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アンソニー・マン監督、ロバート・ライアン、アルド・レイ主演。アンソニー・マン唯一の戦争映画であり、いわゆる「小隊もの」の代表的名作としても知られている作品です。



<物語>1950年9月6日、朝鮮戦争勃発から2か月が過ぎ、国連軍は北朝鮮人民軍の攻撃に圧倒されていた。ベンソン中尉(ロバート・ライアン)率いる歩兵小隊は、大隊から離脱し、最前線で孤立する。消耗し、車両を失った彼らは、モンタナと名乗る歴戦の軍曹(アルド・レイ)の運転するジープと遭遇し、ジープを調達。だがモンタナは、戦闘のショックで心神喪失状態の「大佐」(ロバート・キース)を連れ帰ることに執着し、任務を優先するベンソンと激しく対立する。結局モンタナと「大佐」は小隊に合流、小隊は、忍び寄る敵兵、砲火、地雷原、見えない狙撃兵らの脅威と闘いながら進んでいく・・・


感想は・・・なかなかの秀作でした。


最前線で孤立した一小隊が、味方の陣地である高地まで撤退する行程を坦々と描いた作品です。低予算で製作され、戦争映画としてはやや地味めな作風でありながら、全編にマン監督一流の演出力が冴え渡っています。


脚本を書いたのは、赤狩りでハリウッドを追放中だったベン・マドウ(『アスファルト・ジャングル』、『大砂塵』、『許されざる者』)。撮影はアーネスト・ハラー(『風と共に去りぬ』、『西部の人』)、音楽はエルマー・バーンスタイン。


封入の冊子によれば、原題の「Men in War」(戦争の中の男たち)が全てを物語っているとのこと。英語では「Men at War」(戦争に臨む男たち)という言い方のほうがより一般的ですが、「at」が自発的参加を示唆するのに対し、「in」は否応なしにそこに巻き込まれていることを暗示するそうです。


キャストではやはりライアンとレイの好演が目立ちました。彼ら2人の心理的対立がこの映画のドラマの中心となっています。


また本作には、戦場での恐怖から神経障害を引き起こし、体も硬直してしまって自由のきかない大佐が登場します。これは「シェルショック(塹壕恐怖)」といって、特に第一次世界大戦中のヨーロッパ戦線において、塹壕の中で長時間を耐えねばならなかった兵士たちの間で発症したことから名づけられたものです。



「『最前線』は私の会心作です。すごく気に入っている。地雷原の行軍と高地の攻撃・・・、アルド・レイとロバート・ライアンの信条的対立・・・」アンソニー・マン
「歩兵映画の名作。・・・次々と兵員を失っていくなかで、この戦争は何のための戦いなのかと自問自答するロバート・ライアンの荒んだ表情や・・・射殺された北朝鮮兵の身につけていた家族の写真、地雷の恐怖、見えない狙撃兵、火炎放射器という戦争機械・・・といった一つひとつの細部に、戦争の無益さ、おぞましさが映り込んでいる」藤崎康

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