うろうろドクター

日本の医療現場は、訴訟リスクにおびえ、過重労働で疲弊しています。少しでも良くなることを願ってブログを書いています。

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【経世一言】診療報酬 納税者もモノ申す
社会政策ニュース:イザ!

来年度が改定時期の診療報酬をめぐり日本医師会と財務省がバトルを展開している。
引き下げを目指す財務省に対し、医師会の主張は5.7%という大幅な引き上げだ。

 その理屈は「地域医療を支える」「国民の安心を守る」「医療の質を確保する」の3つ。
まあ、立派な理屈ではある。だが、これを金額換算すると、
税、保険料などで何と約2兆円の国民負担増になるから、放ってはおけない。

 確かに医師会が言うように、一部地方や産婦人科などで深刻な医師不足が存在する。
医師会の主張はその原因を先進国に比べて医療費が少ないとか、
近年の2回の診療報酬引き下げに求めている。

 果たしてそうだろうか。例えば、保険料や税で負担している公的医療費は、GDP(国内総生産)比で経済協力開発機構(OECD)の平均を上回っている。
医師数も毎年、3500〜4000人も増えている。

 診療報酬だって安くない。公務員に適用される人事院勧告や物価と比較して、
まだ下げ幅に大きな乖離(かいり)がある。つまり、下げ足りないのだ。
医師会は公務員との比較を筋違いとするが、税金が投入されている以上、その論法こそ筋違いだろう。

 薬価もそうなのだが、税金が投入されているという事実認識が医師には希薄なのではないか。
いや、納税者はこの事実をほとんど知らない。

 医療費の財源は保険料が半分と最大だが、国、地方を合わせた税負担が36%も占めている
残りが患者の自己負担である。では、その使い道はどうかというと、半分は医師などの人件費
つまり診療報酬なのだ。公務員ほどではないが、医師も公費で養っている。

 不思議なのは医師数、診療報酬とも十分なのに、なぜ地方や産婦人科、小児科の医師不足、
そして勤務医の激務が問題になるのかだ。財政制度等審議会の建議が、これにひとつの解を示している。
医局制度の問題や開業医を厚遇する診療報酬体系である。

 建議は言う。診療報酬が引き下げられても開業医の利益は増えており、年収は勤務医の1.8倍だ。
なのに従業時間は少なく、ほとんどが休日・時間外診療をしておらず、週休2.5日制である。

 かつては深夜まで往診してくれ、それが医師への尊敬の念となっていたが、
いまや往診はないに等しい。それでいて、再診料など診療報酬点数は病院より高い。
こうした優遇を既得権益と言わずして何と言おう。

 これでは都市部の開業医になる医師が増えるはずだ。若い女性が選ぶ結婚相手の人気職業で、
IT(情報技術)成り金と肩を並べるのもうなずける。
だが、納税者はこんないびつな状態を放置して、さらに2兆円も負担するほどお人よしではあるまい。

 開業医の診療報酬を大幅に減らし、不足する分野に重点配分すれば、
指摘されている問題の多くは解決に向かうのではないか。それは税や保険料の負担軽減にもつながる。

 なのに、その配分を決める中央社会保険医療協議会(中医協)は何をしているのか。
今回の改定の議論でも医師会代表だけでなく、産業界や中立の委員まで引き下げを求める声が
ほとんどないという。開業医減点の議論もさっぱりだ。

 つまり、議論は医療村の中だけで進み、肝心の納税者が蚊帳の外に置かれている。
ここは納税者が声をあげるときだ。でないと、増税は際限がなくなる。(論説副委員長)
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/dompolicy/106414/

ネタ元はskyteam先生です。http://skyteam.iza.ne.jp/blog/
本当に読んでいて嫌になる記事です。

この記事は、産経新聞 11月26日 15面に
岩崎慶市のけいざい「独り言」 納税者が納得できぬ診療報酬
という題名で紙面にも載っていたそうです。
(MSN産経ニュースを捜しましたが、記事は見つかりませんでした。)

この岩崎慶市という人物は、産経新聞の論説副委員長ですが、
財政制度等審議会の委員です。
http://www.mof.go.jp/singikai/zaiseseido/meibo/meiboa.htm

そう考えてこの記事をチェックすれば、合点がいきます。
まずは、

「地域医療を支える」「国民の安心を守る」「医療の質を確保する」ためには、税、保険料などで何と約2兆円の国民負担増になるから、放ってはおけない。

この売国奴は国民の生命より、国民負担を心配してくれているようです。

そんなに国民の負担増を心配してくれるならば、消費税の増税は金輪際ありえませんよね。

まさか官僚や政治家の失政による国の借金を、国民の負担増で解消しようなんて考えるはずも無いですよね。


何度も当ブログでも述べているように、

公共事業や軍事費を減らし特別会計をなくせば、医療への財源は確保できる筈です。


つづいて、

保険料や税で負担している公的医療費は、GDP(国内総生産)比で経済協力開発機構(OECD)の平均を上回っている。医師数も毎年、3500〜4000人も増えている。

このことについては、Yosyan先生の記事に明快に解説されています。
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20071109
宜しければご覧下さい。

この中の社会実情データ図録に、医療費の対GDP比率の2005年のデータがまとめられています。
http://www2.ttcn.ne.jp/~honkawa/1890.html
日本の公的医療費対GDPは6.5%で、OECD30カ国中17位です。
平均を上回っていませんが…

さらに、日本には悪名高い「特別会計」なるものが存在します。
その額は250兆円から400兆円とも言われ、一般会計の3倍以上です。

国家予算全体の1/3以下しか反映していない一般会計での医療費比率を論じるのは不適当なのです。


だからこそ、国民総生産であるGDPとの比較をしているのです。

医療費対GDPは8.0%で、OECD30カ国中22位です。

低い医療費水準に抑えられていることは、そのOECDデータからも明らかです。

また医師数は少しは増えてるかもしれませんが、

人口1,000人あたりの日本の医師数は2.0人で、OECDの加盟国30カ国中27位です。

https://www.cabrain.net/news/article.do;jsessionid=B43DAAFB7EC94970DA17DF5E6F966197?newsId=11245
勤務医の過重労働については、今さら繰り返すまでもないでしょう。

この論説委員の所業は、
大坂の役で、方広寺の鐘銘文の「国家安康」を家康の名を分断したと因縁をつけ、
豊臣家を攻撃する口実とした徳川家康並みです。

さらに、

医療費の財源は保険料が半分と最大だが、国、地方を合わせた税負担が36%も占めている

使い道はどうかというと、半分は医師などの人件費、つまり診療報酬なのだ。公務員ほどではないが、医師も公費で養っている。

この辺りは本領発揮ですね。

国民の健康を国が守るのは当然ではないのでしょうか?

国の税負担が36%でなにがいけないのでしょうか?
年金は国庫負担割合が2分の1に引き上げるのですよね。全額税方式も取りざたされてますし…

半分は医師などの人件費
こう書かれると、医師の給与が診療報酬の1/2を占めるように読めませんか?
実際は3%くらいです
http://blogs.yahoo.co.jp/taddy442000/18310308.html
医師を悪者にしようとするミスリードにも程があります。

最後に、

議論は医療村の中だけで進み、肝心の納税者が蚊帳の外に置かれている。ここは納税者が声をあげるときだ。でないと、増税は際限がなくなる。

これだけ医療が崩壊しているのに、『医療費を削減しろ』と言っているのは、お前ら『財界の狗』くらいだ。

われわれは『増税してくれ』とは言ってません。

『公共事業や軍事費を減らして、社会保障費に回せ』と言っているのですが…

増税、増税と言っているのは、お前ら『経済財政諮問会議』や、『財政制度等審議会』だろ!

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もう、この国はダメかもしれませんね。

名目GDP約500兆円のうち、国債の借り換分を除いても200兆円が政府によって使われている日本
で、その使われ方が、社会福祉ではなく、公共事業などのゼネコン、ITゼネコン、特殊法人などなど・・・
ため息も出ないや

2007/11/28(水) 午後 4:42 [ skyok*_*iro ]

こういう文章を書く人の頭の構造を見てみたい。絶対に、「医者は悪」ということを前提に書いているとしか思えません。仮にも物書きならば(しかも、大衆雑誌記者ではないのだから)キチンとした事実に基づいて、キチンとした結論を導いて欲しいですね。
最初から、結論ありきの文章にしかみれない。しかも、一般人は、そこに気付くこともなく、ミスリードされていく…。
変えるべきは、政府だけではなく、マスコミの人間でしょうね。

2007/11/28(水) 午後 5:08 JUN

患者としては、患者の自己負担は安いに越した事はないと思う。だけど、医療費は減らすべきじゃないと思います。思うに、医療は、道路や役所と同じ 社会資本だと思う。医療費だけ減らす分だけ、軍事費をへらせばいい。無駄な 古●誠新幹線なんか作らなきゃいいと思う。ODAより国民の健康が必要だと思う。患者の自己負担は安く、社会保障費は増額にが理想だね。

2007/11/28(水) 午後 7:36 KIDNEY

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スタバが県庁所在地にしかない、田舎に住んでいる私。
産経新聞を見たことが無いのですが、
見れなくてよかったと心底思いました。

毎●新聞も大概酷いですが、
これはソレより周回遅れで酷すぎて、
笑ってしまいましたよ・・・

2007/11/29(木) 午前 1:19 gra*en*120*1

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kyo_siro先生、はじめまして。
記事でのご紹介有難うございます。

特別会計というものは、絶対におかしいですよね。
『守屋前次官の収賄容疑』など、その一角に過ぎませんよね。

2007/11/29(木) 午後 3:36 さすらい泌尿器科医

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JUN先生、コメント有難うございます。
この方は物書きですが、財政制度等審議会の委員ですから、
思い切り財界寄りに偏った意見ですよね。

このような財界の意見をそのまま、新聞という公共の媒体で発表することは、
そういった素性を知らない人間を騙しているのです。

2007/11/29(木) 午後 3:48 さすらい泌尿器科医

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KIDNEYさん、コメント有難うございます。
>医療は、道路や役所と同じ 社会資本だと思う。
本当にその通りです。生きていくのには不可欠ですよね。
高速道路まで同じかというと、私には多少疑問がありますが(笑)

>患者の自己負担は安く、社会保障費は増額にが理想だね。
国民医療費が安いのに、自己負担が高いことが、
この国の医療の最大の問題点と言われています。

自分ら大企業に甘く国民に厳しい財界人は、完全に逆を指向していますが…

2007/11/29(木) 午後 3:56 さすらい泌尿器科医

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grace先生、コメント有難うございます。
エブリデイも産経新聞も、駅やコンビニに行けばありますが、
当然読むはずがありません(笑)。
この『産経新聞にも書いてあった』という情報は、m3掲示板由来です。
(実は、自分の目で確認したのではないのです…)

周回遅れというよりは、財界の意向に沿った
意図的な『医師バッシング記事』ですね。

2007/11/29(木) 午後 4:02 さすらい泌尿器科医

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開業医と勤務医の戦いがあるのですね・・・

僕ももう少し勤務医の待遇を良くする必要があると思います。

そうしなければ町から病院が無くなります!

この8月一杯で近くの入院施設のある病院から整形外科が無くなります。

町の整形外科の開業ラッシュで普段生活ではかまわないのでしょうが・・・

何かあると病院に行かなければいけない時に無いとホントに困ると思います。

また、転載させて貰います。

2008/7/17(木) 午後 6:43 [ ガッチャマン ]

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ほねやすめ先生、こんな昔の記事にコメント有難うございます。
>開業医と勤務医の戦いがあるのですね・・・
そうではなく、共同して財界や政府という巨大な敵に相対するべきです。
勤務医と開業医で分断されるのは奴らの思う壺です。

開業医バッシングが今後とも続き、開業医が減るのなら、
勤務医はさらに過重労働を強いられますし、
開業という「逃げ道」を閉ざされれば、
管理者は勤務医の労働環境を改善する必要がなくなるのです。

開業医を含めた待遇改善が必要です。
もちろん谷村整形のようなケースには毅然とした対応が必要ですが…

2008/7/17(木) 午後 7:26 さすらい泌尿器科医

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>医師の給与が診療報酬の1/2を占めるように読めませんか?実際は3%くらいです

細かい話ですが、この数字について疑問があるので書き込ませてもらいます。

GDP比8%から年間医療費が、500兆×8%=40兆円、
医師数は人口比0.2%から1億3千万×0.2%=26万人
医師の人件費が3%程度なら
40兆円×3%÷26万人=461万
医師の平均年収が461万という事はないでしょう。少なくみて勤務医平均より少し高い程度としても1500万、1500万×26万÷40兆≒10%

この程度にはなるんじゃないでしょうか?

2008/7/18(金) 午後 1:12 [ f96*10* ]

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f96*10*さん、コメント有難うございます。
ちょっと説明不足だったみたいですが、
この「3%」というのは、''病院''の収入に対しての医師の人件費の割合です。

正確な数字が出せないのですが、医師数の約半分は個人開業医です。
個人の診療所での医師の人件費の割合は「3%」ではないですから、
(正確には知りませんが、10〜20%くらいですかね?)
合わせるとご指摘の数字が出てくるのではないでしょうか?

いくら開業医でも、医師の人件費が半分にはならないと思いますが…

2008/7/20(日) 午後 1:10 さすらい泌尿器科医

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庶民の劣等感を煽り、財界に媚びを売ることを商売のタネにしてる産経、本当にどうしようもないですね

2010/8/31(火) 午後 2:17 [ ひろ ]

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