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日本の医療現場は、訴訟リスクにおびえ、過重労働で疲弊しています。少しでも良くなることを願ってブログを書いています。

救急医療

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正義は必ず勝つ?


本澤二郎氏のブログ記事を、転記・保存しておきます。
2011年08月16日
本澤二郎の「日本の風景」(851)
<東芝病院を医療過誤で告訴> 8月15日のブログに「男は1回勝負する」という三木武夫発言を紹介したが、それを同日午後2時に自ら実践した。告訴状を持参して東芝病院のある大井警察署に赴くと、既に警視庁捜査1課の意向を踏まえたような同署の対応である。大いに感謝した。警視庁名刺には「社会を守るあなたの勇気」と印刷されているが、筆者もその一人なのか。正文の無念の死に少しは応えられた父親、という気分にもさせてくれた。「病院・医師は刑事責任を問われない」という傲慢な甘えの医療文化に、何がしかの緊張を投げかけることが出来た。これこそが医療過誤を減少させる特効薬なのだ。

 この日、初めて取材する人間が、取材される人間になった。とはいえ老醜を晒すわけだから、正直なところは内心、複雑な思いである。しかし、もっとも安全であるべき病院での息子の孤独死、という明々白々たる事実に蓋をすることは許されない。相手は一片の誠意も言葉もない東芝病院なのだから。

 父親としての手抜きは、またしても「有力者の紹介」という医療現場に潜んでいる悪しきルールを守らなかったことである。「たかが誤嚥性肺炎ではないか」との判断ミスだった。「有力者の紹介」さえあれば、1回目の医療過誤もかなり減少することが出来たはずだ。大いなる診断ミス(脳膿瘍とガンを間違える)も、途中から軌道修正できたのだから。
 一般の患者には、医師や看護師の手抜き・不注意が常時、襲いかかってきている。1度ならず、2度も医療過誤を受けて、正文は生きる権利を遂に奪われてしまった。こんな悲劇が繰り返されていいだろうか。実に単純なミス・エラーで。
<相手は東芝経営の大病院> 幸か不幸か息子を奪った大敵は、東芝病院である。背後の電通も見え隠れしているため、正確な情報を発信するマスコミを期待出来るのかどうか。ここがポイントの一つなのだが、実際は怪しい。最近得た情報では、東芝といえば、プルトニウム燃料棒を使用した東電福島原発3号機の原子炉メーカーだ。これがメルトダウンして、5カ月後の今も大量に流れ出しているという。それでいて未だプルトニウムの行方を特定出来ていない。それでも「原子炉製造が東芝の中枢ビジネス」と開き直る会社、そこが経営している大病院である。株式会社経営の病院という事実を知ったのも、つい最近のことである。
 日本を代表する財閥企業だ。相手に不足はない。筆者が警視庁の決断(告訴受理)を評価する理由である。実を言うと、自民党法務大臣経験者が大臣秘書官だった検事からアドバイスを受けた、その成果なのでもある。
<警視庁が告訴受理> 医療過誤の訴えを受理する事例は少ないという。マスコミが事前に大騒ぎでもしない限り。これが元法務大臣秘書官だった検事の説明だった。無数の被害者家族は泣き寝入りしている。訴えても多くは門前払いされる。
 だが、それでも警視庁は受理してくれたのだ。中尾院長・三好主治医・藤江指導医・犬山看護師の業務上過失致死容疑である。筆者もそうだが、警視庁も勇気を出してくれたことになる。この事実は重い。すこぶる重いのである。

 思い出すと、97年2月から地獄の世界に突き落とされてきた患者と家族である。筆者の無知領域での悲惨な出来事・事件だった。家族の人生・健康全てがねじ曲げられてしまった。計り知れない被害を、ただ受容するだけの患者家族であった。しかも、それは被害者にならない限り、第3者にはわかってもらえない。
 こんな苦痛と一緒の人生は、誰しもが到底耐えられない苦痛である。1回目の医療過誤によって6年間、植物状態にさせられた正文の悲運を前にして、どうすることも出来なかった両親である。
 「人生はいろいろ」というが、正にそうなのだが、それでいて病院は開き直った。あきれるどころではない。既に刑事事件の時効が成立していた。病院は時効成立を待って、植物状態の患者を追い出しにかかったのだ。
<嘘と隠ぺいを暴露> かくして必死の自宅介護となった。筆舌に尽くせない介護に感じてくれたのか、息子は反応してくれた。心臓が強かった正文は、奇跡的にも口から流動食を呑み込めるようになった。声も上げるようになった。食事・おむつ・高熱に対して、声をあげて反応するまでに回復した。毎日、車いすに乗せられるようにもなった。医学的に見て大変な成果である。
 患者のためを思うならば、病院ではなくて自宅介護が良いに決まっている。
 2009年から運動を始めた筆者である。あと10年、20年の介護のためだった。筋力トレーニングだ。きついが耐えてきた。自信がついた矢先の2度目の医療過誤で、2010年4月7日に正文は、とうとう生きる権利を奪われてしまった。
 信じがたい「病院内での孤独死」だった。彼は誰にも看取られることなく、痰が喉に絡んでの窒息死だったと藤江指導医は、亡くなったのを看護師が見つけてから30分後に駆け付けた妻に説明した。筆者も後に彼から確認した。「よくあるケースか」と尋ねると、なんと「自分も初めてのことだ」と釈明した。彼は看護師の巡回ミスといいたいのだ。
 死亡診断書を確認してみると「誤嚥性肺炎」を死因として記録、痰が喉に詰まっての窒息死と記述していない。死亡時刻は19時40分前で実際は不明だというのに21時すぎではないか。これは公文書偽造ではないか。業務上過失致死容疑だけではない。
 マスコミの取材に東芝は面食らっている。嘘と隠ぺいを報道関係者に垂れ流している。彼らが真骨頂を発揮する場面である。しかし、その手口は承知している。カルテに記録していないことを口走り、辻褄合わせを平然とするのである。白を黒と言いくるめたりもする。
 彼ら悪しき病院は、都合がよいときはカルテを利用する。その反対の時は新たに付け加える。家族に説明してきた死因までも隠ぺいするのである。そうして第三者を欺こうというのである。
 これからは、しばらく東芝の嘘と隠ぺい舞台をじっくりと“高みの見物”といきたいものである。有能な警視庁の刑事部長が信頼するベテラン捜査官は、彼らのカラクリを見破ることになろう。
<病院・医師も法の裁きを> 白を黒といいくるめる病院や医師は、素人が理解できない未知の分野という特権的過信からきている。しかし、医師の中にも良心的な医師はいる。現に1回目の医療過誤は、同じ病院内の善良な医師が真実を明かしてくれた。それが週刊誌などの活字となった。すると示談を求めてきた。提訴寸前のことだった。

 世の中には立派な医師も病院もある。間違いない。だが、多くは失敗しても反省し、謝罪しない。「やることはやった」と開き直ることを通例としている。1回目の過誤でしっかりと勉強させられた。それゆえにミス・エラーは繰り返すことになる。
 負の連鎖は病院・医師の側にある。もしも、失敗を認め、反省すれば、2度とミスはしなくなる。人間のすばらしい特性である。しかし、そうはしない病院と医師である。ならば、どうするか。
 法の下の平等原則を適用するほかないだろう。そうした原則を貫くことで、医療現場はまともになるはずである。過失が無くなれば医療過誤は激減するだろう。
 「医師・病院の業務上過失に対して法の裁きを受ける」というルールが、医療現場に浸透すれば、医療過誤は無くなるのだ。断言してもいい。警視庁が東芝病院事件を受理したことで、既に効果は大きい。
<年間4万人もの医療過誤死を無くす社会へ> 「医師失格」(長崎出版)を執筆したさい、東京新聞の特集記事に目が止まった。専門医の日本における医療過誤死の件数である。推定最大4万人を超えるというのだった。交通事故死や自殺の数よりも多い。
 圧倒される数字に度肝を抜かれた。現在、民主党参議院議員の医学博士にこの数字をぶつけると、彼は「数え方によっては、もっともっと多くなる」と回答したものだ。
 こんな事情を知っている日本人は少ない。治療や看護に当たって「親兄弟と思って対応する。そうすれば過誤は起きない」と言ったのは、厚生大臣を歴任した丹羽雄哉氏だった。手抜きや不注意さえしなければ、過誤は起きない。
<人生最後の挑戦> 正文の事故が起きるまで、筆者はいつも「30歳」という思いでもって仕事をしてきた。振り返ると、福田赳夫さんは70の坂を超えても「明治38歳」と豪語して天下取りの夢を放棄しなかった。
 人生最後の挑戦というと、やはり70歳前後となろうか。福田さんの心境も理解できる。個利個略の世界から解放される。無為無益の境地に入るからだろう。その時に人間は本物になれるのではないだろうか。本物の仕事が出来るのであろう。
 筆者には、その仕事を息子が死をもって用意してくれたのだ。「お父さん!医療過誤は僕一人で十分。早く無くしてよ」と耳の奥で聞こえてくる。
<正義は我にあり> 東電もそうだったが、東芝も有り余る資金でマスコミを動かせる力を持っている。既に判明した。だが、蟻の一穴という譬えがある。既にネットが手を貸してくれている。金で正義は押しつぶせないだろう。
 正義は必ず勝つ。正義は我にあり。死をもって正文が証明しているのだから。
2011年8月16日21時00分記
http://blog.livedoor.jp/jlj001/archives/51890809.html

medtoolz先生ですら、
「読んでてお腹痛くなってきた。。話し合って分かり合うとか、もう絶対無理。」
と思われたそうですし、私にもとても手に負えません。
(わかっていれば逃げます(断ります)が、
飛び込みで来たり、救急隊が重要情報を黙って連れて来る可能性はゼロではない…)

「医師・病院の業務上過失に対して法の裁きを受ける」というルールが、医療現場に浸透すれば、医療過誤は無くなるのだ。

手抜きや不注意さえしなければ、過誤は起きない。

医療者の過重労働の実態など、言い訳としか思わないのでしょうね…

永井裕之氏などと同じく、こういう方に医療の不確実性と限界を理解してもらうのは無理だと思います。



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「医療ミスで次男が死亡」政治評論家の本澤二郎さんが東芝病院を刑事告訴
産経新聞 8月15日(月)17時35分配信

 東京都品川区の東芝病院で昨年4月、入院中の次男が死亡したのは病院側の過失が原因として、政治評論家の本澤二郎さん(69)が15日、同病院の男性院長や女性看護師ら計4人を業務上過失致死罪で警視庁大井署に刑事告訴した。

 東芝病院は「通常の医療の範ちゅうで、医療事故ではなかった」とコメントしている。

 告訴状などによると、死亡したのは本澤さんの次男の正文さん=当時(40)。別の病院で脳手術を受けた後、植物状態となっていたが、昨年4月7日、誤嚥性(ごえんせい)肺炎の疑いで東芝病院に入院。午後7時40分ごろ、院内の個室で死亡しているのが見つかった。

 死因は、たんがのどに詰まったことによる窒息死だったが、告訴状では、看護師が約1時間40分にわたって巡回に行かず、異常を知らせる警報装置などを取り付けていなかったことが原因と主張している。

何はともあれ、亡くなられた正文さんのご冥福をお祈りします。m(__)m

この、本澤二郎という方は、政治評論家で、
「医師失格―あるジャーナリストの告発」という著書や、
「ジャーナリスト同盟」通信というブログを書かれてるそうです。

同病院の男性院長や女性看護師ら計4人を業務上過失致死罪で警視庁大井署に刑事告訴

とありますが、

東芝病院は307床の総合病院です。
この規模の病院で、末端の医療事故で院長を告発したという話は、私は聞いたことがありません。
(もしありましたら、教えて下さい)

元々の

別の病院で脳手術を受けた後、植物状態となっていた

経緯が、
脳膿瘍の症状が出ていたにもかかわらず、脳腫瘍と診断され、1週間病院内で適当な処置をされ、
本来なら植物人間になるはずもないはずの息子が植物人間になってしまった。
という話だそうです。
(こちらの医療過誤は示談されたそうで…)

その後、長らく植物状態で(自宅で?)過ごしていて、
入院した直後に亡くなったので、刑事告訴ですか…

東芝病院を、「かかりつけ」にしていたかどうかも気になります。

本澤氏のブログ記事に、こういう記述があります。
<医療ミス患者を引き受ける病院のない日本>
友人や弁護士に勧められて、謝罪をしようとしない病院から正文を転院させようと何度も試みた。ところが、引き受けようという心優しい病院は、ついぞ現れなかった。医療ミスの患者を快く引き受けてくれる病院は、この日本には存在しないのだ。厚生大臣経験者の紹介でも、正文の事情を知ると、途端に「うちでは無理だ」と断られたものである。人間の命を救済しようという熱血病院は、この日本になかったのである。改めて病院崩壊の現実を悟らされてしまった。こうしたことなど患者家族の苦悩は、病院も弁護士も親しい友人もなかなかわかってはくれない。わかりようがないのだ。本人が同じような体験をしない限り、この深刻な不幸な心の痛みを理解などできないのだから。

引き受けた「心優しい病院」に対する仕打ちが、結果が悪いとはいえこれですからね…(涙)

こういう訴訟により、合併症の多い患者さんなどの「たらい回し」は悪化するのでしょうね…

(まあ、元患者家族さまには関係ない話かもしれませんが…)

まず逮捕や起訴はされないと思いますが、経過を見守って行きます。
(書類送検はともかく)



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最後に、医師不足については
 医師不足だという。ならば弁護士のように医師を増やせばいい。だが、医師会はこれまで反対してきた。パイが少なくなるからである。彼らは医師である前に守銭奴なのであろう。全てとは言わない。必ず赤ひげのような医師もいる。正文の医療過誤も同じ病院内の赤ひげが真実を伝えてくれた、そのことで事態を家族は理解した。「医師失格」はそうして誕生した。
 今後、偏差値医師が多く誕生する。倫理観の薄い医師の誕生である。同じく看護師にもいえる。最近、筆者が関係している社会福祉法人の評議員会で出会ったベテランの看護師が断言していたことである。
 病院は医師と看護師で成り立っている組織、人間の命を救済する崇高な場所である。そこが崩壊している、あるいは悪化している。とすると、これはどうみてもおかしなことである。どんな有能な政治家・官僚・言論人・学者でも健康を害したら、なんら社会に貢献することはできないだろう。
 その点で、病院の置かれている役割は絶大である。そこが狂い始めているとしたら?
だそうです…

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こういう判決がありました…
亡くなられた男性のご冥福をお祈りします。m(__)m

狭心症の負荷検査で後遺症「病院に過失」 名古屋高裁
2011年8月12日19時45分 朝日新聞

 狭心症の検査で運動負荷試験を受けた直後の措置が不十分で、脳に後遺障害が残ったとして、愛知県岡崎市に住んでいた40代の男性の妻が、同市内にある「宇野病院」を運営する医療法人・鉄友会に損害賠償を求めた訴訟の控訴審で名古屋高裁は12日、病院側に計約6600万円の支払いを命じる判決を言い渡した。

 高田健一裁判長は「蘇生措置の遅れなどで後遺障害を負った」と指摘した。男性の妻は約1億300万円を求めて提訴していたが、一審・名古屋地裁判決は請求を棄却していた。

 判決によると、男性は2004年1月、胸の痛みを訴えてこの病院に行き、男性医師が狭心症を疑って、自転車型のペダル踏み運動器具「エルゴメーター」で運動負荷試験を行った。この試験中に男性は不整脈で意識を失い、蘇生後も低酸素脳症により記憶力や言語表現能力に障害が残った。その4カ月後、男性は不整脈発作が原因で死亡した。試験と死因には関係がないとされている。

 高田裁判長は「医師が立ち会わず除細動器も準備しないままの状態で試験を行っており、少なくとも2分29秒間は何の蘇生措置も行わなかった」と認定。その上で、「早い段階で適切に蘇生措置が実施されていれば、低酸素脳症の発症ははるかに少なかった」として、医師に注意義務違反があったと結論づけた。
http://www.asahi.com/health/news/NGY201108120014.html


病院側に賠償命令、名古屋高裁 除細動器置かず負荷試験
2011年8月13日 01時57分 中日新聞

 ペダルをこいで心臓の機能を調べる負荷試験を受けた男性患者=当時(44)=が発作を起こし、後遺症が出たのは病院側の過失だとして岐阜県在住の妻が愛知県岡崎市の医療法人鉄友会を相手に1億円の損害賠償を求めた訴訟で、名古屋高裁は12日、担当医の注意義務違反を認めず訴えを棄却した一審判決を変更し法人に6600万円の支払いを命じた。

 控訴審判決などによると、2004年1月、当時会社員だった患者は胸の痛みを訴えて法人が経営する宇野病院(岡崎市)を受診。負荷試験は担当医が立ち会わず、除細動器も置かない状態で行われ、蘇生措置が始まったのは発作の2分半後だった。

 一審判決は、経験のある臨床検査技師がいたことなどを理由に「態勢が不十分とまではいえない」としたが、高田健一裁判長は「検査技師が適切な訓練を受けたと認める証拠はない」と指摘。「担当医の立ち会いで除細動器を準備し試験をしていれば、1分以内に蘇生措置を開始できた」と注意義務違反を認めた。

 男性は記憶障害などが残り、別の病院でリハビリをしていたが、一時帰宅中の04年5月、心臓発作で死亡した。判決後、妻は「主張が認められ一応満足している」と話した。
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2011081290210723.html



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終末期を考える 心肺停止の高齢者増える119番 救命医療の現場を圧迫
2011年6月28日【中日新聞】【朝刊】

介護施設で みとり必要

心肺停止患者が重なると、他の患者が運ばれてきても対応は難しいという=名古屋市中区の名古屋医療センターで 心肺停止状態で救急搬送されるお年寄りが増えている。独居や老老介護を含む自宅からの搬送が多いとみられるが、嘱託医がいるはずの介護施設からも少なくない。高度な救命医療をする救命救急センターでは、心肺停止患者の搬送が重なり、重い外傷患者の治療ができない事例も起きている。緊急時にも対応できる在宅医療や、介護施設でのみとり体制づくりが急務となっている。(市川真)

 名古屋市中区にある名古屋医療センター。昨年7月、市内の特別養護老人ホームから、104歳の女性が心肺停止状態で救急搬送されてきた。特殊な気管チューブによる気道確保と心臓マッサージ、強心剤の投与などを続けたが蘇生することはなく、病院到着後32分後に死亡確認した。

 女性は施設の誕生日会に出ていて、介護士の問い掛けに急に反応しなくなり、施設が119番したという。一般的には老衰状態とも思えるが、高橋立夫・救命救急センター長は「100歳を超す高齢者でも、救命救急センターに連れてこられる以上は、最大限の救命措置を取ることになる」と話す。

 だが、80代後半を超えると、心肺停止後に救命措置をしても、元気なもとの状態まで回復する例は非常に少ないのが実態だ。

 昨年、センターに心肺停止で救急搬送されたのは443人で、平均年齢72歳。100歳以上は5人(今年の分を含む)で、90歳以上はもっと多いという。全体の1割が介護施設からだった。

 心肺停止状態の患者の対応には、医師や看護師計5人前後が付きっきりで対応する。救急医療の現場は医師不足が顕著のため、他の患者受け入れを断らざるを得ないこともあるという。高橋センター長によると、全国の救急医療の現場が同じ問題に直面している。

 搬送された患者の中には、既に死後硬直が始まっている例も。高橋センター長は「介護施設の嘱託医はなぜ対応してくれないのか。在宅医が分担できる患者もいるはず。このまま増え続けると救急医療の維持が難しくなる」と指摘する。

 施設側はなぜ、救急医療に頼るのか。

 「施設孤独死の結果、119番通報せざるを得ないんです」と話すのは、東海地方にある特別養護老人ホーム職員だ。介護施設は夜間、数人の職員が100人を超すお年寄りの世話をしており、2、3時間に1度の見回りで「心肺停止のお年寄りを見つけることもある」。

 すでに亡くなっていても、嘱託医に任すことはしない。「家族からのクレームを恐れ、病院に運んで処置してもらったが駄目でしたという事実が必要なんです」。嘱託医が急な対応を嫌がることも拍車を掛けている。

 職員が勤める施設では以前、救命救急センターに心肺停止のお年寄りを運んでもらったものの、「すでに亡くなっている。死体検案書にセンターで死亡とは書けない」と言われ、遺体を引き取ったことがあった。それ以来、死後硬直が始まっていたら、警察を呼ぶことにした。

 職員は「亡くなった人を救急車に乗せるのは介護職員としてつらいが、施設は人員も体制も十分ではないということを、家族にも知ってほしい」と話す。

救急搬送 頼らぬ所も

 一方、基本的に救急搬送しない医師や施設も。患者の八、九割を在宅でみとっている「すぎもと在宅医療クリニック」(名古屋市千種区)の杉本由佳医師は、病院に治療を依頼するのは「治せる患者だけ」と話す。

 在宅医のみとりが増えない現状について、「夜間は診たくないとか、みとりは大変だと思っている在宅医が多く、家で死にたいと願う患者も救急搬送してしまう。本来は在宅医がみとるべきだ」と指摘する。

 岐阜県池田町の特別養護老人ホームサンビレッジ新生苑(えん)では、年間四十人ほどが亡くなるが、積極的にみとりを行っており、救急搬送はほぼゼロ。馬渕規嘉施設長によると、同苑がまず重視するのは、入所者や家族がどのような延命措置を望むのか、施設側が把握し、書面(事前指定書)にすることだ。次第に食事や水分摂取ができなくなり老衰状態になったお年寄りを、介護と看護チームと常勤医師がケアする。近隣病院から医師の応援もあるという。

 馬渕施設長は「老衰状態なのに一一九番すれば、救急病院で望まない延命治療を受けることになり、家族も『こんなはずじゃなかったのに』と感じてしまう。介護と医療と家族の連携が重要」と指摘する。
http://iryou.chunichi.co.jp/article/detail/20110629153355049

少し前の記事ですが、いい内容ですね。

過去にも、何度か似たような話を取り上げています。
「延命治療はやめて」と高齢者願うも病院では「地獄の検査」
「平穏死」のすすめ

80代後半を超えると、心肺停止後に救命措置をしても、元気なもとの状態まで回復する例は非常に少ないのが実態だ。

先日の松田選手のように、もっと若くても厳しいですが、
高齢者が、心肺停止にまで陥ってしまうと、「自分で食事ができて、身の回りのことができる」
程度に回復する可能性はほとんどゼロに近いのが現状ですし、

医療資源を費やしてそれを多少改善するよりは、
「重い外傷患者」などに、限りある救急医療を集中すべきだと、私は思います。


「施設孤独死の結果、119番通報せざるを得ないんです」

すでに亡くなっていても、嘱託医に任すことはしない。「家族からのクレームを恐れ、病院に運んで処置してもらったが駄目でしたという事実が必要なんです」。嘱託医が急な対応を嫌がることも拍車を掛けている。

いまだに、こういう施設の方が全国的には多いと思います…

死後硬直が始まっていたら、警察を呼ぶことにした。

という対応も、仕方がないのでしょうが、困ったものです。


こういう無用な救命措置を減らすための対応策は、
最後のサンビレッジ新生苑の取り組みのような方法です。

入所者や家族がどのような延命措置を望むのか、施設側が把握し、書面(事前指定書)にすることだ。

要は、急変してから入所者(無理ですが…(爆))や家族と話すのでは遅いのです。

責任のない嘱託医では厳しいのかもしれませんが、

元気なうちに入所者や家族と医師や職員で話し合い、急変時の対応を決めておくことが大切です。

(書面はあるに越したことはありませんが、絶対ではないでしょう)

話し合っても、急変時に救命治療を望む入所者や家族は一定数いますが、それは仕方がありません。
それでも、サンビレッジ新生苑のように(心肺停止での)救急搬送はほぼゼロになるはずです。

「老衰状態なのに一一九番すれば、救急病院で望まない延命治療を受けることになり、家族も『こんなはずじゃなかったのに』と感じてしまう。介護と医療と家族の連携が重要」と指摘する。

あくまでも、急変する前にじっくりと家族と話し合っておくことが重要だと、私は思います。



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なでしこリーグでAED設置義務化検討
スポーツ報知 8月6日(土)8時3分配信

 悲劇の死を無駄にしてはいけない。サッカー元日本代表DF松田直樹さん(享年34歳)が急死したことを受け、なでしこジャパンの佐々木則夫監督(53)は5日、追悼の意を表すとともに、女子選手の体調管理もさらに徹底していく考えを明かした。

 「直接的に絡んではいないが、あれだけの選手だけに残念としか言いようがない。我々も選手のコンディションを十分に管理していく必要性を改めて感じた。これを遺訓として活動しなければならない」。これまでも選手の体調管理には細心の注意を払ってきた佐々木監督だが、急性心筋梗塞が発端で帰らぬ人となった松田さんの悲報を重く受け止め、取り組みをさらに強化する意向だ。

 松田さんが倒れた練習場にはAED(自動体外式除細動器)は常備されていなかった。Jリーグは既に04年から試合や練習でのAED設置を義務化しているが、日本協会の小倉純二会長はJFLを含めアマチュアチームにも適用を拡大する方針。なでしこリーグは現在、義務化されていないが、なでしこリーグの田口禎則専務理事も「当然検討しなければならないし、そういう流れになる」と話した。

 なでしこジャパンのDF宇津木瑠美(仏・モンペリエ)は「スポーツ選手は限界と紙一重のところで戦っている。誰がいつそういう状況になっても助けてあげられる準備はしておきたい」と緊急時の対応意識を強めた。悲劇を繰り返さないために―。代表もリーグも、選手、スタッフへのAED使用講習など早急な対策に着手する。

 ◆日本サッカー界とAED Jリーグでは04年から全クラブの練習場と試合会場に設置を義務づけ。日本協会も代表の全カテゴリーで導入した。JFLは設置していないところも多いが、日本協会の小倉純二会長が導入に積極的な意思を示し、今後はサッカー界全体に広がる可能性が高い。
松田選手の死を教訓にした、こういう動きは歓迎します。

スポーツ選手は限界と紙一重のところで戦っている。

訳ですからね。

ただ、「AEDがあれば松田選手が助かったはず」とは、私も思いません。


AEDが設置されてなかったことを除けば、初期対応は非の打ち所がないと私も思います。

それ以上に、心筋梗塞が重かったのだと…(涙)

一方で、こういう発言があったそうです。
無用なトラブルを招くだけであり、事実なら悲しいですね…
(編集された結果だと、思われますが…)
 治療に当たった信州大高度救命救急センター長の岡元和文医師は4日会見し「一般論として心筋梗塞が起こった後、すぐに電気的な除細動措置をすれば心拍が元に戻ることは常識」と話し、AEDを活用していれば回復した可能性があったことを示唆した。

それでも、松村邦洋さんのように、AEDで助かる場合がありますので、
なでしこリーグなどへのAED設置義務化には、私も大賛成です。



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もちろん、被爆が原因などというのはナンセンスです。

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