トラブル

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さて、今回の事で随分と色々な事が勉強になった。
主人も我輩も一番驚いたのは、
 
賃貸業者を取り締まる法律も担当部署も何もない
 
と言う事であった。
 
国土交通省ガイドラインも東京ルールもただの指針に過ぎないから強制力は無い。
裁判になったら役に立つとは言うが、逆に言えば
 
いちいち裁判しなければならない
 
と言う事である。
 
どうしてきちんと法律で定めないのであろうか。 いまさら昔からの慣習でも無かろうと我輩などは思うのだが。
そんなもの、人間共は既にいくらでも破っているではないか。 それより、引越しする度にその土地土地の慣習に振り回される方がよほど問題だろうと、我輩は何しろ猫なので痛切に思うものである。
 
全国統一ルールを早く作り、
賃貸業も免許制にすべきだと主人は思う。 
 
我輩もそれには賛成である。
 
ネットの掲示板などを見ると、宅健業協同組合だの、県の不動産課だの、国民生活センターだのに相談しろとか言う書き込みが多い。
しかし、我輩ここに於いてはっきりと断言する。 
 
それらはこの問題に関して一切役に立たない。 
 
取り締まる根拠が無いのだからどうにもならないのだ。 
国民生活センターなどは元々何の強制力も無いのだ。 門前払いになるだけの話なのである。 


契約書も、知れば知るほど契約書として如何にいい加減なものであるかがわかる。あれではトラブルを起こす為に作っている様なものだ。 
もっとちゃんとした契約書を作れば良いのだが、大家や管理会社は絶対やろうとしないだろう。
一体全体誰が始めたのだか知らないが、奴らはメンテナンス費を客に支払わせる良い口実を考え出したのである。 
そんな美味しい話を自ら投げ捨てるはずが無い。 
しかも、敷金鑑定士だと偽ってインチキ商売している奴も現れたらしい。
全く世の中、誰も信用できないと主人は思ったようだ。
 
司法書士や弁護士だって誰が信用できるのかなんてわかるもんじゃない。
自分で何もかも勉強してがんばるか、いくらでも支払ってやると言うくらいの気持ちが無いと、賃貸物件は借りるなと言う事のようだ。 

 
 
今後主人はどうすればよいのだろう。
ああ言う業者をギャフンと言わせる ( 実際にそう言った者を我輩知らないのだが )良い方法は何か無いものかと考える主人。
 
そう言えばと、主人は悔やんでいる。 答弁書に書いた主人の主張の事だ。
素人があまり法律を引き合いに出して、何の何条がどうしたこうした言わない方が良いかと思った主人なのだが、逆だったなと。 
主人はああ言う請求の仕方自体に問題があると、これは嫌がらせに過ぎないのだと言う方向で書いたのだが、それは間違いだったと思い始めているようだ。 
『裁判ではそう言う事を問題にしないんだな。 最大の論点はそっちだろうと途中で方向転回したのが失敗だった。』 と。
 
当初は理詰めで考えていた主人なのであるが止めたのだ。 そのまま行けば良かったと、今更ながら悔やむ主人である。 
 
 
はっきり言って、今回の裁判。 産まれて初めての裁判は、大失敗に終わったと言って良いようだ。
答弁書の方向性然り。 和解に応じてしまった事も然り。
金額的にどうだったかはわからないが、やはり、裁判所としての判断は聞くべきであった。
15万5千円は高い。 高いが、それに必然性が有るのなら納得も出来るしあきらめも付く。 ところがそれが無いのである。 
 
どうもすっきりしない主人なのであった。
 
 
 
我輩、今回の事件に関して猫ながら色々考えてみた。
どうしてあの様な業者が存在できるのか。 客に全く喜ばれない業者がどうして存続できるのか。
 
問題は、賃貸住宅と言うものにリピーターがいないと言う事だろう。
 
同じ部屋を貸すという職種は他にもある。 ホテルや旅館の類。 カラオケ・ルームやマンガ喫茶と言うようなものも、短い期間では有るものの、客に対して場所と設備を貸し出して使わせると言う商売である。
 
これでトラブルが起きたらどうなるか。 
 
勿論、客なのだから何をしても良いと言う事は無い。 しかし<ホテルや旅館が客に対して訴訟を起こすなどと言う事は、よっぽどの事であろうと我輩思う。
 
ではどうしてあの会社はあんな事が平気で出来たのか
 
悪い評判と言うものが立たないからであろうと我輩思う。 
 
これがホテルなどであったら、悪い評判や噂は命取りになりかねない。 だから、理不尽な客の要求にも屈してしまうという傾向が多々ある。 
勿論、そう言った客は良くないのだが、折れるとしたらホテル側であろうと言う事は紛れもない事実である。
 
ホテルや旅館は同じ場所に大抵いくつもある。 客はどれを選んでも良い。
ならば当然気持ちよく過ごせる場所を選ぶはずである。 
ところが、何かトラブルを起こしてしまった場合に、訴訟まですぐに持って行かれるとわかったらどうだろうか。 そんなホテルに又泊まろうと考えるだろうか。
 
また、そう言う話を誰かにされたら。 近所の住人にでもされてしまったら、その住人が同じ場所に旅行に行った際、そのホテルを選んだりはしないだろう。
 
更に、今はインターネットでホテルなどと評判を知る事は実に容易である。 そこに悪口のひとつでも書き込まれようなら、確実に営業に差し支えるであろう。
だからホテル、旅館業界は、とにかく評判と言うものに敏感になるのである。
 
ところがアパートにはそれが無い。
 
なにしろ、一度出て行った者が、同じアパートにまた住むなどと言う事はまず無いのだ。 
また、出て行った後に住む場所と言うのは、大抵の場合、かなり離れた所にある。 引越しも大変である。 色々と金もかかる。
これからさぁ、新しい生活を始めようと言う時に、わざわざ元済んでいた所に戻って、近所に悪口を言いふらす人間などいないのである。
 
また、新しく引っ越した場所でそんな事を言ったとしても、元のアパートの大家にも管理会社にも何の影響も及ぼさない。 
次に借りようとする人間に悪い噂を知る事は出来ないのである。
 
これに関してはさすがのインターネットも大して役に立っていないようだ。 
ホテルなどの所謂「口コミ情報」と言うものならいくらでも有るが、アパートやマンションなどの賃貸住宅に関して、ましてやその大家や管理会社についての情報など、ほとんど皆無なのである。
 
主人は、書き込みしてやろうとして色々探したのであるが、書き込める場所自体が無かった。 あの会社のやり口を宣伝して回る場所が無かったのである。
 
だから我輩、代わりにここで精一杯書き込んでいるのだが、こんなもの読む人間などほんのわずかであろうし、相手の実名を迂闊に書き込んだりすると、営業妨害だなどと言われる危険がある。
 
情けないとは思うが、それは避けざるを得ない。
 
 
しかし、こうやって被害にあった者が黙ってしまうから問題がいつまでたっても解決しないのだ。 
 
それはわかっている。 
わかってはいるが、どうすれば良いのかわからない主人であった。
 
 
 
 
に、にゃあ〜
 
さて、話は第二の問題へと移っていった。 原告が主人の所為で隣が引っ越してしまった分の家賃を支払えという損害賠償請求である。
ここでは証拠に関して裁判官が質問しているだけなので、主人は原告と被告の意見をあまり聞いたりしないのだと思っていた。 なぜならこの後、個別に話を聞くはずだったからである。 
 
隣の住人が主人の所為で出て行ったから、部屋が空いてしまった間の家賃と広告料を負担しろと言う請求なのだたが、ここでも新事実が発覚した。
告は3回通知したと言うのた。 内、2回は社長が事務員から渡された封筒を中身を見ずに主人の部屋のポストに入れたと言うのだ。 
隣がその所為で引っ越したと言う事は後から聞いて知ったと言う。 

 
なんなのだ、それは。 しかも3回目と言うのは、その人が出て行った後の事だ。
主人が引っ越す事を決意したきっかけになった通知の事だ。
 
あわてて横から口を挟む主人。 社長が自分で入れたと言う通知は、その人が引っ越した後の事である事。 そして断固としてそれ以外の通知は受け取ってないと言う事。
裁判官はどう判断したのか。 別に何も言わなかった。 
 
主人は念の為にVドラムがどんなものであるか実演しようと思って、ドラム・パッドとシンバルを持って行ったのだが、裁判官は全然見ようともしない。 
一応、口頭で構造など説明はしたが、「それでも音は出るんでしょ?」と裁判官が言うので、テレビの音よりは全然小さいと主人は主張した。 
そして、深夜にいたるまでと言っているが、10時には止めるように心がけていたとも言った。 
主人の生活パターンで言うと、そんな深夜にドラムを叩いたりはしないし、毎日叩くほどの体力も根性もない。
それらの事は、主人、個別の面談のときに説明するつもりの様だ。 
 
大体こんなところで証拠の確認が終わり、いったん双方ともに部屋の外で待機させられた。 
ほとんどしゃべっていないのに喉かカラカラになった主人は、自動販売機を探して一回に降りていく。 原告たちはベンチでぼそぼそしゃべっている。
ここで双方が殴り合いにでもなったらどうなるのか我輩心配だったのだが、その様な血生臭い事にはならず、いたって静かなものであった。
 
 
自販機のお茶を飲んでいた主人が先に呼ばれた。 さぁ、いよいよ自分の主張を展開できる。 この一ヵ月半、何度も頭の中で繰り返し繰り返しやってきた大演説が出来ると思っていた主人だったのだが、主人の超自然的能力と言うか、運の無さと言うのか、ともかく、心配していた事はほとんど杞憂で、思いもよらない出来事に遭遇してあたふたするのが主人の業の様だ。
 
 
裁判官は別室に引きこもり、相談員だけが待っていた。 そしていきなり主人は、
和解を勧められてしまった。
これは主人にとって、全くの予想外であった。 
『もう終わりなのかいっ。』と主人の顔に書いてある。
しかも相談員が言うには、全体でいくらと言う和解であり、ひとつひとつの事案について裁判所が判断しないのだそうだ。
我輩にはどうも、『めんどくさいから、適当なことでどうよ。』と言っているようにしか思われない。 
なんだ、裁判と言うのは、そんなものだったのか。 「異議ありっ!」と言うのは何処で使うのだろう。
 
 
最初、一番最初の請求である12万でどうかと聞かれた主人。 
そんなもの、受け入れられるわけが無い。 だったら最初から支払えばこんな面倒な事にならずに済んだのである。  
これはきっぱりと拒否した主人。 
だったら、いくらぐらいなら良いのかと聞かれた主人は、心情的には完全拒否だが、最低限、最初に言っていた様に敷金の返済無しと言う事だと言うと、相手はかなりの難色を示した。 
明らかにそれは無理だと言わんばかりだった。 
 
そこで、しばらく話し合い、プラス3万と言う事でいったん部屋を出された。 次は原告側が部屋に入る。 
しばらく待たされた後、再び部屋に通される主人。 すると、相談員が開口一番、
 
「原告は相当に感情的になって随分あなたの事を悪く言っていましたが、そう言う事 は考慮しませんので。」と言った。 
ははは、あのクソジジィ、全く馬鹿だと薄ら笑いをする主人。 我輩、こっそり出て行って、奴の顔面を引っかいてやろうかと思った。 
 
相手は当然だが、プラス3万などと言う金額では了承しない。 それはそうだろう。 
なにしろ60万の要求をしているのだから。 
 
そこで相談員から10万円と言う金額を出された。 しかし敷金は帰ってこないと言うことなので、15万5千円と言うことである。 
 
主人は悩んだ。 悩みに悩んだ。 
ここで拒否すると裁判官の判断と言う事になるのだそうだ。 そうすれば何がどうだという事が判明する。 主人の出した主張のうち何処が認められて、何処が認められないのかがはっきりする。 が、支払う金額がもっと多くなる可能性もあると相談員は主人に言う。 なにか相談員の口ぶりからして、我輩、高くなりそうな感じがする。 10万で手を打った方が良いよと言っているような感じが我輩にはした。 
 
また驚いた事に、主人は原因がどうあれ、月払いのアパートで『得るべかりし賃金』などというものが有る筈はないだろうと思っていたのだが、
期待収益と言うものは認められるのだそうだ。
( この事について、後から主人は色々と調べた。 すると、期待収益と言う言い方は 少々おかしいが、損害賠償の対象にはなり得ると言う事がわかった。 ただし、そ れが損害であると認められるかどうかは別であるが。 ) 
と、言う事はそっちの問題もゼロにはならないらしい。 
 
『ほんとかよ。 あんな請求、ほとんど棄却だろうと思っていたのに。』と心の中でぶつくさ言う主人。 
苦情を受けた事も無く、隣が引っ越したという事すら知らなかったと言うのに、そんなものを支払わされたのではたまらない。
大家が管理会社に文句を言うのは当たり前だろうが、管理会社がしっかり管理してないからこう言う事になったのだろう。
この場合、管理会社と大家は同一なのだから、主人に文句を言うのは筋違いである我輩は思うのだが、世間ではどうやらそうでもないらしい。
人間のやることは我輩には理解しがたい。
 
 
そんな事も有って、大分しぶしぶでは有ったのだが、主人はそれで了承した。 
いや、してしまった。 
相手もそれを承諾したので10万円支払うという事で丼勘定の和解が成 立した。 
 
これは何がいくらと言う事ではなく、この事件全体に対しての解決案なのだそうだ。 だから裁判所としては何一つ判断してないと言う事なのである。 
やはり、めんどくさいからこのくらいで手を打ちなさいよと言っているとしか我輩には思えない。 

少々司法に対してがっかりした。 いや、かなり失望した。 主人も我輩も。 
散々少額裁判の体験記の様なものを読んできた主人であったが、こう言う展開のものは無かった様だ。 
まさに、『担当した人間によりけり』の世界だと言って良いだろうと我輩思った。 
 
何しろこれはこうと言う絶対的なものが無いのだ。 担当した裁判官、相談員の考え方ひとつなのである。
 
 
支払いは来年1月いっぱいまでと言う事になり、この件に関して今後一切争わないと言う事で双方が合意した事になった。 
 
3時間が経過していた。
 
 
 
主人も我輩も、とてもくたびれた。
 

 
時は平成22年12月21日。 千葉県某簡易裁判所第4号法廷。 
開廷時間は午後2時。
 
 
まず最初に裁判官殿から少額訴訟の確認が行われた。 この時点で「はい」と答えると、この話題で通常裁判は出来なくなる。 
異議申し立てと言うのは出来るのだそうだが、同じ裁判官が同じ証拠でやるので、実際には書き間違いなどの不備を訂正してもらえる機会に過ぎないらしい。 
このときの裁判官殿の説明は、いかにも何度もやっていて面倒くさいといわんばかりで、何かゴニョゴニョ言っていて我輩には余り良く理解出来なかった。
実は主人もひとつ誤解していた事があった。 裁判の終盤と言うか、判決が出る段になって通常裁判への移行が出来ると思っていたのだ。
しかし、この段階で主人も原告も了承してしまったので、もう通常裁判は出来なくなったのだが、それを主人が認識したのは随分と後の事だったのである。 
お生憎様と言うしかない。 我輩もわかっていなかったので、主人にアドバイスも出来なかった。
 
 
 
後に判明するのだが、少額裁判は通常裁判の小型版と言うよりは単に『裁判みたいなもん』と言う感じであった。 
しかも、話題が敷金問題と来ればもう何度も行われているはずで、結果も最初から裁判所側にはある程度は見えているのだろう。 
だから、良く有る話と違う点は無いかどうかを確認するだけで、特に問題が無ければすぐに和解と言う形を取らせるようだ。 

裁判官殿はなんだか早く切り上げてしまおうと言う態度に我輩には見えた。 
なぜかと言うと、度々「まぁ、それは良いですが・・・ 」と言って話を終わらせてしまうのだ。 主人の思惑に沿った話になってきて、「よしっ、そこをもっと責めろ」と思うような展開になっても、裁判官殿はすぐに話しを終わらせてしまうのである。
なにやら、思わず突っ込みを入れてしまって、あわてて元に戻しているかのようだった。 
こんな調子なので、白黒はっきりさせたかったら通常裁判に移行した方が良さそうだと吾輩は猫ながら思った。 
 
しかしそんな事、裁判初体験の主人にはわからないので、「はい」と答えてしまったのである。 


ネット上での体験記を読むと、裁判官が訴状を読み上げると言うのが有るが、この裁判ではそんな事は全然やらずにいきなり証拠の確認に入った。 
裁判官が原告の用意した証拠を一つ一つ見て、その説明をさせたり質問したりするわけである。 
その順番は原告が用意した証拠の順番なので、必ずしも適切な順番であるとは限らない。 話があっち行ったりこっち行ったりする。 
 
まず裁判官殿が確認したのは、「契約書の説明は誰がしたのか」と言う点であった。
そこで初めてわかったのだが、契約の時に主人に説明した御仁、なんと社員ではなかった。 この会社が使っている内装会社の社員だったのだ。 
宅地建物取引主任者だからだと言っていたが、まさか社員じゃないとは思わなかったと驚きやらあきれるやらの主人であった。 
なんとなく名刺もらった気がする主人であった。 そこには課長だか部長だかと書いてあった気もする。 随分お偉いさんが出てきたなと思った記憶が有る主人であったが、どうやら定かではないようだ。 
 
裁判官はそれを確認しただけで何も言わないところを見ると、別に違法ではないのだろうか。 
 
次に確約書と言うやつに判を押したか。 説明は受けたか。 納得したのかと主人は聞かれていた。 
確かに判も押したし説明も受けた。 と言うか、書類を読んで聞かされただけであっ
て、当時は主人、ほとんど知識が無いから、それに関して適当なのかどうか、なんとも言いようが無かったと言うのが実情である。
大概そんなものではないだろうか。 それこそ、敷金などの問題に関してトラブルを起こした事のある者でなければわざわざ調べもしないだろう。
  
アパート借りるのは20年ぶりだったのだが、今はこんなしちめんどくさい事しなきゃならないのかと思った主人であった。 
その時は、「よっぽど色々トラブルが起きて大変なんだろうな。」と同情すらした主人であった。 
 
嗚呼、恐ろしきは無知なるかなである。

納得したかと言われると答えに窮する主人である。 納得なんかするはずが無い。
しかし納得した振りをしなければ貸してもらえないのだから仕方なくだと、主人は言おうとしたのだが、「大体言いたい事はわかります。」と裁判官に遮られてしまった。皆、言う事は同じなのだろうか。 
 
次に裁判官殿は原告にタイル・カーペットの構造について質問した。 
それがどんな意味を持つのかは主人にも我輩にも不明である。 
これは我輩の想像であるが、土台の上に貼り付けて有る様な構造で、破損したのがそのカーペット部分だけなら賃貸人の負担。 
土台部分にまで及んでいるのなら賃借人の負担となるのではなかろうか。
 
次に裁判官殿は、契約書にカーペットと言う記述がないと言う事を指摘した。 
契約書にないのに訴状にいきなり出てくると。 
社長、しどろもどろで返答できない。 さっきから何かと言うと後ろに座っているメスが口を出す。 弁護士か何かかと思ったら、単に会社の事務員なのだそうだ。
要するに原告は社長なのだが、細かい事が全然わからないのである。
 
裁判官殿、たまらず横に座るように指示。
席を移った事務員、さきほどの質問に対して「〜等に入ると思います。」と答えた。 
裁判官殿、「それはそちらの勝手な解釈ですよぉ。」と一蹴した。 
 
次に第2の請求書に添付されている見積書について。 
ここで主人は答弁書に日付の違いについて記述したのだが、裁判官殿は全くそれについては聞きもしなかった。 
気がついているのかどうかすらもわからない。 どうでも良い事なのだろうか。 
裁判官殿は、そこに書かれている内容が部屋全体に対してのものかを確認した。 
原告はそうだと答え、トイレが一番ひどかったと言った。 
そこで裁判官殿から主人は、「トイレで吸ってたんですか?」と聞かれたので、「吸った事は有りません。 別にそんなところで隠れて吸う必要が無いので。」と答えた。 
 
これについては全く原告の意図が不明である。 トイレも洗面台も風呂も台所も、主人はピッカピカに磨き上げたのだからそんなに汚いはずが無い。 
本当にトイレにヤニ汚れが着いていたとは我輩にも思えない。
 
 
また裁判が始まる際、追加の証拠として部屋の見取り図が渡されたのだが、そこにベランダが無いと言う話が出た。 
なにかの話の中で裁判官殿が、「だってベランダ無いんでしょ?」と言った。 
喫煙者が部屋の中でタバコを吸うのは当たり前。 ベランダに出て吸うくらいなら良いが、『台所の換気扇の下で吸え』等と言うのは無理が有ると言う判断があるのかと我輩は思った。 
 
しかし、話しはすぐに次に行ってしまうのだ。 その辺もっと突っ込んで欲しいのだが、この訴訟の本題がそこに有る訳ではないからか、すぐに話を止めてしまうのだ。 
 
 
次に『特殊清掃費』とその人件費についての話に移行した。 
主人、勘違いしていたのだが、この「特殊清掃」と修繕とは全然別物らしい。 
裁判官殿が内容を質問し、原告の社長が説明してようやくわかった。 
社長の息子と請負の人が二人で清掃したらしい。 壁紙などを張り替えろと言ったのはこの息子である。

タバコの汚れがひどいので、サッシの汚れを落とすのに一週間かかったのだそうだ。 薬品を使うと色が変わるので水でやったのだとか。 
『馬鹿言うな。 あんなもん、クレンザーでこすれば落ちるよ。 わかってたけど時間が無くてやらなかったんだ。』と心の中で思う主人。
 
 
その人件費の説明を受けて我輩も主人も驚いた。 裁判官殿も驚いた。
 
そもそも、その書類の書き方がが意味不明だったのだが、社長の息子の時給が15000円で5時間。 請負が自給800円で12時間。 計159600円と言う計算。 
何ゆえ息子の時給がそんなに高いのかと裁判官殿が尋ねる。 するとバカ社長、
 
「年収が2千万くらいなんですよ。 そこから計算したんです。」
 
と答えた。
 
思わず裁判官殿、「そんな高給取りにやらせなくても・・・」と言うが、それ以上の突っ込みはなかった。 
あきれてものが言えない。 どっちの態度にも。 
 
 
バカ社長は盛んと汚れを落とすのが大変だ大変だと言うが、その程度を示す証拠は何も無い。 
裁判官殿、
「あのねぇ、少なくとも裁判起こすからには写真くらい用意してくれなきゃ・・・」と言う。 
失笑である。
 
 
さて主人に対しての質問であるが、その中で予想外だったのだが、喫煙の本数と部屋に居る時間を聞かれた事であった。 
それで頻度を見て汚れ具合を計ろうと言うのだろうか。 
主人は一日一箱以下で、大体6時過ぎから2時くらいまでと答えた。 
それで裁判官殿がどう思ったのかも不明である。 何がどうなったのか、今のところ全て不明である。
 
 
更に壁と天井の汚れに関して、主人は見取り図を見ながら説明させられた。 
主人が汚してしまったのは確かだと言っているからだ。 
主人は部屋の角に本棚を置いていて、その上にタバコ用の空気清浄機を置いていたのだ。 ところがヤニを取りきれていなかったものだから、排気があたり続けていた部分が黒くなってしまったのである。 
それを説明する主人。 
 
部屋の汚れに関しての話をすると原告の社長は、臭いがひどかったと何度も強調していた。 その度に裁判官殿からその話はしてないと怒られていた。 
しかしついに、「臭いに関してはどこにも触れてないじゃないですか。」と言われていた。 
 
ここは喫煙者にとって重要な部分であろうと我輩思う。 原告の失敗でも有る訳だが、契約書にもどこにも出てこない臭いに関して言っても裁判では通らないらしい。 
 
それでも何度も食い下がる原告。 裁判官、ついに
「ここにも書いてあるけど、だったら禁煙にすれば良いじゃないですか。 わかってるんでしょ?」
と言った。 
裁判官が主人の書いた答弁書について触れたのは後にも先にもここだけだった。


さて、次の話が実は今回最も重要な部分であった。 これは主人自身、気がつかなかった事で、最初から知っていれば事態は大きく変わっていたに違いないのである。 
ひょっとすると、最初から相手にぐうの音も出ない様な返答が出来たかも知れないのだ。 
 
まさに無知は罪なりである。 
 

訴状にも答弁書にも立会いの事は出てこない。 主人にも知識が無かったし、向こうにも無かったのかあるいは意識的に避けたのか。 
 
裁判官殿が立会いについて原告に尋ねた。 すると原告は意外な事を言い始めたのである。 
 
「汚れに関してはそれほどでもないと思ったと言う。 それよりなにより臭いがひどかった。 カーペットに一部破損があったが、そんなものは別にどうでも良いと思った。」 
 
ここで裁判官殿がなんて言ったのか、我輩ちょっと記憶が無いのだが、立会いの仕方についてたずねたと思う。 すると原告は、「いや・・・、チェック・リスト持って・・・」とゴニョゴニョ。

『そんなもん持って無かっただろがっ!』と心の中で突っ込む主人。 
 
なんと立会いの時、あの社長は大して問題があるとは思ってなかったらしいのだ。 張替えの必要ありとしたのは息子だったのである! 
清掃時の作業日報にその書き込みがある。 その所為で全面張替えになったらしいのだ。
 
 
嗚呼、なんと言う事であろうか。 ここでもっとちゃんとやっていれば良かったのである。 まさかこんなに争う事になろうとは思わなかったものだから・・・と嘆く主人であった。

しかし、敷金問題に詳しいと言う行政書士、司法書士会が開く無料相談、市が開いている無料法律相談、その他メールでの無料相談と色々やった主人であったが、誰ひとりこの事を指摘した者は居なかった。 
誰か一言言ってくれれば、答弁書に立会いの際に何も言われなかったと書けたのに・・・とまたまた嘆く主人。 
 
これこそまさに「後の祭」である。 
 


さて、答弁書を提出してから一週間。 同時に父親の委任状を提出したのだが、父親の分の答弁書も必要なのだそうで、主人、あわてて電話で送ってくれるように言っていた。 息子の意見に同意しますで良いのだそうだ。
 
開廷時間は2時。 
主人、いつもの昼飯を早めに食って、ちょっと運動して1時半頃出かけた。 
余裕で着く筈だったのだが着いてみたらぎりぎりだった。 
玄関先で書記官が待っていたのが笑う。 すっぽかすと思ったのだろうか。 
 
法廷は主人が傍聴したのと同じところだった。 当然、椅子、テーブルの類も同じ。 ただし、被告と原告の位置が逆だった。 相手はあのクソ親父だったが、後ろに女の人が控えている。 まさか弁護士でも雇ったのか? 
 
一同ご挨拶の後、早速裁判官が証拠の確認に入った。 
 
 
 
ところで我輩、肝心の訴状と言う物を書き記すのを忘れていたようだ。 
こんなものを読んだところで大して役には立たないとは思うが、一応、こんなものだという事を知っておくのも一興かと存ずる。
あらかじめ申し上げておくが、これは全文ではなく、ある程度割愛している部分があることを了承して欲しい。
 
 
 
 
 
 
「原状回復費用等請求事件」 

訴訟物の価格 金56万8864円。 貼用印紙額 金6千円。

原告 NT建設株式会社代表取締役 I氏

被告 主人 及び主人の父



第1 請求の趣旨

1 被告 主人および主人の父は連帯して、原告に対し、金46万7901円及びこれに対する平成22年6月1日
  から右支払済みにいたるまで年14.6パーセントの割合による金員を支払え。

2 被告 主人は、原告に対し、金10万963円及びこれに対する平成22年6月1日から右支払済みに至るまで
  年5パーセントの割合による金員を支払え。

( 主人、確認するのを忘れてしまったので不明なのだが、210日間として計算すると合計は多分、611,000円くらいになるようだ。 )


3 訴訟費用は被告らの負担とする。

との判決並びに仮執行の宣言を求める。


第2 請求の原因


特約
( この特約と言うもの自体が有効で有るかどうかという事に関して、確たる判断はまだ無いようだが、消費者契約法の第10条で、片方が一方的に有利になるような契約は無効と言う判断がある。 
この賃貸住宅における特約事項は、たとえ守ったとしても賃借人には何の利益も無い。 ただ大家がメンテナンス費を削減出来ると言うだけの話である。 よって主人はそもそもこう言う契約自体が違法であると言う判断を支持したのである。 
しかし、この判断が必ずしも法廷で認められるとは限らず、ケース・バイ・ケースであり、裁判官の考え方ひとつで違っても来るようだ。 )
契約解除時は、鍵を交換し、敷金より7.500円を申し受ける。
( 鍵の交換などと言うものは、希望する場合に有料で家主がやってやれば良いだけの話だ。 女性の一人暮らしの客に対して、『鍵はすでに交換してありますよ。』と言えば、借りてもらいやすくなると言う、家主の魂胆に過ぎない。 こんなものにどうして万人が協力しなければならないのか。 )
契約期間の長短にかかわらず、ハウスクリーニング代金25.000円を申し受ける。
( これはさらに悪い。 汚そうがどうしようか関係なく金を払えと言うのだ。 しかも実際に行ったかどうかもわからない。 こんなもの、どうして客が支払わなければならないのか。 )
 
なお、トイレ・浴室・台所等に特殊な洗剤・薬品等を使用し、シミ・汚れが除去できない場合は、別途料金を受領する。
( これは実は洗面台などの備品の代金を請求する為の口実なのである。 破損とは呼べないような場合であっても請求してしまおうという魂胆なのである。 )
 
室内で喫煙される方は、退去時のクロス、絨毯は全面張替えとなる。
( これ、文章自体がおかしい。 『喫煙される方は』に続いて『張替えとなる』? 喫煙した人間が張り替えになるのか? 皮を一枚剥げとでも言うのか? 
この一行は法的に本格的に争えば、全く意味を成さないだろう。 
まず、『室内』と『喫煙』の定義が必要である。 『室内』とはどの部分をさすのか。 トイレは『室内』と呼べるのか。 またタバコ一本でも吸ったら『喫煙』になるのか。 たとえ汚れていなくても喫煙の事実さえあれば張替えなのか。 その判定はいったい誰がやるのか。 
それに、かかる代金に付いて全く言及していない。 全面張り替えにいったいいくらかかるのか。 その全てを賃借人が負担するのか。 全く何もかもが曖昧である。 )

被告の債務不履行

被告は、本件建物内のトイレを含むすべての部屋( なるほど、トイレは部屋なのか。 )において喫煙を行い( それをどうやって確認したのだ。 ニコチンが検出されたとでも言うのかと言いたくなる。 )、その喫煙頻度は多大なものであったため、本件建物は通常の毀損・汚損を超える多大なる毀損・汚損が発生した。 ( これには異論がある。 喫煙者にとって室内での喫煙は当然の事であり、全く通常の生活態度である。 であるからして、同然それに関わる汚れも通常範囲内なのである。 
そうでないと言うのならば、最初から禁煙にすべきなのである。 行為自体を許しておきながら、それに付随した結果が異常で有るから責任を取れという論理はおかしいと言わざるを得ない。 )
それにより、原告は、本件建物の原状回復のために、その費用として金46万7901円を訴外有限会社S建装及びYI・KKに支払った。
原告は、被告に対し、喫煙を行う場合には、天井・壁クロスの張替えとタイルカーペットの張替え費用は被告の負担とするとの特約について説明をおこなっており、( 確かに説明はされた。 しかし、文章を朗読しただけである。 それがどれくらいの負担となるかについての説明はなかったと記憶している。 )上記原状回復費用は被告らが負担すべき義務がある。 ( 特約事項と言うものが有効で有るかどうか、すでにそれを覆す判例も出ていたのに、国土交通省ガイドラインも消費者契約法についても全く情報提示がなかった。 ま、言うはずないだろうが。 )


主人の不正行為

被告は、本件建物において他の入居者や隣人の迷惑を顧みずに意図的に夜中にドラムを叩いたり、ギターを弾く等の行為を行った。 ( 無意識にやるはずなかろう。 調べた事もないくせに勝手な事を言うな。 この一文で、原告が主人の叩いているドラムと言うものがどう言うものであるかを知らない事は明白である。) 
それにより、本件建物の102号室を賃借していた訴外YK氏は精神的支障を来たし、原告に対し数回の苦情を申し出た。  ( そう、原告に対してだ。 )
原告は被告に対し上記行為の改善を求めたが、( いいや、一度も受けてない。 )被告は原告の申し出を省みる事が無かったので、( 知らないのだから省みる事などできるはずがない。 )原告は訴外YK氏より同人と原告間の賃貸借契約の解約を受けることとなった。( それは要するに、あんた達が職務怠慢でなにもしなかったからだろう。 ) 
それにより原告は下記損害が発生するとともに精神的苦痛を受けるなどの損害をこうむった。 
これはすべて被告が行った行為により発生したものであり、違法性がある。( 自分たちの責任は一切無いと言うわけだ。 ま、当然そう言うだろうが。 )
そして損害額は下記損害と合わせても50万円を下らない。( 一体全体どう言う計算なのか伺いたいものだ。 ) 

本来であれば、請求は、慰謝料50万円とその他下記損害額10万963円と合わせ60万963円を請求したいところですが原状回復費用額46万7901円を合わせると少額訴訟でなくなる為、原告は被告らに対し、慰謝料、50万円を含めない、下記損害額10万963円のみを請求する。 ( どうして少額訴訟にこだわらなければならないのだ? 遠慮なく全額請求すればよかろう。 )

102号室の解約がなかった場合に得べかりし賃料である解約日平成22年1月6日から次の賃借人の賃料発生日である平成22年2月10日まで1ヶ月と4日分の賃料である金6万2435円。( 「得べかりし」なんてものが賃貸アパートにあるのか? )
102号室の解約がなかった場合に支出しなかったであろう広告代3万8528円。( どうしてすぐさまそんな広告を出す必要がある。  )
以上の合計10万963円

 
次の一文が大した物なのである。 
当初主人は、どうしてこんな事を書くのか意味がわからなかった。 単に時系列がわかっていないのかと思ったものである。
これが有ったので、ひょっとして第三者に訴状を書かせたのではなかろうかと考えたりもしたのだが、裁判当日の昼食後に散歩していて突然わかったのだ。

 
 
事前請求

原告は被告に対し、原状回復費用の全額を請求するのは酷であるとの人情的考えから損害賠償請求は行わずに原状回復費用の一部である金12万869円を請求したが、被告はそれさえも支払おうとしない。

 
これは時系列を間違えたのではない。 わざとすり替えたのだ。
こう書くとあたかも46万もの請求がそもそも有って、人情的とやらで安くしたかのように見えるが実際はその逆。 それがばれないようにしたかったのである。
だから「それさえも」などと言う言い方をしたのだ。
この部分がどうしても引っかかっていた主人であった。 そもそもの事の発端なのに、どうして「それさえも」なんだよと首をひねっていた主人であった。
 
公園の周囲を歩きながら突然、ポンと手を打ってニタニタし始めた主人。 見ていた人が有ったなら、危ない人間が歩いていると思ったに違いない。
 
 
 
 
 
 
 

結語

請求の趣旨とほぼ同じ文章。


提出証拠

貸室賃貸借契約書 
賃貸住宅紛争防止条例に基づく説明書 
確約書 
契約書があって、説明書があって、さらに確約書である。 
当時主人は、20年ぶりのアパート契約で、随分と様変わりしたものなんだなと思ったものであった。 
今ではこんな面倒な事をしなければならないのかと逆に同情的になったものであった。 
話は逆である。 どんな契約であっても相手に文句を言わせないための大家の策略でしかない。
 
 
連帯保証人承諾書 
第2の見積書 
その領収書
第2の見積書は提出するくせに、最初のものは提出しないと言う姑息振り。
これだけ見ても、相手が如何に悪徳業者であるかがわかる。
 
特殊清掃代金算定費用報告書 
特殊清掃の実施報告書 
支払い内訳 
YK氏の書面 
102号室の解約申込書 
102号室の新規賃貸借契約書 
広告代の請求書 
その領収書 



つづく
 

敷金トラブル 7

実はネット上で「少額訴訟」と検索して出てくるのは、まず第一にそのやり方。 次に体験談。 しかしそれはいずれの場合も原告側の話なのである。 
つまり、裁判を起こして大家から敷金を返却させようと言うものであり、逆の立場のものはまず無い。 
主人も探しては見たのだが、大家の側から訴えられたという体験談は見つける事が出来なかった。 
つまり、被告になった場合の注意点などを参考にする事が出来なかったわけだ。 
 
もし、主人がひとつでもそれを見つける事が出来たなら、答弁書の書き方も変わっていたろうし、裁判においても、もっと積極的に主張を展開できたかも知れない。 
 
主人は思う。 何事においても無知は罪なのだと。 知らないと損をするばかりだと。
 
 
今にして思えば、答弁書は相手が提出した証拠ひとつひとつについて反論すべきだったのだ。 
少額裁判と言うものはその日一日だけ、提出された証拠だけで裁判官が判断する。
ましてや、敷金の問題などはもうほとんどフォーマットが出来上がっていて、裁判官はどの部分を確認すればよいかがわかっている。 
よほど特殊なケースでもない限り、恐らくやる事は同じなのだろう。 
だから、特殊なケースであるかどうかだけを確認するだけなのだ。 
 
しかし、主人はそんな事知らないものだから、この裁判における肝の部分を取り違えてしまった。 
 
主人は、如何にこの会社がいい加減で、請求自体が不当であり、訴訟そのものが嫌がらせであるという方向で進めてしまった。 
結果的にはこれが大きな過ちだったのである。
 
 
以下が主人が無い頭を振り絞って書いた答弁書の内容である。 恐らく専門家が見たら笑うだろうが、これでも主人がほぼ一ヶ月を要して作った傑作なのである。
 
 
 
 
原状回復に関する請求に対して



特約事項には三つの事柄が書かれています。 その内、ハウス・クリーニング代と鍵の交換代は、そもそも原告が次の契約者を有利に募集出来るようにする為であって、原告が所有する商品のメンテナンスに過ぎません。 
この代金を前の契約者に負わせると言う合理的な理由は有りません。 なぜ契約時のオプションにしないのでしょうか。 無理矢理全員に払わせるなどと言うやり方は、ただ単に経費削減をもくろんでいるに過ぎません。

このふたつの特約を結んでも、契約者にはなんら利益が無く、しかもこれが実際に行われたかどうかを確かめるすべも有りません。 
従って、実際には何も行われず、ただ金だけ取られると言う可能性も有ります。 これは不当に一方だけが得をするものではないでしょうか。 

また私が契約を結ぶ際、このような特約などと言うものを見るのは初めてであったので、こう言うものが必要なのかと質問しましたが、原告は「仕方ない」と繰り返し、あたかもこれが世の中の常識であるかのような説明をしました。 
しかし実際には、その時すでに消費者契約法と言うものも有り、このような特約事項が無効であると言う判断が下された判例が有りました。
にもかかわらずその事を伏せ、契約者に間違った判断を下すように導いたとしか思えません。 
従って、私はこの特約条項自体が無効であると考えます。

また原告は原状回復に関する説明をし、理解したという確約を得たと主張しておりますが、説明した条例と言うのは東京都のものです。 ここは千葉なのですから関係ありません。 
関係ない条例を持ち出してきて、あたかも正しく必要な説明をしたと言う体裁を装ったのです。
また、その条例に出てくる経年変化に起因する負担の割合の変化に関する部分の説明がありませんでした。
また、全国的に有効であると思われる国土交通省ガイドラインに関しての説明が全く有りませんでした。
従いまして、十分な説明がなされたとは思えません。

この様な特約を喜んで承諾する者などおりません。 皆、承諾しないと貸してもらえないから仕方なく判を押すのです。 
これは積極的な支払いの意思表示とは言えません。


また三番目の喫煙に関するものは、そもそも壁紙の張替えなどにかかる費用をどうするのかと言う事柄が書かれていません。 
原告は当然そういう話をしているのだと言いますが、仮にも契約書と言う性格の文書において、その行間を読めと言うのは無理が有ると思います。
また、前のふたつに関しては具体的な金額が提示されていますが、貼替えに対する費用がどれほどのものになるのかが全く示されていません。 
それを契約者が正しく予想する事は、その仕事についていない限りほとんど不可能です。 
当然事前に知っていれば、生活の仕方も変わってきたはずです。
よって、誰がどれだけ負担するのかと言う事が明確になっていない以上、契約者が全額を無条件に支払う義務は無いと思います。 

また、喫煙とはどう言う状態を指すのか。 たとえ1本でも煙草を吸ったら適用されるのか。 具体的に壁などが汚れた場合に限るのか。 それを誰が判定するのか。 これらの事がまったく明確になっおりません。 
これでは大家や管理会社がそう言えば、契約者はその通りにいくらであってもその支払いをしなければならないという事になってしまいます。 

喫煙によって壁紙などが汚れるのが嫌なのなら、最初から禁煙にしてしまえば良いのです。 
行為を許しておきながらその結果に責任を負わせると言うのは、退去時に契約者にその部屋のリフォーム代を負わせる口実を作ろうとしているのだとしか思えません。

私は第一の請求書が届いた際、その金額の大きさに驚き、この請求が果たして正当なものと言えるのかを調べてみました。 
そこで初めて国土交通省ガイドラインと言うものや、消費者契約法と言うものの存在を知りました。 
契約時にはすでに有ったこの情報も契約時には知らされませんでした。 
相手の無知に乗じて自分達に有利な契約を結ばせようとしたのは明らかです。

原告は第一の請求書に業者からの見積書を同封しています。 それを見ますと、金額がほとんど同じでした。 すなわち、全く経年変化による減価償却を無視していると言う事がわかりました。 
なお、原告はこの見積書を証拠として提出していないと言う事を指摘させていただきます。

そこで、特約条項の内容にも納得できなくなったので、この支払いを拒否すると言う意向を示しました。 

しかしながら、契約時にこれらの契約が無効であったり不備が有ると言う事に気がつかなかったと言うのも事実ですし、実際喫煙もして一部の壁と天井が汚れてしまったのも事実でしたので、私は敷金の返済は無しで、それらを修繕費に当てる事を承諾すると言う事で如何でしょうかと提案をしました。 ここから金額の折り合いをつけて行こうと考えていたのです。 
ところが原告はそれに対して何の返答もよこさず、支払期限から一ヶ月以上も放置してから突然電話をかけてきました。 平成22年8月3日の事です。 
電話や直接体面による交渉はしないようにと言っていたにもかかわらずです。 

その電話で原告は、13日まで支払わないのなら請求金額を吊り上げ、この件とは全く無関係の事柄に対する損害賠償請求をすると脅してきました。 
そこで私は先に電子メールで送った内容とほぼ同じ内容の文書を内容証明郵便で郵送しましたが、これに対する回答も一切無く、やがて第二の請求書が届きました。 
そこには予告どおりに、第一の請求の数倍の金額と損害賠償賞請求をすると書かれていました。また、同封された見積書は、日付も内容も第一のものとは違っていました。 
これは第二の請求書に合わせて作られたものであると考えても不思議ではないと思います。 
すなわちこれは、原告の思い通りにならなかった事に対しての報復に他成りません。 

こちらは支払い金額についての提案をしているのに、全く交渉に応じようとする態度を見せず、一方的に全額支払うか、さもなくば裁判だと言う態度なのです。 

以上の理由から、私は原状回復に伴う請求には応じられません。




隣が空き部屋になった損害賠償に関して



そもそも賃貸住宅は、家賃さえきちんと支払っていればいつ退去しようが居住者の自由です。
その際に次の契約者を探して切れ目なく住まわせる義務は無いのですから、当然数ヶ月以上に渡ってその部屋が空き家になる可能性はある訳です。
そして、実際にそうなったからと言って、隣の住人に空いてしまった分の家賃を支払わせるなどと言う話は聞いた事がありません。 

『102号室の解約が無かった場合に得べかりし賃料』と訴状に有りますが、K氏(隣の部屋の人)は2年間の家賃の支払いの確約でもなさったのでしょうか? 
原因に関係なく住人が突然退去する事は有る訳ですから、『得べかりし』などと言うものが賃貸住宅において有るとは思えません。
 
私が次の住人が入るのを邪魔したと言うのなら話は別ですが、そんな事実はなく、また訴状にもそう言う主張はありません。 

よって、この様な請求に応じなければならない理由はどこにも無いと考えます。 


なお蛇足ながら付け加えますと、原告は私が騒音を撒き散らしたと言っていますが、私が使っているドラムは、ローランド社製のVドラムと言うもので、別名『サイレント・ドラム』と呼ばれております。 これ自体はドラムとしての音は出せないものなのです。 

ギターに関しては、アコースティック・ギターを夜の7時以降に弾いた事などまず有りませんし、エレクトリック・ギターもテレビの音より大きな音を出した事は有りません。
深夜に至るまでほとんど毎日使用していたテレビの音に関して全く言及していないのに、どうしてギターとドラムの音だけが問題なのかが私には理解できません。

エレクトリック・ギターの音を大きな音で聞きたい場合には、ヘッドフォンを使えば済む事なのですから、わざわざ苦情が来るのを心配しながら大音量を出す必要がありません。

Vドラムに於いては、ドラムとしての音を出すにはアンプとスピーカーが必要ですが、これを私は100%、ヘッドフォンを使って使用しておりました。 
従って、私以外にこの音を聞いた事が有る人間はこの世にひとりも存在しないのです。 
それでも実際の打音が全く無いと言う訳ではないので、夜の10時になったら止める様に心がけておりました。

そもそも騒音など出せるはずの無いものが、どうして『騒音を撒き散らす』事が出来るのでしょうか。 
これすなわち、原告が一度も現状調査をしていないか、証拠を捏造したかのどちらかであると思われます。

もし、Kさんからの苦情が本当だとして、それで調査すらしていないと言う事は、当然何の処置も取っていないという事です。 
つまり、Kさんは原告の職務怠慢により引越しを余儀なくされたわけであり、むしろ訴えられるべきは原告側でしょう。 
証拠を捏造したのならもっと思い罪になるはずです。 

Kさんが居住していたと言う証拠の提出が有りませんが、少なくとも私は、Kさんが引っ越された日まで、ただの一度も苦情が寄せられたという情報すら原告から受け取っておりません。

通常、まともな管理会社であるならば、居住者から苦情を受け取ったら、まずその事実確認をするはずでしょう。そして、その苦情が確かなもので有ると言う事が確認されたならば、その原因を排除すべく何らかの対処をし、その結果について苦情を寄せた居住者と会社に報告をするでしょう。 
しかし、原告側からはその様な行動を証明するものが一切提出されておりません。 原告は一体全体何をしていたのでしょうかか? 
自分の職務怠慢を棚に上げて、人の所為にするなど言語道断です。 

従ってこれは全くの思い付きによる嫌がらせに過ぎません。


以上
 
 
 
これがどれほどの力作であろうとも、役に立たなければ何の意味も無い。
しかしこれを提出した時には主人、これで十分勝てるはずと思っていたのである。
 
勿論吾輩は猫なのでこれに対する評価は避けたいと思う。
そもそも猫の世界に裁判など無いし、気に入らなければパンチを食らわせるだけの話である。
全く人間共はつくづく暇なのだと我輩猫ながら思う。
 
 
 
 
に、にゃあ〜
 

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