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政治・経済

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090101-00000000-jct-soci
「変態記事」以降も毎日新聞の「ネット憎し」変わっていない (連載「新聞崩壊」第3回/ITジャーナリスト・佐々木俊尚さんに聞く)
1月1日11時5分配信 J-CASTニュース

 毎日新聞が自社の英文サイトに「変態記事」を掲載していた、いわゆる「WaiWai事件」では、ネットユーザーが広告主に抗議の電話をする「電凸(でんとつ)」と呼ばれる行動が相次ぎ、同社の経営に大きな影響を与えた。事件後も、同社はWikipediaの記載内容を誤って報じるなど、「ネットに対する姿勢に変化がみられない」との声も根強い。「WaiWai事件」とは何だったのか。この事件を通じて見える新聞社とネットとの関係を、同社OBのITジャーナリスト、佐々木俊尚さんに聞いた。

――今回のWaiWai事件を考える時の論点はいくつかあると思いますが、その一つが、広告を狙い撃ちした「電凸」です。「電凸」を実行したのはいったい誰なのでしょうか。

  佐々木 「毎日新聞のクライアントが誰か」というのは、紙面を見ればすぐに分かりますし、実際、200社以上に抗議の電話が入ったようです。「誰かが抗議ビラをつくってPDFにしてアップロードする」といったことが組織的に行われたのは、おそらく日本では初めてのことではないでしょうか。何故あそこまで大きくなったのか、びっくりしています。

■「ネット世論」は、明らかに「普通の世論」とオーバーラップ

――影響力は、実際のところどのくらいあったのでしょう。

  佐々木 毎日のウェブの広告は、ほぼ全滅しました。ただ、「毎日.jp」に出稿されている単体の広告が1つずつストップした訳ではありません。「毎日.jp」は、基本的にはヤフーの(広告配信サービスの)アドネットワークに取り込まれていて、ヤフーに対してスポンサー側から「毎日はアドネットワークから外してくれ」という要請があったようです。毎日新聞はヤフーの大事な提携パートナーですし、新聞業界では一番緊密な関係にある。ヤフー側も、かなり悩んだようです。なおかつ、1社だけ外すというのは前代未聞です。結局「クライアントの要求には応えないといけない」ということで、「毎日.jp」への広告は一斉削除、ということになりました。

――「広告ゼロ」の期間、結構長かったですね。2、3か月ぐらいでしょうか。

  佐々木 6月終わりから始まって、8月いっぱいぐらいでしょうか。ウェブだけではなくて、本体の紙の方にも影響が出ました。ウェブの広告では、「被害額は年間で数億」というレベルですが、「毎日への広告は止めてもいいんだ」という傾向が広がってしまったのが大きい。すでにナショナルクライアントからすると、「もう出したくない」という思いが強くありました。朝日などと比べて、広告効果も見込めない。そういう状況で、WaiWai事件は「これ幸い」ということで、出稿をやめる格好の口実になった面があります。

――では、何故「電凸」が起きたのでしょう。その原動力はなんでしょう。「書き込みしているのは、ほんの一部の層」という指摘する声もありますし、「あんなものは大したことない」という評論家もいます。

  佐々木 様々な論点が錯綜しているように思います。「『荒らしは無視してもいい』というブログを書くときのガイドラインが誤って普及して『ネットからの抗議行動も無視していい』と誤解されてしまったことに加え、インターネットに世論なんか存在しないと思われてしまっていることがあるでしょうね。「ネットなんてフリーターや引きこもりがやってるものだ」ぐらいの認識しかない。そこが決定的に間違っています。
   すでに2ちゃんねるの平均年齢は30〜40代。2ちゃんねるがスタートしたのが99年なので、当時の利用者が30ならば、もう40代近い。当然、彼らがみな引きこもりということはあり得なくて、2ちゃんねる上で「世論」として見られるのは、おそらく「まっとうな会社員で、技術系の人」というイメージです。具体的には、「IT系企業で係長やっている30代」といった人が中心なのではないでしょうか。そう考えると、「ネット世論」は、明らかに「普通の世論」とオーバーラップしてくる。そう思いたがらない人も多いですが…。

(中略)

――2ちゃんねるの利用者層とは逆に、新聞の読者層についてはいかがですか。

  佐々木 新聞の側が、読者の年齢層を上げてしまっています。元々、新聞では「標準家庭」という言葉が以前は使われていて、これは40歳ぐらいで専業主婦の妻と子供二人のいるサラリーマン家庭をイメージしたものです。そういう人たち向けに新聞を作っていたわけですね。ところが、若い人が新聞を読まなくなって、90年代ごろから読者の高齢化に付き添うようにして、新聞の中身も老化してしまうようになった。
 その結果、中心読者層が60-70歳代になっていて、知らない内に、書く側も、それに合わせてしまっている。私は47歳ですが、(自分が毎日新聞に在籍していた時の)同期の記者に会うと、「何でそんなに老けた考えしてんの?」と、ビックリすることが多い。みんな「世の中が悪くなった」とか言いたがる。自分が理解できないモノは全部ダメなものだと考えてしまっていて、「ネットが悪い」「いまの若者はだめだ」と言いたがる。そんなもの、単なる老人史観でしかありません。

――新聞社の人は、「2ちゃん・ネット=悪いやつ」というイメージを持っているんでしょうね。

  佐々木 新聞業界の人からは、「ビジネスとしてはインターネットとつきあっていかなければならないのはわかっているが、生理的にはどうしても受け入れられない」という考えが伝わってきます。

――毎日新聞は、特にその傾向が強いと思いますか?

  佐々木 不思議なのは、ネットをよくわかっていない50代の記者が「ネットはけしからん」というのならともかく、20〜30代の若手記者までネットの悪口を言っていることです。WaiWai事件以降、様々な地域面のコラムでネットの悪口が書かれるようになって、明らかに社内に「空気」ができているのだと思います。どう見ても、明らかに若い記者が書いている。毎日新聞は「ネット憎し」の空気で埋まってしまっている。

(中略)

――現場の記者は、WaiWai事件をどう受け止めていますか。

  佐々木 私がつきあっている30代の記者はメディア担当が多いので、リテラシーの高い人ばかり。彼ら(毎日新聞の記者)からは「毎日新聞はつらい。上に何を言っても理解されない」という声も聞こえます。

――具体的には、どんなところが「理解されない」のでしょう。

  佐々木 例えば、双方向性を理解していないこと。言論がフラット化していることを理解していない。「ブログは素人が書いているもの」ぐらいにしか思っていない。1990年代まではインターネットもしょせんはマス媒体をウェブ化しただけで、言論のフラット化なんて起きなかった。だからそのころまでは彼らもネットをある程度は理解していたと思うのですが、2000年代に入ってブログの登場などソーシャルメディアが台頭してくると、言論は瞬く間にフラット化された。しかしこのようなソーシャルでフラットな世界というのは、その場に身を置いている人間ではないと皮膚感覚として理解できないんです。新聞社との人間とブログの人間は、違う言語空間に生きています。ほとんどの新聞社の人間はブログなんて見ていなくて、彼らにとって、ネットとは「アサヒコム」なんです。

■トップダウンでやれるところじゃないとダメ

――新聞とネットの距離感はいかがでしょうか。何らかの形で折り合いをつけないといけないと思いますが…。

  佐々木 米国でも、オンラインで成功しているのはウォール・ストリート・ジャーナルぐらいですが、一般紙というよりは専門紙です。ニューヨーク・タイムズも減収で、日本の新聞社がこれからどういう方向に進めばいいのかというお手本となるべき新聞社が存在しない。国内に目を転じると、産経新聞のiza!は素晴らしいソーシャルメディアで、現場が「自分の記事が得体の知れないブロガーの記事と並列されるのが許せない」と、猛反対だったなか、社長の鶴の一声で開発が決まったものです。でも現状では新聞社の収益下落を救えるほどのパワーはない。ソーシャルメディアは儲からないんですね。あれが儲かれば、みんなが見習って、日本のメディアがソーシャルメディア化していくんでしょうけれど…。

――産経新聞のネットの取り組みはすごいですよね。

  佐々木 ウェブ・ファースト(紙よりも先にウェブに記事が載る)ですし、会見全文を載せたり、裁判のライブ中継があったり…。一度掲載された記事が消えないのも魅力ですね。

――裁判のような長い記事でも、比較的読まれているそうです。

  佐々木 その対極を行くのが、(記事読み比べサイトの)「あらたにす」。「サマリーだけウェブに載せて、本文は新聞で」という発想ですが、逆ですよね。ウェブの方が容量は多いんだから。

――今後、新聞社のネットに対する考え方は変わると思いますか?

  佐々木 何らかのターニングポイントが来るのではないでしょうか。いまだに「インターネット世論は世論ではない」と思いたがっていますが、インターネット世論が世論だと言わざるを得ない局面が来る。そうなると、韓国みたいな状況がやってくる。一時はネット世論が権力を握るというところまでいったわけですから。ただ、韓国は行き過ぎて、ネット世論が肥大化してしまい、ネットの世論がリアルの世論と直結してしまった。その結果、「ネットで誹謗中傷を書かれて自殺」みたいなケースが頻発しました。さすがに日本のインターネットはそこまでの状況は作り出さないと思いますが、しかしどのような将来が待ち受けているのかは、まだわからないですね。

――毎日新聞にも、何らかの変化が起こる可能性はありますか。

  佐々木 トップダウンでやれるところじゃないとダメだと思いますね。古い大きな組織なので、無理でしょう。山本七平の名著「『空気』の研究」じゃないですけど、社内を「空気」が支配しちゃっている。没落のスピードが速すぎて間に合わない(苦笑)心配もありますね。
http://www.j-cast.com/2009/01/01032977.html?ly=cm&p=1

同じJ-CASTですが、こういう記事もありましたね。
毎日・産経が半期赤字転落 「新聞の危機」いよいよ表面化

タブロイド紙が来年まで存在できるかどうか?
生温かく見守っていきます。

閉じる コメント(6)

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字数制限でどうしても全文が入らなかったので、
宜しければ、上下のリンク先もお読み下さい。

『押し紙問題』などもありますし、危機的な状況ですよね。
http://www.j-cast.com/2009/01/02032889.html
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090102-00000000-jct-soci

2009/1/5(月) 午前 2:01 さすらい泌尿器科医

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> 新聞の側が、読者の年齢層を上げてしまっています。
FACTAonlineの『低劣な番組に若者と広告主がそっぽを向く(サブタイトル)』
http://facta.co.jp/article/200901059.html
にも似たような記事があります。
『気がつけば若者に見放され、カネを使わない「F3層」(50歳以上の女性)、「M3層」(50歳以上の男性)しか見ない地上波民放』…と。
(記事中の、トヨタ自動車相談役の奥田氏によるメディア報復発言・恫喝は論外だけど…)

大手一般紙を読まなくなって十数年、読まないために困ったことはありませんね。
日刊ゲンダイといったタブロイドは読んでますが…(苦笑)
福田前首相から「あなたとは違うんです」という発言を引き出した中国新聞社の記者のように、地方紙記者や地方TV局の方が良い仕事してますよ、たぶん。
でも、これからは個々人が相当高い対価を支払わなければ、ちょっとした情報すら手にできない時代が来るでしょうね
それも、もう、すぐ間近に…

2009/1/5(月) 午後 8:51 [ 少彦梛 ]

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少彦梛さん、コメント有難うございます。
私は先日のNHKスペシャルのような
NHKの報道姿勢は嫌いです。
http://www.nhk.or.jp/special/onair/081221.html
民放のバラエティはもっと嫌いですが…

ただ、F3層とM3層はカネを使わないだけで、蓄えている方が多いですから、
使わそうと努力すべきだと思います。

これからの新聞はどうなるのでしょうね?

2009/1/6(火) 午後 4:09 さすらい泌尿器科医

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> 私は先日のNHKスペシャルのようなNHKの報道姿勢は嫌いです。
私はこの番組を観ませんでした
「観る価値無し」と思ったので…
そもそもこの局は、「今、または、これから『どうしたらいいか』」といった問題に対する番組造りには向いてません(個人的感想)
例えば、エコ問題なんかもそうです
しかし、過去を振り返るとか検証する等といったようなモノに対する番組造り(その手のNスペ等)は秀逸のものもあると思います。
まぁ、民放と違って、時間とコストをじっくり掛けられるのが強みですからネ(苦笑)
大阪キー局の放送の某番組で、やしきたかじん氏が「あいつら、白熊が赤ちゃんを産むところを撮るためだけに、ずーっと北極にいるような奴らやで(要旨)」と言ってましたよ(苦笑)
それでも、昔に比べたら番組そのものは劣化してるとは思いますが…
(視聴率を気にしだしたからか?)

2009/1/6(火) 午後 9:15 [ 少彦梛 ]

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<続き>
> F3層とM3層は
うーん…
この世代は、20歳くらいの時には高度経済成長末期で、'71のニクソンショック(金ドル交換停止)、'73の第一次オイルショックを肌で経験してるし…、「お金は貯めておくもの」という思いが身にも心にも染み付いてるんじゃないかなぁ

> これからの新聞は
今のままのように「記者クラブ」制に胡坐をかいて報道しているようなら、いずれ無くなるのでは…と
最後は、汗をかき、靴をすり減らして取材する記者のいる新聞社しか生き残れないと思います
まあ、現代は、そういうジャーナリストは生きた化石となってると思いますけど…
もしくは、イラクで亡くなった橋田信介氏のようなフリーのジャーナリストが、自らが命を張って得た情報を、自らネットでペイ・ニュースの配信をする時代になるのかもしれません

2009/1/6(火) 午後 9:30 [ 少彦梛 ]

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少彦梛さん、的確な分析を有難うございます。
思えば毎年大河ドラマという歴史モノを
多くの労力と時間をかけてやっていますから、
過去を振り返るとか検証する等といったようなモノは得意なのでしょうね。

>「お金は貯めておくもの」という思いが身にも心にも染み付いてるんじゃないかなぁ
そうかもしれませんね。
死後の世界にはお金を連れてはいけないのですけどね…

>フリーのジャーナリストが、自らが命を張って得た情報
には正当な評価をして欲しいものですね。

2009/1/7(水) 午後 1:53 さすらい泌尿器科医


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