うろうろドクター

日本の医療現場は、訴訟リスクにおびえ、過重労働で疲弊しています。少しでも良くなることを願ってブログを書いています。

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関東中央病院:産婦人科の入院診療、来月で休止−−世田谷 /東京
2月20日13時2分配信 毎日新聞

 世田谷区上用賀の「関東中央病院」が、出産を含む産婦人科の入院診療を
今年3月いっぱいで休止することが分かった。退職する常勤医の後任の確保ができないためという。
すでに約120人が今年4月以降に出産予約を入れているが、他病院を紹介して受診してもらう。
同病院は他の医療機関に診療協力を要請中で「外来診療は継続したい」と話している。
 同病院によると、産婦人科には常勤3人、非常勤7人が勤務。
東京大学医学部付属病院(文京区)に依頼して確保した医師が中心という。
年間約500件の出産を扱っている。
 昨春から勤務する産婦人科部長が、病院の出産件数や待遇の見直しによる労働環境の改善を訴えた。
関東中央病院側は、出産件数の制限をした場合に地域に与える影響を懸念。
協議を重ねたが、部長は1月に辞表を提出。他の常勤医も含め3月末で退職する。
 東大病院は「医師が辞める理由は先方(関東中央病院)の問題」としている。【苅田伸宏】
〔都内版〕

2月20日朝刊

医師確保できず産婦人科休止へ 東京・世田谷の拠点病院
2008年02月19日 朝日新聞

 出産を扱う地域の拠点病院が全国的に減る中、東京都世田谷区の「関東中央病院」は、
医師が確保できないことを理由に、3月末で分娩を含む産婦人科入院診療の休止を決めた。
同区の新生児数は年約6000人で、中央病院は約500件のお産を扱っている。
比較的、医師数に余裕があるとされる都内でも、厳しい出産環境になっている現状が浮き彫りになった。

 中央病院によると、現在、産婦人科には常勤3人、非常勤や夜間診療も含めると
計10人の医師がいる。大半が東京大学医学部からの紹介だった。

 先月、産婦人科部長が待遇面や安全診療体制の不十分さなどを理由に辞職届を提出
他の医師も退職の意向を示したことから、中央病院は東大に、代わりの医師の紹介を要望したが、
「見つからない」と断られたという。休診について、
中央病院は「医師を派遣していた東大が全員を引き揚げるためだ」と説明。
東大病院は「コメントできない」としている。

 医療機関が、お産から撤退する動きは、全国的に加速している。
撤退には産婦人科医を派遣してきた大学医局が、医師を確保できなくなっていることや、
過酷な勤務などで退職する医師が増えていることが背景にある。
http://www.asahi.com/national/update/0219/TKY200802180495.html

2008/2/18 関係医療機関の皆様へ(産婦人科入院診療中止について)
【産婦人科入院診療中止のお知らせ】

 平素は、当院産婦人科の診療につきましてご協力いただき、感謝いたしております。
 さて、本年3月末をもちまして、当院産婦人科医の派遣元の大学が
医師全員を引き上げるという突発的な事態が発生いたしました。
在京諸大学の産婦人科教室に医師派遣の協力を鋭意、依頼しておりますが、
現時点では産婦人科の常勤医が確保できておりません。
 したがいまして、4月1日から当院での分娩を含む、産婦人科入院診療の中止の決定を
余儀なくされました。当面の外来診療は、非常勤医を確保して継続する予定でございます。
 つきましては、日頃より貴院から患者さまを紹介していただいておりますが、
当分の間、産婦人科入院診療のご要望にはお応えすることができなくなりました。
 当院といたしましては、地域の産婦人科診療の中核としての機能が果たせなくなり、
大変申し訳なく思っておりますが、どうぞ当院の事情をご理解くださいますようお願い申し上げます。
 今後は、病院を挙げて産婦人科常勤医の確保に努め、
一日も早い産婦人科の入院診療の再開を目指す所存でございます。
 既にご紹介いただいた患者さまには、この事情を説明のうえ、
患者さまのご要望に応じて、医療機関を紹介させていただきます。
 大変急なことで、貴院には多大のご迷惑をおかけすることになると存じますが、
なにとぞご協力を賜りますようお願い申し上げます。

平成20年2月18日
                        公立学校共済組合関東中央病院
                        病院長   前 川  和 彦
http://www.kanto-ctr-hsp.com/topics/index.html#top7

市立豊中病院、産婦人科が診療制限…大阪
常勤医2人病気休/職初診、救急を一時休止
 重症妊産婦の地域中核病院として、府の「府地域周産期母子医療センター」(12か所)
認定の豊中市立豊中病院が、産婦人科で受診中の人以外は救急受け入れをしないなど、
診療を制限している。常勤医4人のうち、2人が病気休職をしたためで、
「早急に医師を補充し、元の態勢に戻したい」と同病院関係者。
一方、府では「北摂地域は救急受け入れ病院が比較的多く、他病院で補完は可能。
ただ、この状態が続けばセンター認定の再検討も必要になってくる」としている。

 同病院によると、産婦人科には常勤医の定数8人に対し、常勤4人、非常勤3人がいる。
しかし、昨年12月に常勤医2人が脳こうそくで倒れるなどして診療が滞り、
同18日から産科、婦人科とも、初診と救急受け入れを休止。
分娩(ぶんべん)などは続けたが、1〜3月出産予定の妊婦計66人に転院を依頼し、
うち59人が応じたという。

 1月に常勤医1人、同24日に3か月限定で応援の医師1人を補充でき、
産科は同4日から初診受け付けを再開。婦人科は紹介状がある場合に限り、
救急は市立豊中病院で受診中の人のみを受け入れている。

 休職していた1人は同10日に復帰したが、1人は現在も休職中。
同病院の担当者は「4月になれば人員を増やし、元の態勢に戻せると思うが、
地域の診療所などと役割分担をするなど負担を減らす努力をしたい」という。

(2008年2月15日 読売新聞)
http://osaka.yomiuri.co.jp/mama/birth/mb20080215kk02.htm

病院側はマスコミを味方にしてして、自己防衛に必死です。

さて、本年3月末をもちまして、当院産婦人科医の派遣元の大学が医師全員を引き上げるという突発的な事態が発生いたしました。

おいおい、どこが突発的だよ?

待遇面や安全診療体制の不十分さなどを理由に辞職届を提出

と書いてあるでしょ?

悪いのは現場の意見を聞き入れなかった病院側でしょ?


中央病院は東大に、代わりの医師の紹介を要望したが、「見つからない」と断られたという

当り前だろ!
同じ医局なら、なぜ集団辞職したか知ってるのですから
代わりの医局員として、関東中央病院に赴くバカが居るわけがありません。

むしろ、こんな声明を出して他の科の崩壊を招かないか心配になります。



豊中病院の方もなかなか…

府の「府地域周産期母子医療センター」(12か所)

なのに、

産婦人科には常勤医の定数8人に対し、常勤4人、非常勤3人

常勤医4人のうち、2人が病気休職

労災は当然、下りますよね?

定数の半分の人数で頑張ってきた結果、病気になってしまったのですからね。
間違いなく、労基法違反の過重労働をしてた筈ですから。
(非常勤を入れても定数以下ですし…)

「早急に医師を補充し、元の態勢に戻したい」と同病院関係者。

府では「北摂地域は救急受け入れ病院が比較的多く、他病院で補完は可能。

ただ、この状態が続けばセンター認定の再検討も必要になってくる」としている。

何という無責任な発言でしょうか?
許せません!
労基法違反の過重労働を長期間放置しただけでは物足りず、
医師や病院を、将棋のコマとしか思ってない発言です。

『元の態勢』とは、労基法違反の過重労働のことでしょうかね?

これからも次々と、産科の先生方を病気に追い込むという宣言でしょうか?


Yosyan先生の本日のエントリーにあるように、

ヤブ産科医を排除したら周囲の産科は共倒れになる

「ヤブさえ不可欠の戦力」である産科

という現状を認識していないのでしょうね。

産科医師という『共有財産』を無駄使いした責任を、病院関係者や府の担当者は自覚すべきです。

そして、さらなる崩壊を招くことになる事を…

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閉じる コメント(4)

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以前勤務していた病院の事を思い出しますねー。
院長など幹部クラスが産婦人科以外で構成されている病院が多いと思いますので、労働条件など訴えても幹部は聞く耳を持ちません。
しかも分娩は利益率が高いですから、病院の貴重な収入源になってます。ですので幹部は分娩制限を嫌がります。それに産科医が嫌気をさして退職し、結局分娩休止に追い込まれた病院は多くなっています。私がいた病院も今は分娩をしていません。

2008/2/20(水) 午後 8:53 [ bei**252*25 ] 返信する

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医師にやさしくない病院は、これからも医師の撤退が続くでしょう。
一度撤退を下された病院に、いったい誰が行くのでしょうか?

センター認定取り消し!いいんじゃないんですか?只ひとつの病院が消えて、患者の受け入れがまた難しくなるだけです。
国の医療費削減、年金問題がまた一歩片付くだけでしょうから・・・

2008/2/20(水) 午後 8:54 [ obg**e191 ] 返信する

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beiow先生、コメント有難うございます。
>分娩は利益率が高いですから、病院の貴重な収入源になってます。
>ですので幹部は分娩制限を嫌がります。
分娩制限を嫌がるのなら、ちゃんと労働条件を改善しろよなー
と思いますけどね。
変な横並び意識や、他科の医師のやっかみなどで難しい
などと言い訳することが多いのですが、
そこを何とかするのが幹部の仕事ですよね!

産科医が逃散して分娩停止にならないと、気付かないのでしょうね。

2008/2/21(木) 午後 2:01 さすらい泌尿器科医 返信する

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obgyne先生、コメント有難うございます。
>医師にやさしくない病院は、これからも医師の撤退が続くでしょう。
>一度撤退を下された病院に、いったい誰が行くのでしょうか?
その通りです。
いろいろと悪あがきしていますが、せいぜい頑張ってもらいましょう。
http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20080220/CK2008022002089038.html
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008022001000249.html
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200802190074.html

2008/2/21(木) 午後 2:11 さすらい泌尿器科医 返信する

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