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またまたジェームズ・スチュアート主演の西部劇をとりあげます。 <物語>冬の気配が迫るコロラド山脈で、鉄道敷設労働者への給金列車が次々と襲われた。犯人はホワイティ(ダン・デュリエ)を首領とする強盗団。頭を痛めた鉄道会社は、元鉄道監督官グラント(ジェームズ・スチュアート)に給金運送を依頼する。彼は5年前、一味のメンバーである弟ユティカ・キッド(オーディ・マーフィ)の逃亡を助けた罪で職を追われ、流しのアコーディオン弾きに身を落としていたのだった。グラントは仕事を引き受けるが・・・ もともとはアンソニー・マンがメガホンをとる予定だった作品です。ボーデン・チェイス脚本、ウィリアム・ダニエルズ撮影、ジェームズ・スチュアート主演で、(『ウィンチェスター銃’73』や『遠い国』の)カルテット再会となるはずが、脚本面でチェイスやスチュアートとマンの意見が衝突し、最終的にマンが企画を下ります。以後、マンとスチュアートが組むことは二度とありませんでした。8本もの映画をともに送り出したゴールデン・コンビの、訣別のきっかけとなってしまった作品でもあるのです。 感想は・・・それでも秀作でした。マンに代わって監督をつとめたのは、当時新人のジェームズ・ニールソン。さすがにマンのような上手さはありませんが、ダニエルズのカメラに助けられ、きちんとした手堅い演出でまとめあげています。 本作は出演陣がなかなかいいんですよね。まずはいつも通り好演のスチュアートですが、本作では、なんとアコーディオンを弾き、ディミトリ・ティオムキン作曲の歌を歌っています。吹き替えなし。本当に本人が弾いて歌っているそうです。 強盗団の一員でもあるスチュアートの弟役オーディ・マーフィは、本作のもう一人の主演です。元第二次大戦の英雄で、西部劇や戦争映画のスターになった人物ですね。彼の演技も悪くありません。 強盗団の首領は、『ウィンチェスター銃’73』でも悪役に扮したダン・デュリエ。彼とマーフィの、どちらが上なのか分からないような中途半端な関係はちょっと変わっています。 そして、『シェーン』の名子役ブランドン・デ・ワイルド。マーフィを兄貴分と慕い、スチュアートとも仲良くなる少年を演じています。その(少年としては)しっかり者で自立心の強いキャラクターは、まるで『シェーン』の後日談を見ているようでした。 その他、ジェイ・C・フリッペン、ジャック・イーラム、ロバート・ウィルキなど、西部劇の名端役がズラリと顔を揃えています。 全体として、傑作とまでは言えないものの、なかなか楽しめる映画でした。 |

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こんばんは。
この作品も未見ですが、中学生の頃、古書で入手した映画チラシの本に掲載されていて、そのデザインがカッコよかった印象が残っています。
オーディ・マーフィはジョン・ヒューストンの「勇者の赤いバッヂ」が良かったですね。
B級と呼ばれる西部劇にたくさん出演しているようですが、見る機会は余りないですね。
2009/4/16(木) 午後 7:16 [ - ]
bigflyさん
『勇者の赤いバッヂ』のオーディ・マーフィは良かったですね。
おっしゃるように、彼の映画はほとんどがDVD化されていません。僕も、本作と『勇者の赤いバッヂ』以外は全て未見です。
2009/4/16(木) 午後 10:54 [ user t ]
西部劇ってほとんど・・といっていいくらい見ていません。
でも最近自分で毎年ベスト・ムービーの記事を書いていて思うのは
男性っぽい作品が好きだということ。何人かの方にも指摘されましたが、男性の友情を描いたものや、監督さんでいえば例えばシドニー・ルメット監督作とか・・
なのでそのうちこのジャンルにも挑戦してみたいです。
2009/4/16(木) 午後 10:58
Cartoucheさん
西部劇の記事にコメントをくれた女性は、Cartoucheさんで2人目です(笑)。
確かに女性の場合、西部劇や時代劇というのは食わず嫌いの方も多いでしょうね。しかし、映画そのものと同じくらい古くからあるジャンルですし、少なくともアメリカ映画を語る上では外せない分野だと思います。
ただ、一口に西部劇といっても色々なんですよね。例えば、当ブログで既に5本とりあげたアンソニー・マン監督。彼の映画は、ゴダール、イーストウッド、スコセッシをはじめ、非常に多くの映画人から高く評価されています。
2009/4/17(金) 午前 1:44 [ user t ]
ジェームズ・スチュアートですかあ、懐かしいですなあ
2009/4/18(土) 午後 8:02
かわしりさん
スチュアートの西部劇にはハズレがないんですよね。もし機会がありましたら、ご覧になってみてください。
2009/4/19(日) 午前 5:57 [ user t ]
J・スチュアート!!!強そうに見えないけど・・・
2009/4/21(火) 午前 0:06 [ esu**i123 ]
esupaiさん
とんでもない。彼は第二次大戦の英雄でもありました。
ヨーロッパ戦線に爆撃機のパイロットとして参加し、出撃回数は20回、飛行時間は1800時間にも及んだそうです。数々の武勲章を得、終戦時には中佐(ハリウッドスターとしては最上)にまで昇進していました。
ただ、戦争で叙勲されたことでFBIのフーバー長官に白羽の矢を立てられてしまい、赤狩り時にはブラックリスト作成を手伝うなど、右翼活動に熱心だったことも知られています。
2009/4/21(火) 午後 1:45 [ user t ]
>アンソニー・マンがメガホンをとる予定だった
そうだったんですか。確かにDVDのジャケットの防寒服は、『怒りの河』や『遠い国』を思わせますね。予告編みたら、けっこうスペクタクルで面白そうなので、見てみたいです。オーディ・マーフィというキャスティングも興味をそそります。(笑)
2009/4/24(金) 午後 8:06 [ ふくやまん ]
ふくやまんさん
アンソニー・マンの場合、企画脚本段階から関わるタイプの監督だったので、意見の衝突が起きやすかったのでしょう。
とはいえ、本作も出来は悪くありませんよ。マンほどの演出の冴えはないものの、脚本やキャストの良さがそれを補っていると思います。
2009/4/25(土) 午後 4:01 [ user t ]