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maskballさん、bigflyさん、ボースンさん、栗田さんらも言及されていた、ジョン・スタージェス監督、ロバート・テイラー、リチャード・ウィドマーク主演の西部劇です。いわゆる「決闘三部作」(『OK牧場の決斗』、『ガンヒルの決斗』)の第二作目でもあります。 <物語>ジェイク・ウェイド(ロバート・テイラー)は、保安官の身でありながら牢破りを敢行し、縛り首の宣告を受けていた無法者クリント(リチャード・ウィドマーク)を助け出す。ジェイクにはクリントに命を助けられた過去があったのだ。これで貸し借りなしと思いきや、クリントはジェイクが最後の銀行強盗で得た金を埋めて隠したと知って、ジェイクの妻(パトリシア・オーウェンズ)を人質にその隠し場所へとむりやり連れて行こうとする・・・ 感想は・・・2度目の鑑賞になる本作ですが、やはり傑作でした。ジョン・スタージェス監督の才能が存分に発揮された映画のひとつだと思います。 主役の2人(ロバート・テイラーとリチャード・ウィドマーク)は、南北戦争のときに南軍のゲリラ部隊で共に戦った戦友同士。終戦後はそのまま強盗になった、いわゆる「南軍くずれ」です。ロバート・テイラーの方はその後改心して保安官になり、婚約者もできて幸せに暮らしていたのですが、ある時ウィドマークが捕まったことを知り、かつての借りを返そうと彼を助け出してしまいます。この導入部だけで、テイラーが非常に義理堅い、フェアプレーの精神を持った人物であることが分かりますね。しかしウィドマークの方は、テイラーが強盗団を抜けるときに(ウィドマークの馬とともに)間違って持ち去ってしまった大金のことを忘れてはいなかった・・・。 映画の中心は、ウィドマークと彼の子分たち、そして腕を縛られたテイラーと彼の妻という一行が、金の隠し場所へと向かう行程によって占められています。最後にたどり着いたゴーストタウンで、一行がコマンチ・インディアンに襲われるクライマックスは有名です(ちなみに「ゴーストタウン」という言葉は、日本では本作のタイトルによって広く普及したとのこと)。全編86分にまとめられた無駄のない構成には好感が持てます。 キャストでは、やはり何と言っても悪役を演じたウィドマークの好演が光りますし(個人的には、ウィドマークといえば『拾った女』、『情無用の街』、本作です)、評判通りウィドマークに食われているロバート・テイラーや、ヒロインを演じたカナダ出身の女優パトリシア・オーウェンズも悪くはありませんでした。 ヘンリー・シルヴァ、ロバート・ミドルトン、デフォレスト・ケリー(『ワーロック』)らが扮した、ウィドマークの子分たちもそれぞれに印象的です。特にシルヴァの怪演は際立っており、『無頼の群』とのギャップを見ただけでも、実は演技力のある人だったことが分かります。 名手ロバート・サーティース(『ベン・ハー』、『卒業』、『ラスト・ショー』、『スティング』など)による撮影も素晴らしく、ぜひ一見をオススメしたい作品なのですが、「決闘三部作」中、なぜかこの映画だけが未だに日本版DVD未発売なんですよね。日本での人気が高い作品なので、時間の問題だとは思うのですが・・・。 「50年代の西部劇のなかでもっとも好きなひとつ」川本三郎
「道中の景観を映し出すロバート・サーティースのカメラが非常にいい。これだけ山かげや谷間や平地の明と暗をはっきり描写した作品は珍しい。ゴーストタウンにつくと、丘の上にポツンとコマンチ族が現れる鮮やかな描写から、廃屋に籠っての猛烈な攻防戦、テイラー対ウィドマークの決闘と見せ場の連続。ニコニコ御機嫌の一篇」双葉十三郎 「徹頭徹尾ウィドマークのために作られた、彼のワンマン映画だといってよい。この作品ほどウィドマークの、というよりも敵役のキャラクターが際立った西部劇は、めったにない。比肩できるのは、『ベラクルス』のバート・ランカスター、『シェーン』のジャック・パランスくらいだろうか」逢坂剛 |

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