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「安倍総理大臣は日本時間の30日未明、アメリカ議会上下両院の合同会議で、日本の総理大臣として初めて演説し、「日本は世界の平和と安定のため、これまで以上に責任を果たしていく決意だ」と述べ、集団的自衛権の行使を含む安全保障法制の関連法案を、ことし夏までに成立させる考えを明言しました。

また、安倍総理大臣は「戦後の日本は、先の大戦に対する痛切な反省を胸に歩みを刻んだ」と述べ、歴代の総理大臣の歴史認識を引き継ぎ、今後も平和国家として、世界の平和と安定に貢献していく考えを強調しました。」 NHK 

安倍首相のアメリカ議会での演説をYouTubeで聞いたが、なかなかよかった。外交儀礼ではあったのだろうが、演説中何度ものあったスタンディングオベーションが印象的だった。

正直言って首相の英語自体そんなに上手だと思えない。やはり、たどたどさが残るのはしかたがない。ただ、その内容を語り、それに合わせて、それを聞く側のスタンディングオベーションのタイミングも上手くいった方なのだろう。日本の議会などではめったに見れない風景だ。さすが、それに慣れた国ならではのことだ。

実際の演説の様子、英語と日本語の演説フルテキストを参考資料として添付してあるが、その中中身、構成はなかなかいいものではなかったか。あの中身で、仮にオバマ大統領が演説したらどうであったか。オバマ大統領なら原稿など、ほんのただチラっと眺めながら、流れるような英語で演説してしまうだろう。その辺り、その訓練の差は実に大きなものがありそうだ。

しかし、外国人が外国語で語る場合はある程度のたどたどしさがかえって受けるところがあることは計算のうちだったのかもしれない。

私自身は安倍内閣が現在進めつつあるる諸政策については、賛成の部分もあるし、反対の部分もある。先のBLOGでも書いたが、原発の積極的再開方針などは明確に反対の部分に入る。

さらに今回の演説でも触れていた、集団的自衛権の強化という部分については必ずしも賛成ではない。アメリカと手を携え、世界平和のために積極的貢献を目指すということを表明する事自体に何もクレームをつける必要はない。

しかし日米安保のガイドライン見直しに当って何もあそこまで、日本側のコミットメントを明確にいう必要はなさそうだ。安全保障、とりわけ日本の国土防衛という面では、基本的には米と全面的に行動を共にすることを表明するのは当然のことだ。

ところがその一方で集団的自衛の範囲の軍事行動に当っては、ケース・バイ・ケース、同盟国友人として、基本的な協力関係維持表明は当然のことだ。ただ場合によっては米国の行き過ぎた軍事行動をいさめたり、より慎重な行動をアドバイスする立場でもある位のことを言っておくのがいいのではないのか。それが今の日本の憲法から見た立場、状況、日本国民の総意でもあるとしておいてどこが悪いのか。

なにもアメリカと一緒になって戦争に参加しますなどというニューアンスを強調する必要などないと思うのである。

ただそうしたことでは少々ひっかかるところがあるが、日本が第二次大戦後歩いてきた繁栄の道はアメリカとの同盟関係、そのリーダーシップのおかげであることを強調したことは間違いではない。とりわけそれは民主主義というもっとも大切な価値をアメリカから学んだ結果であることを演説の中心に据えたことにはなんの異論もない。

首相は冒頭祖父の岸信介氏が、あの激しいい反対闘争の中で、日米安保条約を締結したことの事実、意味を述べていた。戦後の日本の繁栄は、東西冷戦の下、さて東につくか、西につくかという選択に当って、日本が明確に米欧の自由と民主主義の道を選んだという結果によるものだと述べていた。確かにそれが一番重要な日本の分かれ道であったと私も思う。

あの安保闘争の時私はたしか大学3年生だった。全学連、私の大学では大阪府学連であったと思うが、その指示で授業ボイコット、全校ストとなったことがある。その日は全校休校であったのに、私は安保には賛成だとばかり、あえて当時属してゼミに出かけたものだ。そしてゼミの先生と二人だけの授業を経験している。授業ボイコットの仲間は、私の生涯の友であるが、授業ボイコットの指示を出した府学連の幹部でもあったのだ。彼は今この安倍演説を聞いてどんな感想を持っているだろうか。

当時20歳の若輩であった私、難しい外交だの、世界情勢だの、防衛問題などよくわかっていたわけでない。ただその判断基準は極めて明確なことであった。要するに民主主義の米欧につくか、独裁共産主義のソ連の方につくかの選択ではないかと思っていた。

だから日米安保条約に賛成なのは当たり前ということだったのだ。安倍演説はそのことを言っているのである。

さらに安倍首相、大学卒業後、カリフォルニヤの大学に留学したとあった。その時アメリカの家庭で親切に世話になった未亡人の思い出を語っていた。アメリカ人、アメリカ社会への親近感を語っていたがこの部分がなかなかよかった。実は私もそれに似た経験がある。

さらに安倍首相がその留学生活の後、ニューヨークのアメリカ企業で働いた経験を語っていた。そこでの人間関係、上下関係について語り、どんなことでも徹底的な議論をし、合理的な結論を出していくというアメリカの企業文化、社会文化の良さを高く評価していた。そのことも私自身のその後のビジネス社会での経験と重なるのである。

私自身は日本の大学卒業後は日本企業に就職したのだが、アメリカの大学への留学後は主に米国企業働くことになったのだった。だから、安倍首相がその意味についておしゃっていることはよく分かるのである。

安倍首相演説の聞き方はいろいろあろう。が、少なくとも日米関係においては民主主義という共通の価値感、徹底的な議論を通じての合理的な判断をもってことに当たろうという呼びかけには、素直に耳を傾けたいものだ。

安倍首相の英語での演説とその日本語同時通訳は必ずしも快適に聞けない部分はある。ただその演説、全文フルテキスト、日本語できれば、興味有る方は英語のものもお読みいただきたいと思うのである。

tad

参考資料:ビデオと演説文

安倍晋三」首相 【米国上下院合同会議演説 2015.4.29】 :youtube 
安倍首相米議会演説 :NHK 
安倍首相米議会演説 全文 :NHK
安倍首相米議会演説 英語テキスト:japantimes
安倍首相「先の大戦、痛切に反省」 アメリカ議会で演説:huffingtonpost.





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