うろうろドクター

日本の医療現場は、訴訟リスクにおびえ、過重労働で疲弊しています。少しでも良くなることを願ってブログを書いています。

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マスコミ(特にエブリデイ)は、水に落ちた犬はこてんぱんに叩きますが、
凄まじい話がどんどん出てきます…


<山本病院>男性の容体急変時に理事長が外出、飲酒
2月9日15時0分配信 毎日新聞

 奈良県大和郡山市の医療法人雄山会「山本病院」で肝臓手術を受けた男性患者(当時51歳)が死亡した事件で、業務上過失致死容疑で再逮捕された理事長で医師の山本文夫容疑者(52)が、男性の容体が急変した際に病院を出て飲酒していたことが病院関係者への取材で分かった。山本容疑者は執刀医と麻酔医を兼務していたが、連絡も取れなかったという。県警は、山本容疑者が適切な処置を怠ったことが死亡につながった可能性があるとみて調べている。

 山本容疑者と助手を務めた医師の塚本泰彦容疑者(54)は06年6月16日午前10時10分ごろから手術を開始。腫瘍(しゅよう)を摘出する際に肝静脈を損傷し、大量出血させた。病院関係者によると、山本容疑者は傷口を縫合した段階で手術室を出て近くの店に飲みに行ったという。

 しかし、男性は出血が止まらず、容体が急激に悪化。午後1時半ごろから、塚本容疑者と看護師が止血したり、赤十字血液センターから急きょ血液を取り寄せて輸血したが、心肺停止状態になった。

 塚本容疑者は男性を病室に移し、看護師や検査技師と約2時間にわたり心臓マッサージを続けたが、午後3時39分に死亡が確認された。この間、看護師が山本容疑者に電話で連絡しようとしたがつながらず、夕方に戻って来たという。

 当時病院に勤務していた関係者は「手術しておきながら、患者さんを診ないで飲みに行ったのは、医師としてあるべき態度じゃない」と話す。両容疑者は、男性の死因を「急性心筋梗塞(こうそく)」とし、医師法に基づく「異状死」の警察への届け出もしていなかった。

 山本容疑者の行動について、捜査関係者は「容体が安定するまではいないといけないのに出ていった。責任を果たしていない」と指摘している。【上野宏人、高瀬浩平、大森治幸】

山本容疑者は傷口を縫合した段階で手術室を出て近くの店に飲みに行ったという。

無責任極まりませんが、
極論すれば、山本容疑者が手術の途中で消えてしまったり、飲酒しようとも、
残った人間がしっかりフォローできれば、問題はありません。

テレビに出てくるような「スーパードクター」は、手術の山場が終わったら途中で消えるのが普通です。
(もちろん、部下のスタッフが完璧に仕上げますが…)

問題なのは、「昼間から飲みに行った」事ではなく、

不必要な手術を、不慣れな少数のスタッフで行ない、悲惨な結果を招いたことのはずです。

麻酔科医が手術が終わっていないのに手術室から居なくなるのも、他の医療機関では絶対に有り得ない話ですが…


他の報道にもあるように、

診療報酬目的で不必要な手術を行なったのなら、業務上過失致死ではなく、傷害致死罪を適用すべきです。

必然性ないがん治療も=良性腫瘍の死亡患者に−診療報酬目的か・山本病院事件
2月9日11時20分配信 時事通信

 奈良県大和郡山市の医療法人雄山会「山本病院」(破産手続き中)で肝腫瘍(しゅよう)の摘出手術中に男性患者=当時(51)=が死亡した事件で、業務上過失致死容疑で逮捕された元理事長山本文夫容疑者(52)らが摘出手術前、この患者には必然性がないがん治療をしていたことが9日、捜査関係者への取材で分かった。
 2006年末当時、山本病院には土地購入や病棟建設などで約4億円の借入金があり、赤字が続いていたという。手術前の検査は計10回に及ぶことから、県警捜査1課などは、診療報酬を稼ぐために手術や不要な検査を繰り返したとみて、捜査を進めている。
 捜査関係者によると、主治医の塚本泰彦容疑者(54)が肝腫瘍の摘出手術前の06年4月、患者に肝動脈をふさいで腫瘍を小さくする「肝動脈塞栓(そくせん)療法」を実施。患者の腫瘍は良性の肝血管腫で、この治療法の必然性はなかったという。
 治療後も、コンピューター断層撮影(CT)検査や血管造影検査を実施。本来の患者の手術代は約30万円だったが、検査を繰り返したことで最終的には100万円になっていたという。
 患者は、診療報酬が全額公費で賄われる生活保護受給者だった。
 県警のこれまでの調べに対し、塚本容疑者は「元理事長にがんということにして、手術しようと指示された。もうかると言われた」などと説明。一方、山本容疑者は「手術はしたが、がんだと思っていた」などと供述しているという。 

有罪にしやすいから(敗訴を恐れて)と、業務上過失致死で起訴しようとしている検察の姿勢は非常に疑問です。

そして、この事件を大野病院事件や、東京女子医大病院事件と同列に扱い
医療不信を増大させようとしているマスコミの姿勢も問題です。
クローズアップ2010:「山本病院」業過致死容疑逮捕 貧困ビジネス荒稼ぎ
毎日新聞 2010年2月7日 大阪朝刊

 ◇生活保護制度悪用
 診療報酬不正受給事件の舞台となった奈良県大和郡山市の医療法人雄山会「山本病院」。奈良県警は6日、理事長で医師の山本文夫容疑者(52)と、医師の塚本泰彦容疑者(54)を業務上過失致死容疑で逮捕した。生活保護受給者を食い物にして診療報酬を荒稼ぎする手法からは、行政の目が行き届かない貧困層への医療の寒々とした実態が垣間見える。また、傷害致死容疑での立件を目指した警察が容疑を切り替えざるを得なかった捜査に、密室での医療行為へメスを入れる難しさが浮き彫りになった。【高瀬浩平】

 奈良県の調査では、山本病院の08年度在院患者(延べ数)のうち生活保護受給者は54%。さらに受給者の73%が症状にかかわらず心臓カテーテル検査や手術を受けた。41%は1年間に平均で5病院の入退院を繰り返していた。入院が30日を超えると診療報酬の点数が下がるため、患者を短期間で強制的に退院させていた。

 受給者の医療費は全額公費で賄われる。山本容疑者は昨年10月、診療報酬不正受給事件の公判で「受給者は取りっぱぐれがない」と説明。さらに「事務長が奈良、大阪、京都の病院と患者を受け渡すシステムを作った。それが病院経営の下支えとなった」と話した。

 かつて山本病院に入院していた生活保護受給者の男性(52)は、入院先の病院で「患者として扱われた気がしない。金もうけに使われただけだ」とつぶやいた。男性は自転車事故で頸椎(けいつい)損傷の重傷を負い、県内の病院2カ所を経て09年2月下旬、山本病院に転院。CT(コンピューター断層撮影)検査や血液検査などを何度も受けた。

 3月下旬、心臓に持病がないのに突然、「心臓カテーテル検査をする」と告げられた。症状や検査の説明がないまま全身麻酔をされ、目覚めたら集中治療室にいた。山本容疑者は「血管が細くなっているところがあったから広げた」と説明した。2日後、山本病院の車で大阪市内の病院に運ばれた。車は男性を降ろすと、この病院の別の患者を乗せて戻って行った。転院先には内科しかなく、病名は「糖尿病と狭心症」と書き換えられていた。

 厚生労働省によると、08年度の生活保護受給世帯は1カ月平均114万8766世帯で、前年度比3・9%増。過去最多を更新した。山本病院に入院中の受給者の大半は身寄りがなく、インフォームド・コンセント(十分な説明に基づく同意)に同席する人はいない。病院関係者は「何かあっても苦情は出ないし、訴えられることもない」と声をひそめる。県の立ち入り検査などは年に1回程度。清潔保持状況、診療録などの表面的なチェックだけで、診療内容には踏み込めない。また、入院中の受給者は県外からが86%を占めているため、奈良県は患者の医療費の状況を把握していなかった。

 立ち入り検査で不正を見抜けなかったことから、奈良県は検査態勢の強化に踏み切った。また国に対し、診療内容も検査対象とするなど制度の見直しや、専門的調査への支援を求めている。

 ◇「傷害致死」ハードル高く 密室の医療行為、立件へ捜査難航
 奈良県警は昨年9月に傷害致死容疑で家宅捜索山本容疑者らの手術は不要で治療目的がなかったとみて同容疑での逮捕を目指したものの、断念せざるを得なかった。ある捜査関係者は「医師の裁量は広い。それを逸脱したと証明するのは難しい」と打ち明ける。

 県警が押収した男性患者のCT画像などを肝臓の専門医らに見せたところ、腫瘍(しゅよう)は直径1、2センチで、医師らの所見は「肝血管腫(良性の腫瘍)で、手術の必要はなかった」だった。手術後、看護師が男性の腫瘍を外部の検査機関に病理検査に出したところ、良性だったことも分かった。

 「肝血管腫と肝臓がんの違いは医学生でも分かるレベルだ」と県警は、医師国家試験にも出題されることを確認し、肝血管腫と知りながら不必要な手術をしたと判断した。

 しかし、物証が乏しく、任意の聴取に対し山本容疑者は否認。「予防のために手術した」「がんだと思っていた」という反論も予想された。県警は、治療目的かどうかは問わず、ミスで死亡させたとする業務上過失致死容疑に切り替えた。

 警察庁によると、97年以降、医療過誤により医師が業務上過失致死容疑で逮捕されたのは今回を含めて4件だけ。04年12月、福島県立大野病院で帝王切開手術中に女性が死亡した事故は、産科医の無罪が確定した。

 しかし、今回の事件は従来の医療過誤とは明らかに異質だ。ある捜査関係者は怒りをあらわにこう話した。

 「大野病院は救おうとして手術をしたが、今回はほっておけば生きられた人。治療目的ではなく、手術の必要もない。立件しなければ医師の裁量で何をやってもいいことになってしまう」

==============

 ◆医師が逮捕された医療過誤事件(97年以降)◆

発生年月   医療機関        内容                   処分      判決

01年3月 東京女子医大病院 心臓手術ミスで患者を死なせ、記録を改ざん 2人逮捕、起訴 1人有罪、1人無罪

02年11月 東京慈恵会医大青戸病院 経験のない手術方法を選択し患者を死なせる 3人逮捕、起訴 全員有罪

04年12月 福島県立大野病院 帝王切開のミスで妊婦死亡、警察に届け出ず 1人逮捕、起訴 無罪

今回の事件は従来の医療過誤とは明らかに異質

まったくその通りです。
一緒にされてはたまりません!
『医者嫌い』のマスコミはここぞとばかりに、バッシングを続けますが

報道の情報が真実なら、傷害致死罪で厳罰に処すべきだと思います。


つよぽん先生の記事もご覧下さい。m(__)m

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<新型インフル>流行で急性脳症が急増…5〜9歳を中心に
2月9日11時15分配信 毎日新聞

 インフルエンザによる急性脳症の発生報告が、例年に比べ急増していることが、国立感染症研究所のまとめで8日分かった。新型インフルエンザの流行が影響しているとみられる。専門家は、ワクチンによる感染予防や早めの受診を呼びかけている。

 脳症は、体内に侵入したウイルスへの免疫反応が過剰になって起きるとされる。インフルエンザ発症後1〜2日で発症し、長く続くけいれん、幻覚などの意識障害が特徴だ。

 感染研が全国約5000医療機関からの報告をまとめたところ、「新型」の流行が始まった昨年7月以降の脳症患者は285人(1月24日現在)で、新型によるものが84%を占めた。年齢は7歳が39例(13.7%)と最多で、5〜9歳が中心だった。病院側から回答があった118例のうち8人が死亡、14人に後遺症が残った。

 一方、季節性インフルエンザによる従来の報告数は毎シーズン40〜50件程度で、患者も0〜4歳が中心という。

 新型のウイルスは肺まで達しやすく、それが脳症につながりやすいとの指摘がある。関心の高まりで報告数が増えている可能性もあるという。感染研感染症情報センターの安井良則・主任研究官は「新型の感染者は減少傾向にあるが、子どもの様子を注意深く観察し、早めの受診を心がけてほしい」と話す。【関東晋慈】

読売の記事も貼っておきます。
5〜9歳のインフル脳症13倍に…昨年7月以降
2月5日22時39分配信 読売新聞

 新型インフルエンザが流行した昨年7月以降のインフルエンザ脳症は、5〜9歳の年齢層で100万人当たり25・5人を超え、2008年(1・9人)の約13倍に上ったことが国立感染症研究所の調べでわかった。

 脳症患者は例年、0〜4歳の割合が高いが、新型インフルエンザ流行期には5〜9歳が最も多く、季節性インフルエンザより発症年齢が高かった。

 感染研によると、脳症の報告数は1月27日までで285人。このうち新型が240人(84%)で、残りはA型38人、B型1人、不明6人だった。

 さらに、07年、08年、新型インフルエンザが全国的に流行する前の09年7月5日までの患者数を、それ以降と年齢層別に比較。5〜9歳の人口100万人当たりの患者数は、07年、08年、09年前半はそれぞれ3・2人、1・9人、2・6人だったが、流行以降は25・5人と大幅に増えた。

 患者の予後は、回答があった118人のうち、96人は回復したが、8人が死亡、14人に後遺症が残った。

アメリカの現状報告もありました。
H1N1型感染、まだ終息せず 米CDCがワクチン接種奨励
2月8日15時51分配信 CNN.co.jp

米ジョージア州アトランタ(CNN) 米疾病対策センター(CDC)の関係者は5日、新型インフルエンザ(H1N1型)感染による入院者や死者が依然出ている実態を踏まえ、より多くの国民がワクチン接種を受けることを望む考えを明らかにした。

CDCの推計によると、H1N1型感染による死者数は、昨年4月から12月12日までに最大1万6460人に達している。各州からの感染報告は現在散発的になっているものの、CDC関係者は同型が依然脅威であるとして警戒を呼びかけている。

米国内で現在入手可能なワクチンは1億2400万本で、これまでに接種を受けた米国民は全人口の23.4%にあたる7000万人。18歳未満の37%が既に接種を受け、10歳未満の3分の1強は2度目の接種を受けた。ただし先週には子ども9人の死亡が新たに報告されている。昨年4月以来、感染の合併症で死亡した子どもは推定830─1730人とされる。

CDCはワクチン接種が感染予防の最善策であり、インフルエンザ感染の一般的終息期である5月までまだ時間があるとして、引き続き接種を奨励していく方針という。

日本の新型インフルエンザの死者数は、最近の報告がみつかりませんが(汗)
100人を越えたのが去年の12月6日です。

「散らかっている部屋」にしか見えない方もいらっしゃいますが、
日本の医療者は、頑張っていると思いませんか?

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