うろうろドクター

日本の医療現場は、訴訟リスクにおびえ、過重労働で疲弊しています。少しでも良くなることを願ってブログを書いています。

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今日のアクセス数が多い原因かと思われますが、この話の続報です。

救急搬送先での28歳女性死亡めぐる裁判の口頭弁論 夫が胸中語る
01/22 18:41 FNNニュース

2013年8月、28歳の妊娠中の女性が、救急搬送先の病院で死亡した。医療態勢などに不備はなかったのか。訴えを起こした夫に話を聞いた。
妻を亡くした平野雄一さんは「自分の選択で、妻を亡くしてしまったという思いは、やはり消えないと思います」と話した。

妻を失った夫の後悔の涙。
2013年8月、救急搬送先の診療所で亡くなった平野夏子さん(28)。
その死は、あまりにも突然だった。
2013年8月4日午前1時ごろ、亡くなった平野夏子さんは、夫に付き添われ、世田谷区の病院に救急搬送された。
夏子さんが、自宅で激しい腹痛を訴えたため、救急車を呼んだ夫の雄一さん。
1週間前に、別の病院で、初期流産の可能性があるとの診断を受けたことを伝えると、救急隊員は、婦人科の受け入れ先を探し始めた。
しかし、雄一さんは「『婦人科はゼロから、もう1回、探すことになります』と言われたので、まず痛みだけでも」と話した。
雄一さんの選択で搬送されたのは、世田谷区内の診療所。
雄一さんは「簡単な、たぶん聴診器と触診か何かやったくらいで、(処置は)点滴と痛み止めの注射だけですね」と話した。
診療所の看護記録には、自然流産や婦人科への通院との記載があったが、医師の診断は急性胃炎。
診療所内で経過を見ることになった。
その後、医師は、隣接する自宅に引き上げて、夜勤の看護師も不在となった午前8時ごろ、夏子さんの容体が急変した。
雄一さんは「妻が呼吸をしていなくて、医師を呼んで、心臓マッサージをしてもらいました」と話した。
そのまま、息を引き取った夏子さん。
行政解剖により、死因は、子宮外妊娠が原因となった、卵管破裂による出血死と判明した。
雄一さんは「現実を、まだ受け止め切れていない。妻の(指輪)は、ネックレスにして、持ち歩いている」と話した。
突然の死から、およそ半年。

雄一さんや遺族は、夏子さんの死は、医師が適切な処置を怠ったためだとして、診察した医師や、診療所を救急病院に指定した東京都を相手取り、およそ9,000万円の損害賠償を求める訴えを起こし、22日、1回目の口頭弁論が行われた。
22日午前、雄一さんは「どういうつもりで、注射・痛み止めだけ打って、朝まで様子を見させていたのか」と話した。

診療所側は22日、夏子さんの遺族らの訴えの一部について、争う姿勢を示す書面を提出し、訴えを棄却するように求めた。
また、救急医療体制に不備があるとされた東京都も、法的に問題がなかったことを主張したいと、争う姿勢を示した。
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00261714.html


去年8月、救急搬送された女性が8時間後に死亡した事件。診療所は急性胃炎などと診断していたが、死因は子宮外妊娠で卵管が破裂したことによる出血死。遺族側は「適切な処置をしなかった」として医師と救急医療機関に指定した東京都に対し損害賠償を求めが、口頭弁論で診療所側は、責任の一部は認めるものの「患者は流産した」と聞いていたなどと話しており、死亡の敬意については争う姿勢でいる。今回のようなケースで、産婦人科がない救急病院はどのように対応しているのか。安田和弘院長は血圧の変化に細心の注意を払い、ある程度の初期治療をし婦人科と救急医が一緒に対応できる病院に転送するなどと話した。
http://kakaku.com/tv/channel=4/programID=4938/episodeID=696151/

改めまして、お亡くなりになった平野夏子さんのご冥福をお祈りします。m(__)m

あまり一般には知られてない「東京都の全国最悪な救急体制」など、
多くの争点を含む訴訟であり、今後の成り行きには注目しています。
(もし、次回公判日がわかりましたら、教えて下さい。)

自分の選択で、妻を亡くしてしまった

「『婦人科はゼロから、もう1回、探すことになります』と言われたので、まず痛みだけでも」と話した

この「もう1回」が、5分や10分程度で済むなら、
旦那さんは「やはり婦人科へ」と答えただろう、と私は考えます。

しかし、東京都の現実としては、少なくとも数十分、長ければ1時間以上
痛みが続く中、救急車内で待たさせられたはずです。

ご家族がそれに耐えられなかったことを、結果論で責めることは、間違いだと私は考えます。


しかし一方、

「患者は流産した」と聞いていた

(ニュース映像中の看護記録にも、「先週自然流産されたそうです 婦人科通院された」との記載あり)
などの情報により、

医師もご家族も救急隊員も誰1人として、生前には『子宮外妊娠で卵管が破裂』という診断には至っていません。


どういうつもりで、注射・痛み止めだけ打って、朝まで様子を見させていたのか

と聞かれれば、『(誤った情報もあり)子宮外妊娠だとは、露ほどにも思わなかった』
と答えるしかありません。

後半の記事にある、安田和弘院長のコメントは、
あくまでも『子宮外妊娠の可能性を否定できない』時の対応であり、
そういう「致死的な疾患」を考慮していない時は、
『強い痛みには強い痛み止めを使う』のは普通の対応です…
(看護記録によると、ソセゴン+ホリゾンを筋注したようですね)

解剖結果が判明してから、『どうして適切な対応をしなかったんだ』
と言いたくなる心境は、十分に理解できますが、
医師や救急隊員も神様ではないのですから、無理なものは無理なのです…


旦那さんにとっては、心の傷に塩をすり込むような訴訟かと思われますが、どうなりますかね…



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