によってはアメリカ国内の様々な勢力とコネクトしてアメリカを操縦する必要があります。
■日本が経済規模を維持しようとするなら、または拡大しようとするなら、資本や労働力の流動性が高まるのは避けることはできません。中川秀直氏が「1000万人の移民政策」を提案したことで視点が集まりましたが、外国人労働力の重要性はむしろ高まっていきます。インテリ労働者から単純労働者まで外国から導入しない限り、一定の経済水準を保つことはできません。
■外国人が入ってくるとアノミーが進みます。アノミーに陥った連中は脆弱なナショナリストとして噴き上がるでしょう。それは『在日論』でも少し触れました。少し抜粋します。
「80年代半ば以降、在日外国人は多国籍化して、その一方で自家中毒的に不気味な他者といっていいものが暴力的な様相で浮上するようになりました。例えば、「アキバ事件の犯人は在日なんじゃないか?」「あ〜在日だったら遣りかねないな」という話が事件後ちらほらと見かけました。つまりこれは、不気味なものを外部化することで社会のリスクを心理的にヘッジしよう、という人々の思いを如実に表しています。」
■「弱い国だから外国人が入ってくる。外国人が入ってくるともっと弱い国になる」となる。
■北朝鮮問題に戻ります。そもそも日本には、北朝鮮が暴発しないような抑止力を働きかける力はないから、アメリカにその役割をもってもらう な ら ば 、給油もイラク派兵も仕方がない、となります。日本に今選択肢がないからこうなっているわけです。とはいえ、アメリカのご機嫌を少しくらい損なうかもしれないけど、アメリカを怒らせるところまでいかないような外交努力をすることは今の日本でも可能なことだと思います。そう、韓国のように。
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