うろうろドクター

日本の医療現場は、訴訟リスクにおびえ、過重労働で疲弊しています。少しでも良くなることを願ってブログを書いています。

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損賠訴訟:県立医大のベッド転落死 病院側、請求棄却求め書面提出−−初弁論 /奈良
毎日新聞 5月20日(金)16時2分配信

 県立医大付属病院(橿原市)に入院中、奈良市の男性患者(当時71歳)が、看護師らの注意義務違反でベッドから転落死したとして、男性の遺族3人が同病院を運営する公立大学法人県立医大に計約3900万円の損害賠償を求めた訴訟の初弁論が19日、奈良地裁(一谷好文裁判長)であった。病院側は「予防措置をしていたし、注意義務を行っていたとしても事故を回避できたとはいえない」として、請求棄却を求める書面を提出した。
 訴状によると、男性は食道がんの治療のため、09年12月24日に入院、翌年1月27日に摘出手術を受けた。2月22日、病室のベッドから転落し、鼻などから出血して心肺停止状態となっているところを看護師が発見。男性は意識が戻らず、3日後に蘇生後脳症で死亡したという。
 男性が以前にもベッドから転落していることから、看護師らに転落を防ぐ義務があったなどとして、遺族が3月10日に提訴した。【岡奈津希】

5月20日朝刊

県立医大病院側「請求棄却を」 患者転落死損賠訴訟 奈良
産経新聞 5月20日(金)7時56分配信

 県立医大付属病院(橿原市)に入院していた男性=当時(71)=が死亡したのは、看護師らがベッドからの転落を防止する義務を怠ったことが原因などとして、遺族らが同病院を運営する大学法人に約3880万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が19日、奈良地裁(一谷好文裁判長)であった。

 訴状などによると、男性は同病院に入院し昨年1月に食道がん手術を受けた。手術後は意識混濁などがみられ、ベッドから数回にわたって転落していたにもかかわらず、病院側が十分な転落防止措置をとらなかったとし、同2月22日にベッドから転落した状態で発見され、3日後に死亡したとしている。

 病院側は答弁書などで請求の棄却を求め、「できる限りの予防措置はとっていた。転落事故と死亡との因果関係は不明」としている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110520-00000074-san-l29

亡くなった男性のご冥福をお祈りします。m(__)m

訴状にもあるように、しょっちゅう転落していたのでしょうね…

病院側が十分な転落防止措置をとらなかった

とありますが、
防止するには24時間体制で監視するか、ガッチリ抑制するくらいしか方法はありません。

今の医療制度では、どうしても夜間の人員は手薄になってしまいますし、
拘束したらしたで、人権侵害などど訴えられることもあります。

どうすべきなのでしょうね…(涙)


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転落といえば、こんな話もありました。
転落:ベッドから、入院の96歳死亡−−福岡
毎日新聞 2011年5月13日 西部朝刊

 福岡・南署は12日、福岡市南区老司3の特定医療法人社団相和会中村病院で、入院中の吉村ナミ子さん(96)がベッドから転落死したと発表した。同署は業務上過失致死容疑も念頭に捜査を始めた。

 同署によると、11日午前9時ごろ、同病院で女性介護士(38)が吉村さんのおむつを替えてバケツに捨てるため目を離したすきに、吉村さんが約60センチ下のベッド横に転落した。別の整形外科のある病院で診察したところ左太ももの骨折がわかり、手術の予約をして中村病院に戻ったが、容体が急変して同日午後5時10分ごろ死亡した。

 病院から連絡を受けた同署が12日に司法解剖し、骨折による出血性ショック死とわかった。吉村さんには認知症があり、03年から入院していた。中村病院は「遺族には誠意を持って対応したい。責任については警察の捜査に任せている」とコメントしている。
http://mainichi.jp/seibu/shakai/news/20110513ddp012040024000c.html

故意でなければ、(書類送検はともかく)起訴までは行かないと思いますが…

閉じる コメント(14)

転落の危険性がある場合用に、畳の部屋を用意しておくのがいいかと。

ベッドが使えないので不便でしょうけどね。

2011/5/23(月) 午後 1:42 JUN

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畳の部屋でも、トイレ移動時に転倒→頭部打撲ということがあるので、決して万全ではありません・・・。

2011/5/23(月) 午後 4:34 [ las*ij* ]

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畳の部屋は、間違いなくベッドよりは転倒のリスクは減りますが、
コストがかかるのと(爆)

畳のすき間や、畳と床の段差につまづいて転倒することも
時にありますので、万全とまでは言えません…

こういう訴訟がどんどん増えるようだと、
昔ながらの「付き添い婦制度」を復活させないといけないかもしれませんね…

2011/5/23(月) 午後 5:21 さすらい泌尿器科医

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介護施設でも同じ問題があります。
大人数対夜勤1名の職員では、防ぐのも無理でした。
拘束も出来ないし。

2011/5/23(月) 午後 5:46 まお

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ひたすら柵を高くすると、今度は鉄格子みたいといわれそうですし。

命が大事という側面から言えば、家族(または家族の雇った人)の付き添いか、拘束かを選んでもらうくらいしかなさそうです。

本当は、夜も充分な看護師が確保できるくらい潤沢な診療報酬があればよいのでしょうが、お金も無限ではありません。

2011/5/24(火) 午前 7:17 [ はにほ ]

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また死体換金訴訟ですね あーあ

2011/5/24(火) 午前 9:25 [ やぶ ]

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まおさん、そうですよね。
全員を拘束でもしない限り(人権侵害ですが…)、防ぐのは難しいですよね。

仮にそうしても、100%は防げませんし…

2011/5/24(火) 午前 10:37 さすらい泌尿器科医

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はにほさん、その方法は転落は防げますが、トイレの時が困りますね…(爆)

>お金も無限ではありません。
まったくです。

ご遺族の気持ちは理解できますし、病院側にまったく落ち度がないとも思いませんが、
今の医療制度では、一定の確率で起きてしまうのですが…

2011/5/24(火) 午前 10:42 さすらい泌尿器科医

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やぶさん、ご遺族は換金に成功するかどうかは微妙ですね。

弁護士に一定のお金が確実に入るのは間違いありませんが…

2011/5/24(火) 午前 10:44 さすらい泌尿器科医

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この問題は何十年も前からあるはずですが、あまり世間一般に表面化しなかった(隠蔽していた?)だけで。要介護の高齢者や認知症の患者が激増してる現状では転倒事故は避けることは不可能です。諸外国の価値観からみれば噴飯ものでは?日本で行われてきた高齢者に対する際限なき過剰医療が不健康長寿者と要介護者の激増を招いていて、その副産物とも言えるでしょう。医療で命を永らえさせてもらっているが、現実的には肉親は介護できない。金を払って介護をお願いして、結果が悪ければ金を何倍にもして返せ!という所でしょうか。
病院以外の施設では整形・脳外科医師が常駐してるわけではないので
処置が遅れた!とか言ってさらにクレームのネタになりそうでorz
運悪く亡くなられた方はお悔やみするしかないと思いますが、結果悪けりゃすぐ訴訟という社会は最悪ではないか?死体監禁訴訟で弁護士の仕事が増えるのは結構なことで...高齢者転倒事故の度に訴訟を起こしてたら、この国の介護と医療はあっと言う間に崩壊ですねorz

2011/5/24(火) 午前 11:20 [ NMD ]

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追記;転倒のリスクをある方を全員拘束など具の骨頂です。精神系薬剤で鎮静するのも広義では拘束と同じ。本来は家族への同意が必要。
拘束による精神的ストレスによる認知機能障害の悪化や廃用症候群の悪化、全身の血栓塞栓症のリスクが高まります。個人的には拘束による二次的病状悪化による死のほうが転落事故死よりも人為的と言えるの分だけ罪が重いのではと感じます。こちらのほうが医療側の責任が明確なだけに訴訟の対象になりやすいと警戒しておくべきです。

2011/5/24(火) 午前 11:31 [ NMD ]

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術後の意識混濁も「精神疾患」とカルテに書き。(痴呆があるなら当然)
精神保健指定医を非常勤でも良いから雇って、拘束支持を出してもらうというのはどうでしょうか?

(精神保健福祉法は詳しくないので、一般病棟でも拘束適応可能かどうかはしりませんが、それなら全病棟を、法的にだけ「精神科『兼用』病棟」とでもすれば良いのかな?)

法的な問題をクリアしておけば、人権も侵害していないことになります。
それでも拘束にクレームがつくようなら、病院は責任もてないので、家で面倒見てくださいと突き放す。
それが筋でしょう。
不可能なことを可能にせよという人間は、まず自分でやってみればよいのです。

2011/5/24(火) 午前 11:44 [ temple93 ]

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転載しますね。

2011/5/24(火) 午後 0:11 まお

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難しい問題ですよねぇ。

こういう訴訟が増えると、逆に必要のない抑制が増えて…
逆に医療の質を下げることになりかねないですよね。

2011/5/25(水) 午後 10:10 [ ウナギいぬ ]

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