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いろいろとあわただしくて、時間が空いてしまいましたが、第2段です。
2、膀胱がん
泌尿器科領域では、前立腺がんに次いで多く、
前立腺がんほどは多くないものの(年間死亡者数1万人以上)、決して少なくはない数だと思います。
患者さんの多くは、肉眼的血尿で発見されます。
特徴は痛みを伴わないことです。(膀胱壁深くまで進行すれば痛みが出ますが、稀な話です)
また、肉眼的血尿はしばらく放置すると止まる ことが多く、
「痛くないし、出血も止まったので大丈夫」と自己診断して病院へ行かないと、癌が進行してしまうのです…
血尿についての以前の記事もご参照下さい。
とにかく、膀胱炎や尿路結石でもないのに尿が赤くなったら、非常に危険なのです。
(「膀胱炎がなかなか治らない」と思ったら、実は癌だった。という話も時々あります)
治療法ですが、膀胱粘膜の表層にとどまる早期がんならば、
TUR-Btという、尿道からの内視鏡手術で治療可能 です。
ほとんどは下半身麻酔で行なわれますし、術後経過次第ですが、多くは1週間程度で退院可能です。
上皮内がん(CIS)や多発・再発を繰り返す場合は、術後にBCG膀胱内注入などを要することもありますが、
治療終了後しばらくすれば、日常生活はほぼ元通りになります。
何度も再発を繰り返す患者さんも多いですが、定期的な診察や膀胱鏡を受けていれば、
(膀胱鏡が痛いからと、通院しなくなってはいけません)
進行がんに発展することは稀です。
一方、進行がんの場合は、膀胱を全部摘出する手術が必要になります。
全身麻酔が必要ですし、数時間以上の大手術です。
そして、膀胱の代わりとなる回腸導管+集尿袋をつけた生活になります…
(小腸を使って新膀胱を作ることもありますが、元々の膀胱のように収縮させるのは不可能です)
高齢や全身状態が悪いなどで手術ができない時は、
放射線治療や抗がん剤治療を行ないますが、予後は厳しいことが多いですね…
膀胱がんは、診断に膀胱鏡が必要なこともあり、健診などではみつかりにくい病気ではありますが、
(尿潜血からみつかることは稀…)
とにかく「目で見てわかる血尿が出たら、すぐ病院へ行く」
ことだけは覚えておいて下さい。
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2014年10月20日
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