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【山行日】2012年3月3日(土)
【山域】鈴鹿
【天候】晴れ
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【コース】
小又橋---603---878---918---967(シャクナゲピーク)---テーブルランド---青のドリーネ
(ピストン)
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暖冬であれ、寒波厳しい大雪の年であれ、自然の摂理とは不思議なほど見事に、其の時がくればちゃんと帳尻が合うものだ。3月5日は啓蟄。虫たちが冬の間眠っていた土の中からモゾモゾと這い出てくるのだ。
丁字尾根のシャクナゲも、イワカガミも準備万端である。
石榑トンネルを抜けると、他国へ来たかのようにどんよりした曇り空。宇賀渓は晴れてたのに・・。まっ、この雲も朝のうちだけだろう。
君ケ畑からの御池林道は除雪されすいすい走れる。小又橋から先は通行不能。(ところが下山したらすっかり除雪されていた)
603から取り付くと春雷だろうか、上空でゴロゴロ雷鳴が山を揺する。天狗堂もガスの中。
昨日の雨で、ザラメ状になった雪を何度も踏み抜きながら丁字に載った。
878のコブを越えると、まるで映画のスクリーンいっぱいに映し出されるように、御池の台地が広がった。何度見ても感動的な景観だ。今日のように青空と雪があれば文句のつけようがない。この時期にしか見ることの出来ない光景なのだ。
取り付きの尾根では感じることのなかった風が丁字に載るととたんに身体を叩く。
それでもゴロ谷から這い上がる風は、真冬のそれとは異なり春の匂いを感じさせる。
その風に煽られ、上空からは霧氷の欠片がパラパラと舞い散る。918のお母さんブナの根回りの雪解けが春の近さを告げている。
そのうちブナ観音の森に癒されながら、シャクナゲピークへ痩せ尾根の廊下をセッピに注意しながら行くと、足元ではイワカガミの葉が艶やかな顔をして出迎えてくれた。
雪の重さから開放されたシャクナゲたちも、背伸びするかのように枝を四方に広げ始めている。
ピークからの下降は細心の注意が要る。架けたロープ(10.5.15に設置)は冬場は雪の下になってあまり効果がない。それでも少し顔を出しているそれを頼りに雪の階段(半分凍結している)を降る。踏み外せば怪我では済まない難所だ。
テーブルランドに向う最後の雪壁は難行ではあるが、その先に広がる情景を思い浮かべれば、それもまた楽し。台地へ上がる直前、上空には青い空、そして融けずに残った樹氷も待っていてくれた。
これが見たくて毎年丁字尾根に来る。
昨夜来の雨の影響か、表面には雨痕の紋様が浮かび、いつもとは些か違う表情の「青のドリーネ」。これもまたいいものだ。
ただ、これとは別に、今年の冬の御池岳はどことなく落ち着かない。
テーブルランドで出会った人が話していた。2月12日以降、毎週御池に来ているそうだ。
先週は丸尾から上がり、先々週は木和田尾から登っているという。「N」さんの知り合いなのだろうか・・。それ以上は問わなかったけれど・・「ご苦労さま。お疲れさまです」とだけ声かけさせてもらった。
ネット上でしか知る手立てはないが、これだけ多く人が、毎日、毎週捜索にあたっているにもかかわらず、どこに消えてしまったのだろうか。藤原・御池の主要な登山道はすべて捜索されたとも聞く。
一日も一刻も早く見つかることを祈るだけです。
お母さんブナ
朝陽差し込む丁字尾根
セッピのむこうに土倉岳
これが見たくて丁字に通う
春近し
しゃくなげピークより
最後の雪壁
融けずに待っていた。
青のドリーネ -1-
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二日違いでしたわ・・・ドリーネに出会いたくて行きました
2012/3/5(月) 午前 7:36
御池岳、綺麗ですね。
3月4日(日)に御池岳を計画していましたが、天気がイマイチで、断念。木和田尾で、頭陀ケ平の往復してきました。
2012/3/5(月) 午後 8:30 [ Chuck ]
yokkoさん雪のドリーネはいつ来ても感動しますね。
この穏やかさと裏腹に、山の怖さもあらためて感じます。
2012/3/7(水) 午後 1:07
chuckさん
木和田尾もNさんが歩いたと思われる道、捜索の一助にはなったかと思います。お疲れさまです。
2012/3/7(水) 午後 1:10