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アンソニー・マン監督、ジェームズ・スチュアート主演の西部劇第1作です。この監督・主演コンビ唯一のモノクロ作品でもあります。同コンビによる2作目以降の西部劇(『怒りの河』、『裸の拍車』、『遠い国』、『ララミーから来た男』)は全てとりあげたので、ついでにこの第1作を7、8年ぶりに再見してみることにしました。 <物語>1873年、リン(ジェームズ・スチュアート)は、射撃コンテストで獲得した名銃ウィンチェスターライフル1873を、実の兄であり父を殺した仇でもあるダッチ(スティーヴン・マクナリー)に奪われてしまう。ところが、逃走中のダッチが賭博で負けたことに端を発して、銃は武器商人(ジョン・マッキンタイア)からインディアンの酋長(ロック・ハドソン)へ、さらに無法者(ダン・デュリエ)の手へと転々としていく・・・ 感想は・・・やはり秀作でしたね。名銃が人々の手を渡っていくという展開自体が面白いですし、騎兵隊とインディアンの銃撃戦や、終盤の岩山での一騎打ちなどの演出も非常に冴えていました。全体として、アンソニー・マンの西部劇にしてはストレートなテイストの作品だと思います。 見直してみてちょっと意外だったのが、主演のスチュアートの出番の少なさです。マン×スチュアートの西部劇の中では、おそらく最も彼の存在感が薄いのではないでしょうか。 本作の場合、主役はあくまでも「千挺に一挺」と呼ばれる名銃なので、その時々の銃の持ち主を中心に描く構成となっています。したがって、他の4作に比べると主人公の人物造型はやや薄味になり、銃が転々としていく行き先の描写に力点が置かれるというわけです。無法者ウェイコを演じたダン・デュリエや、武器商人役のジョン・マッキンタイアなど、個性派の脇役陣が銃の持ち主となる男たちを好演していました。 ヒロインのシェリー・ウィンタースは、まあ普通です。個人的には、『裸の拍車』のジャネット・リーや『遠い国』の2人(ルース・ローマン、コリンヌ・カルヴェ)の方がまだしも印象的でした。 名手ウィリアム・ダニエルズ(『裸の町』、『遠い国』など)のカメラはしっかりとマン演出をサポートしていますし、ウエスタン好きならば間違いなく一見の価値ある作品だと思います。 ちなみに、1873年型ウィンチェスター銃の製造工程では、実際に千挺ごとに一挺、全機械工程を省いて熟練工が手作りする特別な銃を作りました。それが本作に登場する銃です。 |

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