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戦争映画

戦争映画といえば、映画史の中でも特に重要な作品を数多く産み出してきたジャンルのひとつですよね。



以下は、藤崎康氏による「戦争映画ベスト30」(『戦争の映画史』所収・順不同)。演出力・描写力に優れていると同時に、何らかのかたちで「戦争とは何か」という問いをモチーフとして含んでいる映画をセレクトしたとのことです。


 1、『鬼軍曹ザック』(サミュエル・フラー)
 2、『最前線』(アンソニー・マン)
 3、『コルドラへの道』(ロバート・ロッセン)
 4、『攻撃』(ロバート・アルドリッチ)
 5、『Gメン対間諜』(ヘンリー・ハサウェイ)
 6、『ヨーク軍曹』(ハワード・ホークス)
 7、『肉弾鬼中隊』(ジョン・フォード)
 8、『戦火のかなた』(ロベルト・ロッセリーニ)
 9、『夜と霧』(アラン・レネ)
10、『翼に賭ける命』(ダグラス・サーク)
11、『愛する時と死する時』(ダグラス・サーク)
12、『恥』(イングマール・ベルイマン)
13、『湖のランスロ』(ロベール・ブレッソン)
14、『ジョヴァンニ』(エルマンノ・オルミ)
15、『ラ・マルセイエーズ』(ジャン・ルノワール)
16、『エクスターミネーター』(ジェイムズ・グリッケンハウス)
17、『ディア・ハンター』(マイケル・チミノ)
18、『マチネー/土曜の午後はキッスで始まる』(ジョー・ダンテ)
19、『緑色の髪の少年』(ジョセフ・ロージー)
20、『風景の中の人物』(ジョセフ・ロージー)
21、『スターシップ・トゥルーパーズ』(ポール・ヴァーホーヴェン)
22、『007/ゴールデンアイ』(マーティン・キャンベル)
23、『雨月物語』(溝口健ニ)
24、『戦ふ兵隊』(亀井文夫)
25、『清作の妻』(増村保造)
26、『神田川淫乱戦争』(黒沢清)
27、『アワーミュージック』(ジャン=リュック・ゴダール)
28、『亡国のイージス』(阪本順治)
29、『父親たちの星条旗』(クリント・イーストウッド)
30、『博士の異常な愛情』(スタンリー・キューブリック)


なかでも『鬼軍曹ザック』、『最前線』、『攻撃』、『ヨーク軍曹』、『肉弾鬼中隊』、『戦火のかなた』、『夜と霧』、『愛する時と死する時』、『ディア・ハンター』、『緑色の髪の少年』、『博士の異常な愛情』の11本は、吉村和明氏による「戦争映画ベスト50」と重複していたので、(傑作の確率が高いと思い)優先的に未見のものを見てきたというわけです。


もちろん批評家のセレクトが絶対だとは思いません。しかし、なるべくなら質の高い作品が見たいので、時折こうしたベストものなどを参考にしています。

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実話小説に基づいたジョン・フォード監督初の戦争映画です。「イラク人」が、敵対者として初めてスクリーンに登場した記念すべき(?)作品でもあります。



<物語>第一次大戦中のメソポタミア砂漠。英国軍の偵察中隊が狙撃兵に襲われ、隊長を失う。残った兵たちは、軍曹の指揮によりオアシスに沿った回教の寺院に身を潜めるが、夜襲によって全ての馬を失い、味方の救援を待たなければならなくなる。見えない敵による襲撃はさらに続き、中隊は一人また一人とその数を減らしてゆく・・・


感想は・・・今見てもなかなかの秀作だと思います。


「戦争という極限の状況下で現れる人間の弱さ、愚かさを映像化した問題作」とのことですが、戦争を美化していないあたり、第二次大戦開戦以降のアメリカ映画との違いが伺えて興味深かったです。強いリーダーシップを持つヴィクター・マクラグレンの軍曹や、恐怖のために発狂してしまうボリス・カーロフの牧師など、キャラクターも印象に残ります。


ただ見ているうちに、のちのある映画に酷似していることに気が付いてしまいました。その映画とは、ロバート・アルドリッチ監督の『飛べ!フェニックス』(1965)です。こちらは戦争ものではなく、砂漠に不時着した飛行機の乗員たちが主役の物語ですが、集団を離れた2人組がアラブ人に惨殺されるところまで同じなのですから、これはもうほとんどリメイクですね。もちろん、本作はあの『七人の侍』のラストシーンにも影響を与えたほどの名作なので、アルドリッチ監督がリスペクトしていたとしても何ら不思議ではありません。

イメージ 1

オットー・プレミンジャー監督、ダナ・アンドリュース、ジーン・ティアニー主演のフィルム・ノワールです。



<物語>ニューヨーク16分署のマーク・ディクソン刑事(ダナ・アンドリュース)は、暴力的な捜査で苦情が多いため降格された。ある晩、大富豪モリソンが闇賭博で胴元のギャング、スカリーシ(ゲイリー・メリル)に大勝ちした直後、何者かに刺し殺される。容疑者はモリソンを賭場に招いたペイン。何年も追っているスカリーシを真犯人とにらむマークは、ペインの家に訊問に行くが、誤って彼を殴り殺してしまう。マークはとっさに死体を隠蔽するが・・・。


ダナ・アンドリュースが演じたのは、悪人に対しては暴力も辞さないという刑事。彼は犯罪者の子として生まれ、差別を受けながら育った生い立ちから、逆に悪を強く憎む人間になったのです。そんなアンドリュースが、ふとした成り行きでギャングの一味と思われる男を殺害することに(ほとんど正当防衛ですが)。彼はその死体を隠蔽するのですが、殺した男の元妻ジーン・ティアニーと恋仲になってしまい、自らの犯した罪に苦悩します。さらに、当の殺人の容疑が何とティアニーの父親にかかり・・・・・・とうとうアンドリュースは、ある決心をするに至ります。


感想は・・・この映画も良かったです。脚本はベン・ヘクト、撮影は『ローラ殺人事件』や『アパートの鍵貸します』のジョセフ・ラシェル。特にヨーロッパで評価の高い作品でありながら、日本では未公開に終っています。


主演のアンドリュースがなかなか深みのある演技を見せてくれるんですよね。これは彼の代表作だと思います。ヒロインのティアニーも、『ローラ殺人事件』の彼女より好感の持てるキャラクターでした(ちなみに、本作の衣裳は彼女の夫で衣裳デザイナーのオレグ・カッシーニが担当しています)。



人間ドラマとサスペンス性をあわせ持った傑作で、一見の価値ありだと思います。オススメです。
・user t

基本的にはカラカラさんのおっしゃるとおりだと思います。
僕も本作を見ていて、この作品に内包された、社会階級(のようなもの)を無化しようとする強い衝動を感じました。もちろんこれはちっとも異常なことではなく、一部の優れた芸術家が共通して持つモチーフだと思いますし、ギドク監督の出自を考えれば尚更です。
あとこれはちょっと自信がないのですが、僕には、ソナがはじめからハンギのような獣性の強い男を求めているように見えました。彼女が盗むエゴン・シーレの「抱擁」という絵も、何か社会的なものを超えた、ある種本能的な関係のようなものを求める、彼女の内面を象徴しているような気がしたんですよね。上手に説明できないので、文章にするのは避けましたが・・・。
最後に、僕はこの作品を評価していないわけではありません。さすがに水準よりは上の評価を付けています。ただ個人的には、一定以上「好き」になれなかったというだけのことなんです。


・「カラカラ」さん

user tさん
こちらこそ、丁寧なお返事いただいて嬉しいです。
ありがとうございます。

>ただ個人的には、一定以上「好き」になれなかったというだけのことなんです。

このことをわかっていたつもりだったのですが
誤解の多い監督だからこそ
ギドク監督の作品を好きになってもらいたいなぁという
気持にどうしてもなってしまって
(好き嫌いは100%個人的な問題にもかかわらず!)
上の記事を書きました。

>彼女が盗むエゴン・シーレの「抱擁」という絵も、何か社会的なものを超えた、ある種本能的な関係のようなものを求める彼女の内面を反映しているような気がしました。

これは気が付きませんでした。
ソナが「はじめから本能的な関係のようなものを求めていた」
ことの表れって面白いですね、
あーそうなのかもしれないとなんとなく
思いました。

user tさんの返信を読んで、
誤解していて一定以上「好き」になれない
わけじゃないよと、きちんとおっしゃっていただけたみたいで
「そっかぁ、好みの問題だ」と納得がいきました。


・user t

度々すみません。
まず絵の話についてちょっと追加しておきたいんですが、あの絵は「裸で抱き合う男女」の絵でしたよね。そこらへんに、社会的なものを取っ払った関係が象徴されているような気がしたんです。監督があの絵を選んだのは、そういうことなのではないかと・・・。
あと、僕は別にギドク監督が嫌いというわけじゃないんです。むしろ優れた映画監督だと思いました。ただあくまでも、自分の好きな諸監督などと比べるとそれほど好きではない、という相対的な好みの問題ですね(そこがちょっと説明不足でした)。優れた映画監督同士を比較したときにこそ、その人の嗜好が出ると思うんです。キム・ギドクがもし凡庸な監督だったら、一言「ダメでした」と書いて終わらせていたでしょう。もちろんそうではなかったので、つい中途半端なことを色々書いてしまったというわけです(笑)。


・「カラカラ」さん

user tさん
絵について、なるほどです!
「ソナ」がはじめから求めていたかは
正直私にはわからないのですが
「社会的なものを取っ払った関係が象徴されている」
はとても納得です。


>ただあくまでも、自分の好きな諸監督などと比べるとそれほど好きではない、という相対的な好みの問題ですね

ここに関して誤解していました。そうなのですね。
>優れた映画監督同士を比較したときにこそ、
その人の嗜好が出ると思うんです。
これも「あーそうだな、確かに。」と思いました。

伝えるって難しいですね。
一つの書いた言葉にしても
その言葉の上にも下にも右にも左にも
言いたいことはたくさんあるのだと思います。
ですが、私たちが見る「書いてあること」は
その隙間隙間にある狭間の言葉
だけなんだぁと思いました。

そこで、「めんどくさいな何回も書くの」って思って
そのままにしないでくれたことに
私、嬉しいなーって思いました。


・user t

どうもしつこくてすみません(^^;
読み返してみて気付いた点があったので。

>「ソナ」がはじめから求めていたかは
正直私にはわからないのですが

この点なんですけど、僕は要するに、ソナが「裸で抱き合う男女の絵」を盗んだことそのものを、彼女の深層心理のようなもののあらわれとして受け取ったということなんです。それが言いたかったんですよ!現実にそういうことがあるかどうかはともかくとして、少なくともギドク監督自身はそういうことを表現したかったのではないかと。


・「カラカラ」さん

しつこくないですよ。ありがとうございます。

>ソナが「裸で抱き合う男女の絵」を盗んだことそのものを、
彼女の深層心理のようなもののあらわれとして受け取ったということなんです。

これはちゃんと通じていました。
私はソナの深層心理のあらわれかはわからないな
と思いました。

ですが、ソナが自らした「万引き」
というのは私もとてもひっかかっていて
user tさんのおっしゃる通りかもとも思っています


・user t

>私はソナの深層心理のあらわれかはわからないな
と思いました。

う〜ん、ダメですか。僕がそう受け取った理由が2つあるので、ご説明しましょう。
理由のひとつとしては、ソナが(元)彼氏にホテルに誘われて堅くつっぱねる場面があるんですが、にもかかわらずそのすぐあとに、例の「裸で抱き合う男女の絵」の万引きシーンがくるからです。このギャップ、対比こそが、むしろ彼女の深層心理を表している、本音では社会的なものを取っ払ったような関係を望んでいることを表していると思ったのです。淀川さんではないですが、映画文法的に(?)そう読み取れました。さらに、「万引き」行為そのものにも反社会性がありますよね。少なくとも彼女には似つかわしくない行為です。

もうひとつの理由は、ギドク監督の、ソナの彼氏に対するあまりにも軽い扱いです。普通の映画でヒロインがああなったら、彼氏は大抵捜しますよね(笑)。監督は明らかに彼ではなくソナに、そしてハンギに強く感情移入しています。これは単純に彼の好みだなと思いました(^^;


・「カラカラ」さん

>ソナが(元)彼氏にホテルに誘われて堅くつっぱねる場面があるんですが、にもかかわらずそのすぐあとに、例の「裸で抱き合う男女の絵」の万引きシーンがくるからです。

うーん、なるほど!そうかもしれないと思いました。

「そうにちがいない、納得しました!」と
はっきり言えないのは
この話をuser t さんとしてから
もう一度見直していないせいかもしれません。
もう一度確かめてみます。


・user t

2つ目の理由、ちょっと分かりにくかったですね。僕が言いたかったのは、ギドク監督は(元)彼氏よりもハンギに強いシンパシーを感じているということなんですよ。この監督は、彼氏のような男は(本音では)あんまり好きじゃないような気がしたんです。平たく言えば、少なくとも柔和で優しいだけの男はあまり好きじゃない。彼氏の描写の薄さを見てもそれは分かるはずです。そしてヒロインというものは、たいてい作者がより好む、より移入する男の方に魅かれていくものですよね(笑)。例えそれがヤクザであったとしても・・・。特に本作の場合、ギドクはソナの方にもちゃんと移入して描いているので、彼女が最終的に彼好みの男を選ぶのは当たり前なのです。

> 監督は明らかに彼ではなくソナに、そしてハンギに強く感情移入しています。これは単純に彼の好みだなと思いました(^^;

この文章はそういう意味なのです。説明が足りなすぎました。


・「カラカラ」さん

今日は借りませんでした。明日借りて、(でもその日は一日バイトなので)明後日見ます。

二つ目の理由のご説明ありがとうございます。

二つ目の理由は「わからなかったです、どういう意味でしょう?」
くらい飲み込まないでちゃんと聞けばよかったと思いました。
お気遣いありがとうございます。

二つ目の理由の内容はよくわかりました。
確かに私もギドク監督は(元)彼氏よりも
ハンギに強いシンパシーを感じている思います。
ただ、そこが「ソナの深層心理のあらわれ」
へのつながりはちょっとわからないです。


・user t

要するにギドクは、ソナを突き放してよそよそしく描いたりせずに、明らかに彼女にも移入しているんですよね。男の作者が女性に寄り添い、彼女に気持ちを入れて描いていくとどうなるか・・・当然作者好みの男性像(もちろん作者本人に似ているとは限りませんが)に魅かれていくことになります。これはどんな作品でも大体そうです。作者がソナに移入している以上、彼女が(作者がシンパシーを感じる男である)ハンギに引き寄せられてしまうのは当たり前なのです。

ただ「深層心理」に関しては、やはり映画をもう一度見て、映画の文脈を読んでいただくしかないかなと。彼氏の誘いを堅く断った、潔癖なはずの彼女が、その直後に「万引き」という異常な行為をする。しかもあんな絵を・・・。う〜ん、これでも分かりませんかね(^^;


追加です。
本当のことを言うと、僕はこの映画を見始めてすぐに、ソナが彼氏に対して物足りなさを感じていることを見抜きました。ソナは最初から不満なんです(言い方を変えれば、最初から社会的なものを超えたような関係を望んでいる)。
だからといって、売春婦になってヤクザとくっつく必要はもちろんないのですが(笑)。ギドクは極端なシチュエーションを用いることによって、主題をより際立たせたかったのかもしれませんね。


・「カラカラ」さん

もう一度見てみてソナの深層心理の件
user tさんのおっしゃていることにとても
納得できました。
そして、やはりもう一度見ることが必要だったようだと思いました。

なぜなら、私が「なんとなく」と言って歯切れが悪かった理由が

感覚としてわかっているけれど
それを論理的に言葉で説明してくださいと
user tさんに言いすぎていたためなのでした。
映画『悪い男』に関する「カラカラ」さんとのやりとりを、2回に分けてそのまま掲載しました。なかなか興味深いやりとりができたので、自分のブログにも記録しておきたいと思ったのです。「カラカラ」さんがご迷惑ならすぐにでも削除しますので、いつでもおっしゃってください。ちなみに、色々と偉そうなことを言ってはいますが、実はギドク作品、いまだに『悪い男』しか見ていません(^^;



・「カラカラ」さん

この文章はキム・ギドク
『悪い男』についての

user tさんの記事へのコメントが長くなりすぎたため
記事にしたものです。

※また、カラカラはこの記事を書く前に
『悪い男』を見直していないことを白状します。
だから書くべきか悩んだのですが思った通り書きます。

user tさんへ

私はキム・ギドクの作品を初めて見たとき
人の中にある、心底、間違っても白日にさらしたくないような
おなかの中にあるねっとりとした妄想を切り開いて見せるような映画だと思い、

それを突き詰めてできるギドク監督の映画はなんて独特なのだ!
そしてその独特さ故に天才だと思いました。

斎藤綾子さんがギドクについて

「股間に疼痛が走るような、さんざんセックスした後で男の部屋から慌てて逃げ出すような(中略)・・もう勘弁してというのが正直な感想だった」
(『弓』パンフレットより)

というのもぴったりな感想でうまいなぁと思います。
そしてそこで好きか嫌いかが分かれてしまう映画だとも思います。

ただ、それでは少しもったいないとも思います。

なぜなら、私の初ギドクの感想とuser t さんの感想は映画体験
そのままの感想であり、映画が表現することの
核心には迫っていないと思うからです。



私は個人的にそれがどの様な形であれ、
気持を乱した作品であれば
その監督自身に興味を持ってしまうので
キム・ギドクの発言や本を調べはじめました。
そしてそうしているうちに
少し感じたのは

この映画の核心にあるのは
監督の育った背景からくる
既存の価値観への違和感とそこからの脱出
ではないかということです。(うまく言えてない。)

まず、キム・ギドクの育った環境というのは
とても短いのですが以下のようなものです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%82%AE%E3%83%89%E3%82%AF

つまり、本人も本(『キム・ギドクの世界−野生もしくは贖罪の山羊−』)の中でも
言っていたのですが、学校だとかそういうものによってよりも
工場で働いたり、軍人としての生活の経験の中で、
自分で思考し価値観を築いてきた人と言えそうなのです。


そして映画の話に戻ると、
この映画で
ハンギはやくざで
ソナは女子大生です。

ハンギにソナのような学生時代があったとは思えませんし
この二人が一般的(とまで言えるか正直わかりませんが)に接し、
恋愛をすることはなかなかあり得ないことだと思います。
なぜならソナにとってやくざは「悪い」ものだからです。


しかし、そもそもソナが歩く人生というのは、先人達が試行錯誤し、
それが受け継がれ(もしくは受け継がれず)・・・
彼らが悩んだ結果が積み重ねられて作り上げられた道であり、
ソナ自身が自分で草を掻き分けて進んでいくように
経験により築いてきた価値観による選択ではないと思います。

そして、世の中で「一般的なもの」
であることによって善とされている道だと思うのです。


また、この映画は
思考し、その結果たどり着いたわけでもない場所にいる
ソナにハンギが侮蔑された瞬間から始まっていると思います。

ハンギが起こした誘拐という理不尽な行動は
今の社会の価値観によって魂を向き合わせることのできない不自由さから
ソナを今いる世界から遠ざけ、もしくは自分と同じ世界に住まわせることで
魂を愛することのために行われた極端な行動だと考えます。

つまり、やくざであるハンギと大学生であるソナを
ただの男と女の魂として向き合わせるという
ギドク監督の背景からくる今の社会における善悪の価値観に
乗らないという姿勢のあらわれではないかと思うのです。

そして、だからこそハンギとソナは交わることもしないし、
世の中から離れるという意味で
ギドク監督の作品はどこか
ファンタジックなのだとも思います。

『悪い男』をこうやって書いてみると、
風味や魅力が飛んでしまって「なんだかなぁ」と思ったのと
生理的に好きか嫌いかを書いてらっしゃった記事について
的外れなコメントかもなぁ、
とも思ったのですが記事を読んでいて

私はこう思いましたと伝えたくなって書きました。



「その2」へつづく

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