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いきなり心筋梗塞だなどと言われても、主人にははっきりとした自覚症状が無かった。いや、実は有ったのだが、それがそうとは思わなかったと言うのが正しいようだ。
狭心症と言う病気がある。 これについても以前より知っていた主人である。
以前働いていた職場近くの喫茶店のママさんが狭心症持ちで、その症状について聞いていたからであった。
なんでも随分と苦しいそうだ。 心筋梗塞ともなればもっと激しいらしい。
しかし、主人はそんな覚えが無かった。
今にして思えばそれは大いなる勘違いだったのである。
実は昨年の11月、寝ようとして横になって暫くしてから不整脈の発作が起きた。
しかしなんだかいつもと違うなと思ったようだ。
急に血の気が引いていくような、上半身に冷感を感じたのである。
このまま続くようなら薬を飲もうかと考えているうちに寝てしまい、気がついたら朝だった。 思えばこれが軽い心筋梗塞であったに違いない。
しかしこの時の主人には、自分がそんな事になるという自覚が全く無かったので、いつもの不整脈の発作の別パターンくらいにしか考えていなかったのである。
この時、ヘタをするとそのまま死んでしまっていたのかも知れなかったのだ。
しかし、その後数ヶ月たっても同じような事は起こらず、去年とどこか違うのかと言われても、別段変わった所は無いとしか言えない主人であった。
だからいきなり「心臓カテーテル」などと言われても、中々そうですかとは言えない主人であった。
そこで主人は『セカンド・オピニオン』をする事にした。 違う医者に診てもらおうと言う訳で有る。
今の主治医を信用していないのかと言うと、その通りであると言わざるを得ない。
何しろこの医者、主人が何を言ってもろくな答えが返ってこず、7年も通っていながら狭心症の疑いについて何も言わなかったくらいなのである。
だから主人は、あわよくば間違いであって欲しかった。
我輩には臆病者のなせる業。 無駄な足掻きにしか見えないが・・・。
主人は、近所に循環器専門の医者がいることを調べた。 そして予約も何もせずいきなりそこへ向かった。
幸い、その病院は暇なのか知らないが空いていてすぐに診てもらえた。
事情を話し、血液検査のデータなども持参して見せた。
「では、心電図を測ってみましょう。」と言われて別室へいく主人。
いつも通っている病院では2ヶ月も後だったが、ここではすぐにやってもらえるらしい。
あの医者の言う事がイマイチ信用できない理由のひとつがこれである。
心筋梗塞起こしてまずいのなら、2ヶ月以上も待てるのかと主人は思うのである。
その間に死んだらどうするんだと思うわけである。
これは我輩もっともだと思う。 カテーテルはすぐにやれと言う。 しかし、それ以前に2ヶ月もそのままにしていたではないか。 これはどうなのだ。
とにかく主人は心電図をとった。 暫くして再び呼ばれ、その結果を聞かされる主人。
はげ頭の医者は心電図を見て主人に色々と言う。 色々言うのだがどうも要領を得ない。 一体全体主人の心臓は駄目なのか大丈夫なのか。
医者の言う事を要約するとこうだ。
『この状態でもし放っておいてもし患者が死んでしまった場合、医療過誤で訴えられて も仕方の無いレベル。』
だそうだ。
つまり、間違いなく駄目とは言えないが、その可能性は十分に高いと言う事なのだろう。
決してこの医者はカテーテルをやれとき言わなかった。 ま、どの道やるとしても自分じゃないのだからと思っていたのかも知れないが、決断力の無い主人の背中を積極的に押すところまでは行かなかったようだ。
主人、フラフラと帰っていった。
担当医への返事は一週間後の8日にしなければならない。
どうするか毎日考え続ける主人。
これがせいぜい一泊程度で1、2万円くらいの費用だと言うのならさほど悩まなかったろう。 しかし、問題が無ければ一泊で良いが、治療するとなると1週間程度はかかり、費用も自己負担で10万円くらいになると言われているのだ。
しかも退院してから更に数日は仕事を休んだほうが良いと言われた。
そんなに休めるのか。 それが一番の迷いどころだったのである。
主人の仕事先は、生憎そんなに融通の聞くところではなかったのである。
やがて約束の8日がやって来た。 さて、主人はどう決断したのだろう。
小さくなって担当医の前に座った主人は、
「なんとかCTでやってもらうわけには行かないでしょうか。」と言った。
苦笑いする医者。
CTとは人間を輪切りにレントゲン撮影するものである。 それを少しずつ動かしながら連続して撮影する事で、3次元的な画像が得られるらしい。
造影剤と言うものを使って撮影すると、血液の流れが見えるようになり、万が一血管が詰まっている場合には、その箇所が目で見てわかるのである。
しかもその検査は全然痛くない。 数時間で帰れる。
何しろ『痛くない』と言うのが魅力の主人であった。
いきなりカテーテルをやるのではなく、それで確認してからにしてもらえないかと主人は考えたわけである。
なんとしてても是非カテーテルは回避したいと言う勢いだ。
カテーテルなら検査して治療の必要が有ると言う事になればそのまま治療に移れる。
しかし、CTだと、その画像の解析に随分と時間がかかるのだそうだ。
だからこの医者はカテーテルでと言ったのだが・・・。
「では、そうしましょうか。 えー・・・、では21日に予定を入れておきます。」とパソコンをいじる医者。
「結果がわかるのが、そう・・・ 3月の8日ですかね。 その日にどうするか決めましょう。」と結論を出した。
21日と言えば13日後である。 更に結果がわかるのは16日後である。
合計29日間もかかるのか。 では一番最初に「早いほうが良い」と言ったのは一体なんだったたのだと我輩猫ながら思った。
しかし主人は、ちょっと執行猶予をもらったかのような気持ちになっていたのは明白である。
その間に深刻な事にならなければ良いがと、我輩、飼い猫として心配するものである。
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私も夜中寝ている時に何度か軽い発作が
あったのですが、まさか自分が心筋梗塞など、
よく聞く睡眠時無呼吸症候群だとばかり
思っていました。最初の発作から2週間後に
昼間、”これは心筋梗塞だ!”と自覚出来る
ほど長く激しい痛み(苦しみ)を感じたのです。
ところがやはり仕事優先で病院には行きませんでした。
バカです。その週末に最終の発作にみまわれました。
以前に胆石をやった事があって痛みの強さの
自己判断の基準が出来ていましたが、その痛みを
上回る苦しさでした。強烈な酸素への渇望と
苦しみでどうしようもありませんでした。
即手術ですね。
2012/4/3(火) 午前 1:21
人間が感じる痛みのベスト10で一番は出産で2番が確か胆石だったような気が・・・。
それを上回るので有ればやはりかなり強烈なんですね。
そこまで行かなくて私は幸運だったのでしょう。
2012/4/3(火) 午後 2:00 [ たくあん ]