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ドイツが生んだ反戦映画の名作です。7、8年前に1度見たきりだったのですが、今年になってDVDを購入しました。



ベルンハルト・ヴィッキはオーストリア出身の俳優・映画監督で、本作以外の仕事には『史上最大の作戦』の共同監督などがあります。大戦で壊滅したドイツ映画を復興させようと努力した監督のひとりで、本作はその彼の代表作として知られています。


第二次世界大戦末期、無条件降伏まぎわのドイツには戦力の余裕がなく、高校生ぐらいの者まで兵士として駆り出されていました。ある村で暮らす7名の高校生の少年たちも、防衛のために招集されることになります。正規の軍人達は、生徒の身を案じた教師の抗議を受け、彼らを無駄死にさせないために、戦略上ほとんど無意味な村はずれの橋に配置します。ところが、何とそこにアメリカ軍の戦車が攻めてきてしまう・・・


個人的には、今までに見てきた戦争ものの映画の中でも、1、2を争うぐらい思い入れのある作品です。少年たちの、比較的平穏な学園生活をおくる姿、召集礼状が来て喜ぶ姿、訓練する姿、そして実戦で戦う姿・・と、それぞれの段階における彼らの変化が丁寧に描かれているところが特徴的でした。ドラマチックに煽るわけでもなく、かといって突き放すでもないようなタッチです。


軍国主義に洗脳され安易なヒロイズムで喜び勇んで召集に応じる少年たち・・・。その様子と、実際の戦闘を経験して恐怖におののき、泣き、傷つきながら1人また1人と倒れてゆく姿とのギャップは、見る者に強烈な反戦のメッセージとして突き刺さります。2回、3回と繰り返し見るうちに、初見ではやや平板に思えた序盤のシーンも含めて、細部の描写がかなり優れた映画であったことにも気付かされました。とにかく何度見ても、少年達の姿に気持ちを揺さぶられてしまうんですよね。彼らを心配する親たちの悲しみも心に痛いです。


「戦勝国は戦争をスポーツにしてしまう」などとよく言われますが、本作はまさに敗戦国ドイツだからこそ生まれえた傑作だったといえるでしょう。アメリカにおける本格的な反戦映画の出現は、ベトナム戦争の時代まで待たなければなりません。


アマゾンのレビューを見てみると、本作のストーリーが実話を基にしていること、スピルバーグが戦車出現のシーンを『プライベート・ライアン』の参考にしたこと、評論家の川本三郎氏が主役の少年たちの名前を全て覚えるほど何度も劇場に通ったこと、などが書かれていました。



ともあれ、この映画に関しては、まずは1度見てくださいというほかはないですね。

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