うろうろドクター

日本の医療現場は、訴訟リスクにおびえ、過重労働で疲弊しています。少しでも良くなることを願ってブログを書いています。

医療崩壊(産婦人科)

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助産院:市内で出産できるように 7年ぶり、香取市に /千葉
毎日新聞 2月17日(日)10時50分配信

 香取市山之辺に1月、「かとり助産院」が開院して、7年ぶりに市内で妊婦が出産できるようになった。産科病院がなく助産師も不在で、自分の住むまちで出産できない自治体は県内54市町村のうち17市町村もある。産後の育児相談にもきめ細かく応じる同助産院の存在が、注目を集めている。【味澤由妃】
 過酷な労働状況や医療ミスを巡る訴訟につながりやすいこと、少子化の進行で需要拡大が見込めないことなどから、産科医減少は全国的な傾向だ。県内でも分娩(ぶんべん)施設は都市部に集中し、37市のうち施設がないのは1月に市に昇格したばかりの大網白里市だけだ。一方で16町1村のうち、施設があるのは多古町だけで、偏在が著しい。
 香取市内にもかつては開業医、助産所がいくつもあったが、医師や助産師の高齢化で閉鎖。05年7月に国保小見川総合病院(同市南原地新田)が、06年3月に県立佐原病院(同市佐原イ)が医師不足で分娩業務を休止。市内で分娩できなくなった。
 12年に市は448人の出生届を受理したが、市内で産声を上げた新生児はいない。妊婦は旭市や成田市へ、時には県境を越えて入院しなければならず、経済的・精神的な負担を強いられていた。
 かとり助産院の代表である「管理者」は斎藤葉子さん(69)。国保旭中央病院(旭市)で看護部長を9年間、退職後に県助産師会長を8年間務めた。命が生まれる現場を見つめ続けて48年の大ベテランだ。小見川総合病院に以前勤務していた助産師の木内八重子さん(54)、吉野房子さん(47)とともに同助産院を設立した。斎藤さんは「今までの経験を生かし、『産科医療過疎』の香取市で、仲間と満足できる仕事をしたい」と意気込む。
 香取市一ノ分目(いちのわけめ)の団体職員、向後純子さん(36)は昨年8月、車で約40分離れた茨城県鹿嶋市の医療機関で長男を出産した。母乳の出が悪く、木内さんに相談した。今では、メールで育児についてアドバイスを求めたり、お礼に元気な長男の写真を送ったりする仲になった。「産後も心強かった。これからも迷った時はお世話になりたい」と話す。
 産科医の減少を受けて分娩施設の集約化が全国的に進むが、木内さんは「医療従事者と妊産婦の深いつながりは、病院では難しくなっている。本当の安心、安全、快適とは何か、という問題に突き当たっている」と話す。
 斎藤さんも「妊産婦の母親世代は、親に自分の子を預けて自分は外で働いた人が多く、子育て経験が実は豊富ではない」と分析する。育児について自分の母親と意見が食い違い、混乱する妊産婦も多い。「マタニティーブルーや育児ノイローゼが幼児虐待につながらないよう、育児不安の身近な相談役としても活用してほしい」と語る。人脈を生かし、地域の助産師や保育士らによるベビーマッサージや育児サークル、離乳食教室などイベントも今後開催する。定休日は月曜と第1、3土日曜。問い合わせは同助産院(電話0478・79・6650)へ。
2月17日朝刊

医療従事者と妊産婦の深いつながりは、病院では難しくなっている。本当の安心、安全、快適とは何か、という問題に突き当たっている

本当に、木内助産師がこういう発言をしたのか、毎日新聞味澤記者が作文したのかは不明ですが、
非常に問題のある発言だと、私は思います。

「本当の安心、安全、快適」

のうち、「快適」はまあ良いでしょう。

しかし、本当に「安全」なのでしょうか?、「安心」して大丈夫なのでしょうか?
少なくとも私にはそうは思えません。

順調に進んでいても、いつ急変するかわからないのがお産です。

HPが無さそうなので、嘱託医がどこかは不明ですが、
既に『産科医療過疎』なのですから、すんなりと受け入れが進む可能性は高くはないでしょう。

それでも「安全」なのでしょうか?、「安心」して大丈夫なのでしょうか?

せめて、この助産師の方々が、助産院での出産に不適切な症例を抱え込んだりせず、
適切な搬送の判断が出来ることを願ってます。



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男児大やけど 助産師のずさんな対応に振り回された家族
産経新聞 2月8日(金)9時59分配信

 動けないほどの陣痛になるまで自宅待機させられ、呼吸障害のあった男児がようやく運ばれた医療機関は救急対応できない近所の診療所…。神奈川県二宮町で自宅分娩(ぶんべん)の男児が低体温症などに陥り、助産師(66)が業務上過失傷害容疑で7日に書類送検された事件。助産師の初期対応のずさんさは際立っており、男児の父親(36)は「命を預かる助産師として対応能力に問題があったのは明らか」と訴えている。

 ■想定外の自宅出産 父親によると、「自然なお産」に興味を持っていた母親は、予定日2カ月前の平成22年4月、助産師が運営する助産院での出産を決めた。5月27日午前3時ごろに陣痛が始まり、同日夜に助産院で受診したが、「あと1日かかる」と診断されていったん帰宅した。

 しかし、28日午前5時、母親は動くことができなくなり、助産師が自宅を訪れた後の午前8時12分に出産。想定外の自宅分娩となった。男児はほとんど産声を上げず、背中をさすっても反応はほとんどなかった。心配する父親に助産師は「大丈夫、大丈夫」と答え、チューブで酸素吸入を続けた。不安を感じながらも両親は助産師の言葉を信じたという。

 ■「赤ちゃんが冷たい」

 医療法は緊急事態に備えて助産院に医療行為を嘱託する医療機関を確保するよう求めており、この助産院でも町に隣接する市立病院と契約を結んでいた。「小児科医に診せる」。出産から約1時半後、助産師は父親にこう告げ、男児を自家用車に乗せた。しかし、搬送先はなぜか近くの小児科診療所だった。医師は呼吸障害があると診断、男児は総合病院に運ばれた。

 「赤ちゃんが冷たい、今まで何をしていたんですか!」。肌着とバスタオルにくるまれ、顔面蒼白(そうはく)の男児を一目見た総合病院の医師はこう叫んだ。男児は胎内で低酸素状態となり、その影響で排便。汚れた羊水を肺に吸い込んだため、呼吸不全と低体温になったと診断された。総合病院で羊水の吸引や体温を上げるためのドライヤーによる加温の緊急処置を受けた男児は28日午後、人工呼吸設備の整った市立病院に救急搬送された。

 ■3本の指を切断

 父親は転院先の市立病院でわが子にふりかかるさらなる不幸を知った。ドライヤーによる加温で、男児が両足に大やけどを負っていたからだ。結局、6月には壊死(えし)した右足の指2本と左足の指1本を切断せざるを得なかった。

 助産師のずさんな対応は今回の事件以前から際立っていた。助産師から「近くの病院で診てもらって」と電話越しに言われた女性は救急車内での出産を余儀なくされ、別の女性は助産院で出産後に出血が止まらなかったにもかかわらず搬送まで約2時間を要して出血量が3リットルに及んだという。

 県助産師会の関係者は「まじめに取り組む助産師が大多数。このような無責任な対応をされると助産師全体の評価が下がってしまう」と懸念している。

呼吸障害の男児搬送遅れ 大やけどで助産師を書類送検 業務上過失傷害容疑
産経新聞 2月7日(木)12時25分配信 

 神奈川県二宮町で平成22年、自宅分娩(ぶんべん)で生まれた男児が低体温症や呼吸不全に陥り、病院での治療時にやけどを負って足の指3本を失った問題で、神奈川県警は7日、業務上過失傷害容疑で、分娩に立ち会った助産師(66)を書類送検した。助産師は容疑を認めているという。

 男児の温度管理に当たった総合病院(同県秦野市)の女性医師(37)と男性医師(30)については「命を救うために仕方のない措置だった」として嫌疑不十分とみており、捜査結果の書類を送付した。

 県警捜査1課の調べによると、助産師は22年5月28日午前、分娩直後の男児に呼吸障害があったにもかかわらず、すぐに医療機関へ救急搬送するなどの適切な処置を怠った。出産から約2時間後に搬送された総合病院の医師2人は低体温症だった男児の体温を上げるため保育器に入れたが、その際にドライヤーで温風を吹き込み、両足に重度のやけどを負わせた疑いがそれぞれ持たれている。男児はその後、同年6月に右足の小指と薬指、左足の小指が壊死(えし)したため切断した。

 男児の父親(36)は産経新聞の取材に、「これまで長かった。再発防止と原因究明をし、二度とこのような事故を起こしてほしくない」と話している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130207-00000523-san-soci

この話の続報です。
ご家族の処罰感情からも、助産師だけが起訴される可能性が高いようです。

県助産師会の関係者は「まじめに取り組む助産師が大多数。このような無責任な対応をされると助産師全体の評価が下がってしまう」と懸念している。

平成23年5月には助産師会を除名されたように(いつまで分娩業務を続けていたのですかね?)
この助産師の対応の不手際は明らかですが、私は『他の開業助産師』も大差ないと思っています。

医療者の数と質の不足、設備面の不備の為に、
助かる命を助けられない事例は今後とも起きると思っています。(表面化するかどうかは別にして)

何も設備のない自宅出産が、胎児にとってさらに劣悪な環境なのは言うまでもありません。
(今回のケースは助産院に行けなかっただけですが…)

やはり

二度とこのような事故を起こしてほしくない

この為には、開業助産院や自宅出産を根絶やしにするしかないと、私は思いますが…

お産の方法に拘るよりも、『母子の安全』を最優先に考えて欲しい

と私は願ってます。

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女性医師8人に1人フリー 産科医療の現場に課題
2012.12.18 共同通信

 全国の分娩取り扱い病院で働く女性産婦人科医の8人に1人は、特定の常勤先がない「フリー」の医師であることが、日本産婦人科医会 の実態調査で分かった。
 フリー医師は勤務の日数や時間が少ないパートの身分。自らの妊娠や出産、育児を機に分娩業務を離れ、そのまま常勤先を持たなくなった人が多いとみられる。一方で産科医療の現場は、医師不足や分娩施設の減少など国民生活の不安に直結する問題を抱えている。同医会は「勤務医全体の就労環境改善のためにも、常勤先を持たない女性医師の再就職支援や再教育システムの促進が急務だ」としている。
 調査は、産婦人科勤務医の待遇改善などを目的に2007年から毎年実施。全国の分娩取り扱い病院1112施設にアンケートを郵送し、793施設から回答を得た。
 それによると、回答施設の常勤医師の総数は4751人。1施設当たり6・0人で、07年の4・5人から徐々に増えてきた。ただ、08年から集計している男女別データを分析すると、男性が横ばいなのに対し、女性は08年の1・5人から2・3人へと1・5倍に増加。現場での女性の存在が年々大きくなっていることが分かった。
 こうした状況の中、今回初めて設けた質問で、常勤以外にフリーの女性医師が数多くいることが判明。女性医師全体の12・7%、8人に1人を占め、特に東京、神奈川、千葉、愛知、大阪の大都市圏に集中していた。
 調査を担当した中井章人日本医大教授は「産婦人科は女性にとって最もきつい診療科。やむを得ない事情で離職した人が大半だろう。常勤に呼び戻すには、当直の軽減や時短勤務などの環境改善を進める必要がある」と話している。
http://www.47news.jp/feature/medical/2012/12/post-802.html

産婦人科は女性にとって最もきつい診療科

少し前の記事ですが、
<産科医>在院月312時間
<女性産科医>妊娠中も当直減らず 4割が育休制度なし
といった実態は、産科医数が増えたこともあり、多少は改善したのでしょうが、
『常勤医』の労働環境は苛酷なのだろうと思われます。

それでも、産婦人科は『最も女性医師が必要とされている診療科』でもありますので、
男性医師を含めた『勤務医全体の就労環境改善』を、引き続きお願いしたいところです。

記事中にもあるように、20代では70%以上、30代では50%以上が女性医師なのですから…


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小児、産婦人科18年連続減=医師数トップは高知―厚労省調査
時事通信 11月20日(火)16時41分配信

 病院の小児科と産婦人科(産科)が18年連続で減っていることが20日、厚生労働省の2011年の全国調査で分かった。同省は「医師不足や少子化の影響とみられ、産婦人科は訴訟リスクの高さや夜間集中などの厳しい勤務状況も一因」としている。
 小児科がある病院は前年から63減の2745施設、産婦人科は同37減の1395施設だった。
 東京電力福島第1原発事故で警戒区域に指定された福島県双葉町など相双地区では、病院の医師や看護師の数が一時的に半減した。
 人口10万人当たりの病院の医師数(非常勤は常勤に換算)が最も多いのは高知県(221.2人)で、最少は埼玉県(108.8人)だった。全国平均は156.1人。
 高知県は10万人当たりの病院の数も最多。同省によると、共働きの家庭が多く、病院が介護の受け皿となっている可能性があるという。埼玉県は、病院が多い東京都に近いことが影響しているとみられる。 
ほぼ2年前の調査によれば、小児や産婦人科の医師数自体は減ってないはずですので、
施設(病院)数の減少は、集約化の成果とも言えるのではないでしょうか?

もうひとつ、こういう話もありますが、
人口も減ってるはずですけどね…

医療者だけが逃げたような書き方に見えるのは、私の被害妄想でしょうか?
被災3県沿岸、医師ら1200人超減 被災や原発事故影響
河北新報 11月21日(水)6時10分配信

 東日本大震災で大きな被害が出た岩手、宮城、福島3県の沿岸部で、病院に勤務する医師や看護師らが震災前と比べ、昨年10月時点で1200人以上減っていたことが20日、厚生労働省のまとめで分かった。
 同省は「病院が津波で流されたことや、東京電力福島第1原発の影響も含め、医師や看護師らも職を失ったり避難したりしたためと考えられる。現在は状況が回復しつつある」としている。
 厚労省が同日公表した医療施設調査と病院報告(年報)によると、3県の沿岸部にある計八つの医療圏では震災前と比べ病院が14、診療所が88の計102施設減少した。
 病院勤務の医療従事者をみると、医師数は2010年10月時点の1084.1人(常勤換算、以下同)に対し、昨年10月時点は980.0人に、看護師、准看護師数は7232.7人から6082.5人に減少した。
 東京電力福島第1原発が立地する福島県大熊町や双葉町を含む「相双医療圏」では、医師数が171.2人から81.9人と半数以下に、看護師、准看護師数も1125.8人から447.2人と震災前の約4割となった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121121-00000007-khks-ent

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この話の続報ですが、どうにもならなかったようです…


西埼玉中央病院:NICU休止 新生児専門2医師退職、後任派遣めど立たず /埼玉
毎日新聞 10月2日(火)12時39分配信

 独立行政法人国立病院機構西埼玉中央病院(所沢市)は1日、新生児専門医2人の9月末での退職を受け、未熟児らを受け入れる「新生児集中治療室」(NICU)を休止した。出産の新規予約も取りやめ、母子の危険性の高い「ハイリスク妊婦」の救急搬送の受け入れもできなくなった。医師派遣などのめども立たず、県西部の周産期医療体制が深刻な事態に陥っている。
 同病院は、2人の退職表明後、後任の医師を探したが、見つからなかったという。NICUで成長した未熟児らが移る「回復治療室」(GCU)16床も1日から休止した。県医療整備課によると、同病院の休止で県内のNICUは92床となった。厚生労働省の基準では150床が必要とされるが、約6割にとどまっている。
 ◇小児科入院患者、イムス受け入れ
 一方、県の奥野立・保健医療部長は1日、富士見市のイムス富士見総合病院が同日から小児科の入院患者の受け入れを始めたと明らかにした。県議会9月定例会で、加藤末勝議員(自民党)の質問に答えた。
 県南西部の小児医療を巡っては、志木市民病院が8月から小児科の救急・入院治療など2次救急医療を休止しており、県がイムス富士見総合病院に協力を働きかけていた。
 志木市民病院の小児2次救急の休止を受け、8月から和光市の国立病院機構埼玉病院が救急患者の受け入れを開始。県は周辺の医療機関にも小児科診療態勢の拡充を要請し、イムス富士見総合病院は従来1人だった小児科の常勤医師を2人増員した。【西田真季子、木村健二】

10月2日朝刊

富士見市のイムス富士見総合病院が同日から小児科の入院患者の受け入れを始めた

それは良かったですね。(棒読み)
知事のコメントを聞きたいものです。


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