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実はネット上で「少額訴訟」と検索して出てくるのは、まず第一にそのやり方。 次に体験談。 しかしそれはいずれの場合も原告側の話なのである。
つまり、裁判を起こして大家から敷金を返却させようと言うものであり、逆の立場のものはまず無い。
主人も探しては見たのだが、大家の側から訴えられたという体験談は見つける事が出来なかった。
つまり、被告になった場合の注意点などを参考にする事が出来なかったわけだ。
もし、主人がひとつでもそれを見つける事が出来たなら、答弁書の書き方も変わっていたろうし、裁判においても、もっと積極的に主張を展開できたかも知れない。
主人は思う。 何事においても無知は罪なのだと。 知らないと損をするばかりだと。
今にして思えば、答弁書は相手が提出した証拠ひとつひとつについて反論すべきだったのだ。
少額裁判と言うものはその日一日だけ、提出された証拠だけで裁判官が判断する。
ましてや、敷金の問題などはもうほとんどフォーマットが出来上がっていて、裁判官はどの部分を確認すればよいかがわかっている。
よほど特殊なケースでもない限り、恐らくやる事は同じなのだろう。
だから、特殊なケースであるかどうかだけを確認するだけなのだ。
しかし、主人はそんな事知らないものだから、この裁判における肝の部分を取り違えてしまった。
主人は、如何にこの会社がいい加減で、請求自体が不当であり、訴訟そのものが嫌がらせであるという方向で進めてしまった。
結果的にはこれが大きな過ちだったのである。
以下が主人が無い頭を振り絞って書いた答弁書の内容である。 恐らく専門家が見たら笑うだろうが、これでも主人がほぼ一ヶ月を要して作った傑作なのである。
原状回復に関する請求に対して
特約事項には三つの事柄が書かれています。 その内、ハウス・クリーニング代と鍵の交換代は、そもそも原告が次の契約者を有利に募集出来るようにする為であって、原告が所有する商品のメンテナンスに過ぎません。 この代金を前の契約者に負わせると言う合理的な理由は有りません。 なぜ契約時のオプションにしないのでしょうか。 無理矢理全員に払わせるなどと言うやり方は、ただ単に経費削減をもくろんでいるに過ぎません。 このふたつの特約を結んでも、契約者にはなんら利益が無く、しかもこれが実際に行われたかどうかを確かめるすべも有りません。 従って、実際には何も行われず、ただ金だけ取られると言う可能性も有ります。 これは不当に一方だけが得をするものではないでしょうか。 また私が契約を結ぶ際、このような特約などと言うものを見るのは初めてであったので、こう言うものが必要なのかと質問しましたが、原告は「仕方ない」と繰り返し、あたかもこれが世の中の常識であるかのような説明をしました。 しかし実際には、その時すでに消費者契約法と言うものも有り、このような特約事項が無効であると言う判断が下された判例が有りました。 にもかかわらずその事を伏せ、契約者に間違った判断を下すように導いたとしか思えません。 従って、私はこの特約条項自体が無効であると考えます。 また原告は原状回復に関する説明をし、理解したという確約を得たと主張しておりますが、説明した条例と言うのは東京都のものです。 ここは千葉なのですから関係ありません。 関係ない条例を持ち出してきて、あたかも正しく必要な説明をしたと言う体裁を装ったのです。 また、その条例に出てくる経年変化に起因する負担の割合の変化に関する部分の説明がありませんでした。 また、全国的に有効であると思われる国土交通省ガイドラインに関しての説明が全く有りませんでした。 従いまして、十分な説明がなされたとは思えません。 この様な特約を喜んで承諾する者などおりません。 皆、承諾しないと貸してもらえないから仕方なく判を押すのです。 これは積極的な支払いの意思表示とは言えません。 また三番目の喫煙に関するものは、そもそも壁紙の張替えなどにかかる費用をどうするのかと言う事柄が書かれていません。 原告は当然そういう話をしているのだと言いますが、仮にも契約書と言う性格の文書において、その行間を読めと言うのは無理が有ると思います。 また、前のふたつに関しては具体的な金額が提示されていますが、貼替えに対する費用がどれほどのものになるのかが全く示されていません。 それを契約者が正しく予想する事は、その仕事についていない限りほとんど不可能です。 当然事前に知っていれば、生活の仕方も変わってきたはずです。 よって、誰がどれだけ負担するのかと言う事が明確になっていない以上、契約者が全額を無条件に支払う義務は無いと思います。 また、喫煙とはどう言う状態を指すのか。 たとえ1本でも煙草を吸ったら適用されるのか。 具体的に壁などが汚れた場合に限るのか。 それを誰が判定するのか。 これらの事がまったく明確になっおりません。 これでは大家や管理会社がそう言えば、契約者はその通りにいくらであってもその支払いをしなければならないという事になってしまいます。 喫煙によって壁紙などが汚れるのが嫌なのなら、最初から禁煙にしてしまえば良いのです。 行為を許しておきながらその結果に責任を負わせると言うのは、退去時に契約者にその部屋のリフォーム代を負わせる口実を作ろうとしているのだとしか思えません。 私は第一の請求書が届いた際、その金額の大きさに驚き、この請求が果たして正当なものと言えるのかを調べてみました。 そこで初めて国土交通省ガイドラインと言うものや、消費者契約法と言うものの存在を知りました。 契約時にはすでに有ったこの情報も契約時には知らされませんでした。 相手の無知に乗じて自分達に有利な契約を結ばせようとしたのは明らかです。 原告は第一の請求書に業者からの見積書を同封しています。 それを見ますと、金額がほとんど同じでした。 すなわち、全く経年変化による減価償却を無視していると言う事がわかりました。 なお、原告はこの見積書を証拠として提出していないと言う事を指摘させていただきます。 そこで、特約条項の内容にも納得できなくなったので、この支払いを拒否すると言う意向を示しました。 しかしながら、契約時にこれらの契約が無効であったり不備が有ると言う事に気がつかなかったと言うのも事実ですし、実際喫煙もして一部の壁と天井が汚れてしまったのも事実でしたので、私は敷金の返済は無しで、それらを修繕費に当てる事を承諾すると言う事で如何でしょうかと提案をしました。 ここから金額の折り合いをつけて行こうと考えていたのです。 ところが原告はそれに対して何の返答もよこさず、支払期限から一ヶ月以上も放置してから突然電話をかけてきました。 平成22年8月3日の事です。 電話や直接体面による交渉はしないようにと言っていたにもかかわらずです。 その電話で原告は、13日まで支払わないのなら請求金額を吊り上げ、この件とは全く無関係の事柄に対する損害賠償請求をすると脅してきました。 そこで私は先に電子メールで送った内容とほぼ同じ内容の文書を内容証明郵便で郵送しましたが、これに対する回答も一切無く、やがて第二の請求書が届きました。 そこには予告どおりに、第一の請求の数倍の金額と損害賠償賞請求をすると書かれていました。また、同封された見積書は、日付も内容も第一のものとは違っていました。 これは第二の請求書に合わせて作られたものであると考えても不思議ではないと思います。 すなわちこれは、原告の思い通りにならなかった事に対しての報復に他成りません。 こちらは支払い金額についての提案をしているのに、全く交渉に応じようとする態度を見せず、一方的に全額支払うか、さもなくば裁判だと言う態度なのです。 以上の理由から、私は原状回復に伴う請求には応じられません。 隣が空き部屋になった損害賠償に関して そもそも賃貸住宅は、家賃さえきちんと支払っていればいつ退去しようが居住者の自由です。 その際に次の契約者を探して切れ目なく住まわせる義務は無いのですから、当然数ヶ月以上に渡ってその部屋が空き家になる可能性はある訳です。 そして、実際にそうなったからと言って、隣の住人に空いてしまった分の家賃を支払わせるなどと言う話は聞いた事がありません。 『102号室の解約が無かった場合に得べかりし賃料』と訴状に有りますが、K氏(隣の部屋の人)は2年間の家賃の支払いの確約でもなさったのでしょうか? 原因に関係なく住人が突然退去する事は有る訳ですから、『得べかりし』などと言うものが賃貸住宅において有るとは思えません。 私が次の住人が入るのを邪魔したと言うのなら話は別ですが、そんな事実はなく、また訴状にもそう言う主張はありません。 よって、この様な請求に応じなければならない理由はどこにも無いと考えます。 なお蛇足ながら付け加えますと、原告は私が騒音を撒き散らしたと言っていますが、私が使っているドラムは、ローランド社製のVドラムと言うもので、別名『サイレント・ドラム』と呼ばれております。 これ自体はドラムとしての音は出せないものなのです。 ギターに関しては、アコースティック・ギターを夜の7時以降に弾いた事などまず有りませんし、エレクトリック・ギターもテレビの音より大きな音を出した事は有りません。 深夜に至るまでほとんど毎日使用していたテレビの音に関して全く言及していないのに、どうしてギターとドラムの音だけが問題なのかが私には理解できません。 エレクトリック・ギターの音を大きな音で聞きたい場合には、ヘッドフォンを使えば済む事なのですから、わざわざ苦情が来るのを心配しながら大音量を出す必要がありません。 Vドラムに於いては、ドラムとしての音を出すにはアンプとスピーカーが必要ですが、これを私は100%、ヘッドフォンを使って使用しておりました。 従って、私以外にこの音を聞いた事が有る人間はこの世にひとりも存在しないのです。 それでも実際の打音が全く無いと言う訳ではないので、夜の10時になったら止める様に心がけておりました。 そもそも騒音など出せるはずの無いものが、どうして『騒音を撒き散らす』事が出来るのでしょうか。 これすなわち、原告が一度も現状調査をしていないか、証拠を捏造したかのどちらかであると思われます。 もし、Kさんからの苦情が本当だとして、それで調査すらしていないと言う事は、当然何の処置も取っていないという事です。 つまり、Kさんは原告の職務怠慢により引越しを余儀なくされたわけであり、むしろ訴えられるべきは原告側でしょう。 証拠を捏造したのならもっと思い罪になるはずです。 Kさんが居住していたと言う証拠の提出が有りませんが、少なくとも私は、Kさんが引っ越された日まで、ただの一度も苦情が寄せられたという情報すら原告から受け取っておりません。 通常、まともな管理会社であるならば、居住者から苦情を受け取ったら、まずその事実確認をするはずでしょう。そして、その苦情が確かなもので有ると言う事が確認されたならば、その原因を排除すべく何らかの対処をし、その結果について苦情を寄せた居住者と会社に報告をするでしょう。 しかし、原告側からはその様な行動を証明するものが一切提出されておりません。 原告は一体全体何をしていたのでしょうかか? 自分の職務怠慢を棚に上げて、人の所為にするなど言語道断です。 従ってこれは全くの思い付きによる嫌がらせに過ぎません。 以上 これがどれほどの力作であろうとも、役に立たなければ何の意味も無い。
しかしこれを提出した時には主人、これで十分勝てるはずと思っていたのである。
勿論吾輩は猫なのでこれに対する評価は避けたいと思う。
そもそも猫の世界に裁判など無いし、気に入らなければパンチを食らわせるだけの話である。
全く人間共はつくづく暇なのだと我輩猫ながら思う。
に、にゃあ〜
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