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先日南相馬に行った大きな理由は
福祉作業所に行くことだった。
TAICHI-KIKAKUでカンバッジの製作を
そこでお願いするにあたって、
実際に現場を見て話を聞こうという
ことになったのだ。
そう、福島に連れていったのは
TAICHI-KIKAKUのメンバーだった。
南相馬は原発の事故で7万人の住民が
一気に避難して、1万人が残った。
残った人の多くがお年寄りや病人、
障がいを持った人やそれをケアする
人たちだったという。
避難した人も、環境の変化に適応できず
大きな声を避難先で出してしまったりして
早々に戻らざるをえなかったらしい。
残された人たちは薬を入手することも
困難な状況になったが、ボランティアの
支援などによってなんとか大変な時期を
乗り切った。
しかし、福祉作業所の仕事は減り
震災前と比べ、半分から1/5程度まで
賃金月額が落ち込んだという。
そこで、福島第一原発の周辺にある
8つの作業所が集まって始まったのが
このカンバッジ製作のプロジェクトだ。
カンバッジを購入することが
作業所の仕事を作り出す。
さらにカンバッジに同封される
ヒマワリの種を購入者が育てて
花から採取した種を作業所に
送り返すことによって、福島に
たくさんの花が咲き、またそれ
から油が採取されたりする。
(当初期待されたほどヒマワリには
除染の効果はないようだが、復興の
シンボル的な花であるのには違いない)
お金を寄付したり何かを購入したりして
支援することは素晴らしいとは思うが
その時だけの行為になりがちだ。
カンバッジを買うとともに
ヒマワリを育てれば、福島への
想いを持ち続けることが出来る。
その「想いの継続」のしかけが
このプロジェクトは素敵だと
僕は思うのだ。
このカンバッジは外国も含めた多くの
賛同を得ているというが、作業が増え
賃金が確保されただけで元の暮らしに
戻るわけではない。
畑作業や外での活動はいまだに
制限せざるをえない状況だ。
作業所の庭に通ずるガラス戸には
「庭に出ては行けません」という
張り紙がしてあった。
福島に暮らすということは
この先もあらゆる困難と矛盾を
抱えて生きていくということなのだろう。
その人たちを忘れずにつながっていこう
という「想いの継続」がお金だけではない
大きな支えとなるのかもしれない。
僕はベランダで南相馬で入手した
水仙やフウセンカズラを育てているが、
水をやったり花が咲くのを見たりする
たびに福島に想いをはせる。
そしてこの夏ヒマワリも
その中に加わることになる。
ひとつひとつ手作りされ
ヒマワリの種がついた
TAICHIのオリジナルカンバッジは
まもなく完成する。
これはNPOの3年賛助会員になって
くれた方の記念品にするとともに
一部は7月公演でも販売しようと思う。
この素敵なプロジェクトが
少しでも広がることを願って。
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