うろうろドクター

日本の医療現場は、訴訟リスクにおびえ、過重労働で疲弊しています。少しでも良くなることを願ってブログを書いています。

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事故は気合じゃ防げない JR西の「人為ミス研究」脚光
6月29日7時56分配信 産経新聞

 「人はミスを犯すもの」。こんな前提に立ったJR西日本安全研究所の研究成果が注目を集めている。研究所は平成17年の福知山線脱線事故を機に3年前、立ち上げられた。信号機の点呼確認はすべて必要か、上司が部下をほめる効果はあるのか。成果は、従来の「事故は気合で防ぐもの」という鉄道界の体質を変え、自衛隊や病院、航空会社など畑違いの分野でも職員教育に取り入れられている。(森本充)

 ■どこでも起きうる

 福知山線脱線事故後、JR西は、ヒューマンエラー(人為的ミス)への取り組み不足の反省から研究所を設立し、体質改善に取り組んだ。

 運転や保線、事務など各部門から約25人を選び、「何がわが社に欠けているのか」探った。半年で冊子「事例でわかるヒューマンファクター」を発行した。

 疲れるとどうなるか▽なぜマニュアルはあるのか▽多人数の中だと手を抜いていないか−。冊子は32のテーマを設定し、事例と解説、対策を紹介した。

 社内教育向けに作られた冊子だったが、口コミで評判が広まり、建設会社や銀行、医療機関などから問い合わせが殺到。実費(1冊300円)で配布し、現在までの社外配布は4万6千冊にのぼる。

 安全研究所の白取健治所長は「ヒューマンエラーは鉄道に限らず、どこでも起きうる。分かりやすく分析した本がなく、受け入れられたのでは」と話す。

 ■まずは人間関係を

 研究成果はJR西の改革に取り入れられた。

 福知山線の事故は運転士の速度超過が直接原因だったが、国土交通省鉄道事故調査委員会(現・運輸安全委員会)は懲罰的な運転士管理法「日勤教育」の影響もあったと指摘。このため、研究では上司と部下の関係調査を実施した。

 上司役が積極的にコミュニケーションを図り、良好な人間関係を形成したグループと、上司役が人の話を無視し、悪い関係を形成したグループを作成。簡単な作業をさせ、両グループとも上司がほめたところ、人間関係が良好なグループは、ほめるとどんどん作業を工夫するのに対し、悪いグループはほめると工夫度合いが減退した。

 白取所長は「事故後、社内にはほめることが最良の策という風潮が生まれたが、人間関係ができていなければだめだと分かった」と話す。

 また、信号機の確認規定にも研究が生かされた。これまで信号機は、指さし確認の上、声を出してのチェックも必要だった。ただ都市部では、確認が20秒に1回にのぼり、「疲れる」という声があがった。

 研究の結果、「指さしと声出し」を両方行った場合と「声出しだけ」でエラー率はほとんど変わらなかった。昨年11月、規定は「重要個所以外は声出しだけでいい」と改訂された。

 「安全の追求に終わりはない」と白取所長。現在、研究所では運転士の眠気の研究に着手し、今秋には眠気防止ガイドラインを出す方針だ。

「人はミスを犯すもの」

当り前の話です。
ミスをしたことの無いと公言できるなら、その者は人間ではなく神です。

福知山線の事故は運転士の速度超過が直接原因だったが、国土交通省鉄道事故調査委員会は懲罰的な運転士管理法「日勤教育」の影響もあったと指摘。

遺族団体や官僚の方々は、現場の人間の猛反対にも関わらず
懲罰的な事故調を何が何でも作ろうと画策していますが、
是非、こういう「リスクマネージメントの本」を読んで欲しいものですね。

現在、研究所では運転士の眠気の研究に着手し、今秋には眠気防止ガイドラインを出す方針だ。

当直という名の夜勤の後に通常勤務を強いられているわれわれとしても興味深いです。

閉じる コメント(10)

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人間は、互いに、信頼されてこそ、人間らしい強さが、発揮できる。信頼を失うと、(政治屋を覗き)人間の弱さが表現されます。

2009/6/29(月) 午後 0:11 よこ八 返信する

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誰も好き好んで事故を故意に起こす人は、まれです。人間の過失を防ぐために、機械の安全装置の研究が進んできたのですが。 経験の浅い人がする過失と経験豊かな人がする過失は異なると言う場合もあります。

事故調の目的は、情報を共有して以後につなげるのが役割です。 個人の利益のために存在するわけでもありません。

2009/6/29(月) 午後 1:06 [ おみぞ ] 返信する

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医療問題を扱ったエスコンMADを見つけました。

AceCombat 5 The Medical Crisis‐ニコニコ動画(ββ)
http://www.nicovideo.jp/watch/sm7022438

救急の受け入れ不能事件が起きるたびに「医は仁術」とか「奉仕」とか「使命感が」とか言ってる牟田口症候群だらけの国民に、「事故は気合では防げない」という事を分かってもらうのは無理なんじゃないか…と思ってしまう自分がいます…。

2009/6/29(月) 午後 2:23 [ KRTさん ] 返信する

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「きかんしゃトーマス」に「じこはおこるさ」という曲がありますが

事故に対する欧米と日本の考え方の違いがすごく出ていると思います。

(youtubeにありますので、よかったら(?)ご覧下さい)

今更こんなことが記事になること自体、驚きですよね。

2009/6/29(月) 午後 6:39 [ rec**rdb*na2*04 ] 返信する

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事故は起こり得る、ヒューマンエラーは0には出来ない。ごく当たり前の事です。
それを前提にフェイルセーフをかけるものですし、人的資源も投入するのです。
ただし、それにはお金がかかります。個人の献身に頼ってきた医療の世界ではまず患者の意識改革が必要です。
あれもこれもして欲しい。でもお金は払わないと言うのはダメです。
あれほどICの重要性を主張しながら、いくら丁寧に医師が説明しても
ICがお金にならない事を患者サイドが知らずにいるのはおかしいんです。ICやセカンドオピニオンの重要性を患者が医師に訴えるなら医師が報酬で報いられるべきなんです。
事故を減らし丁寧に説明して欲しければ費用も負担する。患者はその覚悟をすべきなんです。 削除

2009/6/29(月) 午後 6:47 [ 通りすがり ] 返信する

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よこ八さん、その通りですね。
信頼を失うと自信を持てなくなりますよね。

政治家は別ですかね?
私はそうでもないような気が…

2009/6/29(月) 午後 8:05 さすらい泌尿器科医 返信する

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おみぞさん、その通りですね。
>事故調の目的は、情報を共有して以後につなげるのが役割です。
>個人の利益のために存在するわけでもありません。
ところが遺族の処罰感情に流されてますよね…

イージス艦事故も起訴されましたし…

2009/6/29(月) 午後 8:08 さすらい泌尿器科医 返信する

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都筑てんがさん、ここにコメント頂ける方々のように
ご理解頂ける方も少なくはないと思ってますが、

マスコミ報道に流されている、
牟田口症候群だらけの国民に理解してもらうのは無理なのでしょうかね…

2009/6/29(月) 午後 8:11 さすらい泌尿器科医 返信する

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rechardbona2004さん、youtube拝見しました。
凄まじいですね…(笑)
目を回しているトーマスたちが可愛いですね。(違)

人間が行なう以上は、事故は起きるのは
当り前の話なのですが、ゼロリスク信仰の国民は多いですよね…

2009/6/29(月) 午後 8:22 さすらい泌尿器科医 返信する

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通りすがりさん、その通りですね。
>あれもこれもして欲しい。でもお金は払わないと言うのはダメです。
「医療崩壊」という言葉を著名な先生方や現場の先生が言い過ぎだと思う。
などと言う遺族団体の方に言ってやって下さい。
http://blogs.yahoo.co.jp/taddy442000/25605179.html

>ICやセカンドオピニオンの重要性を患者が医師に訴えるなら
>医師が報酬で報いられるべきなんです。
そう言って頂けると嬉しいです。(涙)

2009/6/29(月) 午後 8:28 さすらい泌尿器科医 返信する

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