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「野良猫ロック」シリーズ第3作。
このシリーズの作品を見るのは2本目です。ずいぶん前に鑑賞した『ワイルド・ジャンボ』は、藤田敏八監督の作品にしてはあまり印象に残らなかったのですが、昨日ふと思い立って、シリーズ中特に有名な本作をレンタルして見てみました。
感想は・・・こちらは傑作でした。確かに荒削りで乱暴なところもあるのですが、非常にパワーを感じました。
まず、主として大和屋竺の手になる脚本からして独特でした。舞台は米軍引き上げ後の立川。おもに登場するのは、バロン(藤竜也)率いる不良男グループ、マコ(梶芽衣子)率いる不良女グループ、そして生き別れた妹を探しに町にやってきた混血児、数馬(安岡力也)など。バロンは、終戦直後に姉が黒人兵に犯されるところを目撃して以来、混血児を深く憎悪しており、あるときグループのメンバー進(岡崎二郎)の女が混血児に寝取られたことをきっかけに、「ハーフ狩り」と称して彼らを暴力で町から追い出そうとし始めます。さわりだけでも分かるように、人種差別的心理に焦点をあてた、非常にキワどいストーリーです。
また、バロンはマコに惚れつつも彼女に対しては不能であるらしく、その辺もちょっと屈折していました。
しかし、長谷部監督らしいツボを心得た演出、メインキャスト達の熱演、好演、さらには安岡と梶のデュエット・シーンの効果などが相俟って、かなり見応えのある作品になっています。
もちろん、批判はいくらでも可能でしょう。僕自身、進の改心と告白はちょっと唐突すぎるように感じましたし、ラストにおける数馬の衝撃的な行為にも、少々考えさせられてしまいました。しかし、上映時間が一時間半を切るせいもあるかもしれませんが、つい2回連続で見てしまったので、個人的には力のある映画だったと認めざるをえません。
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