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提訴:「医療ミスで脳性まひ」 両親ら病院に損害賠償求め−−ひたちなか /茨城
「脳性まひ」絡みの訴訟の話は、久しぶりに耳にしたような気がします。毎日新聞 11月12日(金)11時54分配信 出産時に医師のミスで子供が脳性まひの障害を負ったとして、常陸大宮市の男児(1)と両親がひたちなか市市毛の「加瀬病院」に計約1億5500万円の損害賠償を求めて水戸地裁(窪木稔裁判長)に提訴した。病院側は11日の第1回口頭弁論で、請求棄却を求める答弁書を提出した。 提訴は8月20日付。訴状によると、母親は09年1月26日、同病院で帝王切開手術により男児を出産した。男児は仮死状態で生まれ、常に介護を必要とする脳性まひの重度障害が残った。 原告は、まひの原因は、胎盤が早期にはがれ、胎児に栄養や酸素がうまく供給できなかったと指摘。出産3日前の検査時点で「胎盤はく離」が起きていた可能性があるとしたうえで、病院は帝王切開すべきだったが怠り、遅くとも出産約2時間前に胎児の機能不全を認識できたが十分に観察しなかった−−と病院の過失を主張した。 同病院は毎日新聞の取材に対し「担当者が不在で答えられない」と話している。【原田啓之】 11月12日朝刊 (私が知らないだけかもしれませんが…) ご存知の通り、【補償の対象】が狭いことで有名ですが… ついでに、朝日の最近の記事をリンクしておきます。 お産事故で脳性まひ…不適切な診療行為も 補償事案分析 2010年11月8日 朝日新聞 お産の際に赤ちゃんが重い脳性まひになり、家族が補償制度の適用を求め、原因分析がまとめられた例のうち、多くに診療行為の問題が指摘されていたことがわかった。お産事故の情報を集める財団法人日本医療機能評価機構(東京都)に、朝日新聞が情報公開請求をして11件の原因分析報告書が開示された。出産時の事故で重い脳性まひになる例は、年間500〜600人程度とみられている。 まだ制度が十分に知られておらず、補償制度の申請数は少なく、同機構は「11件は特異な例ではなく、他の出産時の事故でも同様の問題はあるだろう」とみている。ただ、報告書には「当直が月に20回」「当直翌日の勤務緩和は図られていなかった」などの記述が多数あり、背景に、医師不足や労働条件の悪化など、過酷な産科医療の現状があることも分かる。 報告書によると、問題ある診療行為は、分娩(ぶんべん)監視装置を付けていなかったり、赤ちゃんの心拍数をこまめに取っていなかったりした安全管理の問題(6件)▽陣痛促進剤を最初から大量に使ったり、急激に増やしたりした(4件)▽酸素吸入など事故後の蘇生方法の問題(3件)▽診療記録に不備があり、分析が不十分(3件)――などだった。 ある事例では、母親が医師に、おなかを押されたり、赤ちゃんを吸引されたりする行為を計23回、延べ57分にわたって続けられた。産婦人科診療ガイドラインでは通常は5回、20分以内で行うべきだとしている。 これまでに、補償制度の対象となった約80件のうち13件で原因分析報告書が作られ、11件が開示された。不適切な行為が事故の直接原因とみられるものは少ないが、11件のうち10件で確認できた。報告書の詳しい内容が明らかになったのは初めて。 厚生労働省が監督する同機構は、医療事故の情報を収集するほか、お産事故で脳性まひになった赤ちゃんの家族に補償をする産科医療補償制度も運営する。事故の原因分析をし、再発防止策の提言もしている。 再発防止について報告書は、関係する学会がガイドラインや留意点を守るよう周知する▽医師以外の助産師や救急隊員も蘇生方法を十分に心得ておく――などを提言している。 同機構の医療事故防止事業部長の後(うしろ)信医師は「事故が起きるときに、共通して発生しているサインをまず、洗い出すことが重要だ」と指摘する。日本産婦人科医会の石渡勇常務理事は「事故の多くは、もっと監視をしっかりやりましょう、というケースだ。だが、産科医不足の現状では難しい。報告書の勤務状況を見ると、労働基準法違反の環境で働いている例が多い。多くの人にこうしたお産の現状を知って欲しい」と話している。 事故は、産科医や弁護士ら専門家でつくる原因分析委員会で検討され、報告がまとめられる。その後、再発防止委員会で分析結果をもとに、事故が起きる際に共通している条件や、リスクをはらむ医療行為や不適切な処置などを抽出する。機構は、年内に提出予定の報告書を合わせ、これまでの十数件の分析結果をもとに、来年4月までに再発防止のための中間的な報告書をまとめる予定だ。(小坪遊)http://www.asahi.com/health/news/TKY201011080149.html 「分娩時のトラブルで脳性麻痺になるのは2割以下」という説もあるのですが… こういう報告書を基に、「事故防止の為に産科医の労働条件改善を!」とはならないのでしょうね… |
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こわいですね〜
何が怖いって、訴訟も怖いですが、敢えて母の立場として、〔お産って母子共にホントに命懸け!〕って事です。
万全を尽くしても何が起こるか分からないんですから、私はやはり、医療設備の整った病院を選んでよかった。何事もなく、無事元気で生まれてきてくれた奇跡に感謝します。
“イイトコ撮り”の映画も念のため気になりますが…
2010/11/12(金) 午後 6:04 [ シニアナース ]
こういう話を聞くと本当にお産は命懸けだと思うのです。医療事故を隠蔽してはいけませんが、術中死と同じように何をやっても避けられなかった「不幸な事故」と混同してはいけないと思うのです。医療訴訟多発→責任は医師に→産婦人科医の減少→残された方の負担増→医療事故という悪循環にならないように。そして、患者側の不備もきちんと報道すべきですね。のら妊婦とか。
2010/11/12(金) 午後 6:12 [ kak*t*ba*a27*000 ]
このお子様の障害に関しては、大変だとは思いますが、果たして医師の行為との因果関係があるのか疑問です。どこまで医師に責任を負わすかは議論が必要だと思います。医師に過剰に責任を求むなら結果については、私たち一人一人が享受しなければいけませんが、それをどれだけ私たちが理解しているのやら。
2010/11/12(金) 午後 6:29
僻地の産科医先生のブログから引用です。
◎脳性麻痺
//obgy.typepad.jp/blog/2008/06/post-1341-53.html
「脳性麻痺の多くは分娩時のasphyxiaに起因すると従来考えられてきたが,その頻度は10%未満であり70〜80%は出生前の因子が関っているとされる」
◎正期産新生児仮死と脳性麻痺
//obgy.typepad.jp/blog/2007/07/post_3ea9.html
「現在では,分娩時asphyxiaが直接の原因であるCPはむしろ少ないと考えられるようになっている」
・・・・・・・つまり、医学的には出産時が原因ではないにも関わらず、訴訟され、産科医が敗訴してしまうことが多い。
個人的感情が重視されて、医学的根拠が否定されるんるんですかね。
2010/11/12(金) 午後 8:22 [ 鶴亀松五郎 ]
脳性麻痺のお子さんを持つと、お子さん自身の人生が大変なのはいうまでもない上に、保護者の一方は仕事を辞めざるを得なくなったりして経済的にも、精神的にも生活が大変になると思います。本当に大事なのは訴訟で誰かに責任を負わせることではなく、そういう状態に至ったとしても安心して生活できる福祉制度の充実だと思うのですが...「私たちが死んだらこの子は生きていけるのか?」などという不安を抱かずに済むように。訴訟を起こすことは個人の権利として認められるべきではありますが、報道する側はより広く「こういう方々にどんな社会的サポートが必要なのか?」という視点でいて欲しいと思います。
2010/11/13(土) 午前 11:38 [ ジュリーママ ]
シニアナースさん、
「お産って母子共にホントに命懸け!」ですよね。
そのことを忘れてはいけませんね。
2010/11/13(土) 午後 1:45
kak*t*ba*a27*000さん、今回の事件が、
何をやっても避けられなかった「不幸な事故」なのかどうかは、
現時点では何とも言えませんが、
>出産3日前の検査時点で「胎盤はく離」が起きていた可能性がある
という部分には、『後だしジャンケン』の臭いを私は強く感じました…
2010/11/13(土) 午後 1:50
KIDNEYさん、
>医師に過剰に責任を求むなら結果については、
>私たち一人一人が享受しなければいけません
医療だけに限りませんが、事故に遭ってしまった当事者は
そんな事は考えられないでしょうね…
困るのは別の国民ですし…
2010/11/13(土) 午後 1:54
鶴亀松五郎さん、その話は一時期盛んに言われていましたが、最近は聞きませんね…
どうなっているのでしょうか?
2010/11/13(土) 午後 1:55
ジュリーママさん、その通りですね。
病気や障碍を持つ子供がいると、経済的・精神的にも大変ですし、
離婚率も高いと聞きます。
>本当に大事なのは訴訟で誰かに責任を負わせることではなく、
>そういう状態に至ったとしても安心して生活できる福祉制度の充実
まったく同感です。
こういう「声の大きくない」方々への社会的サポートが
絶対的に不足しているのが、不幸な訴訟の大きな理由ですよね。
2010/11/13(土) 午後 2:00
例の制度も内部留保が随分多いそうですし、3000万円という額が、脳性麻痺のこどもを持つ家庭に対する補償として充分なのか検討する時期になっているのではないでしょうか?
2010/11/14(日) 午前 10:12 [ はにほ ]
はにほさん、以前から指摘されていましたが、
内部留保は巨額だそうですね…
早急な再検討が必要だと思われますが、
事業仕分け同様、抵抗が強いのでしょうね…
2010/11/15(月) 午後 7:17
今日の、「社会保障審議会医療保険部会配布資料」からです。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000wci7-att/2r9852000000wcrk.pdf
○本制度の補償申請期間は児の満5歳の誕生日までとなっているため、平成21年生まれの児が満5歳となる平成26年を終えるまで、補償対象者数および補償金額は確定しない。そこで平成21年の収入保険料は、将来の補償に備えて、保険会社が支払い備金として管理する。
○なお、年間の補償対象者数は最大800人と推計している。補償原資に剰余が生じた場合は保険会社から剰余分が運営組織に返還され、本制度の見直しに向けた利用方法の検討を行うこととしている。
つまり、あと4年はしらばっくれるそうです。
2010/11/15(月) 午後 8:09
小児科医です。「産科無過失補償制度」で保証金を得たとしても、訴訟を起こすことは可能です。これでは問題山積みの制度だと思います。「補償を受けたら、裁判を起こせない」と言う制度にしてから、スタートして欲しかったのですが・・・。
2010/11/17(水) 午前 10:40 [ ゆっけ ]
ゆっけさん、本来はそういう制度であるべきですよね…
「産科無過失補償制度」の委員に、患者側弁護士の代表である
鈴木利廣氏(や勝村久司氏)などを選んでいる時点で、
http://www.sanka-hp.jcqhc.or.jp/pdf/obstetrics_menber.pdf
そうなるはずがないですが…
2010/11/17(水) 午前 10:57