うろうろドクター

日本の医療現場は、訴訟リスクにおびえ、過重労働で疲弊しています。少しでも良くなることを願ってブログを書いています。

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 遺族は、研修医が常勤医に相談する体制が整っていなかったなどの問題があったとみて、公表に踏み切った。
http://www.asahi.com/articles/ASHD274GPHD2UBQU00S.html

 会見で長女は「適切に診察し、手術をすれば命を亡くすことはなかったのではないか」と涙ながらに話し、青山弁護士は「研修医はなぜベテラン医師に相談しなかったのか。救急外来体制を見直し、再発防止に努めてほしい」と訴えた。
http://mainichi.jp/area/shizuoka/news/20151203ddlk22040006000c.html

お亡くなりになった女性の、ご冥福をお祈りします。m(__)m

まだ、調査が始まったばかりの事案を公表するのは、何らかの意図があるのでしょうね…


似たような事案は、以前からありますが、
『研修医が常勤医に相談する体制が整っていなかった」のは、確かに問題で
病院側は大いに反省すべき所かもしれません。

ただ、事故前の2015年4月15日から「救命救急センター医員募集」や、
多くの科の「医師募集」をしているように、慢性的な人手不足だったのでしょうね…


また、繰り返されるこういう事案を減らす為には、
個々の医師や病院全体のスキルアップだけではなく、
医療費や医師数を今の数倍に増やして、夜間も日中並みの医療を供給できるようするしかないですが、
(救急患者が来ないと、病院の赤字が増えるだけですから…)
こういう方々がそのような主張をしたのを、私は知りません。
 宇都宮市の糖尿病の男児=当時(7)=に適切な治療を受けさせず、死亡させたとして、栃木県警捜査1課などは26日、殺人容疑で会社役員近藤弘治容疑者(60)=栃木県下野市小金井=を逮捕した。
 県警によると、近藤容疑者は否認しているという。
 県警によると、死亡したのは小学2年今井駿君=宇都宮市東原町=。
 逮捕容疑は、今井君が糖尿病で医師が処方するインスリンを投与しなければならないことを知りながら、両親と共謀して今年4月上旬ごろから、インスリンの投与を中断。医師による治療など適切な措置を講じないまま放置し、同月27日に糖尿病による衰弱で死亡させた疑い。
 県警によると、今井君は膵臓(すいぞう)の細胞が破壊され、インスリンが分泌されない1型糖尿病で、インスリン投与が不可欠だった
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151126-00000042-jij-soci

まずは、亡くなった男児のご冥福をお祈りします。m(__)m


他の報道によれば、
男児の家族によると、男は「悪霊をはらう成功報酬」などとして、両親から200万円以上を受け取っていた。 
とありますが、

医学的には、『1型糖尿病』は移植治療でも受けない限りは、
『インスリンの投与を中断』して放置するだけで、ケトアシドーシス→死に至るのは必然です…

何で、こんな話を信じてしまったのですかね…orz

県警は、男が自身に特別な力があると両親に信じ込ませ、適切な治療を妨げたことが殺人容疑に当たると判断した。
とありますが、本人が否認しているのに大丈夫でしょうか?

例の「首ひねり事件」同様、『業務上過失致死』になってしまいそうな悪寒がしますが…


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刑事どころか、民事でも敗訴している事案もあるようですね…

ちなみに、保護者の方は、保護責任者遺棄致死容疑で書類送検となるそうです。
医学生らの来年度の臨床研修先を決める、マッチングの結果が明らかになったそうです。
内定者数に占める地方(大都市部のある東京都と神奈川県、愛知県、京都府、大阪府、福岡県以外の道県)の割合は57.4%で、2004年度の新医師臨床研修制度の導入以降で最大だった。

(中略)

病院の所在地別の内定者数を見ると、前年度比で最も増加率が高かった都道府県は鳥取(前年度比36.7%増)。以下は、秋田(同31.3%増)、山口(同29.2%増)、和歌山(同26.2%増)、奈良(同22.2%増)などだった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151023-00000003-cbn-soci

2年分の統計しか見れないので、何とも言いにくいのですが
大淀病院事件なども風化しつつあるのでしょうかね…

私が何よりも驚いたのは、

あの研修医を犯罪者にした『国立国際医療研究センター』が、フルマッチだったことです。(34人)


学生さんは、m3の記事は読めないかもしれませんが、
Q3:なぜ医療事故を警察に届け出たのか。医師法21条に基づく届け出か。

「診療行為中の予期しない死亡」に当たるため、今回の事故は、警察に届け出る必要があると、病院長以下、当該レジデントも含め、関係者全員が合意した。今回の事故は、医師が基本的な確認を怠った死亡事故であり、過失の程度が重いと判断した。4月16日22時から、患者の家族に経過説明をした際に、警察への届け出についても承諾を得た。

(後略)

Q4:なぜ厚労省で記者会見し、ホームページで医療事故を公表したのか。レジデントが特定される情報をなぜ明らかにしたのか。

 4月17日に監督官庁である厚労省と関東信越厚生局、18日に東京都、5月1日に日本医療機能評価機構に対し、それぞれ医療事故について報告した。4月の18日と30日には東京都の立入検査が行われた。

 18日に、厚労省において、病院長、医療安全担当の副院長、整形外科診療科長が記者会見し、4月21日にホームページ上で、事故の報告と謝罪を掲載した。これらの公表については、遺族の了解を得ている。

 どのような医療事故の場合に記者会見を行うかなどの判断は、最終的には病院長となる。今回は過失の程度が重い事故であり、公表すべきと判断した。

 刑事裁判(2015年5月25日)においても、診療科長が「本人だけの問題ではなく、病院の体制が不十分であったことも事故の重要な原因と思う、本人だけに責任を取らせるのはどうか」と述べており、当院としても専らレジデント個人に責任を帰着させることは考えていない。記者会見では、あくまで記者からの質問があったため、その答えとして説明した。会見に立ち会った厚労省の担当課長も、記者に対し、担当医を同定できる情報は公表しないように要請していた。
https://www.m3.com/news/iryoishin/367013

年齢と経験年数、性別を公開したことにより、あっという間に特定されたのは、周知の事実ですが…(怒)
本気で上のようなことを言ってるとしたら、何が問題だったか全く理解できてないのでしょうね。


この事故の直前まで院長職を務め、
現在は、日本医療安全機構常務理事になった木村壮介氏はこう言ってます。
「誤薬等の単純事例であっても、調査項目を省略せずに丁寧な調査を行うことが重要」と説明したほか、急性心筋梗塞を見逃して適切な対応をしなかった場合も「医療に起因したと判断される例」となり、報告対象となり得る
https://www.m3.com/news/iryoishin/367805

のだそうです。

この男の影響を強く受け、実際に後期研修医が生贄になった病院で働くことが如何に危険か、
これから入職する研修医(学生)の方々が、後悔することにならないと良いですね…
文藝春秋2015年11月号に、近藤誠が川島なお美さんを診察した内容が掲載されているようです。

私はまだ、記事を読んでないですし、本を買う気もありませんが
(この記事を読まれた方々は、是非立ち読みで済ませて下さい。(笑))

冒頭に、こんな一節があるそうです。

法律上、亡くなった方は医師の守秘義務の対象ではなくなります

『亡くなった方でも秘密を守るべき』というWHA(世界医師会)などの宣言はあっても、

『亡くなった方の秘密は、暴露してもOK』と考える医師(人間)は、近藤誠以外には殆どいないはずです。

少なくとも、私は同じ医師として許せません!

近藤誠が、いかに身勝手で独善的な理論を振りかざしているか、良く解る話です。


以前の、調書漏えい事件では『懲役4月、執行猶予3年(求刑・懲役6月)』の有罪判決が出ています。
近藤誠にも同等の刑事罰を与えても良いのではないでしょうか?

ただ、刑法134条秘密漏示罪は親告罪です…
鎧塚氏などの近親者以外には告訴権がありません。



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チューブ誤挿入で書類送検 患者死亡させた疑い 徳島県警
2015.10.5 21:35 産経新聞
 
 徳島県吉野川市のJA徳島厚生連麻植協同病院(現・吉野川医療センター)で昨年、胃に栄養を送るチューブを気管に誤挿入し、90代の女性患者が死亡した医療事故で、県警阿波吉野川署は5日、業務上過失致死容疑で内科の看護師3人と医師を書類送検した。

 書類送検容疑は昨年10月31日、栄養チューブを女性の鼻から胃に挿入する際、正確に挿入されていることを確認せずに流動食などを注入し、窒息死させたとしている。

 同署によると、挿入は医師の指示で看護師が行い、チューブは右の肺まで入っていた。

 橋本寛文院長は「このたびのことを真摯に受け止め、再発防止に努めます」とコメントした。
http://www.sankei.com/west/news/151005/wst1510050075-n1.html

この元となった話がこちらです。
 徳島県吉野川市の麻植(おえ)協同病院は4日、入院患者の90代女性がチューブで流動食を摂取中に嘔吐(おうと)し、死亡する事故が起きた、と発表した。胃に挿入したはずのチューブが気管支に入っていたことから、病院は異状死と判断し、県警に通報。医療ミスの可能性もあるとして、事故調査委員会を設置し、死因などを究明する。

 病院によると10月31日午後5時ごろ、看護師3人が患者の鼻からチューブを挿入。胃に入ったかどうかを聴診器を当てて確認し、薬液と流動食の注入を始めて退室したという。約40分後、患者が嘔吐して意識不明になっているのを巡回中の看護師が発見。その後、心肺停止状態になり、CT検査で調べたところ、チューブが右の気管支に入っていたことがわかった。間もなく死亡が確認されたが、直接の死因は不明という。

 患者は骨折で10月2日に入院。肺炎も起こし、口から食事がとれないためチューブを使っており、挿入したのは5回目だった。

 原因について病院は、最初に過ってチューブを気管支に挿入したか、嘔吐した際に何かの拍子で気管支に入ったかの二つが考えられる、と説明。橋本寛文院長は「患者と遺族に深くおわびする。誠意ある対応をし、再発防止に全力を尽くしたい」と述べた。
http://www.asahi.com/articles/ASGC461V4GC4PUTB014.html

院長が深くおわびするのは結構ですが、

病院は異状死と判断し、県警に通報

したことが、上の記事のような刑事訴訟に発展した訳です…

先日の、国立国際医療研究センターの造影剤事故と同じ構図ですね。

今回の、麻植協同病院の事故も、
『死体外表に異状なければ、警察届出義務はない』事例です。

院長らの認識不足と、日本法医学会「異状死」ガイドラインの亡霊により産みだされた悪夢です…


そういう方々でも、事故調が起動したこれからは、
警察ではなく事故調に届けるようになると思われますけどね…


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事故調に関しては、こんな周回遅れの記事も散見されます。
 新制度は、来年6月をめどに見直されるが、医療側から「異状死」の警察への届け出を義務づけている医師法21条の改正を求める意見が出そうだという。誠実に対応すれば医師の刑事罰まで望む遺族は少なく、提訴も減るはず。その努力より先に、責任回避を言い立てる一部医療者の姿勢に失望を禁じ得ない。
橋本寛文院長のような人も未だ多いですが、医師法21条の問題は既に解決済みです。
医師法21条を改正する必要はありません。(刑事訴訟法を何とかしたいものですが…)

勝手に失望して下さい。(笑)
刑事訴訟の危険がない新聞記者には、永遠に理解できないでしょうね。

ゴメンで済んだら、警察要らないんだよ…

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