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3月8日。 早いものでCT騒動から3週間以上が経過した。
主人は幸い生きていた。
微かな治療の必要なしと言う希望を胸に病院に向かう主人。 全く諦めの悪い男である。
結果は、予想をはるかに上回るものであった。
見せられた画像は主人が期待していたものとは全く違っていた。
主人はてっきり3次元的で鮮明な画像を見せてもらえると思っていたのだが、医者がPCのモニターに出したのは、何がなんだかわからないところに、不鮮明な白い線がある画像だった。
「ここがですね、真ん中の動脈なんですが、ここの、このところが狭窄してますね。」
画面を見入る主人。 しかし、どこがどうで何が何なのか殆ど理解できない様子。
「この3本の血管のうちの1本が90%ほど狭窄しています。」
なんでも三叉に分かれている血管のうちの1本が狭くなっているのだとか。 確かにキュッとすぼまっている様に見えなくは無いが、どう見ても3本の血管などは区別できなかった。
「ここに、ステントを入れる事になると思います。」
ステントと言うのは聞いたところによると、ネット状になった金属の筒らしい。
まずこの狭まったところに風船を持ち込んで膨らませ、その後にステントを入れると元の太さに戻ると言う寸法らしい。
「えー・・・ これはすぐにやらないと駄目でしょうか。 どれくらい猶予は有りますか?」
主人この期に及んでと思うところだが、これには理由が有る。 一週間もの休みをそう簡単には取れないからである。
もっと時間的猶予を持って交渉に及べば何とかなるかも知れないが、例えば来週とか言われてもほとんど無理だろう。
辞職するのなら話は別だが・・・。
「恐らく、1年以内に再び心筋梗塞を起こします。」
今まで殆どはっきりと物事を言わなかった医者が、この時ばかりはやけにはっきりと断言した。 この一言は我輩にとってもショックであったが、主人の優柔不断な精神にとっては決定打と言って良い一言であったようだ。
後1年以内などと言われてしまってはどうしようもない。 これはやるしか無さそうだ。
実は主人、己の命に対してあまり執着が無い。
心臓が悪くなってから、大して長くは無いだろうとの自覚があったし、別に死んだからと言って家族がいる訳でなし、別に困る人間などいないからである。
ただ、ひとつだけ心に引っかかるのは両親がまだ健在と言うことだった。
親より早く死ぬのは確かに親不孝と言うものだと考えているらしい。
だから死ぬ事自体は別に怖くは無いし困りもしない。 どうせ死んだら後の事などわからないし、関与も出来ないのだ。
ただ、その過程が問題だ。 死ぬ瞬間が苦しいのは怖い主人であった。
心臓麻痺はかなり苦しいと聞く。 それは勘弁してもらいたい主人であった。
「では、お願いします。」 蚊の鳴くような声でようやく返事をした主人。
主人は決断した。 散々逃れる算段をしてあがいたが、どうにもならなくなったようだ。
「わっかりました。 では・・・っと。 14日はもういっぱいですので、21日ですね。 ここに入れときましょう。」
いよいよ、主人の心臓カテーテル手術が3月の21日に決定した。
「一応、一日前に入院していただく事になっているんですが、前日が祝日で休みですので、19日に入院してください。 で、順調なら週末にでも退院できます。」
早いのだけはありがたい。 しかしまたもや2週間も空いてしまう。
事が決まってからのこの時間は猶予と言うよりは殆ど『生殺し』状態と言えよう。
ガックリと肩を落として入院の手続きに向かう主人。
そこで何枚か書類を渡され、あれこれと説明を受けた。
なんでも無料の部屋が満床なので、いわゆる『差額ベッド』と言う有料のものしかないのだそうだ。 それの一番安いのは4人部屋で2100円。 一週間だから14000円ほどもかかるらしい。
それでも満床になってしまう可能性が有るなんて言われた。 その場合はもっと高い部屋に入るしかないのだそうだ。
「その場合の料金はどうなるんですか?」
「その場合はその料金になります。」
そんな馬鹿な話が有るかと我輩思った。 あらかじめ予約しておいた部屋がホテルの都合では入れなくてより高い部屋にならざるを得ないからと言って、正規の値段を請求するホテルが有るものか。
しかし今の主人には、そう抗議する元気が無かった。 「そうですか。」と言っただけであった。
ガックリと肩を落とし、グッタリとうなだれたままバイクで帰る主人。
しかしこの男、意外と立ち直りが早いのが取り柄なのである。
その足で主人が向かったのは100円均一ショップ。 何を買うのかと思ったら、入院に必要になるであろう、『お泊りグッズ』であった。
そしてそれからの一週間、主人は退屈しのぎの本を探し、携帯用DVDプレーヤーの動作確認をし、DVDを24枚持ち運べるバインダーを買い、あれこれ選択して詰め込んでいった。
さらには暫く使っていなかったHDDプレーヤーに、まだ入っていない曲をダウンロードした。 主人お気に入りのPERFUMEである。 当然、DVDも持って行く主人である。
こうなったら如何にその一週間を楽しく過ごすか。 それしか頭に無い主人なのであった。
に、にゃあ〜
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検査も充分済んでいた2回目のカテーテル手術は
私は3日間の入院で済みました。手術後3時間で
退院と言うウソみたいな出来事でした。
2012/4/4(水) 午前 1:54
術後3時間ですか?
それじゃ止血も出来ていないのでは・・・??
2012/4/4(水) 午後 4:08 [ たくあん ]
夕方までは絆創膏を貼ってました。
2012/4/4(水) 午後 5:29