|
デルマー・デイヴィス監督、グレン・フォード、ジャック・レモン主演の西部劇です。 <物語>シカゴのホテルで働くフランク(ジャック・レモン)は牛追いの仕事に憧れている。そこへ常連客でカウボーイのトム・リース(グレン・フォード)一行が宿泊。博打が好きなリースは、負けが続きとうとう一文なしになってしまう。フランクは仲間に入れてもらうことを条件にお金を貸し、半ば強引に仲間入りを果たすことに成功するが・・・。 感想は・・・これも秀作です。元ホテルマンの主人公が一人前のカウボーイに育っていく姿を描いた、一種の成長譚なのですが、デイヴィス監督らしい繊細な描写力が光る一篇でした。また、牛追いの生活の実態が描かれているという点でも貴重な西部劇だと思います。 脚本はかのダルトン・トランボ(『拳銃魔』、『ローマの休日』、『脱獄』、『ジョニーは戦場へ行った』など)で、原作である作家フランク・ハリスの長大な自伝の中から、主にカウボーイ時代の話だけを抜粋して脚色したものだそうです。 主人公フランクに扮するはジャック・レモン。正直、ジャック・レモンのカウボーイというのはあまりピンとこなかったのですが、実際には徐々に逞しくなっていく若者を上手い具合に演じていました。そしてカウボーイのリーダーを好演したグレン・フォード。どうも彼の場合、『復讐は俺に任せろ』や『去り行く男』のような主人公役よりも、『決断の3時10分』や本作のような準主役(ただしクレジットではトップ)を演じた方が魅力を発揮するケースが多いようです。 他に、終盤自殺してしまうカウボーイを演じたブライアン・ドンレヴィなども記憶に残ります。ヒロインのアンナ・カシュフィは、当時マーロン・ブランドと1年間だけ結婚していたことでも知られるインド系の女優ですが、こちらはちょっと印象の薄い役柄でした。 チャールズ・ロートン・ジュニアの撮影も相変わらず素晴らしいですし、なかなか見所の多い映画だと思います。 |

- >
- エンターテインメント
- >
- 映画
- >
- 映画レビュー





ジャック・レモン、大好きです。
カウボーイ姿を思い浮かべるのはチョッと難しいですが、名優ですので、彼ならではの味を出しているのでしょう。
脚本はダルトン・トランボ。
興味が湧いてきました。
2009/5/26(火) 午後 8:01
いつも貴ブログを拝読させてもらい刺激を受けています。
『カウボーイ』、この地味な西部劇を観た記憶はありませんが、芸達者なジャック・レモンが好演しているそうで、ぼくはこの男優が好きですから、心惹かれます。
'58年の製作と言えば、かなり古いようですが、やはりあの当時は佳作が続々と生み出されていたのですね。 (丑の戯言)
2009/5/26(火) 午後 10:40 [ eiji ]
ジャック・レモンはシリアスもコメディもこなせる名優ですね。この西部劇は観たことありませんでした。グレン・フォードとの共演というのも興味深いです。
2009/5/27(水) 午前 6:40
こんばんは。
この作品はなかなかの佳作ですね。
多くの西部劇では悪い奴ばかり演じていたお気に入りのブライアン・ドンレヴィがここでは悪役ではない…!
生意気なリチャード・ジャッケルも印象に残っています。(この人は「拳銃王」でグレゴリー・ペックを殺した人ですね。)
また、ソール・バスによるタイトル・デザインもおしゃれでした。
2009/5/27(水) 午後 10:33 [ - ]
alfmomさん
僕自身も、ジャック・レモンの西部劇というのは意外でした。しかし十分に好演していたと思います。むしろ場違いなイメージのある彼だからこそ、新人カウボーイの戸惑いなどがより強調されたのではないでしょうか。
デイヴィス監督の西部劇を見るのはこれで4本目になりますが、どれも人間が味わい深く描かれた秀作ばかりでしたね。
ダルトン・トランボは、当時「ハリウッド・テン」の一人だったので名前を表に出すことができず、いわゆる「フロント」(名前を貸す人ですね)が代わりにクレジットされています。
ちなみにデイヴィス作品では、少し前に記事にした『折れた矢』も、「ハリウッド・テン」の一人アルバート・モルツの脚本を(もちろん、こちらも「フロント」を立てて)映画化したものです。
「ハリウッド・テン」・・・ご存知かもしれませんが、赤狩り時代に議会侮辱罪に問われたことで知られる10人の映画人のことです。
2009/5/28(木) 午後 0:35 [ user t ]
栗田さん
ジャック・レモンお好きでしたか。おっしゃるように、とても芸達者な役者だと思います。
本作でも、序盤は少しおどおどしていたのが徐々に逞しい雰囲気になっていくあたり、かなり巧みに演じ分けていました。
2009/5/28(木) 午後 0:38 [ user t ]
ヒッチさん
ジャック・レモンの個性を反映してか、映画そのものにも若干コメディ的な要素が混在していました。しかし基本的にはシリアスなストーリーで、後半ではマッチョなカウボーイと化したレモンの姿も見られます。
いずれにせよ、デイヴィス監督の演出力もあって、並の映画にはなっていません。
2009/5/28(木) 午後 0:39 [ user t ]
bigflyさん
ドンレヴィの善人役というのもちょっと珍しいかもしれませんね。そういえば『死の接吻』でも真面目な役でした。
それにしても、リチャード・ジャッケルまでご存知とは・・・。本作や『拳銃王』(これはペックに殺される役です。ペックを殺すのはスキップ・ホメイヤーですね)では端役でしたが、『決断の3時10分』で演じたグレン・フォードの子分役がわりと重要な役柄で、個人的にも印象的に残っています。
おっしゃるように、ソール・バスによるタイトル・デザインも個性的でした。
2009/5/28(木) 午後 3:35 [ user t ]
こんばんは。
そうでしたか。殺される役でしたか…。いい加減な記憶ですね。
これからも曖昧な記憶で間違ったコメントをするかもしれませんが、大目に見て下さい。
見直したい作品はたくさんありますが、録画してあるまだ見ていない作品を見るのが優先して、なかなか見る機会がありません。
2009/5/28(木) 午後 9:50 [ - ]
bigflyさん
いえいえ、リチャード・ジャッケルをご存知なだけでも十分凄いと思いますよ(笑)。これからも遠慮なく鋭いコメントをお願いします。
2009/5/29(金) 午後 9:58 [ user t ]
訪問者15,000おめでとうございます!
グレン・フォードは「暴力教室」ですね。あとは「ポケット一杯の幸福」あたりですね。ジャック・レモンの西部劇は意外な気がしますが、多才ですからね。
2009/5/30(土) 午後 0:45
fpdさん
『暴力教室』はDVDを所有していますが、まだ見ていません。『ポケット一杯の幸福』も未見です。僕はコメディやミュージカルに疎いんですよね(^^;
2009/5/30(土) 午後 3:44 [ user t ]
ジャック・レモン西部劇というイメージがありません。
トン・トランボの西部劇なんですね。
西部劇は食わず嫌いであまり見てませんが、元ホテルマンの主人公が一人前のカウボーイに育っていくという成長物語的だととっつきやすそうです。
2009/7/25(土) 午前 9:27
pu−koさん
ジャック・レモンの西部劇というのは僕もちょっと意外でした。でも、これがなかなかいいんですよね。
1940〜50年代に作られた西部劇の質の高さには、本当に驚かされます。
2009/7/25(土) 午後 5:41 [ user t ]