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市川崑監督作品、ちょうど10本目の鑑賞。
<物語>結婚前夜を迎えた小田切京子(久慈あさみ)は、自由気ままな独身時代最後の夜を幼馴染の遠藤誠一(池部良)と過ごそうと、彼を電話で誘い出し銀座へと繰り出した。喫茶店や映画館、スケート、ダンスホールと2人はデートを続けるが、京子は誠一と楽しい時間を過ごすうちに、結婚に迷いを感じるようになる・・・。
感想は・・・パッケージの記述によれば「本邦初、都会派ライトタッチ・ロマンスとして製作された」とのことですが、今見ても十分秀作です。市川監督らしい映像センスも随所に見られました。
映画は、既に京子の結婚後しばらく経ったあと、誠一が小田切家を訪ねるところから始まります。彼はもともと小田切家とは家族ぐるみの付き合いがあるので、京子が結婚したからといって縁が切れるわけではないんですよね。そしてその日から回想するかたちで、結婚式前日の場面に話が戻ります。要するに、観客は最初から、実際には京子が結婚したことを知らされてしまうわけです。この構成は少し独特でした。
メインは幼馴染の2人が一緒に過ごす姿、そして気持ちのすれ違いを描いているのですが、当時の街やデートスポットの描写なども含めてなかなか印象的でした。
最後は回想も終わって再び小田切家の場面に戻り、夕食をご馳走になったあと誠一が帰っていくシーンになります。まあ、結局はその直後の京子の両親の会話、特に父親(千田是也)の話がこの映画の骨子を明快に語っちゃってますね。
出演者は概ね好演しています(個人的には、久慈あさみがややミスキャストな気もしましたが・・・)。チョイ役で、森繁久弥や伊藤雄之助なんかも顔を出していました。
とりあえず一見の価値ある作品だと思います。ただちょっと残念だったのが、フィルムの状態がイマイチ良くなかったこと。古い映画なのでやむを得ない面もあるのでしょうが・・・このくらいの年代の映画はものによって良し悪しの差が激しいようですね。
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