うろうろドクター

日本の医療現場は、訴訟リスクにおびえ、過重労働で疲弊しています。少しでも良くなることを願ってブログを書いています。

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<明石歩道橋事故>元副署長を強制起訴 改正法に基づき初
4月20日11時15分配信 毎日新聞

 11人が死亡した兵庫県明石市の歩道橋事故(01年7月)で、検察官役を務める指定弁護士は20日、県警明石署の榊和晄(さかきかづあき)・元副署長(63)=退職=を業務上過失致死傷罪で在宅で起訴した。昨年5月施行の改正検察審査会法に基づき強制的に起訴する全国初のケースとなった。

 起訴内容は、事故を予見できたのに、当日、同署の警備本部副本部長として歩道橋の状況を把握して通行規制など事故防止策を指示する義務を怠った、としている。今年1月の神戸第2検察審査会の起訴議決を踏襲した内容で、榊被告はこれまで否認している。

 神戸地検は02年12月、同署、市、警備会社の各現場責任者ら5人を起訴。事故当日の過失に限定して検討し、元署長(07年7月に病死)と榊被告については「現場の状況把握が困難だった」として容疑不十分で不起訴処分にした。しかし、指定弁護士らは「警備計画作成段階にさかのぼらないと事実関係は理解できない」とする同検審の判断にならい、警備計画段階についても「事故防止の体制を構築すべき注意義務を怠った」とし、予備的訴因として起訴状に盛り込んだ。

 また、同罪の公訴時効は5年だが、指定弁護士らは同署元地域官の金沢常夫被告(60)=上告中=を共犯者と認定。刑事訴訟法の共犯の時効規定に基づき、榊被告の時効は停止していると判断した。

 指定弁護士は公判で冒頭陳述や論告・求刑なども行う。公判では、榊被告への尋問は行わず、遺族のほか、公訴時効について専門家から意見を聞く方針。【重石岳史】

 ◇指定弁護士3人「やっとここまで来たという感じ」

 指定弁護士3人は20日午前11時半から記者会見。主任の安原浩弁護士は「やっとここまで来たという感じ。今後の立証も大変だが、身が引き締まる思い」と話した。補充捜査の対象については「言えない」と答えるにとどまった。

 また、安原弁護士は、起訴議決をした検察審査会の判断について、「(今回調べてみて)起訴されてしかるべき事案だと確信した」と話した。被害者参加制度については、「被害者と密接に連携をとってサポートしたい」と話し、積極的に活用する方針を示した。

2度目の「起訴相当」議決が1月にあったので、この日が来るのは予想されていましたが、
ついに強制起訴されましたね…

『被告への尋問』は、本当に行なわないのでしょうか?
それはそれで、問題のような…


産経の記事も載せておきます。
明石歩道橋事故、過失受け入れぬまま元副署長 強制起訴
4月20日12時26分配信 産経新聞

 11人が死亡する大惨事となった平成13年の明石歩道橋事故から8年9カ月。指定弁護士により強制起訴された明石署元副署長の榊和晄(かずあき)被告(63)は4度の不起訴の末、被告として法廷に立つことになった。関係者は「本人は申し訳ないという気持ちで懸命に取り組んだ。過失があったとは受け入れがたいだろう」と話した。

 神戸市須磨区の榊被告の自宅には、この日朝から報道陣がかけつけたが、扉は閉じられたまま。家人の女性がインターホン越しに「(榊被告は)いません」と答えるのみだった。

 19年に元署長が死亡後、事故にかかわった警察幹部として、遺族らが処分に最も関心を寄せた榊被告。昭和44年に県警に採用後、署の刑事課長などを経て平成7年に47歳で警視に昇任。12年3月に明石署副署長に就任し、約1年半後に事故が起きた。その後警察学校管理官や運転免許試験場長を務め、17年1月に定年前の57歳で辞職。現在は県内の量販店で働いている。

 榊被告を知る県警関係者は、「口数が多い方ではなく、黙々と仕事をするタイプ」と語る。仕事には厳しく、「決裁内容に不満があれば声を荒げることもあった」との一面も。別の関係者は「事故後は副署長の立場から、報道対応などに懸命に取り組んでいた姿が印象に残っている」といい、「本人はずっと遺族に『大変申し訳ない』との気持ちを抱いている。だが、過失があったとは受け入れ難いだろう」と話した。

 今月15日に指定弁護士から受けた事情聴取では、取り調べの録音・録画を「あなたのためにもなる」と打診されたが、「遠慮してほしい」とかたくなに拒否した。ある県警関係者は「事故は県警、市、警備会社すべてに責任がある」としたうえで、「副署長は指揮のトップではないし、役割は署長や現場の警察官とは違う」と指摘。「市民感覚から起訴すべきというのは受け入れざるを得ないが、本人も複雑な思いなのでは」と、榊被告の心情を推し量った。

本人はずっと遺族に『大変申し訳ない』との気持ちを抱いている。だが、過失があったとは受け入れ難いだろう

この「『大変申し訳ない』との気持ち」と、
「事故が起きたのは誰かに過失があったからだ」という遺族感情には
百万光年ものへだたりがあることでしょう…

事故は県警、市、警備会社すべてに責任がある

私もそう思います。

『業務上過失致死傷罪』とは、「特定の個人」のみの責任を厳しく追及し、重い刑罰を加えますので、著しく不公平なのです。

多くの人間が関係してたり、システムの問題などが絡み合っての事故だとしても、責任を取らされるのは『数人の個人』に限定されてしまうのです。

いずれにせよ、どういう判決になるか見守っていきます。

常に『業務上過失致死傷罪』の恐怖に脅えている、ひとりの医師として…



閉じる コメント(6)

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刑事訴訟は、みな特定の個人ですけど。

これは刑事訴訟法上仕方の無いことなのですが。 過失の認定には、予見可能性だけでは、無理という事です。

2010/4/20(火) 午後 2:11 [ おみぞ ]

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遺族の「仇討ち」感情が優先されてるような気がして仕方ありません。
裁判は法理で進行するでしょうから、遺族の望む「真実」が明らかになるとは限りませんし、自分たちの受け入れ難い「真実」が
裁判で明らかになったら、遺族はどうするのでしょう?

2010/4/20(火) 午後 3:49 [ 通りすがり ]

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おみぞさん、民事賠償はともかく、
不幸な事故の責任を、『特定の個人』に押し付けることには反対です。

といっても、法律改正を受けて起訴されてしまいました。
どういう判決を出すのかに、注目しています。

単に「無罪」とするだけでは、
自称「弱者の味方」のマスコミから猛烈に非難されるでしょうから…

2010/4/20(火) 午後 3:50 さすらい泌尿器科医

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通りすがりさん、毎日の記事には「被告尋問なし」とありますね…

無罪判決の上に、遺族の望む「真実」も明らかにならなかったら、
どうするのでしょうね…

かといって有罪になったら、「どうして今まで起訴しなかったんだ」
と言われるでしょうし…

2010/4/20(火) 午後 3:56 さすらい泌尿器科医

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不思議に警察当局や警察関係者からの、表立った起訴批判と裁判でのバックアップの動きはないですね。

大野病院裁判や、割り箸裁判、女子医大心臓外科裁判の時は医師サイドからの応援がありましたが。

一般人からの警察副署長のかたへの応援・支援もいまのところない。

知らないだけかもしれませんが。

真面目に勤め上げてきて、事件が起きたら責任を取らされるのは、どうなんでしょうか?

刑事裁判で起訴したところで、今後の同じような行事の安全対策に役立つのか、さっぱりわかりません。

2010/4/20(火) 午後 9:16 [ 鶴亀松五郎 ]

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鶴亀松五郎さん、今日も『裁判員制度は合憲』という判決がありましたし
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100422-00000029-mai-soci

警察関係者は公務員ですから、こういう「市民感覚」には
表立って反対しにくいのではないでしょうか?

>真面目に勤め上げてきて、事件が起きたら責任を取らされるのは、どうなんでしょうか?
私なら悲しいですけどね…
「事なかれ主義」にも繋がっていくと思います。

>刑事裁判で起訴したところで、今後の同じような行事の安全対策に役立つのか、さっぱりわかりません。

自分に不利な「真相」を話せば有罪になるだけですので、
今後の安全対策にはほとんど役立たないと、私は考えます。

「こういう行事は止めること」という、
究極の安全対策が実行されるかもしれませんね…

2010/4/22(木) 午後 5:53 さすらい泌尿器科医


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