うろうろドクター

日本の医療現場は、訴訟リスクにおびえ、過重労働で疲弊しています。少しでも良くなることを願ってブログを書いています。

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<新出生前診断>羊水検査後陽性53人中絶 3500人解析
毎日新聞 11月22日(金)9時0分配信 

 妊婦の血液から胎児の疾患の有無を判定する新型出生前(しゅっせいぜん)診断(NIPT)の臨床研究で、診断結果が陽性反応だった67人のうち、その後の羊水検査などで陽性が確定した少なくとも54人のうち53人が中絶を選んでいたことが分かった。臨床研究を実施する研究者らが参加する組織「NIPTコンソーシアム」(組織代表=北川道弘・山王病院副院長)が今年4月から9月末までに検査を受けた約3500人について解析した。仙台市で開催中の日本人類遺伝学会で22日、発表する。

 新型出生前診断は今年4月に開始。染色体異常によって起きるダウン症(21番染色体の数に異常がある21トリソミー)、いずれも重い心疾患などを伴う13番染色体異常の「13トリソミー」、18番染色体異常の「18トリソミー」の3疾患が対象。陽性と判定されても、35歳の妊婦では胎児がダウン症である確率は80%程度にとどまるため、羊水検査などを受ける必要がある。

 解析結果を知る関係者によると、解析対象となった約3500人の妊婦の平均年齢は約38歳。3疾患のいずれかで陽性反応が出たのは全体の約1.9%にあたる67人。そのうち妊娠が継続し、羊水検査など確定診断を受けた62人の中で、陽性が確定し、流産もしなかった症例が少なくとも54人おり、そのうち53人が中絶を選んだ。1人は調査時、妊娠を継続するか否かを悩んでいたという。中絶を選んだ53人の内訳は、▽ダウン症33人▽13トリソミー4人▽18トリソミー16人−−だった。新型出生前診断の開始にあたっては、簡便なため、妊婦が十分認識を持たずに受け、動揺する可能性がある▽染色体異常のある胎児の排除や生命の選別につながりかねない−−などの問題が指摘された。この診断について、日本ダウン症協会の水戸川真由美理事は「命を選択する手段になっていいのかという議論が進まない中、出生前診断の技術ばかりが進んでいる」と危惧する。

 生命倫理に詳しい※島(ぬでしま)次郎・東京財団研究員は「新型出生前診断の眼目は、流産リスクのある羊水検査を回避できる点にあり、中絶の人数ばかりに注目すべきではない。検査の精度を検証するとともに、ほとんどが中絶を選んだことについてカウンセリングに問題があったのか、改善すべきかを明示しないと当初の臨床研究の目的にそぐわない」と話している。【須田桃子、斎藤広子、下桐実雅子】

 ※は木へんに勝

 【ことば】新型出生前診断

 妊婦の採血だけで胎児の染色体異常の有無を高い精度で判別できる検査。国内では今年4月から、日本産科婦人科学会の指針に基づき、臨床研究として実施されている。従来の羊水検査などより早い妊娠10週前後から検査でき、流産や感染症の危険性がない。診断を受けられる妊婦は、超音波検査などで染色体異常の可能性がある▽染色体異常のある子を過去に妊娠▽高齢妊娠(出産時35歳以上)−−に限定されている。

 ◇解説 選択の背景、議論必要

 現在の新型出生前診断は、全国の大学病院などで臨床研究として実施され、その費用約20万円は自己負担となっている。診断を受ける夫婦は比較的高収入で、事前に自分たちで診断について調べるなどして、「陽性の場合は出産をあきらめる」と決めたうえで実施施設を訪れる例も多いという。

 臨床研究の実施グループが、今回の解析で陽性の症例が出た施設へアンケートしたところ、陽性が確定した症例の3〜4割ではカウンセリングに小児科医も同席したが、「産む選択を迫られる気がする」などの理由で、小児科医の同席を拒否するケースもあったという。強い意志を持って検査を受ける人が相当数いることが現在の特徴と言える。

 中絶の背景に、障害を持つ子を産み育てることに不安を抱いたり、障害を持つ人と身近に接する機会が少なかったりする社会のあり方がある。新型出生前診断を受ける夫婦だけの問題でなく、社会で議論を深めることが必要だ。【須田桃子】

こんな訴訟もありますし(判決はどうなりますかね?)、
羊水検査が陽性なら中絶を選ぶ妊婦さんは多いと、私は思っていましたが、予想以上でしたね…

<新出生前診断>悩み抜いて中絶…やるせなさ募る医療現場
毎日新聞 11月22日(金)9時0分配信

 「新型出生前診断による中絶の多くは、妊婦らが悩み抜いた末の決断だった」。この診断で陽性と診断された大半の妊婦が中絶を選んでいることについて、医療現場にはやるせなさが募る一方、患者支援団体からは「患者に正しい情報が伝わっているのか」と懸念する声も出ている。

 「異常なら中絶と決めて検査に来るのだからやむを得ないが、寂しい気がする」。九州の病院で新型出生前診断に携わる産婦人科医は、心境を明かした。この病院は、100件を超える新型出生前診断を実施した。診断で「陽性反応」とされ、羊水検査を経て胎児に染色体異常があることが判明した妊婦は、誰も妊娠を継続しなかったという。

 新型出生前診断の登場が、羊水検査など出生前診断全体への抵抗感を減らしたと実感しているこの医師は「将来に不安を感じ、安心して子どもを産めないことが出生前診断につながっている。染色体異常の子どもでも安心して暮らせる社会を作り、こうした検査を進んで受けるような風潮を止めたい」と訴える。

 検査前のカウンセリングによって、新型出生前診断を受けるのをやめた妊婦もいる。こうしたケースは、今回の調査結果には反映されていない。兵庫県内のある産婦人科医は「妊婦らは淡々と中絶を決めているように見えても内心、相当悩んでいる。家族で出した結論とはいえ、現実にはつらい選択だ。葛藤する夫婦のためにもカウンセリングの充実が必要」と指摘する。

 ある遺伝カウンセラーも「自分たちの都合で中絶していいのかと悩み、泣きながら訴える夫婦もいる。育児に不安を抱える人や、社会の支援が足りないと感じている人が多い」と話す。

 一方、患者支援団体からは懸念の声が出ている。新型出生前診断の対象となっている18トリソミーの患者の家族や遺族らで作る「18トリソミーの会」の桜井浩子代表は「かつては積極的な治療をしない傾向もあったが、医療の進歩によって生存率が高まることが分かってきた。診断の場で、こうした情報が正しく伝わっているのか心配」と訴える。【斎藤広子、須田桃子】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131122-00000008-mai-soci

異常なら中絶と決めて検査に来るのだからやむを得ないが、寂しい気がする

確かに、中絶する気がないなら、
多少でも流産リスクのある羊水検査は受けない夫婦が多い、と私も考えます。

染色体異常の子どもでも安心して暮らせる社会を作り、こうした検査を進んで受けるような風潮を止めたい

まったくその通りですが、国策として在宅医療・介護が推進されている以上、
染色体異常の子を持つ親が、出産前と同様の暮らしを送れるようになれる日は、永遠に来ないのでは?
と私は考えます。


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