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誰のもとにも死は訪れる
ひととの別れは悲しい
ひととの別れはせつない
しかし、死によって
ひとは無になるのではなく
大切ななにかになるのだ…
「マレビト」という言葉がある。
本来は「まれに来る人(客人)」を表す
言葉らしいが、民俗学者の折口信夫は、
他界から時を定めて村落共同体を訪れ、
人々を祝福する霊的存在を「マレビト」と
呼んだ。
TAICHI-KIKAKUの作品におけるモリムラは
この「マレビト」と「トリックスター」を
混ぜ合わせたような存在だ。
モリムラのトリックスター的部分で
物語世界の常識や秩序は覆され、
オーハシやヨシダはあわてふためき、
きりきり舞いする。
しかし、マレビト的部分で、不思議な
懐かしさと静けさと安らぎをが訪れ、
喜びとともにほんとうに大切なもの
が甦る。
次回作「眠る夢」もそんな
神話のようなおとぎ話のような物語。
そして
TAICHI-KIKAKUの存在そのものが
「マレビト」のようなものでありたい
とも思ったりする。
訪れた地で、そこの人々とともに
公演というかたちの祝祭をもよおし、
出会いの喜びと思い出を残して
また次の地へと去っていく。
作品そのものが「なにか」を残していくのは
あたりまえのことだが、そこにかかわる
TAICHI-KIKAKUのメンバーや、出会いそのものも
「なにか」を残していけたらと思うのだ。
自分たちの「功名」にはやるのではなく
出会った人々の「光明」につながる
「なにか」を大切にできればと思うのだ。
前回のブログに書いたゆかりさんが
突然別の世界に旅立たれてしまった。
訃報を聞いて数日たつが、
まだその意味を咀嚼できずにいる。
「マレビト」のように
出会った多くのひとに愛と喜びを残し
風のように通り過ぎていった。
本当に出会ったものに別れは来ない
「どうもありがとう」
そして、またお会いしましょう
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