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90年代のアメリカ・日本両軸での大々的な「ZIPPOブーム」を牽引した伝説的なコレクターであり、「ZIPPOの歴史を読み解く」ことに命を懸けた偉大なるヒストリアン、きとうひろし氏が、2012年11月15日、ご逝去されました(享年54歳)。
きとうさんが遺してくれた我々にとってのバイブル『ジッポーを読む!』(1997年6月10日刊)。 同名の連載を一冊のムック本にまとめたものです。またこのムック本が出た1997年ー1998年には 『ジッポーを読む!#2』の連載も並行して『Goods Press』誌に掲載されていましたね。 ここから学ぶ事は非常に多く、「ZIPPOの背景を読み取っていく」という概念は、日本だけではなく海外のコレクター達からも大きな評価を得ました。 90年代初頭、アメリカへの一人旅の時にZIPPOの魅力出逢った僕は、帰国後に就職、ほどなく転勤で生まれ育った東京・中野区から大阪・淀川区に居を移し、なんば駅前のZIPPO専門店ナカムラさんや、心斎橋アメ村のマイクストア、梅田EST1のBEAVERといったお店で、ZIPPOの魅力にどっぷりとハマり始めていた頃でした。そんな折の94年4月、たまたま立ち寄った梅田の書店で『Goods Press』を見かけ、中を覗いたところ、なんとZIPPOの連載が始まっているじゃないですか!当時、かとうさんの『ZIPPO HANDBOOK 1990』やWWP社からのZIPPOムックなど、何冊かの本が発行されていましたが、きとうさんの連載は、まさに「ZIPPOの背景まで読み解かれた」目からウロコの内容で、非常に興奮したことを今でも憶えています。 それから僅か約2ヶ月後の1994年の6月、僕は東京に戻ることになり、程なくきとうさんと「運命の出逢い」を迎えることになるのでした__ 初めてお会いした1994年当時は、まだインターネットや携帯電話が普及する前の時代。駅には普通に「伝言板」があった頃で、ZIPPOの入手方法の基本は、ズバリ「マメにお店周りをする」でしたが、それに加えて『クアント』という物々交換情報誌が流行り始めていた頃でもありました。そこに「#180Skier求む!」と僕が打ち出したところ、数週刊後に「イイのありますョ!今度会いませんか?」とハガキで(!)返事をくれたのが、何を隠そう、きとうさん本人だったのでした。当時僕は『Goods Press』の連載をリアルタイムで読んでいたので、正直きとうさん本人から連絡が来たことに大変驚いたことを憶えています。そして程なく、互いの家の中間点・新宿の街で待合せをし、台湾屋台料理の店で貴重なZIPPOをテーブルに広げて、喧々諤々...スゴいZIPPO達を目前に、僕は思わず興奮し...まさにこれが「運命の出逢い」でした。 それからというもの、毎月のようにきとうさんと逢っては、何時間も何時間もZIPPOの話を尽きる事無く続ける日々が続きました。そして90年代の半ば頃から、きとうさんの連載を通じて紹介された、神奈川県相模原市にあった伝説のアンティーク・ショップ『OLD YORK』に日本中から熱心なZIPPOコレクター達が集い始め、店主の浦島さん、きとうさん達と共に「ZIPPOを更に深く読み解いていく」コレクター達のコミュニティが自然発生的にスタートしていったのでした。 そんな具合に国内外でのZIPPOコレクション熱がどんどん高まっていく中、1996年には米本社での初のSWAP MEETが開催され、1998年には日本で初のSWAP MEETが開催されるまでに至ったのです。本当に毎日が「新しい発見の連続」と言っても過言ではなく、とてもエキサイティングな日々であった事を昨日の事のように想い出します。 そんな中でやはり忘れられないのは、沢山の海外コレクターやディラー達との交流を深めていく過程でした。OTLSのメンバーを始め、数々のレアなZIPPOのやり取りだけでなく、喧々諤々やりながら、本当に彼らとたらふくビールを飲んだものでした。 2003年の大阪スワップミート、2005年の横浜スワップミートの前後くらいから、きとうさんは体調を崩され、2007年の六本木イベントの時はかなり身体が辛そうな状況だったのですが、その後の一進一退を経て、昨年くらいからは体調の方もかなり回復されていました。 そして迎えた、昨年末の“TOKYO ZIPPO DAY" (http://blogs.yahoo.co.jp/t3_zippo/63101623.html ) 時代は進化し、僕たちのトークセッションがUstで配信されるという、あのハガキでやり取りをしていたアナログな時代からは想像もつかないところまで旅が続いてきたよね、なんて話をお互いでしてました。以降、毎月のように神田神保町辺りのイタリアンレストランで待合せしては、昔と変わらず喧々諤々、昨今のZIPPO事情について語り合ってました。楽しく盛り上がってiphoneでパシャリ。ホント若いね(笑)。最近は毎回楽しくこんな感じでした。 世の中は嫌煙運動の高まり、ZIPPOブームの収束...それでも僕たちは以前と変わらず、笑いながら「ZIPPOを読み続けて」いたんですよね。2012年5月、思えばこれがきとうさんとの最後の写真となってしまいました。 いつも人より「一足先に」進んでいったきとうさん。新しい旅に、また「一足先に」いってしまいましたね。もうしばらく、僕はこっちの旅を続け、きとうさんから教わった「ZIPPOを読む」を受け継いでいきたいと思います。で、いつかまた逢いましょう。その時は「イイのありますョ!また会いませんか?」って声を掛けて下さいね。本当に本当に、有り難うございました。 どうぞ安らかに、おやすみください。 http://www.ustream.tv/recorded/19118405 http://blogs.yahoo.co.jp/t3_zippo/63770928.html http://9003.teacup.com/ktcom/bbs |
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今Ustreamを見返してました。白いテントをバックにした写真のきとうさんの笑顔はOLDYORKで見た、自分の想い出に残っている「ちょっと突っ込んだ質問をした時にニカッと笑ってヒントだけくれた時」のきとうさんの笑顔そのままです・・・ほんの少しだけでもその謦咳に触れられた事は幸せだったと思います。
2012/11/21(水) 午後 11:21 [ あづ@G36AMG ]
あづさん、ありがとうございます。涙が止まりません。
2012/11/21(水) 午後 11:41
ご無沙汰しています、ENTです。心からお悔やみ申し上げます。皆様ほど、きとうさんとはゆかりがあったわけでもなく、会ったこともない私ですが、10年ぶりに今年の4月にお電話でお話し、自分が東京出張の際にはお会いしましょうと約束していたのですが果たすことができませんでした。今はゆっくりお休みくださいとしか言えません。非常に残念でなりません。
2012/11/23(金) 午前 0:32 [ cho*nal*rip ]
ENTさん、大変ご無沙汰しております。コメント戴き、誠に有り難うございます。お電話で話されていたという件、きとうさんからも伺っておりました。色々な意味で、彼の「意志を継いで」いきたいものですね。
2012/11/23(金) 午前 1:28
そうですね。こちら側に残った者が、きとうさんに対してできることは彼の意思を継ぐことです。同感いたします。
2012/11/23(金) 午前 7:53 [ cho*nal*rip ]
こんにちは、りゅうと申します。昨年12月のTOKYO ZIPPO DAYの際にきとうさんを通じて紹介して頂いた者です。(当日はT3さんからカナダのポケットナイフを譲って頂きましたが、覚えていらっしゃいますか?)私はきとうさんと知り合ってからの年月が皆様ほど長いわけではありませんが、昨年の6月に初めてお会いした後、定期的にメールと電話で連絡を取っておりました。つい1ヶ月半ほど前に電話でお話しした際の電話のお声はとてもお元気そうで、ノンライタープロダクツについて熱い薫陶を受けたばかりでした。最近の病状についてはきとうさんから伺っておりましたが....残念です。もっと色々なことをお話ししたかったです。ご冥福をお祈りします。
2012/11/25(日) 午後 10:40 [ cb_*b_*00 ]
りゅうさん、コメントどうも有り難うございます。昨年12月にお逢いしたことはもちろん憶えております。その節は有り難うございました。きとうさん、つい最近までは変わらずに元気だったのですが、本当に急な事で残念でなりません...ノンライターは裾野が広くかつ深いカテゴリーですが、まさにきとうさんの「こだわり」が大きいところでもありましたよね。その「根」を絶やさぬよう、意志を継いでいきたいですね。今後も宜しくお願い致します。
2012/11/27(火) 午前 2:04
大阪と2007年の六本木でご一緒させていただいた、あねもねです。
hohoさんの掲示板への書き込みがきっかけで皆様には本当にとても良くしていただき、ありがとうございました。
ミッドタウンの時もご無沙汰にも関わらず変わらぬ笑顔で・・・
もうあれから5年も経ってしまってるんですね。
掲示板ものぞかせていただいていたのですが、少しあいてしまった距離に
声をかけあぐねている内に、という感じで自分の不甲斐なさに悔しい思いです。
最初の時、きとうさんはあんなにあっさりと、手を伸ばしてくれたのにと思うと残念でなりません。
2012/12/2(日) 午後 10:26 [ あねもね ]
あねもねさん、ご無沙汰しております。距離が離れていると、なかなか頻繁にお会いすることは難しいですよね。それでも、こういったネット上でも構わないので、是非ご遠慮なくお声掛けいただければ幸いです。ZIPPOが好きな方に「上も下も前も後ろも左も右も無い」ですしね!
2012/12/10(月) 午後 3:17
ああ、もうそんなに以前にお亡くなりになられていたのですね。。。
僕もおそらくは熱烈なZIPPOファンの一人なのですが、
これまでコレクターの方と誰とも交流がありませんでした。
きとう様とは最初にして最後、
tokyo zippo day で遠くからお目にかかっただけです。
貴重なお話をもっと聞かせて頂きたかったと悔やまれます。
今ブログを拝見させていただき、
同じ趣味を持つ親友であったお二人が大変羨ましく思えました。
大変遅くはなりましたが、
きとう様の御冥福を心よりお祈り申し上げます。
whatzippo様、若輩者で無知な僕では御座いますが、
宜しければ是非、僕の初めてのコレクター友達になって下さい。
色々と御教授頂ければ幸いです。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。
2013/7/30(火) 午後 10:50 [ ユウ ]
早いもので、きとうさんが旅立たれてからもう8カ月が過ぎました。先日無事納骨も終えて、今頃は彼岸でまた新しい趣味を見つけ、きっと愉しんでいらっしゃるのではと思います。よくきとうさんとも話していたことですが「コレクターには上も下も、右も左も、前も後ろも無い」、これは今も変わらず僕の信念です。モノは自慢する為に集めるのではなく、楽しみながら学ぶ為に集める、シンプルにそれが身に染みていらっしゃる方は、言わずもがなすべて「友達」だと思っています。年齢も、知識も、持っているモノも関係ありません。愉しむことを知っている「粋な人」「洒落た人」ならば、僕の方から「友達になって下さい!」と声掛けします(^^)
2013/7/31(水) 午前 11:12