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嘘のようなホントの話です。
カラスが弱っているらしいトビを襲っていました。
というか、陰湿にいじめている感じでした。
もちろん、人間よりもっと過激に、
殺した上で食べるためだと思います。
その方法は、
4匹のカラスが連携して、一匹のトビをいたぶるのです。
私が見たときは、最初強風の中、飛んでいました。
よろけながら、飛ぶトビになぜあんなにカラスが随行しているのか?
と思いました。
いや、トビがカラスを獲物にしようとしているのかと思ったわけです。
しかし、どうも違います。
トビは壊れたグライダーのようによろよろと飛び、
その前後をカラスが囲んで、
一匹がたまに真上から下方向に押さえつけたりしていました。
「なんだ、あれは?」。
その異様な光景に、目を奪われました。
しばらくすると、トビは観念したように、
田んぼに不時着しました。
すると、4匹のカラスも前後を囲むように、田んぼに降りたのです。
執拗に張り付いて、ストーカーというかパパラッチというか
見ていて胸くそが悪くなります。
羽を休めている感じのトビなのですが、
数分かおきに、1匹のカラスが入れ替わり立ち替わり、
「ほら、飛んで見ろよ」みたいに、
飛び立っては、トビの背中を煽るわけです。
私としては、応援したい気になるのですが、
なにせ、50m以上先の田んぼの中だし、
私が車から降りて近寄りでもしたら、
それこそ飛び立つだけで、なんの解決にもなりませんから、
見ていると、一度耐えきれなくなったように、
トビも3m位飛び立ちました。
すると、一緒に4匹のカラスも飛び立ち、
前に2匹、後ろの2匹が囲みます。
風は益々激しいので、ほんの数分で不時着です。
すると、またもやそれをカラスが囲みます。
どう見ても、やられてしまうと感じました。
しかも、これは気長な心理戦というか、
消耗戦と見えました。
私は後ろ髪引かれながら、車を発進させました。
これを見ていたら、夜になってしまう。
己の物好きさにもあきれたけれど、
やはり、このなんとも言えない気分の悪さに
耐えきれなくなったのです。
やはり、カラスも伊達に嫌われ者をやってるわけじゃあないのです。
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